ムー


世界5列強国の一つ。 第二文明圏最強にして、異世界最強の神聖ミリシアル帝国に次ぐ第2位の国力を持つ。首都はオタハイト。国名は「ムー」だけでなく「ムー国」とも呼ばれており、Web版最初期のみ「ムー帝国」と呼ばれる場面もある*1
永世中立*2で民主主義国家であるが、有事や大恐慌・大災害時には王に権限が集約する制度が存在する。

1万2千年前に日本と同じ地球から転移して来たことがムーの正式な記録に残されている。しかし、その事を信じていたのはムーのみであり、他の国では神話と思われていた。日本とムーは外交会談の際に「転移前の世界の地図」がほとんど同じだった事が動かぬ証拠となり、互いが転移国家だと即座に信じている。
なお、それと同時に地球の南極大陸こそ伝説のアトランティスであったことも明らかになっている*3

転移後は非常に苦労したようで、本来はムー大陸全てが国土だったと思われるが、転移後に惑星住民の侵略を受けて半分ほど奪われたようである。マイラスも「転移後の混乱、周辺国との軋轢、魔法文明に比べての劣勢」と語っている。
様々な種族からの侵略を受け、混血を続けてきたため多種族国家で、ハーフやクオーターが多く、差別意識も(他の国に比べて)極端に低い。

魔法技術に重点が置かれるこの異世界において、独力で科学技術中心の文明を築きあげた。たった一国で相当な技術力を磨いており、船舶は19世紀末で一部WW1レベル、自動車はガソリン車を普及させるに至っている*4。さらにワイバーン魔信に触発されたのか航空機は1930年代後半、電子系に至ってはTV*5識別信号まで実用化している。建築技術も異世界においては、隔絶しておりイネルティア王国の外交団は60階建てのビルを見て威圧されていた。コミカライズ版では建物の外観も描写されており、ピラミッド型の高層ビルがあること以外は、同年代の地球と比較して独特なフォルムをこそあれどヨーロッパのような街並みであることがわかる。
服飾文化は、地球と比べるとかなり奇抜で男性は50~60年代風のカジュアルなセーターとジーンズ、女性はレトロなSF物に出てきそうなワンピースを着ている。カジュアルな見た目に反して、男性の服は公式な会談でも着用していることから正装だと思われる。*6
下位列強国や通常の文明国よりは遥かに強大な軍事力を有するが、列強第1位の神聖ミリシアル帝国には大きな差を付けられている*7
しかし、グラ・バルカス帝国グラルークス帝王からはミリシアルより警戒されているなど、発展の余地は高いと判断されている。


プライドは高いが温和な国柄のようで、同じ地球由来と言うこともあって、列強の中で唯一、日本との関係は非常に良好。文明圏外国に対してもパーパルディア皇国の様な恐怖支配は行わずに「共栄」を選択し、周辺にはムーに敵対的な国家は存在しない。

自国防衛と建前から永世中立を保っていた*8*9が、グラ・バルカス帝国の第二文明圏への侵略とイルネティア王国エイテス王子からの支援要請を機に、
  • 先進11ヵ国会議でグラ・バルカス帝国の覇権主義に対する非難声明と、制裁処置・撤退要求を議題に乗せ、実現に向けて最大限の努力を行う。
  • イルネティア王国がグラ・バルカス帝国に侵攻された場合、王国が存続している限り、2ヶ月以内に援軍を出す。
    • これを境に、ムーは永世中立を破棄する。
と決定するも、援軍を出す前にイルネティア王国は滅亡する。

バルチスタ沖大海戦世界連合に辛勝し、レイフォル周辺の制海権確保に成功したグラ・バルカス帝国は、ムーへの陸上侵攻を本格的に開始すると決定。それを察知したムーは、日本に援軍を要請する。当初は日本とミリシアルとの三国共同で、レイフォルからグラ・バルカス帝国軍を掃討する合同作戦を計画していた。しかし準備が整う前に、グラ・バルカス帝国陸軍第8軍団の侵攻が始まる。
予想を超える侵攻の早さとグラ・バルカス帝国の戦力に危機感を覚えたムーは、当初予定していた三国合同作戦を待っていてはムー全域に戦火が拡大する*10と判断。窮状を訴えると同時にミリシアルへの根回し*11と多大な見返り*12を提示する事で、日本から早期参戦を取り付けることに成功。
自衛隊の参戦と三度に渡る戦闘で、侵攻してきたグラ・バルカス帝国軍を壊滅させバルクルス前線基地を陥落させた。

グラ・バルカス帝国連合艦隊壊滅後、日本はレイフォリア沖に展開するグラ・バルカス帝国艦隊を攻撃するため、バルクルス近郊に建設する基地の安全確保を目的に、ヒノマワリ王国解放を、ムーや第二文明圏各国と共に計画している。同国の奪還後は、日本、ミリシリアル、エモール、第二文明圏とレイフォル奪還作戦を開始。航空隊と陸軍を大量に動員して、自衛隊等の支援を受けながらグラ・バルカス帝国の基地を次々と攻略してレイフォル全土の奪還に成功し当面の危機を乗り越えることができた。

駐日ムー大使館は旧カナダ大使館に置かれている。ちなみに公式Twitterによると賃貸料は年600万円くらいらしい。

地理
  • オタハイト - 首都。東海岸に位置し、レンガ造りの整然とした近代的都市。
  • マイカル - 南東に位置する港湾・商業都市。日本企業が多数進出している。
  • オロセンガ - マイカルの西、ミノビア県に位置する一大工業都市。
  • アルー - 西方国境より20km東にある町。
  • キールセキ - 空洞山脈を挟んでアルーより東方300kmに位置する街。工業が盛ん。
  • 空洞山脈 - アルーとキールセキを隔てる山脈。非常に特殊な地形。
  • フロリエ河 - キールセキ近辺を水源とし、オロセンガを通ってマイカルまで流れる大河。

登場する主な兵器
  • マリン - 主力戦闘機
  • 震電改 - 初の国産ジェット戦闘機
  • 疾風改(仮)
登場人物
政府関係者
軍関係者

ムー国の機関・組織

主要な国家との関係

  • 日本国 - 交流の初期に日本の技術力に気付き、友好関係を結ぶこととなる。その後は対外投資を積極的に受け入れている。
  • 神聖ミリシアル帝国 - 同じ上位列強国として表面的には友好関係にある。
  • グラ・バルカス帝国 - 地元を好き放題荒らされて激怒中。
  • パーパルディア皇国 - 特に仲が良いわけではないが列強同士として交流はあった。彼らが日本に喧嘩を売り始めると勝ち目無しと見込み、自国民を引き上げる。
  • レイフォル - かつての侵略者の末裔?
  • ニグラート連合 - 対立関係にあったが、現在は解消されている。
  • マギカライヒ共同体 - 侵略者の末裔と思われるが、現在の関係は良好。
  • ヒノマワリ王国 - 共に異世界に転移してきた同胞として、深い情を抱いており、グラ・バルカス帝国に寝返られた後も極力被害を出さないで、奪還することを目指していた。
  • アルタラス王国 - 対外政策の一環として領内に空港を作り利用していた。
  • シオス王国 - 同じく領内に空港を作り利用していた。
  • イネルティア王国 - 交易地として重視していた。

関連項目
国家日本国列強

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過去のコメント
  • TV放送実用化してるなら、勇者ライディーンとか持ち込んだらウケるかしら?それとも「ねーよw」みたいな反応かしらw - 名無しさん (2021-02-20 19:15:32)
    • ウケるとは思うけど、ああいう創作があるからには日本では巨大人型兵器が実用化されてるとか誤解されそうな気が - 名無しさん (2021-02-20 22:01:41)
      • お台場のアレ見せたら確実に誤解されるゾ - 名無しさん (2021-02-20 23:05:31)
        • すでに誤解されてru - 名無しさん (2021-07-12 18:11:14)
          • 途中送信すまん。すでに誤解されてるかもしれない - 名無しさん (2021-07-12 18:12:08)
      • 特典で、ミ帝のブロンズがガンプラが実在するって勘違いしてましたね - 名無しさん (2021-09-09 05:34:03)
        • ブロントさんや - 名無しさん (2022-01-24 09:55:22)
  • 電子技術が秀でててテレビも実用化してるのに、カメラはいまだ魔写に大幅に劣ってるのはどういうことなんだろう - 名無しさん (2021-03-10 21:59:40)
    • フィルムやレンズ(ガラス)の加工技術の問題なのでは? - 名無しさん (2022-05-15 07:30:17)
  • ムーはいい意味でプライドを捨てているし、ゆくゆくはさらにパワーアップした第2次ラ・カサミも出てくるかもしれない。日本としてもパワーアップを期待しているだろうし - 名無しさん (2021-05-08 21:33:04)
    • 期待と言うか、「やってもらわないと困る」あたりかと。第二文明圏はムーが主導して安全保障体制作ってもらわないとならないし。(日本は展開力的に本国周辺とロデニアス大陸、アルタラス島くらいまでが精々。ムーまで(約2万km)の派遣は地球で言えばほぼ裏側で、負担はかなり高い) - 名無しさん (2021-08-23 20:09:22)
  • そういえばムーって主要登場国家なのに、まだ国旗とか出てきていないんだな。 - 名無しさん (2021-05-17 14:22:52)
  • 震電改を説明している時、ミリシアルの空中戦艦を撃沈することを視野に入れている辺り向上心が本当に凄い。 - 名無しさん (2021-06-22 20:26:50)
  • ムーってミ帝と同じように潜水艦の概念すらなかったっけ? - 鈴木颯手 (2021-08-02 15:49:57)
    • 日本の潜水艦を知ったときに発想すらなかったって驚いてますので多分そうですね。 - 名無しさん (2021-08-16 00:09:24)
  • 住民は「ムー民」と呼ぶのだろうか。 - ななし (2021-09-05 11:45:18)
  • 今回、レイフォル奪回が達成されれば、ムーの株も多少上がるかも。(大部分日本のおかげだけど) - 名無しさん (2021-09-05 12:54:17)
    • レイフォル奪回が達成されたけど、ムー活躍の描写が少ないと思う。ムー陸軍も攻め込んでいるのにムー人が出てこない。 - 名無しさん (2022-04-06 14:11:25)
  • 日本との貿易で今までは黒字だったろけど、現状凄まじいほど貿易赤字抱えてそうだな。 - 名無しさん (2021-09-05 18:40:21)
  • いよいよコミック版でも登場のようですね。 - 名無しさん (2021-11-28 12:23:18)
  • 今回の漫画版でも国旗や識別マーク出なかったねぇ。どんな国旗なのか気になる。 - 名無しさん (2022-01-11 20:52:01)
  • 博物館の展示物に、雑誌「ムー」のロゴ?やブルーウォーターがありますね~ - 名無しさん (2022-01-12 03:46:30)
  • 漫画だとミニスカの姉ちゃんが出てたけど、ファッションは日本の感覚で言えば20世紀後半あたりの感じか。それとも作画担当がノリで描いてしまったか。 - 名無しさん (2022-02-18 16:28:41)
    • ノリじゃねーかなぁ多分……… - 名無しさん (2022-04-06 20:20:13)
  • 今頃、ムーはレイフォルに残ったグ帝軍の兵器や軍事情報を必至で収集分析しているかな? 2年後にどうなっているか。 - 名無しさん (2022-04-08 14:25:19)
  • ムー人間それと獣人なのか? - 名無しさん (2022-05-12 23:23:37)
    • 異世界に飛ばされてから原住民(恐らくレイフォル人等の祖先)に国土踏み荒らされてから混血が進みまくって多種族国家になってる。 - 名無しさん (2023-03-24 13:59:19)
  • 漫画版でムー側の政府関係者皆んなセーター(?)着てるけど、アレって外交とかの場で着る服じゃねぇよなぁ……スーツが無い訳じゃなかろうし異世界の服装感覚はよう分からん。 - 名無しさん (2023-03-24 14:19:17)
    • まあミリシアルなんか一般市民が日常生活で仮面舞踏会だからなあ。不気味でしかない。この辺はコミック版オリジナルじゃないかと。書籍版の挿絵はまた変わるかもじゃない? - 名無しさん (2023-04-22 23:10:19)
  • めっちゃ今更だけど1万2千年前の時点で一目で地球と分かる程度には精度の高い地球儀とそれを作れるだけの外洋航海術&測量技術があったんだよな。転移前の技術レベルは分からんがその後の進歩を見る限り、転移後の混乱でかなりの技術衰退が起きたっぽい? - ヒビノ ミライ (2023-08-05 00:10:35)
    • んでそのムーが転移直後は周りの魔法国家群(今のレイフォル辺り?)に押されたって事はあの辺の国家も何らかの事情で同様の事が起こったくさいなこれ。 - ヒビノ ミライ (2023-08-05 00:23:19)
  • コミカライズ版で見られた範囲だけど、ムーって少なくとも貧乏な国じゃないはずなのに、肥満キャラがいないよな…… - 名無しさん (2023-12-15 00:07:09)
  • 科学技術が日本に劣っても、先にこっちに来て先例もなく試行錯誤して苦労して列強にのし上がり、国際社会での信用を得ているって点で本当に頼もしい日本国の先輩だとしみじみ思う。ムーが引き合いに出されるたびに突然日本への理解が進む各国を見るたび、バトル能力だけが必要な能力じゃないよなって感じた。 - 名無しさん (2024-01-07 15:21:42)
  • 一万二千年もいたら地球で建国してから転移するまでより、こちらでの歴史の方が長そうだが、地球儀を後生大事に保管してたりすぐ日本シンパになったりしてる辺り、この惑星に対してはあんまり愛着持ってないのかなあ…あちらでは地球儀作れるほど地学天文学を把握してたのにこの惑星は未だに全貌を把握できてないせいもあるかもだけど。 - 名無しさん (2024-01-15 23:09:03)

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最終更新:2023年10月13日 07:10

*1 マイラス初登場回など。書籍版では「ムー帝国」とは呼ばれない。

*2 永世中立の体制を取っていた理由は、『この世界の列強は体面を保つ必要から』と『引き際が悪く交渉下手なため』である。(書籍第4巻295ページ)

*3 ムーが転移した時の影響で、地球の地軸がずれたらしい。

*4 漫画版では左ハンドルの右側通行

*5 TV放送を普及させているのはムーと神聖ミリシアル帝国、そしてもちろん日本のみ。パーパルディア皇国は試作段階

*6 日本の外交官のスーツを見ても特に何も反応していないので、スーツ自体はファッションとして存在しているのかも知れない(漫画版の描写だが、スーツが存在していないクワ・トイネ公国のミドリは、日本の外交官の田中のスーツを見て「奇妙な服」と感想を抱いている)。

*7 一例としてはムーの最新鋭戦艦ラ・カサミ級より、ミリシアルの旧式魔導戦艦マーキュリー級の方が高性能であるなど

*8 裏から手を回している事もあった。

*9 まぁ、地球の地政学に当てはめてであるが、ムーはクイラという海洋で隔てられた彼方の国にエネルギー資源を頼っているシーパワー国家であり、自国そのものの防衛に関してはある程度有利だが、クイラを侵略されたりシーレーン破壊を実行された場合はクイラ他資源輸入元の国に対してある程度の安全保障をしなければならない。つまり永世中立は無理なのである。ちなみにランドパワー国家の性格が強いのは、海洋を挟んでもそれほど離れていないところを侵略しまくっていたパーパルディア。

*10 アルー陥落を受けて、ムー軍はキールセキからマイカル陥落までの期間を約1か月と試算した

*11 事前にムー国王からミリシアル皇帝に打診し、合同作戦延期の同意を得ていた

*12 日本に対して、ムーが国内外に保有する全空港の使用権と燃料補給を100年間無償で提供