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  • 競馬
競馬は騎手の乗った馬により競われる競走競技、およびそれの着順を予想する賭博である。イギリスを発祥とする近代競馬は多くの国々で開催されており、その多くは勝馬投票券の販売とセットの興業として行われている。

  • 馬主
馬主とは、広義ではウマ(馬)を所有する人を指す。
馬主として活動するためには各競馬主催者による馬主登録が必要である。また、中央競馬・地方競馬、両方に競走馬を所有している馬主も少なからず存在する。

日本では競走馬がレースで8着以内に入れば賞金を獲得するが、その賞金の10%が調教師、騎乗した騎手と厩務員に5%ずつがそれぞれ進上金として配分され、残りの80%が馬主の収入となる。また、自ら所有することを目的として競走馬の生産を行う生産者のことを「オーナーブリーダー」という。

概要
馬主として活動するためには各競馬主催者による馬主登録が必要である。また、中央競馬・地方競馬、両方に競走馬を所有している馬主も少なからず存在する。

日本では競走馬がレースで8着以内に入れば賞金を獲得するが、その賞金の10%が調教師、騎乗した騎手と厩務員に5%ずつがそれぞれ進上金として配分され、残りの80%が馬主の収入となる。また、自ら所有することを目的として競走馬の生産を行う生産者のことを「オーナーブリーダー」という。後藤繁樹も目指している。

日本における愛馬会法人や競走馬生産牧場など別途規定が設けられているものもあるが、基本的に馬主として登録し活動するためには基本的に一定規模の資産と年収が必要であり、馬主になるにあたっては審査に合格しなければならず、また実際に経費面を考えれば一定の剰余資産が無ければ馬主業は安定して務まらない。そのため、特に個人馬主においては馬主であるということが一種の社会的なステータスとしての意味を持つことも珍しくない。

他方、いわゆる一口馬主は、愛馬会法人に出資して出資比率に応じた経済的負担を負い、その出資した競走馬の獲得した賞金に応じて分配を受ける関係というだけであって、正確には馬主ではない。

中央競馬における馬主
馬主の種類
個人馬主
軽種馬生産個人馬主
本邦外居住者個人馬主(2009年秋より)
法人馬主
軽種馬生産法人馬主
組合馬主(法人格なき組合・2001年秋より)


日本国外の競馬における馬主
馬主の種類

個人所有
パートナーシップ
シンジケート
リース

など
登録審査基準

海外競馬の馬主は、それぞれの国または州の競馬主催者を通して馬主申請を行う。審査基準はそれぞれの国および機関で異なる。
勝負服

勝負服は馬主ごとに設定される。帽色も設定可能である(日本では枠番によって帽色が決まっている)。

共有


競走馬は基本的には1頭につき1名(社)の馬主によって所有するが、複数の馬主によって所有することも可能である。共有する理由として以下の理由が挙げられる。

「オーナーズクラブ」による共同所有(社台オーナーズクラブ等)
1頭すべてを所有することが難しいため
いわゆる「1年抹消」を回避するため
知り合いの馬主と共同所有したいため
生産した牧場と共同所有したいため

共有は、2名以上10名以下で、個人馬主と法人馬主が混在してもよい。共有持分は1名10%以上で1%単位(割り切れない場合は1%以下の単位もあり得る)、原則として最も高い比率を持つ馬主が共有代表馬主となる。
組合馬主については必ず各組合員で共有しなければならない。共有持分は1名10%以上50%未満で1%単位、原則として最も高い比率を持つ組合員が組合代表となる。また、他の個人馬主・法人馬主・組合馬主の組合員を含めることができない。
本邦外居住者個人馬主については、100%自己所有でなければならず、共有は認められない。
馬に掛かる経費や獲得賞金等は共有持分によって折半・配分される。

入厩できる頭数

1名(社)につき共有も含めて100頭までとなっている。ただし、本邦外居住者個人馬主については導入初年度は10頭以内、2年目は15頭以内、3年目は20頭以内に制限されている。
所有馬の制限

本邦外居住者個人馬主についてのみ、内国産馬の所有を義務付けている。最初の5頭は内国産馬でなければならず、6頭目で外国産馬が認められる。すなわち、外国産馬の所有割合は6頭に1頭となる。
仮定名称

馬主は登録された名称とは別の名称(通称名・芸名・イニシャルなど)を設定することができる。昭和中期までは一般的なものであったが、近年では在日外国人の通名を除いては数えるほどしか存在しない。

かつて存在した仮定名称(カッコ内は登録名)
シャダイ(吉田善哉)、タイヘイ(大川義雄)、カナヤマシ(菊池寛)、ホースマン(株式会社ホースマン)、西山牧場(有限会社西山牧場)、大塚牧場(有限会社大塚牧場)など
現在でも使われている仮定名称(カッコ内は登録名)
那須野牧場(恵比寿興業株式会社)、千明牧場(株式会社丸沼)、シンボリ牧場(和田農林有限会社)、有限会社シルク(有限会社サラブレットオーナーズクラブ・シルク)など

後藤繁樹と馬の勝負服について


後藤繁樹が日本の競馬における勝負服について紹介。
中央競馬

中央競馬(JRA)では馬主ごとに服色が定められている。服色の登録は馬主が行い、勝負服そのものは、競走馬を預託している調教師が所有と管理を行う。一部の騎手の中には騎乗回数が多い馬主の勝負服を所有・管理しているケースもある。
勝負服の登録

勝負服の登録は馬主登録と同時に行うか、所有馬が初めて出走する直前にJRAに登録する。使用できる色と柄は競馬施行規則に定められており、柄についてはその寸法について明記されている。

使用できる色
白・黒・赤・青・黄・緑・桃・水色・紫・薄紫・鼠・海老・茶の13色で、胴と袖それぞれ地色と模様に1色ずつ、合計4色まで使用できる。
使用できる胴の柄
   「無し(1色のみの使用)・一本輪・二本輪・三本輪・一文字・帯・山形一本輪・山形二本輪・山形三本輪・山形一文字・山形帯・菱山形・襷・十字襷・縦縞・格子・元禄・ダイヤモンド・うろこ・井桁絣・玉霰・星散・蛇目散・銭形散」の中から1種類を使用できる。

帯と山形帯については最近ではほとんど使用されていない。

使用できる袖の柄
袖の部分は胴とは別の色を使用でき、柄も別に定められている。左右で同じ柄を使用する。
「無し(1色のみの使用)・一本輪・二本輪・三本輪・山形一本輪・山形二本輪・山形三本輪・菱山形・縦縞・格子・元禄・ダイヤモンド・うろこ・井桁絣・玉霰・星散・蛇目散・銭形散」の中から1種類を選択する。
特殊な柄
鋸歯形(胸から肩にかけて使われる柄であり、胴の柄はこれ以上使えず、袖の柄は「一本輪・二本輪・三本輪」しか使用できない)

勝負服の変更

服色変更の申請があれば何度でも変更が可能である。過去には変更した翌週に元に戻した事例(前田幸治やノースヒルズ)もある。
勝負服の抹消
馬主登録が抹消されると勝負服の登録についても抹消される。抹消された勝負服は抹消日から60日間は使用できないが、抹消馬主の相続人であれば同じ勝負服を使用することができる。

特殊な勝負服

勝負服が未登録のまま馬が出走した場合
JRAより勝負服が貸し出される(1競走1頭につき使用料500円を徴収)。貸し出される勝負服は、胴の色と袖の色が白で、枠番の色(1枠は水色)の斜縞が入る。同枠の2頭がともに未登録の場合は馬番の大きい方は白ではなく1・2枠が薄紫、3-8枠が黒となる。

勝負服を用意できなかった場合
JRAより勝負服が貸し出される(1競走1頭につき使用料500円を徴収)。貸し出される勝負服は、胴の色と袖の色が白で、枠番の色(1枠は水色)の斜縞が入る。同枠の2頭がともに未登録の場合は馬番の大きい方は白ではなく薄紫となる。
競走馬の調教師に対して過怠金(1万円)が課せられる。競馬開催中に発覚した場合は、文字放送において告知を行う。

中央競馬馬主登録を受けていない馬主の競走馬が出走した場合
JRAより勝負服が貸し出される(1競走1頭につき使用料500円を徴収)。貸し出される勝負服は「交流服」と呼ばれる専用の貸服で、胴の色が白で枠番の色(1枠は水色)の四ツ割が入り、袖の色が白で枠番の色(1枠は水色)の一本輪が入る。同枠の2頭がともに未登録の場合は馬番の大きい方は白ではなく薄紫となる。
枠番の色が導入される以前の貸し出し用勝負服は、黒胴・白袖に桃色1本輪の服色で、胴の右胸と背中に白文字で馬番が縫い付けられたものを使用していた。

馬主協会

馬主協会とは、函館・札幌・新潟・福島・中山・東京・中京・京都・阪神・九州の10か所分かれている馬主組織で、各競馬場内にその事務所を置いている。

大半の馬主はいずれかの馬主協会に所属しているが、2つの協会に所属している馬主や無所属の馬主も少なからずいる。協会では馬主の親睦のほか寄付などの福祉活動も行っている。また、各馬主協会の統括組織として日本馬主協会連合会(JOA)がある。最近はJOAチャリティーオークションを競馬場にて主催し福祉関係にその売上金を寄付している。

馬主席

馬主席は馬主協会を通じて申し込むため、全国のいずれかの馬主協会に所属していなければ席の確保が難しい。また、割り当て席数の都合上所属協会と競馬場は同一、もしくは同地域(東京と中山、京都と阪神など)でなければさらに難しくなる(例:函館所属の馬主が阪神競馬場の馬主席を利用することなど)。また、共有馬のみの馬主に対しても馬主協会によっては難しい場合がある。

G1競走に所有馬が出走している場合は、専用の「出走馬主室」で入ることができる(馬主本人と関係者2名まで入室可)。

馬主以外の人(いわゆる一口馬主の出資者を含む)が馬主席に入るには、馬主の紹介以外に方法は無い(特例で懸賞企画などで馬主席に入る権利を得られる場合はある[3])。

なお馬主席への入場に当たっては男女ともドレスコードが設定され、正装が義務付けられている。洋装の場合、男性は少なくともジャケットまたはスーツ(背広)・ネクタイ・革靴を着用していなければならず、スニーカーやジーンズなどのカジュアルな服装では基本的に入場(席章・通行章の発行)が拒否される。

口取り

所有馬がレースに優勝した時には、ウイナーズサークルにて行われる表彰式で口取りができる。GI競走の際には芝コース上で行われる。

馬主以外にもその家族や知人、生産牧場関係者も多数参加する。一口馬主の出資者については各クラブによって異なるが、出資人数が多数であるため、参加人数を制限している。
馬主登録数

2009年3月末の時点で2346(個人1997 法人308 組合41)。

1991年には3000を超える登録数があったがその後の景気の低迷とともに減少傾向にある。

馬主登録数

2009年3月末の時点で2346(個人1997 法人308 組合41)。

1991年には3000を超える登録数があったがその後の景気の低迷とともに減少傾向にある。

地方競馬における馬主
馬主の種類

個人馬主
法人馬主
組合馬主(法人格なき組合・2002年より)

登録審査基準

地方競馬の馬主は、預託予定の地方競馬調教師を通して馬主申請を行う。調教師につてがない場合には調教師会、馬主会の紹介を受けることもできる。地方競馬組織のいずれかで登録されれば、日本全国どこの地方競馬でも馬を持つことができる。

登録ができない者

成年被後見人、被保佐人、破産者で復権を得てない者
禁錮以上の刑に処せられた者
競馬法、日本競馬会法、自動車競技法、小型自動車競走法、モーターボート競走法の規定に違反して罰金の刑に処せられた者
競馬関与禁止者、競馬関与停止者
暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律施行規則第1条各号に掲げるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者
地方競馬全国協会の役員・職員
地方競馬全国協会運営委員会の委員
調教師、騎手、調教補佐、騎手候補者、厩務員
馬主登録を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者
調教師に競走馬を継続的に預託することが困難であると認められる者
競馬の公正を害するおそれがあると認めるに足りる相当な理由のある者
住民基本台帳に記録されていない者
外国人である場合には、外国人登録法に規定する登録原票に登録のない者(本邦外居住者)
未成年者

(詳しくは競馬法施行規程第15条に記されている)

個人馬主の審査基準(2013年以降は要件が緩和される)

年間所得額が2年連続1800万円以上→2013年からは1700万円以上
資産額が9000万円以上→2013年からは7500万円以上

軽種馬生産個人馬主の審査基準

年間所得額が2年連続1100万円以上、資産額は問わない
牧場規模15ha以上(うち自己所有7.5ha以上)

(北海道以外の地区は牧場規模要件は半減)

自己所有繁殖牝馬6頭以上
2年以上の軽種馬生産実績と生産馬売却実績

本邦外居住者個人馬主の審査基準(2009年秋導入)

年間所得額が2年連続1800万円以上→2013年からは1700万円以上
資産額が9000万円以上→2013年からは7500万円以上
海外において馬主として1年以上活動実績のあること
馬主に係る事務を代行するため、国内に居住する「連絡責任者」を置くことができる者

法人馬主の審査基準

法人については資本金1000万円以上で代表者が50%以上出資し、過去2年黒字決算
法人代表者については年間所得額が2年連続1700万円以上で資産額が7500万円以上
代表者が個人馬主資格を有していること(この個人馬主資格は後に抹消される)

組合馬主の審査基準

組合員各々の年間所得額が1000万円以上 → 2013年からは900万円以上

(組合員が軽種馬生産者である場合は750万円以上 → 2013年からは650万円以上)

組合名義の定期預金が1000万円以上
3名以上10名以下で民法667条で規定された「組合契約」を組合員間で交わしていること
組合代表及び各組合員の個人馬主資格の有無は問わない(個人馬主資格を有していた場合は後に抹消される)
これらの要件はあくまで目安で、これら以外の要件もある
2002年度までは、年間所得額が2000万円以上(軽種馬生産者は1200万円以上)、資産額が1億4000万円以上、軽種馬生産者の自己所有繁殖牝馬頭数が7頭となっていた
年間所得額には、一時的に得た所得(株式の売却等)や競馬に関する所得(地方競馬の賞金等)は含まれない
資産に含まれるのは、本人名義の国内の不動産、預貯金、有価証券である。逆に保険証券・ゴルフ会員権・美術品・海外の不動産等は資産に含まれない
負債がある場合は資産より差し引いて評価する
国内に居住する外国人の馬主登録は、日本人と同様に扱っている
個人馬主の資格を有している者が、法人馬主の代表者もしくは組合馬主の組合代表・組合員となることはできない(個人馬主登録を抹消する必要がある)
法人馬主の代表者もしくは組合馬主の組合代表・組合員が、個人馬主の資格を有することはできない(代表者の変更もしくは組合からの離脱の必要がある)


共有

2名以上20名以下で、個人馬主と法人馬主が混在してもよい。共有持分は1名5%以上で1%単位、最も高い比率を持つ馬主が共有代表馬主となる。

組合はそれ自体が共有であるため、組合員の中に個人馬主・法人馬主・他組合馬主の組合員を含めることができない。各組合員の共有持分は1名10%以上50%未満で1%単位、最も高い比率を持つ組合員が組合代表となる。
勝負服

勝負服は騎手毎に設定されるため、馬主の勝負服は存在しない(ダートグレード競走やホッカイドウ競馬の一部競走を除く)。
馬主登録数
2006年5月末の時点で6287(個人5885、法人382、組合20)。

日本国外の競馬における馬主
馬主の種類

個人所有
パートナーシップ
シンジケート
リース

など
登録審査基準

海外競馬の馬主は、それぞれの国または州の競馬主催者を通して馬主申請を行う。審査基準はそれぞれの国および機関で異なる。
勝負服

勝負服は馬主ごとに設定される。帽色も設定可能である(日本では枠番によって帽色が決まっている)。
名義貸し
馬主登録が完了していない者もしくは馬主登録を受けていない者、馬主登録をする事ができない者が、馬主登録を受けている他人の名義で競走に出走させることを「名義貸し」という。競馬施行規程第11条第4号により禁止されており、「名義貸し」行為の事実が発覚した場合、名義を貸した馬主は登録の取消処分となる。また、預託調教師に対しても管理責任が問われ、競馬主催者より調教停止や調教師免許取消などのかなり厳しい処分が課せられる。

「トロットサンダー事件」
競走馬トロットサンダーはもともと地方競馬所属馬で、地方競馬の馬主資格を持つ有限会社有匡が所有していた。地方競馬での活躍により中央競馬への移籍を目指していたが、有限会社有匡は中央競馬の馬主資格を持っていなかった。
本来ならば自ら中央競馬の資格を取得するか、オグリキャップのように中央競馬の馬主資格を持っている他の馬主に売却しなければならなかったが、中央競馬馬主資格を持っている藤本照男の名義を借り、中央競馬へ移籍した。
中央移籍後も実質的な所有権は有限会社有匡にあり、「名義貸し」の状態であった。後日、名義貸しの事実が発覚してしまい、馬主の藤本照男は馬主登録取消、預託調教師の相川勝敏は2ヶ月の調教停止処分が下された。

同様の「名義貸し」疑惑はダービー馬ヒカルイマイなど他の著名競走馬でも囁かれたことがある。またバスター事件などでも問題の一因となっている。

一口馬主

一口馬主(ひとくちうまぬし、ひとくちばぬし)とは、日本において、競走馬に対し小口に分割された持分を通じて出資をする者のことである。匿名組合契約が利用されており、金融商品取引法(かつては商品ファンド法)によって規制を受ける。「クラブ馬主」「一口クラブ」ともいう。

馬主登録されていない者が競走馬に投資することで間接的に馬主となるシステムである。

日本全国で約5万人ほどが参加している。

概要

一口馬主のクラブは、愛馬会法人とクラブ法人(馬主)の2つの法人によって成り立っている[2]。クラブ法人と愛馬会法人は金融庁と農林水産省による商品投資販売業者の許可番号を持っているが、前者は馬主資格を有しない。一口馬主になりたい者は愛馬会法人の会員となって同法人に出資(匿名組合契約)し、愛馬会は出資金を用いて取得した競走馬をクラブ法人に現物出資する[2]。クラブ法人は、現物出資された競走馬をレースに出走させ、獲得した賞金を愛馬会法人に配当する。愛馬会法人は、さらに配当を会員に分配する[2]。出資は愛馬会法人が事前に取得した競走馬ごとに行われ、会員は自らが出資した競走馬の獲得した賞金に応じて損益分配を受ける。

基本的に1頭の馬を40 - 500口程度に分割して出資を募る。馬の値段は中央競馬の場合1000万円以上になることが通常であるので、1口あたり数万〜100万円程度となる。出資者は馬代金のほかに、クラブの入会費用(入会時)、月会費、厩舎や牧場における経費、保険料、海外遠征の費用などを負担する。

基本的に元本保証は無い。ただし会員が出資した馬が早い段階(概ね2歳を迎える前)で死亡するか競走能力を喪失したと診断された場合には、出資金を全額返還するという規約を設ける例も見られる。かつては出資した馬が一度も出走できなかった、あるいは出走したが一度も勝てずに引退した場合に適用される「補償制度」も存在したが、金融庁の指導を受け、2011年度の募集から一斉に廃止となった。

なお、一口馬主の会員は馬主ではないため、競馬場の馬主席への入場、トレーニングセンターや厩舎への訪問、引退の決定など、馬主の持つ権利は有しない。ただし、2004年より1クラブ5人まで口取りの写真に参加することが許されるようになり、現在は重賞競走で最大20人まで、その他の競走で最大10人まで口取りの写真に参加できる(ただし、クラブにより異なる)。

一口馬主のシステムに対して、馬主の利益団体である日本馬主協会連合会は同会が発行した『日本馬主連合会30年史』において、名義貸しを商品ファンド法で誤魔化したに過ぎないと非難している。しかし、日本中央競馬会は1995年に「一口馬主は名義貸しにはあたらない」とする見解を発表している。

歴史

かつては共同馬主で馬を所有することがあったが、1971年に競馬法で名義貸しの禁止が明文化されると、いくつかの共同馬主が解散を余儀なくされた[8]。しかしこれに対して1975年、共有馬クラブのひとつであった友駿ホースクラブが商法535条から542条に規定する匿名組合をクラブに適用することを考案し、内閣法制局と農林省に報告することにより共有馬クラブとして認可された。これ以降、同様の方式を取って撤退していた共有馬クラブも再登録を行うようになり、1988年ころから起きた競馬ブームに一役買うこととなった。

2007年時点で一口馬主のクラブの数は最大20に固定されており、既存クラブの解散や譲渡がない限り、新規参入はできない状況にあったが、2010年に社台グループの協力を受けたG1サラブレッドクラブが新規参入を果たし[8]、その後も岡田スタッド系列のノルマンディーサラブレッドクラブが参入した。

近年は一口馬主クラブ(クラブ法人)が馬主リーディングの上位を多く占めることがあり、2013年の中央競馬馬主リーディングにおいては上位4位までを一口馬主クラブが占めている。

課税問題

現在一口馬主のシステムは、前述の通り商法上の匿名組合を二重に経由することで実現されている。しかし税務上の処理は一般的な匿名組合のものと異なる処理が行われており、その結果
JRAが支払った賞金のうち、一般的な個人馬主の場合の源泉徴収分の税金(実効8%)及び、一口馬主クラブの手数料を引いた分が出資者に支払われる。
本来なら匿名組合の源泉徴収率は20%であり、一口馬主では匿名組合を二重に経由していることから、一部では「手数料等を差し引いた出資者への配当はJRAが支払った額の6割程度になる」と言われたが、実際には元本の払い戻し部分には当然源泉課税されることはなく、また2段階の1段目は従来源泉徴収義務のなかった出資者が少数の場合の匿名組合契約でもあり、実際の配当がどうなるかは現段階では不明である。
JRAからクラブ法人へ支払われる賞金に対する源泉徴収分の税金について、最終的に配当を受けた出資者が個別に還付申告を行うことができる。

このような匿名組合のパススルー会計については長く一般的に認められてきたものの、比較的最近になって国税当局がそれを否認する立場を明確化した。クラブ法人に賞金が支払われた時点で関係が切断されると考えられるため、今後はクラブ法人が支払った税金を出資者が還付申告することは認められなくなると推測される。上述の匿名組合にかかわる源泉税が導入された場合は、出資者による還付申告の対象となる。
複数の馬に出資している場合、個々の馬に関する収入及び費用、損失について損益通算を行うことができる。
上述のパススルー会計が認められない場合、馬ごとに個別にファンドが形成され各ファンドの損失はファンドの終了により確定されるという考え方のため、馬が引退した場合に限り当該馬に係わる損失を他馬ファンドなど他の雑所得と損益通算を行うことができる。

といったことが認められていた。

このような匿名組合のパススルー会計については長く一般的に認められてきたものの、比較的最近になって国税当局がそれを否認する立場を明確化した。クラブ法人に賞金が支払われた時点で関係が切断されると考えられるため、今後はクラブ法人が支払った税金を出資者が還付申告することは認められなくなると推測される。上述の匿名組合にかかわる源泉税が導入された場合は、出資者による還付申告の対象となる。

複数の馬に出資している場合、個々の馬に関する収入及び費用、損失について損益通算を行うことができる。

上述のパススルー会計が認められない場合、馬ごとに個別にファンドが形成され各ファンドの損失はファンドの終了により確定されるという考え方のため、馬が引退した場合に限り当該馬に係わる損失を他馬ファンドなど他の雑所得と損益通算を行うことができる。

これに対し2006年に国税庁が「クラブ法人・愛馬会法人も匿名組合にかかわる法令や通達に沿う形で税務処理を行うようにすべき」との方針を打ち出したことから、社台グループなど一部の愛馬会では「JRAは匿名組合ではなく任意組合形式での一口馬主の運営を認めるべき」との主張を行うようになった(任意組合であれば前記のような税務処理(いわゆるパススルー会計)も認められるため)。しかしJRAは「一口馬主として任意組合形式を認めることは、実質的な名義貸しにつながるため認められない」との方針を一貫して保持しており、匿名組合として今後税務処理をどのような形で行うかも含めて、2007年現在もJRAとクラブ法人の間で協議が続けられている。

種類

2014年現在、日本には20の一口馬主クラブが存在し、募集馬の取得方法や口数、募集時期などが多様化している。

募集馬の提供方法

生産牧場が母体となって運営されているクラブでは、その生産牧場及び参加牧場で生産・育成された馬が募集馬として提供される。近年では生産馬だけではなく、セリ市などで取得した馬なども提供される。

生産牧場が母体ではないクラブでは、セリ市や庭先取引で取得した馬を提供する。

口数

クラブごとに募集口数でも大小の違いがあり、例えば総額1000万円の馬で40口募集なら1口25万円だが、500口募集なら1口2万円で出資が可能となる。

募集口数の大小が配当や月額費用の配分比率に直接反映されるため、少口募集であるほどハイリスク・ハイリターン、多口募集であるほどローリスク・ローリターンとなる。それまで少口募集が主流だった1990年代後半から多口募集のクラブが増え、会員の収入や嗜好性に応じてクラブの選択が可能となった。

地方競馬

2007年9月の法改正により地方競馬にも一口馬主制度が認められ、2014年現在では12法人が馬主登録している。

サンデーサラブレッドクラブの場合:各競走馬について一口馬主を募集する時点で中央・地方のどちらで登録する予定かを提示している。
東京サラブレッドクラブの場合:出資馬は基本的に中央競馬の競走馬登録をして、中央競馬の競走に出走させるものの、地方競馬に移籍させることもあるとしている。
ロードサラブレッドオーナーズの場合:地方競馬の馬主資格を有していないものの、地方競馬の馬主資格を有する馬主に出資馬を売却する場合がある。これにより匿名組合契約は解除されるが、JRA再登録制度(次に記述)の条件を満たした場合は愛馬会法人が出資馬を再取得し、従前の出資者に限って再出資が可能になる。

地方競馬に移籍させる理由として、サンデーサラブレッドクラブでは以下の理由を挙げている。

  • より多くの収益を期待。
  • 「JRA再登録制度」(3歳未勝利戦終了後に収得賞金「0」の未勝利・未出走馬が受ける出走制限や除外を、地方競馬の競走で一定の成績を収めた場合、中央競馬再移籍後に出走制限や除外を受けることなく出走できる制度)による中央競馬への再移籍を目指す。

また、地方競馬は中央競馬に比べ馬主資格の審査基準が緩く、また一頭の馬を最大20人(中央競馬では最大10人)で共有することが認められているため、社台グループオーナーズの「地方競馬オーナーズ」、レックススタッドの「NRAオーナーズ会」、ビッグダディオーナーズクラブなど、一口馬主に近い感覚で共有馬主となることができるシステムもある。

一口馬主クラブの一覧

2013年度中央競馬馬主リーディングの順位順に記述する。

地方競馬欄「◎」のクラブでは、「地方入厩予定馬」を募集している。「○」のクラブでは、クラブ法人が地方競馬の馬主登録をしている。

  • 出典: 競走馬商品投資販売業者連絡会 愛馬会法人の紹介
  • 冠名欄の記号:「※」…末尾に付く 「!」…前方に付く場合と末尾に付く場合が有る 無印…前方に付くor付き方に関しては検証不能

現存する一口馬主クラブ
順位 愛馬会法人 クラブ法人(馬主) 冠名 活躍馬 地方競馬
1 サンデーサラブレッドクラブ サンデーレーシング (なし) オルフェーヴル、ブエナビスタ、ヴァーミリアン、ジェンティルドンナ ◎

日本馬主協会連合会

日本馬主協会連合会(にほんうまぬしきょうかいれんごうかい、JAPAN OWNERS' ASSOCIATION[1])とは、日本に10ある馬主協会(中央競馬の馬主で組織された団体)の連合体である。略称はJOA。1961年3月に中央競馬馬主協会連合会として設立され、1993年12月、日本馬主協会連合会に改称した。

  • 後藤繁樹が調べた概要
馬主相互の親睦、社会福祉活動、競馬の普及・発展を目的とする諸活動を行うほか、馬主の利益団体としての側面ももつ。具体例として、馬主の税負担をめぐって大蔵省(現・財務省)と交渉を行い、税制改革を実現させたことがある。また、厩務員が労働争議を行う際には調教師組合とともに交渉の当事者となる場合が多い。2003年1月1日時点の会員数は2214名(個人1871、法人341、組合馬主2)

  • 歴代会長
会長の任期は2年である。
1. 鈴江繁一 (1961年3月 - 1962年11月)
2. 樋口正一 (1963年3月 - )
3. 栗林友二 (1965年3月 - )
4. 中村勝五郎(三代目)(1967年4月 - )
5. 藤田正明 (1975年4月 - )
6. 小川乕三 (1977年1月 - 1980年4月)
7. 上田清次郎 (1980年4月 - )
8. 相馬恵胤 (1985年4月 - )
9. 山本愼一 (1989年4月 - )
10. 菅浦一 (1993年4月 - )
11. 小柴芳夫 (1993年6月 - )
12. 谷水雄三 (2001年3月 - )
13. 和泉信一 (2003年4月 - )
14. 松本好雄(2009年9月 - )
15. 森保彦 (2013年1月 - 現職)