インクリメンタルな引き継ぎ


Hiroは長年決算システムの担当者であったが、海外赴任を命じられ、後任者のKei引継ぎを行うこととなった。決算システムは全社的に使用され、多くの機能を持っているため、引き継ぐ知識が膨大にある。

膨大な知識を後任者に効率的に引き継ぐには、どうすべきか?

短期間に多くの知識を詰め込む「詰め込み式教育」の問題点として「テストを過ぎたらすべてを忘れる」「なぜそうなるのか、過程が理解できない」などの問題点がある。この問題は、引継ぎに関しても言えることだ。多くの知識を短期間で詰め込むと、後任者の知識として定着しにくくなる恐れがある。
引継ぎ期間は十分にあり、ゆっくり時間をかけて引継ぎを行うことは可能である。
一度にすべてを引き継ぐと、その一度の機会にすべての知識を伝達できないと、引継ぎは失敗になってしまう

引継ぎは複数回に分けて、徐々に知識を伝えていくこととした。前回の引継ぎから間が開いてしまわないよう、定期的に引継ぎを行う機会を設けよう。

引継ぎの機会が複数回あったため、引き継ぐ知識量を柔軟に調整して対応することができ、無理のない引継ぎを行うことができた。 また、Keiはその場では理解できなかった知識の確認を次回の引継ぎでHiroに質問できた。
結果、Keiは引き継がれた知識をしっかり理解することができた。

このパターンによって、不明点のその場での解決後任者の理解を確認するための質問を行うための機会も増えるため、併用することが推奨される。引き継ぎを小分けにするためには、日にちが必要なため異動の暗示責任ある引き継ぎプロジェクトなどによって、引き継ぎのための時間が工面できたときに使用するパターンである。一方で、時間がない中、このパターンを使用することを選択した場合、引き継ぎの延長戦によってフォローすることを覚悟しなければならない。

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最終更新:2016年12月08日 18:07
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