後任者の理解を確認するための質問


Hiroは長年決算システムの担当者であったが、海外赴任を命じられ、後任者のKei引継ぎを行うこととなった。決算システムは重要なシステムであり、満遍なく理解をしていることが望ましい。KeiはHiroの質問を聞いてはいるが、どれくらい理解をしているのか、実際のところHiroにはよくわからない。

後任者が説明された知識について、どれくらい理解をしているのか確認する方法はあるのか?

引き継ぐべき知識について、Hiroは、説明をしているが、一方的な情報発信となりがちで、Keiが本当に理解できているのか、よくわからない。
Keiから質問は特にないが、Kei自身がどこを理解していないのか把握していない場合があり、Keiが本当に理解しているのかは、本人もよくわからない。

前任者は後任者が本当に説明を理解しているか、試しに簡単な質問をしてみよう

Hiroは、Keiの知識を確認するために質問をした。
質問を行う際、Hiroはできるだけ答えやすい質問にするよう、気を使った。また質問をするタイミングについても、説明がひと段落就いた際に行うなど、切の良いタイミングで行った。
結果、Keiは定期点検に伴うシステムの停止手順をよく理解していなかったことが判明し、Hiroが重点的に説明を行うことで、理解をすることができた。また、他の知識については、しっかりと理解していることが判明し、Hiroは安心して海外へ赴任することができた。

不明点のその場での解決によって、後任者が積極的にわからないところを質問している場合、このパターンを無理やり実行する必要はない。このパターンを行うには後任者への指導者としての自覚をもっていることも大切な条件である。またインクリメンタルな引き継ぎも合わせて行い、小分けに知識を教えながら、その知識について質問をすることも、後任者の理解を深めるうえで有効である。

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最終更新:2016年12月08日 18:03
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