幾何図形の書き方

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//&ref(s001introJ.zip) をクリックしてs001introJ.zipをダウンロードし解凍すると,s001introJ.cdyが入手できます.このファイルをクリックして開きます.今回はCinderellaで図を描き、PDFに出力します. ここでは三角形とその内接円を描きます.次のPDFファイルを作ることを目指しましょう. &ref(PDFoutput2.png,,title=,width=400,) 「KeTCindyを始めよう」でやったように「線分を加える」ボタンを使ってまず三角形ABCを描きます.ここでちょっと注意です.始めに示した完成図と次の画面の三角形が違っていますが,その理由は図を完成した後に頂点Bを動かして三角形を変形しているからです.この説明を最後まで読むと,変形できることがどんなに便利な機能であるかを実感して頂けます. 次に「角の2等分線を加える」ボタンを押して線分ACと線分ABを選択すると次図のように角CABを2等分する直線が引かれます.(多数のボタンの中で黒く選択されているボタンが押すべきボタンです.以降も同様です.) &ref(s001introJ1.png,,title=,width=600,) 続いて線分BCと線分CAを選択して角BCAを2等分する直線を引きます. これら2直線の交点を求めるには,「2つの曲線の交点を求める」ボタンを押します. 2等分線を引いた直後であれば,角BCAの2等分線がハイライトされていますので,ガイドに従ってもう一方の2等分線をクリックします.いったん「動かすモード」にしたりしてハイライトが消えていれば,両方の2等分線を順にクリックします. &ref(s001introJ2.png,,title=,width=600,) 内接円を描くために交点Dを通り辺ACに垂直な直線を引きます.そのために「垂線を描く」ツールを選択します。辺AC上の適当な場所で左ボタンを押すと垂線と赤い点が出ますので,赤い点をそのままドラッグして交点Dに重ねマウスボタンを放します. 「2つの曲線の交点を求める」ツールを選んで,辺ACをクリックすると,点Dを通る垂線と辺ACの交点Eができます. &ref(s001introJ3.png,,title=,width=600,) 最後に2点D,Eを通る円を描きます.「円を加える」ボタンを押してマウスで点Dで左ボタンを押し,そのままドラッグして点Eに重ねてマウスボタンを放します. &ref(s001introJ4.png,,title=,width=600,)  これでCinderellaによる幾何図形の描画は終わりです.この時点では「Texview」「Execk」ボタンを押しても図形の無いPDFファイルが作られるだけです.幾何点(Cinderella画面上の赤い点)や青い直線・青い線分は一切PDFファイル上には出力されません.それらを出力するためにはKETCindyのコマンドを書く必要があります:  スクリプトエディタ画面を開いて次のように2つの命令    Listplot([A,B,C,A]);    Circledata([D,E]); をAddax(0);とWindispg();の間に書いて実行します.(歯車アイコンクリックかShift+Enter) &ref(CindyScript1.png,,title=,width=600,)  コンソール(下のエリア)に    generate Lsitplot sfABCA    generate Circledata drDE と表示されています。KETCindyのコマンド(関数)Listplot() と Circledata() によりsgABCAとcrDEという2つのデータが生成されたことを示しています.これらは三角形と円のデータ名です. 一方,Cinderellaの図形表示画面では三角形と円が黒い線で表示されていることが分かります.Windispg() コマンドにより描かれた線です。 &ref(s001introJ5.png,,title=,width=600,) この時点で「Texview」「Execk」ボタンを押して生成したPDFファイルが次の図です. &ref(PDFoutput1.png,,title=,width=400,) 線だけの図ですの,各頂点の名前や内心を示す点などを表示する必要があります.それらを描く命令を付け加えたスクリプトエディタ画面が次です. &ref(CindyScript2.png,,title=,width=600,) 以下は新しく付け加える命令の解説です. Setpt(3); // 描く点の大きさをデフォルトの3倍にします. Drawpoint([D]); // 幾何点Dの位置に点を描きます. // Drawpoint([D,C])などとリストにして複数の点を描くことが出来ます. Letter([A,"sw","A",B,"n1","B",C,"se","C",D,"ne","I"]); // この命令の引数は3つずつが組になっています. // A,"sw","A"が1組,B,"n1","B"が2組・・・です. // 第1組は幾何点Aの位置の南西に文字"A"を書きます. // 第2組の"n1"はBの位置の北方に通常より少し離して文字"B"を書ます. // 最後の組でわかるように,幾何点Dの名前とその位置に書く文字は無関係です. // 文字位置の微調整は"n1.6"や"n-1"なども可能です.  さて,最終結果のPDFファイルの三角形が始めのものと異なっていることに注意して下さい.この図を得るにはCinderellaの図形表示画面で頂点Bを適当な位置に移動し,「Texview」「Execk」ボタンを押してPDFファイルを生成しなおせば良いことが分かります.このように図形を見ながら自在に変形できる所にCinderellaを使う利点の一つがあります.  最後にもう一度,「Cinderellaの図形表示画面に表示された図形をPDFに出力するためには,KETCindyのコマンドを書かなければならない」,という点について述べておきます.もしCinderellaの図形表示画面上の図形が全てPDF出力されたらどうでしょうか.図形を描くのに補助線(角の2等分線)を引いていますが,このような表示する必要のない補助線も出力されては教材として役に立たなくなります.点の名前なども自由に設定できなくなります.したがって,CindyscriptでKETCindyのコマンドを書くことによってPDF出力すべきものを決定することは本質的に重要な意味を持っています。そのかわり,Cinderellaの作図機能を使うことによって,角の2等分線を引くといったコマンドはいっさい書く必要がありません! これがCinderellとKETpicのコラボによる大きな利点なのです.
&ref(s001introJ.zip) をクリックしてs001introJ.zipをダウンロードし解凍すると,s001introJ.cdyが入手できます.このファイルをクリックして開きます.今回はCinderellaで図を描き、PDFに出力します. ここでは三角形とその内接円を描きます.次のPDFファイルを作ることを目指しましょう. &ref(PDFoutput2.png,,title=,width=400,) 「KeTCindyを始めよう」でやったように「線分を加える」ボタンを使ってまず三角形ABCを描きます.ここでちょっと注意です.始めに示した完成図と次の画面の三角形が違っていますが,その理由は図を完成した後に頂点Bを動かして三角形を変形しているからです.この説明を最後まで読むと,変形できることがどんなに便利な機能であるかを実感して頂けます. 次に「角の2等分線を加える」ボタンを押して線分ACと線分ABを選択すると次図のように角CABを2等分する直線が引かれます.(多数のボタンの中で黒く選択されているボタンが押すべきボタンです.以降も同様です.) &ref(s001introJ1.png,,title=,width=600,) 続いて線分BCと線分CAを選択して角BCAを2等分する直線を引きます. これら2直線の交点を求めるには,「2つの曲線の交点を求める」ボタンを押します. 2等分線を引いた直後であれば,角BCAの2等分線がハイライトされていますので,ガイドに従ってもう一方の2等分線をクリックします.いったん「動かすモード」にしたりしてハイライトが消えていれば,両方の2等分線を順にクリックします. &ref(s001introJ2.png,,title=,width=600,) 内接円を描くために交点Dを通り辺ACに垂直な直線を引きます.そのために「垂線を描く」ツールを選択します。辺AC上の適当な場所で左ボタンを押すと垂線と赤い点が出ますので,赤い点をそのままドラッグして交点Dに重ねマウスボタンを放します. 「2つの曲線の交点を求める」ツールを選んで,辺ACをクリックすると,点Dを通る垂線と辺ACの交点Eができます. &ref(s001introJ3.png,,title=,width=600,) 最後に2点D,Eを通る円を描きます.「円を加える」ボタンを押してマウスで点Dで左ボタンを押し,そのままドラッグして点Eに重ねてマウスボタンを放します. &ref(s001introJ4.png,,title=,width=600,)  これでCinderellaによる幾何図形の描画は終わりです.この時点では「Texview」「Execk」ボタンを押しても図形の無いPDFファイルが作られるだけです.幾何点(Cinderella画面上の赤い点)や青い直線・青い線分は一切PDFファイル上には出力されません.それらを出力するためにはKETCindyのコマンドを書く必要があります:  スクリプトエディタ画面を開いて次のように2つの命令    Listplot([A,B,C,A]);    Circledata([D,E]); をAddax(0);とWindispg();の間に書いて実行します.(歯車アイコンクリックかShift+Enter) &ref(CindyScript1.png,,title=,width=600,)  コンソール(下のエリア)に    generate Lsitplot sfABCA    generate Circledata drDE と表示されています。KETCindyのコマンド(関数)Listplot() と Circledata() によりsgABCAとcrDEという2つのデータが生成されたことを示しています.これらは三角形と円のデータ名です. 一方,Cinderellaの図形表示画面では三角形と円が黒い線で表示されていることが分かります.Windispg() コマンドにより描かれた線です。 &ref(s001introJ5.png,,title=,width=600,) この時点で「Texview」「Execk」ボタンを押して生成したPDFファイルが次の図です. &ref(PDFoutput1.png,,title=,width=400,) 線だけの図ですの,各頂点の名前や内心を示す点などを表示する必要があります.それらを描く命令を付け加えたスクリプトエディタ画面が次です. &ref(CindyScript2.png,,title=,width=600,) 以下は新しく付け加える命令の解説です. Setpt(3); // 描く点の大きさをデフォルトの3倍にします. Drawpoint([D]); // 幾何点Dの位置に点を描きます. // Drawpoint([D,C])などとリストにして複数の点を描くことが出来ます. Letter([A,"sw","A",B,"n1","B",C,"se","C",D,"ne","I"]); // この命令の引数は3つずつが組になっています. // A,"sw","A"が1組,B,"n1","B"が2組・・・です. // 第1組は幾何点Aの位置の南西に文字"A"を書きます. // 第2組の"n1"はBの位置の北方に通常より少し離して文字"B"を書ます. // 最後の組でわかるように,幾何点Dの名前とその位置に書く文字は無関係です. // 文字位置の微調整は"n1.6"や"n-1"なども可能です.  さて,最終結果のPDFファイルの三角形が始めのものと異なっていることに注意して下さい.この図を得るにはCinderellaの図形表示画面で頂点Bを適当な位置に移動し,「Texview」「Execk」ボタンを押してPDFファイルを生成しなおせば良いことが分かります.このように図形を見ながら自在に変形できる所にCinderellaを使う利点の一つがあります.  最後にもう一度,「Cinderellaの図形表示画面に表示された図形をPDFに出力するためには,KETCindyのコマンドを書かなければならない」,という点について述べておきます.もしCinderellaの図形表示画面上の図形が全てPDF出力されたらどうでしょうか.図形を描くのに補助線(角の2等分線)を引いていますが,このような表示する必要のない補助線も出力されては教材として役に立たなくなります.点の名前なども自由に設定できなくなります.したがって,CindyscriptでKETCindyのコマンドを書くことによってPDF出力すべきものを決定することは本質的に重要な意味を持っています。そのかわり,Cinderellaの作図機能を使うことによって,角の2等分線を引くといったコマンドはいっさい書く必要がありません! これがCinderellとKETpicのコラボによる大きな利点なのです.

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