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コニカフレックスに関しては、試作というより発売直前機の参考出品といった位置づけで、大部分が翌1960年に製品として発売されたコニカ Fと酷似しています。
コニカ(当時小西六写真工業)の技術者によって作成された資料ではコニカ Fとの区別がされておらず、コニカFの写真を指してコニカフレックスとして解説していたりと、実質マイナーチェンジを行った程度で量産されています。
資料に関しても参考出品されただけですので、さほど充実しておらず'通説'も大体似ていますね。
新たな発見はなさそうなカメラです。
[パンフレット]
主な仕様
画面サイズ |
24×36ミリ |
標準レンズ |
ヘキサノン F1.4 50ミリ, 自動絞り, バヨネット式マウント(専用型) |
シャッター |
特殊金属膜フォーカルプレン B, 1~1/2000秒, 倍数系列 シャッターダイヤルは1軸不回転, 絞り目盛同軸に内蔵 |
ファインダー |
フレネルレンズ及平凸コンデンサー付ペンタプリズム式。 スプリットイメージ式焦点調節 |
反射鏡 |
クイックリターン式 |
シンクロ |
M, X接点, Mクラスバルブ全速度完全同調, ストロボ1/125秒迄同調, プラグJIS B型 |
etc |
捲上はレバー, レリーズは捲上軸中心, セルフタイマー内蔵, 作動時間10秒, フイルム捲上時圧板後退機構。 |
9大特徴
- レンズは優れた解像力と美しい描写のヘキサノンレンズ群で, スタンダードには, F1.4, 50ミリ, 交換レンズとして, F2, 35ミリ, F1.8, 85ミリ, F2.8, 135ミリでこれらは皆, 完全自動絞りで完全に露出計連動します。
尚, F2.8, 135ミリだけは自動絞りになっておりません。
- ファインダーはペンタプリズムの正立正像でフイルムに写る画面と全く同じ大きさの視野が見えます。
又, スプリットイメージ式の焦点合わせですからどんな被写体でも, 常に速く, 正確なピント合わせが出来ます。
又, ペンタプリズムは着脱式ですからウエストレベルファインダー等の交換も出来ます。
- クイックリターンミラーと自動絞りですから, シャッターボタンをおすとミラーがはねあがり, 絞りが開放からあらかじめ定めておいたf値まで絞られてシャッターがきれ再びミラーがもとの位置と, 絞りが開放にもどります。
この運動は極めて短時間でスムーズに行われますから, ファインダーが見えなくなるのは, ほんの一瞬で, なんの支障も感じません。
- シンクロ接点はM・Xで,Mクラスのフラッシュバルブが全速度に使えるのはこれが初めてです、又, ストロボも1/125秒の高速度に同調します。これも世界で初めての高速度同調です。
- 完全連動露出計が内蔵されております。この露出計はASA感光度, 絞り, シャッター速度に完全連動しておりますから, まずフイルム感光度を合せ, カメラを被写体に向けて, シャッターリング, 又は絞りリングを廻してメーターの▲マークに指針を合せるだけで適正な露出が得られます。
又, 絞り目盛はシャッターダイヤルと一軸に内蔵されておりますから, 非常に見やすく, 露出計の操作が簡単です。
- 捲上はレバーによってフイルムを捲上げると同時にシャッターチャージがされます。又, 小刻みに捲上げる事も出来, 非常に堅牢で極めてスムーズに操作出来ます。
- フイルム走行時,圧板後退機構はフイルムを捲上げると, 自動的に圧板が後に退がり, フイルムが自由になりますから, 捲上, 捲戻時による削傷が出来ません。
- オートマチックフイルムカウンターですから裏蓋を開くと自動的にスタートマークにもどり, あとは捲上によって正確に撮影枚数が示されます。
※全て出典元であるパンフレット原文のまま
確定情報
- メーカー広報表記:コニカフレックス(日本語)、Konica Flex, KONICA FLEX(英語)
- コニカ Fについている標準レンズは52mm F1.4だが、コニカフレックスでは50mm F1.4とされている。
外観はコニカ Fの52mm F1.4と同じでフォーカスリングの色違い。- [出典] (1959). コニカフレックスパンフレット 小西六株式会社
- その他写真が確認できる資料
- 標準レンズは5群7枚。(上図参考)
- [図1.] 小西六写真工業株式会社 技術部(1960). 写真工業 写真工業出版社, 9月号 Vol.101
- ストラップ用吊り金具、被写界深度確認レバーはついていない。
- [出典] (1959). コニカフレックスパンフレット 小西六株式会社
- [出典] 宮崎繁幹(2001.8)クラシック35mm一眼レフカメラ コニカ F クラシックカメラ専科- カメラレビュー 朝日ソノラマ, No.61, pp.79-83. 実物写真を確認
- 1959.5.試作機のみ東京国際見本市で発表、未発売。
- 145×105.5×91mm。
- 一般対応感度LV5~LV17。
- [出典] 松田二三男(1959.12). 35ミリ一眼レフ カメラ年鑑 株式会社日本カメラ社, '60, PP.6, pp.78-80.
- 仕様は露出計の構造以外、市販されたコニカ Fと同じ。
専用レンズもKonica Fと同じ4種。- [出典] (1959). コニカフレックスパンフレット 小西六株式会社,性能表及び写真による[参考]
- 露出計はコニカ IIIM同様に蓋が上に開く。
- [出典] (1987.9.30). クラシックカメラ専科-10 小西六カメラの歴史 株式会社朝日ソノラマ
未確定情報
最終更新:2020年06月27日 12:37