作中日本について

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Q.
なぜ日本のクイラ王国との交渉で原油を強調したのか。

A. 2017年8月12日
クイラ王国との交渉で、宇田君が「あくまで原油が欲しい」と言ったのは、石炭を軽視していたわけではないと思います。クイラ王国では石炭をメインに扱っているので価値が高く、逆に原油は大した価値がない。石炭を多少安く、原油の価値は低いまま輸入するため――と私個人的には考えています。(髙松)

取引項目にはおそらく石炭も入っているでしょうね。ただ、外交範囲が広がれば、割合は時間を経るごとに変わると思いますので、貿易摩擦を避けるためにも石炭の輸入量は減る可能性は高いと思います。……なんて考えるのは楽しいですね(笑)(髙松)

Q.
暴力団がどのようにしてワイバーンを入手し、使役できたのか?

A. 2017年9月9日
ご質問ありがとうございます。
これは「密輸」です。ロウリア王国は戦後、情勢が悪化しましたよね。ワイバーン使いでも職にあぶれる者が出たということです。
また、使役しているのは元パーパルディア属領人で、彼らは日本の裏社会の人間にスカウトされて日本にやってきました。(髙松)

Q.
二巻でインスタントコーヒーを飲む描写があるが、どこに珈琲豆があったのか?

A. 2017年9月9日
ご質問ありがとうございます。
星野のインスタントコーヒーは在庫品ですね。コーヒーがないことは国内で問題になり、一時的に超高級品になっています。
ただ、すでにクワ・トイネの山に国営農園が作られていて、将来的に供給が予測されているので、価格はすぐに落ち着きます。(髙松)

Q.
検疫や風土病はどうなっているのか?

A. 2017年9月10日
ご質問ありがとうございます。
仰る通り、検疫はきちんと行っていますが描写を省いたものです。これは、「今まで輸入していたものがストップし、違う国のものが入ってきただけ」なので、各検疫所は問題なく稼働しています。→

→緊急時なので、これまでの検疫項目で問題なければ通しています。風土病などを調べるのは新世界研究チームの仕事となります。
これに限らず、本編で描写してしまうと冗長になる部分は、なるべく省く、という方針です。(髙松)

物語序盤の日本の混乱を描くと、それこそ1冊2冊じゃ足りないですからね……人々が山の中に分け入り、動物や茸類、山菜を採ろうとして不法侵入や遭難が問題になる……とか。ボラの食べ方が放送されたり、サバイバル生活本が大人気になったり、色々あったんだと思います。(髙松)

Q.
国後島や択捉島が日本と共に召喚されているが、あそこに住んでいるロシア人やロシア軍はどうなっているのか?

A. 2017年9月11日
ご質問ありがとうございます。
政治的な問題になるので、これには「ご想像にお任せします」とお答えしたいところなのですが(苦笑)、基本的に「日本政府が日本固有の領土と主張する部分」はすべて作中世界に来ている、と考えています。もちろん、転移時の住人も皆さん一緒に来ています。(髙松)

というわけで、大変申し訳ございませんが、政治的なご質問はこれが最初で最後ということにしていただければ幸いです。(髙松)

Q.
魔法を研究している作中日本だが、今後技術で利用することはあるのか?

A. 2017年11月19日
魔法の研究は純粋に性質や原理の解明を進めているだけで、現状科学でどうにかなる部分は科学で完結させると思います。これは以前もお話したかと思いますが、コストや信頼性の問題です。
第2、第3巻くらいの時系列のバラエティ番組などでは、魔法ブームが到来しているかもしれませんね。(髙松)

もちろん、魔導通信機などの既製品は利用していると思います。フォーマットが違うので、使わざるを得ないといった状況です。こちらはクワ・トイネ公国やムーが提供したものでしょう。(髙松)

Q.
今後、警察の出番はあるのか?

A. 2017年11月19日
ご質問ありがとうございます。
彼らは基本的に捜査や逮捕が仕事なので、荒事で国外に出ることはないと思います。
第1巻、第3巻みたいな出番であればちょくちょくあるでしょうが、国内での警戒状況は描写されないでしょうね。もちろん、今後の展開次第だとは思いますが。(髙松)

Q.
作物の輸出について

A. 2017年11月21日
国内の作物はおそらくよほどのことがない限り、輸出されないと思います。生態系にどう影響するかわかりませんので、万一野生化して大繁殖したら目も当てられませんからね。(髙松)

Q.
グラ・バルカス帝国人にはわずかながら魔力があるようだが、日本人には全く無いのか?

A. 2017年12月25日
みのろうさんに聞いてみないとわかりませんが、日本人にはおそらく魔力はないと思います。
グラ・バルカス人はまた別の世界の人々ですしね。(髙松)

Q.
1:大使館の家賃はどの程度なのか。
2:クワ・トイネとクイラはどこの旧大使館なのか。
3:対パ戦後にあちこちの施設が押し寄せているが、旧大使館は足りているのか?

A. 2017年12月29日
ご質問ありがとうございます。
1:立地、物価、元の所有者の違いがあるので一概には言えませんが、ムーの場合ですと、年600万くらいで借りています。
2:クワ・トイネ公国はオーストリア大使館、クイラ王国はシンガポール大使館で、こちらは待遇がかなり配慮がなされています。
→(髙松)


3:今のところは足りていますが、国家として承認するところが増えると足りなくなる恐れがあります。
その場合は、区画整備を行うことになるでしょうね。もっとも、移転で海外の企業が軒並み倒産(?)したり、日本の企業も社屋をあちこち移転させたりしてるので、土地は余っているかと。(髙松)

ツイートに実在の省庁や大使館の名前を使う際、「エゴサされたときに『何やこれ』って思われてるんだろうな……」と毎度変な汗を滲ませています。
各所ご担当者様、大変ご迷惑をおかけして(お騒がせして?)おります……。(髙松)

Q.
ロウリア国王逮捕は、刑法のどの部分を適用をしたのか。

A. 2018年1月4日
ご質問ありがとうございます。
1、これは『第3条もしくは第3条の2で「日本人が何らかの形で巻き込まれた」という体裁を取った』を拡大解釈したものだと思います。(髙松)

Q.
天野二佐が第三文明圏の降伏合図を知らなかった理由は?

A. 2018年1月4日
2、これはみのろうさんに聞かないと実情はわかりませんが、私の解釈では「降伏合図が第三文明圏で統一されていなかった」のと、「パーパルディア皇国の人間と接触の機会が少なく、正確な情報が得られなかったから」だと思います。不正確な情報は基本的に現場では切り捨てられますから。(髙松)

Q.
新世界の日本では世界史や地理や旧世界外国語の授業はなくなるのか?

A. 2018年1月13日
ご質問ありがとうございます。
世界史、地理、英語というのは、学校での教科ということでよろしいでしょうか。
むしろ必修になると思います。たとえば現代日本に英語は、もうなくてはならないほど身近なものになっていますよね。触れることが減る分、逆に正確に伝えていく必要がありますから。(髙松)

Q.
三巻286頁に中央歴1640年9月17日とあるが、同シーン290頁5行目にて警察官は平成28年1月18日と言っている。日本と新世界では日付まで大きく異なっているのか?

A. 2018年1月21日
ご質問ありがとうございます。
警察官が言っている日付は、読み上げている令状のものですね。第2巻P.221の日付です。(髙松)

このレミール逮捕のシーンは、原文だとちょっとフィクションの警察ドラマ感があったので、もっとリアルなものにしました。当事者じゃないと、「え、そんな事務的なの?」っていうギャップがあるんですよね。(髙松)

リアルとファンタジーが混ざる作品なので、朝田はまさにその中間に立っています。逮捕のシーンだと、リアル担当は警察ということになります。そしてファンタジー担当はレミール……ではなく、実は監察軍兵です。(髙松)

Q.
73カ国連合軍がパーパルディアに攻め込むのを日本は予想していたのか?

A. 2018年1月24日
ご質問ありがとうございます。
予想も察知もしていたと思いますよ。あらゆるパターンを想定するのが国を守る方々のお仕事ですからね。スパイは使わないにしても、現地人から雑談として現地の様子を聞くのはスパイ行為に該当しませんし。→(髙松)

→だから、パーパルディア本国に攻め込んだら当然止めるつもりだったでしょう。それも、最初から。(髙松)

Q.
どうやって?

A. 2018年1月24日
リーム王国が半ば後ろ盾になっているのですから、日本の実力を正確に知るリーム王国を通じて停戦を呼びかけることは難しくありません。
他には、やや外道な方法ですがルミエスをフロントに立てる方法もあります。
武力行使を真っ先に案として挙げられたのはどういう理由かは存じませんが→(髙松)

→現代日本をベースにしている以上、基本的に日本から手を出すことは考えられません。
少なくとも編集である私個人の解釈としては。(髙松)

Q.
転移した日本は解散総選挙とかやったの?

A. 2018年1月29日
ご質問ありがとうございます。
転移直後は緊急事態宣言もあったでしょうし、少なくとも政治的空白を作らないためにしばらくは解散総選挙などは考えられないと思います。
もしやるとしたら、パーパルディア皇国戦後かな? と思います。→(高松)

→と言っても、その直後に先進11カ国会議がありますし、しばらくやる暇なさそうですね。
というのが私の見解になります。(高松)

Q.
日本には複数の対外向け諜報機関が存在するが、転移後もやっているのか?

A. 2018年2月10日
ご質問ありがとうございます。
していると思いますよ。転移時に人員が減ってしまっているはずですし、補充の教育期間が必要なので派遣開始はややずれているでしょうけども。(髙松)

Q.
日本の野党の存在はどのように描かれる予定なのか?

A. 2018年3月19日
ご質問ありがとうございます。
本作は政治的な思想・主張を訴える作品ではありませんので、国内の政治的な駆け引きを描写する予定もございません。与党も野党も、みんなが最善を尽くすために奮闘していると思います。(髙松)

Q.
日本の現時点での魔法の理解度及び現在研究の是非について

A. 2018年4月1日
ご質問ありがとうございます。
魔法の研究ももちろんしていますよ。国からも補助金が出ていると思います。
第4巻時点で、座学でわかる範囲の知識はほぼ取り込みを終えている(あるいは各国に伝わる魔導書を精査中か)でしょうが、→(髙松)

→日本人に魔力素養がほぼありませんので、実際に発動させて現象を観測するには新世界側の人員の協力が不可欠となっています。新世界側の人々を高待遇で雇って研究しているでしょうね。それこそ、魔道具を作れるドワーフ族なんかも。(髙松)

日本の魔法を研究する機関で、各国から集められた協力者が
「お前のとこはそうやってるのか? 我が国に伝わるのはこうだ」
「いやいや、その術式は効率が悪い」
とかやり出したら始末に負えないですね。(髙松)

Q.
ムーのように、パーパルディア皇国戦において他国からの観戦武官の派遣はあったのか?

A. 2018年4月21日
ご質問ありがとうございます。
これは多分なかっただろうと思います。パーパルディア皇国はれっきとした列強なわけで、いくら日本の強さを理解していたとしても、列強に対する恐怖はありますから。→(髙松)

あるいは「強すぎて参考にならない」「どっちが勝つかわからない」というのも、派遣をためらう理由としては十分かと思います。(髙松)

Q.
地震大国だった日本は転移によって火山活動も無くなったと思うが、温泉地などはどうなっているのか?

A. 2018年5月11日
ご質問ありがとうございます。
地震については地盤からそもそも違っていると思いますので、これはみのろうさんに伺ってみないとわかりませんね。
ただ日本人の生活上で「不都合がないようになっている」でしょうから、温泉地もそれなりに問題なくやっていけてるかもしれません。(髙松)

Q.
鮭やうなぎなどの遡上する魚はどうなったのか?

A. 2018年5月11日
物学は門外漢(私はすべての分野で門外漢ですが)なのでわかりませんが、意外と適応しているのではないでしょうか。そもそも海魔や巨大海龍なんかが生息する新世界の大洋ですので、日本近海の水生生物の皆さんには強く生きていただきたい所存です。(髙松)

Q.
転移後に日本の航空機運用各社はどのようにして生き残ったのか?

A. 2018年6月2日
ご質問ありがとうございます。
新世界転移当初は公金が入ったり国内線を活発化したり色々やっていましたが、ロウリア戦後に自衛隊基地として作られたエジェイ後方の滑走路を一部拡張して国際線にしたり結構無茶苦茶やってます
。→(髙松)

他にも、耐久性が低くてもしばらく使って大丈夫そうな空港はどんどん利用させてもらってます。これはもちろん、各国と国交締結後ですけどもね。(髙松)

Q.
東方大陸国家群の長というのは、現状日本が文明圏外に位置してる故の呼称なのか?

A. 2018年6月4日
ご質問ありがとうございます。
そうですね、第三文明圏と言ってしまうと新世界基準的に齟齬が出てしまいますので、このような表現になったのだと思います。(髙松)

Q.
日本の転移範囲はどの程度の距離なのか。また、海底ケーブルなどの海底に施設されたものはどうなったのか?

A. 2018年6月18日
ご質問ありがとうございます。
基本的に領海までとお考えいただいて差し支えないかと思います。深度についてはお答えできません。
ケーブル類はすっぱり切れちゃってるので第3巻が終わる頃には回収作業に入ってると思います。(髙松)

Q.
パーパルディア皇国戦時に日本がアルタラス政府の承認を呼びかけていたが、どの程度の国が承認したのか?

A. 2018年8月17日
ご質問ありがとうございます。
作中日本を知る国のほとんどは一斉にアルタラス政府を承認したものと思います。作中日本を知らない第三文明圏の他の国々もそれに続いて承認の意思を表明したでしょうね。真っ先に承認した国の中には、もちろんクワ・トイネ公国、クイラ王国も含まれています。→(髙松)

Q.
ムーで普及している日本の通信端末だが、MVMOを利用した簡易スマホかガラホなのか?それともかんたん携帯のようなものなのか?

A. 2018年9月19日
ご質問ありがとうございます。
正解はどちらでもありません。
そもそもムーでのMVNOの形式とは仕組みだけを指していまして、国営の電話線事業に作中T社他各社が乗っからせてもらっている状況が現実のMVNOと似ているのでそのように表現しているのです。→(髙松)

無線通信は1G相当、端末は電話帳数十件のメモリー機能と電話番号のみ表示可能なディスプレイのみを備えた、ボタン式の通話専用のものです。民間に普及するには十分な機能を備えています。
2G、3Gへの移行は現実よりだいぶ早いと思います。(髙松)

私が初めて持った携帯電話は関西セルラーのストレートタイプだったんですが、機種は忘れてしまいましたね……狭い画面でバックライトが緑かオレンジしか選べず、3和音が話題になって。懐かしい。(髙松)

Q.
4巻の会議への出席で、日本は政府専用機で行くことは出来なかったのか?

A. 2018年11月1日
ご質問ありがとうございます。
理由はちょっと複雑です。
第1に、神聖ミリシアル帝国は現状最先進国です。ですが、『ゲルニカ35型』で来日した際のフィアームの感想の通り、航空機の機体格差がわりと大きいです。
ということは、滑走路の耐荷重が実は足りない可能性も出てくる。→(髙松)

建設時の資料があったとしても、それ以上のスペックがあるかどうかは調査が必要です。これが第2の理由につながり、最先進国を相手にする手前、調査するにはミリシアルから許可を取る必要があります。
会議への参加が急に決まったこともあり、あらゆる面で時間が足りない状況でした。→(髙松)

それに他の各国は通例的に船でやってくる状況でありましたから、作中日本が合わせた可能性もあります。いずれにせよ、政府専用機という選択肢がなかったことには変わりないですね。(髙松)

Q.
転移した際に日本国内にあった海外航空会社の旅客機はどうしたのか?また、運営再開までの航空機はどのようにしていたのか? 国外に飛んでいた日本の旅客機はどうなったのか?

A. 2018年11月3日
転移から半年くらい、航空機の引き受け元が確定するまで埃被るでしょうけど、動かしてないとまずいのでメンテナンス飛行は国と各社の協力でやるんじゃないでしょうかね。→パーパルディア戦後くらいになるとアルタラス便やシオス便、トーパ便が活発になるでしょうし、→(髙松)

その頃になると徐々に収益も戻って行くんじゃないでしょうか。
航空機の機体は、すべて国内にというのはさすがに無理だと思います。
と言っても諸外国から作中日本に来ていた航空機もありますし、総数ではあんまし変わらないのではと思います。(髙松)

(質問なし)
元号について

A. 2019年3月13日
あ、作中の元号は現実と同じタイミングで変更します。中央暦を使っているので基本登場することはないと思いますけども。(髙松)

A. 2019年4月30日
来る本編第6巻では、作中日本もちょうど元号が変わるタイミングになるでしょうから、何かしら一文入れておきたいですね。(髙松)

Q.
転移後の宇宙開発について

A. 2019年10月18日
ご質問ありがとうございます。
まずは本編第2巻で偵察衛星を打ち上げたように、1から計画し直しで進んでいます。天文学界は惑星系や天体把握で大騒ぎでしょう。
月の探査計画は当分できないと思います。計画を発動するとしたら、作中日本が絡む戦争がなくなってからではないでしょうか。(髙松)

Q.
新世界各国の日本語による漢字表記について

A. 2019年10月18日
ご質問ありがとうございます、お返事遅くなりました。
作中の各国の漢字表記も一応考えてはいます。すぐに使うものでもないので、決まった段階で一覧表にして書籍に収録しようかなと。
ただ、現実に使われている漢字のこともありますし、確認含めて時間がかかると思います……。(汗)(髙松)



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〔最終更新日:2019年10月19日〕

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最終更新:2019年10月19日 01:11