作成:藩国のみなさん
部品構造
- 大部品: 玄霧藩国の魔力触媒生産地 RD:60 評価値:10
- 大部品: 魔力触媒生産地としての来歴 RD:5 評価値:3
- 部品: 発見の経緯
- 部品: 立地条件
- 部品: 触媒生産地としての発展
- 部品: 魔力を循環させる意義
- 部品: 魔力触媒の提供先
- 大部品: 森と泉の管理者 RD:2 評価値:1
- 部品: 藩王の許可を得た者
- 部品: 祭祀を執り行う
- 大部品: 魔力触媒について RD:11 評価値:5
- 部品: 玄霧藩国における魔力触媒
- 部品: 魔力の籠った枝
- 部品: カードに加工した草花
- 部品: 乾燥させた果実
- 部品: 編み込んだヤドリギ
- 部品: 薄く光るスピネル
- 部品: 星煌めく水晶
- 部品: 森の緑柱石
- 部品: 魔力を籠めた水
- 部品: 魔力氷晶
- 部品: 使用後の魔力触媒
- 大部品: アンチマジックベリーの自生区域 RD:4 評価値:3
- 部品: 自生した理由
- 部品: 魔力吸収地帯
- 部品: 魔力バランスの確認ができる
- 部品: アンチマジックベリーの実
- 大部品: 迷路状のヤドリギ群生地 RD:4 評価値:3
- 部品: 迷路化する森
- 部品: 定期的な剪定
- 部品: ヤドリギの花
- 部品: ヤドリギの魔法的意味
- 大部品: 精霊の森 RD:4 評価値:3
- 部品: 精霊の住む森
- 部品: 方向感覚を惑わせる霧
- 部品: 魔力を含んだ土
- 部品: 森の手入れを行う
- 大部品: 精霊の住む泉 RD:14 評価値:6
- 部品: 精霊の泉
- 部品: 泉の祠
- 部品: 魔力を含んだ濃霧
- 部品: 魔力をためやすい水
- 部品: 水へ魔力を込める儀式
- 部品: 冬場にのみ取れる素材
- 部品: 月光に照らされる泉
- 部品: 保全活動
- 大部品: 精霊の力を借りた宝石類 RD:6 評価値:4
- 部品: 泉に宝石や水晶を沈める
- 部品: 宝石に魔力が貯まる理由
- 部品: 精霊が好む鉱石や宝石
- 部品: カッティングによる効能
- 部品: 魔力が高まった宝石の見分け方
- 部品: 宝石の取り換え
- 大部品: 精霊祭 RD:6 評価値:4
- 部品: 季節ごとの精霊祭
- 部品: 収穫を祝う大祭
- 部品: 祭りの意義
- 部品: 精霊の泉での儀式
- 部品: 舞と歌の奉納
- 部品: 供物の奉納
- 大部品: 触媒の保管倉庫 RD:4 評価値:3
- 部品: 保管場所の分散
- 部品: 植物触媒の保管
- 部品: 宝石触媒の管理
- 部品: 属性ごとの配慮
- 大部品: 参拝エリア RD:3 評価値:2
- 部品: 一般客用の社
- 部品: 人々のお参り
- 部品: 日々の清掃
- 大部品: 生産地の警備体制 RD:3 評価値:2
- 部品: 森の番人
- 部品: 触媒保管倉庫の警備
- 部品: 警備に適した地形
部品定義
部品: 発見の経緯
玄霧藩国の地形復興を進めて行く中で、魔力だまりとなっている地域が発見された。
復興状況の調査隊より、アンチマジックベリーの群生地があり、その奥に森がある、という報告があったのだ。
どうも森が魔力だまりとなっており、そこから漏れ出る魔力を吸ってアンチマジックベリーが成長した。結果として、森を囲むようにしてアンチマジックベリーが自生している、ということのようだった。
アンチマジックベリーの群生地を突っ切ることはできなかったが、森の木とヤドリギによってつくられた天然の迷路のようなものが群生地の切れ目あり、そこを抜ける形で森の調査が進められた。
森の中は濃い霧が出ており、ここには精霊が住んでいる、と発言する調査隊員も居た。森の奥地では魔力を豊富に含んだ水を湛えた泉が発見された。
玄霧藩王はここを精霊の泉として祀ることを決定すると共に、魔力が集中し過ぎて問題が発生しないよう、森の環境が壊れない程度に魔力を各地へ散らすための方策を考えることとなった。
部品: 立地条件
藩国を東西に流れる河の上流。山地のふもと。そこに精霊の森はある。
地形の復興した玄霧藩国はその領地の多くが森となっているのだが、この精霊の森は、その境目にアンチマジックベリーが自生している草原が残っているため、それと分かりやすい。
部品: 触媒生産地としての発展
玄霧藩王が魔力だまりとなっている精霊の森と精霊の泉に対してとった方策はシンプルであった。
内部に溜まっている魔力を触媒へ宿し、これを森の外で使用することで、国内の魔力を循環させる、といったものである。これは魔法国家としても成り立っている玄霧藩国にとっても相性がよかった。
森や泉に住む精霊たちに配慮して、環境を壊さないように注意を払いながら、魔力触媒生産地として発展させていった。
部品: 魔力を循環させる意義
玄霧藩王が精霊の森と精霊の泉を魔力触媒の生産地としたのは、国内の魔力を循環させるためでもある。
一か所にあまり高濃度の魔力が溜まることは世界に良い影響を与えない、ということが分かっているため、単に魔力収拾に都合がよい、という理由だけではなく、世界のバランス調整という意味合いも持つ。
特に、アンチマジックベリーの群生地が砂地となるようなことがあれば、アンチマジックベリーが育ちすぎている(つまり、魔力だまりからも漏れる魔力が増えすぎている)ということであるため、魔力の収集作業に力を入れる必要がある。
部品: 魔力触媒の提供先
触媒として加工された魔力触媒は、基本的に藩国が買い取り、国の編制する部隊や施設へと提供される。
これは単なる優先度だけの問題ではなく、高濃度の魔力を含んだ触媒の扱いには一定以上の技量がなければ安全に使用することができないためでもある。
部品: 藩王の許可を得た者
精霊の住む森と泉は常に濃い霧が出ており、魔法の腕が低い者では泉へ辿りつくことは出来ない。十分な能力を持ち、経歴や人格に問題がないと判断された者だけが藩王の許可を得て森と泉の管理者となれる。
また、一度許可を得たとしても、犯罪や横領などによって不適格と判断された場合は森への入場許可を取り消され、然るべき法の裁きを受けることとなる。
部品: 祭祀を執り行う
森と泉の管理を行う者は一定以上の魔法の腕を持つことが求められ、森の手入れなども行うが、特に重要な役割として祭祀の執行がある。
この地に住む精霊を祀り、季節ごとに大きな祭りを実施することで、感謝と祈りを捧げる。
部品: 玄霧藩国における魔力触媒
魔法を使う際に、自らの魔力のみを用いる場合、そこまで大きな魔法を使うことはできない。
このため、魔法を使う者は自身の魔力以上の魔法を使用するため、世界に存在する魔力を借りることもあれば、もっと単純に魔力を多く含むものを触媒として用いることも多い。
玄霧藩国においては魔力を多く含んだ素材を加工して触媒とすることが多い。その形態はさまざまであり、乾燥させた草花や木の実、ヤドリギの枝や、宝石や水晶といった形をとることが多い。
部品: 魔力の籠った枝
精霊の森に生える樹木の枝。これは自然に折れたものや、倒木、あるいは下生えの処理を行った際に出たものが用いられる。枝打ちや伐採は、精霊からの要望がない限りは基本的に行われない。
木の枝を触媒に明かりの魔法を使うのが基本的な使い方だが、小さな火魔法を用いて燃やすことで魔力を抽出し、その魔力を用いてさらに大きな火魔法を詠唱する、といった使い捨ての使用法も見られる。
部品: カードに加工した草花
精霊の森で採取された草花を、押し花の栞を作る要領でカード状にしたもの。
持ち運びがしやすいこと、下生えの処理などで最も多く手に入る素材であることなどから使用頻度も高い。特に幻影使いが好んで使うことが多い。
部品: 乾燥させた果実
精霊の森でとれた果実を乾燥させたもの。果実を採りすぎないようにすることはもちろんだが、果実の種は触媒としては利用せず、森の環境が崩れた際に植林を行えるよう必ず一定数が保管される。
その形態から主に魔法医などが用いることが多い。また、魔力触媒としての使用後はドライフルーツとして食用とすることもできる。
部品: 編み込んだヤドリギ
精霊の森で育った魔力の籠ったヤドリギを編み込むことで、さらに編み込んだものの魔力もあわせて保存した触媒。
通常のヤドリギよりもさらに濃く魔力が籠っており、触媒としては相当に上質なものとなる。
部品: 薄く光るスピネル
スピネルは赤や黒、青など多彩な色を持ち、また光の反射率も高いためカット次第で美しい煌めきを持つ宝石である。
しかし、魔力触媒となったスピネルはそれだけでなく、自らが薄く発光しており、神秘的な美しさを持つ。また、その色彩によって相性のよい魔法の属性が変化することでも知られる。
魔力触媒としても高価であるが、単純に宝石としても高価である。このため、触媒として使用したあとのスピネルは回収され、魔力を籠めなおして魔力触媒として再利用される。
部品: 星煌めく水晶
魔力の籠められた水晶。通常の水晶とは異なり、魔力が十分に蓄積された水晶は、その内部に煌めく星のような模様が見える。
特に相性の良い魔法は限定されないが、なかでも水晶玉へ加工したものは、「占術が上手く行く気がする」として重宝される。
単純に産出量の問題からも高価であるため、触媒として使用したあとの水晶は回収され、魔力を籠めなおして魔力触媒として再利用される。
部品: 森の緑柱石
緑柱石(ベリル)は、森国、とりわけ玄霧藩国ではポピュラーな宝石とされる。
含有する成分により、アクアマリンやエメラルド、ヘリオドールと呼ばれる宝石に分類され、それぞれに精霊の好みが存在するようだ。
スピネル同様、色合いや名前の意味などで好みが分かれるらしく、アクアマリンには水の、ヘリオドールには火や光の、エメラルドには土、ゴシェナイトには風の精霊が宿るとされている。
スピネルのほうは触媒となると薄く輝くが、ベリルが魔力触媒になった際は、キャッツアイ効果が確認されている。
比較的安価な宝石ではあるが、魔力触媒となったベリルは高価で取引される為、触媒として輸出される場合は、宝石を回収する決まりになっている。
部品: 魔力を籠めた水
精霊の泉の水は魔力を貯めやすい性質を持つ。この水に儀式を行うことで、さらに森の中に漂う霧の魔力を籠めた水。
水系の魔法に相性がよい触媒であることはもちろんだが、他にも結界を作る際や魔法陣を描く際にも高い効果を発揮する。
部品: 魔力氷晶
冬の本当に寒い日に、凍り付いた泉で採取できたものが魔力氷晶と呼ばれる。泉の水だけでなく、霧の魔力までが強く凝縮されているが、温度管理が非常に難しい。
部品: 使用後の魔力触媒
魔力触媒は基本的に「魔力の籠った道具」である。このため、内部に溜まっていた魔力を使い切ったあとは、それ以上魔力触媒として利用することはできない。
水や乾燥果実などは本来の用途として飲食することもできる。
また、宝石や水晶については産出量から言っても高価であるため、使用後は回収され、魔力を籠めなおして魔力触媒として再利用される。
部品: 自生した理由
もともと魔力だまりとなっている森と泉が存在し、漏れ出した魔力を吸収して成長したアンチマジックベリーが、結果的に森を囲むようにして自生したものと思われる。
部品: 魔力吸収地帯
アンチマジックベリーが群生しているため、周辺の魔力を吸収している。
これは近づいた者の魔力も吸われてしまうため、特別な理由がない限り魔法使いは基本的に近寄ることは無い。
魔力熱の解熱剤の原料となったり、ベリータルトの材料となったりするため、誰も近寄らない、という訳ではなく、たびたび採取に訪れる者は存在するようだ。
部品: 魔力バランスの確認ができる
アンチマジックベリーは大きく育つと化石となって砕け散り、周辺を砂漠にすると言われている。これは魔力を吸収し過ぎたときに起こる現象であるとされており、魔力だまりに魔力が集中しすぎていないかを確認するバロメーターとも言える。
万が一、周辺の砂漠化が確認された場合は速やかに藩王へ報告される。このとき、魔力触媒の収集と拡散に力を入れるなどの対策が取られる。
また、砂漠化したアンチマジックベリーの自生区域からは、「王の手」と呼ばれる変種が発見されることがあるらしい。
部品: アンチマジックベリーの実
別名がヘビイチゴとよばれるアンチマジックベリーの実は、とりすぎない程度に収穫され、大神殿に供えられる。
名前がヘビイチゴなので、という理由とされているが、実際には祀られている白蛇様(ウィングバイパー神)の好物であるのを知っているものがいる為である。
特に見返りを求めるわけではないが、日頃お世話になっています。という気持ちはとても大事だ。
部品: 迷路化する森
精霊の森の樹木と共生しているヤドリギは、特に魔力との親和性が強いらしく、魔力を濃く含んだ霧や風の流れによって通常よりも複雑な形で生育している。このため天然の迷路のようになっており、精霊の泉までの道は通い慣れたものでなければ見つけ出すことは難しい。
部品: 定期的な剪定
精霊の森に生えているヤドリギは、魔力の濃い方へ成長しやすいという特徴を持っている。
この特殊な生育には魔力が必要であるため、基本的にはアンチマジックベリーの自生区域を超えて迷路が広がることはないが、念のため迷路が藩国へ広がりすぎないように定期的な手入れを行われている。
このときに採取された魔力の籠ったヤドリギの枝は触媒としても重宝される。
部品: ヤドリギの花
ヤドリギの花は初春に咲く。花は特に魔力が強く宿るとされるが、これを摘み取ることは基本的にしない。季節の終わりに散った花びらを採取するに留める。
部品: ヤドリギの魔法的意味
ヤドリギは宿木とも書く。字の通り、樹木に宿り、その生命力や魔力を分け与えられて成長する。このことから魔力の譲渡や貯蔵と親和性が高い。
部品: 精霊の住む森
精霊が住むと言われる森。魔力だまりとなっており、森の木々も草花も魔力を持っている。一般人が間違って迷いこんだ場合、どう歩いてもいつの間にか森の外に出てしまう。
むやみに伐採は行わず、森の手入れをするに留める。また、草花を採取する場合は、一つの場所から集中して取るのではなく、必ず複数の場所から少しずつ採取する。
採取や手入れによって得られた魔力の籠った草花や枝を魔力触媒として加工している。
部品: 方向感覚を惑わせる霧
一帯の森の中はいつも濃い霧がかかっており、これは方向感覚を狂わせる。魔法の素養がないものであればたちまち道に迷ってしまい、森の奥地へ進むことはできない。
部品: 魔力を含んだ土
魔力だまりとなっている一帯では霧や、木々の間を通過してきた雨にも微力な魔力が宿ってしまう。それらの染み込んだ土にも当然、魔力が含まれている。
だからこそ、この辺りで育つ樹木や草花に魔力が籠り、また森の外縁にアンチマジックベリーが自生しているのである。
部品: 森の手入れを行う
下生えが多くなりすぎればむしろ森の木々の生育に悪いため、定期的に処理を行う。
また、倒木や折れた枝があれば処理を行い、腐食などを防ぐ。
部品: 精霊の泉
魔力だまりとなっている森の中でも、特に魔力の濃い泉。いつも霧に覆われており、精霊が好んで住まうと言われている。
部品: 泉の祠
森と泉に住む精霊を祀った祠。管理者が泉を訪れた際は必ず清掃し、礼拝が行われる。
また、定期的に行われる祭りでの儀式や、水へ魔力を込める儀式を行う際にも用いられる。
部品: 魔力を含んだ濃霧
魔力を含んだ霧。数メートル先も見えない。魔力の流れが知覚できなければ迷うこと必至である。
また、冬の本当に寒い日は霧も凍り付いて霜となるため、霧のない泉を見ることができるという。
部品: 魔力をためやすい水
泉の水は魔力を貯め込みやすい性質がある。ここで水を汲み、儀式を行ってさらに霧の魔力を水へ籠めることで触媒とする。
これは魔力を利用するためでもあるが、魔力だまりの魔力が濃くなりすぎないようにするためでもある。
特に魔力の利用先がない場合であっても定期的に儀式を行う。この場合、魔力を込めた水は森の外縁にあるアンチマジックベリーに与える。
部品: 水へ魔力を込める儀式
泉の水を汲んだ器を祠へ供え、儀式を行って周囲の霧がもつ魔力を取り込んで水へ籠める。こうすることで、ただ水に含まれるよりも多くの魔力を持たせることができる。
部品: 冬場にのみ取れる素材
冬になると、精霊の泉が凍るほどに寒い日、というものが稀に存在する。そして、この時ばかりは霧のない森や泉の姿を見ることができるだろう。霧もまた凍りついて霜となっているからだ。
こうした日にのみ、泉の水と霧の魔力を凝縮した氷晶が取れる。
部品: 月光に照らされる泉
夜間に精霊の泉を訪れてはならない、とされる。
これは精霊が月光浴をするためとも、泉が月の光を貯めるためとも言われる。
部品: 保全活動
精霊に敬意を払い、精霊の住む泉が汚されないよう藩国で対策が取られている。
具体的には、日々の生活排水等が泉だけでなく魔力生産地内に直接流れ込まないよう規制している他、流れ込む水に関しては水質管理を徹底し、影響がないと判断された水以外は流れ込まないよう管理されている。
部品: 泉に宝石や水晶を沈める
泉に宝石や水晶を沈めておくと、精霊たちの中でも綺麗な石を好むものが住まうという。精霊の住んだ宝石は時の流れとともに煌めきを増し、やがて泉の水面へと浮かんでくる。
部品: 宝石に魔力が貯まる理由
古来より、宝石は魔力を宿すとされる。
泉に沈めた宝石を精霊が住まいとして使ってくれた場合、長く留まった精霊の周囲の力を宝石がゆっくりと蓄えてゆき、蓄積する。
精霊そのものから力を吸いだすのではなく、存在するだけで周囲に与える影響を吸収しているとみられ、宝石に宿る精霊の力が消費されている様子は確認されていない
部品: 精霊が好む鉱石や宝石
精霊が好む鉱石や宝石については、詳しい法則性はわかっていない。精霊が気に入った宝石はサイズの割に早く水面に浮かんでくると言われるが、精霊ごとに好みがばらばらであり、そのとき泉にいる精霊によっても変わるためである。
大まかな傾向としては、色のより鮮やかなものが好まれると言われているが、透明度の高い水晶なども人気が高いようだ。
部品: カッティングによる効能
精霊も住まうならばより美しい宝石を好むらしい。もちろん美しさの基準は色合いだけでない。綺麗にカッティングされた宝石は魔力の溜まりも良いことが知られている。
稀に原石のままのほうが好きな精霊もいること、カッティングが出来るサイズの宝石の数もあり、沈める宝石のうち、全体の4割ほどがカッティングされる。
部品: 魔力が高まった宝石の見分け方
精霊が長く住んで魔力が溜まった宝石は泉の水面へ浮いてくる。
このとき、魔力が十分に溜まった宝石は、宝石自身が薄く光を放つようになったり、その内部に煌めく星のような文様が浮かんだりする。
部品: 宝石の取り換え
あまりに魔力の強くなりすぎた宝石は精霊にとってはともかく藩国に住むものにとっては脅威であるため、魔力が強くなりすぎる前に新しい宝石や水晶を持っていき、そちらへ移り住んでもらえるよう精霊に請願する。
精霊が退去した後の宝石を魔力触媒として用いている。これは魔力だまりの魔力を世界に循環させるためである。
部品: 季節ごとの精霊祭
魔力と精霊は密接な関係があることを知られている。
魔法と親しんでいる藩国民は精霊への感謝を捧げるため、季節ごとにお祭りを行う。
部品: 収穫を祝う大祭
その年の収穫を祝う大祭が秋に行われる。精霊への供物としてその年で最も美味しいと評価を受けた畑の野菜が捧げられる。
部品: 祭りの意義
春祭りは冬が明けた祝いということでひときわ盛大になる。
夏祭りは特に精霊と祖霊への感謝の意味合いが強い。
秋祭りは大祭として豊穣に感謝をささげ。
冬祭りは一年を終え新しい一年を言祝ぐ。
いずれも藩国の自然と共にある精霊への感謝と祈りを伝えるものである。
部品: 精霊の泉での儀式
藩国の各町村で季節ごとの祭りがおこなわれるとき、その祭りに合わせて精霊の泉で儀式を行う。
また、祭りのない時期であっても、管理者が泉へ訪れた場合は欠かさず礼拝が行われる。
部品: 舞と歌の奉納
各町村では祭りの際に舞を踊り、歌を歌う習慣がある。
これは泉の祠で行われる儀式の際に奉納される舞と歌が元となっている。
部品: 供物の奉納
祭りの際には供物が奉納される。
春の祭りでは農閑期である冬の間に彫られた人形。
夏の祭りでは草で編まれた冠。
秋の祭りでは収穫された作物。
冬の祭りでは雪像。
これらは華美であることよりも、なにより心をこめて丁寧に作ることが肝要である。
部品: 保管場所の分散
触媒にはそれぞれ特徴があり、適切な保管条件も異なる。
また、魔力は貴重かつ危険でもあるため、リスク管理の面で一箇所にまとめて管理するのは好ましくない。
このため、保管場所は触媒ごとに適した地域に分散させて管理を行っている。
部品: 植物触媒の保管
植物の触媒に関しては、種類によって乾燥させて保管するものもあれば、鉢植えのような状態で保管するものもある。
当然、乾燥させたものは湿度の低いところで管理するし、鉢植えで保管する場合は気温や湿度、水やり等の世話が徹底される。
押し花のようにしてカード状にした場合は虫食いや湿気に注意。
このように、植物触媒についても、適切に管理されるよう注意が払われている。
部品: 宝石触媒の管理
宝石類については特に厳重な管理が行われる。
また、使用済みの宝石は再度、精霊の泉へ持っていくため、未使用のものと混ざらないよう管理される。
部品: 属性ごとの配慮
触媒の属性によって、それぞれ異なる管理を行わなければならない。
例えば、水と氷の触媒は特に温度管理が重要となる。氷の触媒は氷点下で管理するのが好ましいし、水はその逆である。
部品: 一般客用の社
魔力生産地の外縁、一般の人が出入りできる区画の中に、精霊に感謝を捧げるための社が存在する。
魔力生産地に直接関わりのない人々が精霊への感謝やお参りを行う際には、こちらの社が使用される。
部品: 人々のお参り
一般客用の社には、日々、精霊への感謝の祈りを捧げる人々が訪れる。
日々を健やかに過ごせること、自然から恵みを得られることなどを、精霊に感謝するのである。
部品: 日々の清掃
精霊に関わる場所である社は、日々清掃が行われ、清潔さを保ち、精霊への敬意を払っている。
清掃は基本的には管理者の業務の一環ではあるが、お参りに来た人々が清掃を手伝うことも多い。
部品: 森の番人
精霊の森には藩王の許可を得たものしか立ち入ることが許されない。このため、森への入り口となる道が続いている場所には番人がおり、ここで立ち入りの許可を持っているかが確認される。また、密猟などのために森へ侵入するような者がいれば、これを捕らえるのも番人の役目である。
部品: 触媒保管倉庫の警備
魔力触媒は高価かつ、悪用された場合の影響も大きいため、これの警備体制も厳重なものとなる。
基本的には数人単位のチームが必ずシフトを組み、必ず1チーム以上が常駐して警備を行っている。
部品: 警備に適した地形
周囲はアンチマジックベリー群生地のため、魔力を持つ者は通過するのに時間がかかる。
森の中は魔力を持たないものは方向感覚が狂い、外に出てしまう。
そのため、唯一の入り口であるヤドリギの迷路の警備を密にすることが出来、さらにそれを突破されても迷路の攻略に手間取っている間に応援が来る。
極めて警備に適した地形となっている。
提出書式
大部品: 玄霧藩国の魔力触媒生産地 RD:60 評価値:10
-大部品: 魔力触媒生産地としての来歴 RD:5 評価値:3
--部品: 発見の経緯
--部品: 立地条件
--部品: 触媒生産地としての発展
--部品: 魔力を循環させる意義
--部品: 魔力触媒の提供先
-大部品: 森と泉の管理者 RD:2 評価値:1
--部品: 藩王の許可を得た者
--部品: 祭祀を執り行う
-大部品: 魔力触媒について RD:11 評価値:5
--部品: 玄霧藩国における魔力触媒
--部品: 魔力の籠った枝
--部品: カードに加工した草花
--部品: 乾燥させた果実
--部品: 編み込んだヤドリギ
--部品: 薄く光るスピネル
--部品: 星煌めく水晶
--部品: 森の緑柱石
--部品: 魔力を籠めた水
--部品: 魔力氷晶
--部品: 使用後の魔力触媒
-大部品: アンチマジックベリーの自生区域 RD:4 評価値:3
--部品: 自生した理由
--部品: 魔力吸収地帯
--部品: 魔力バランスの確認ができる
--部品: アンチマジックベリーの実
-大部品: 迷路状のヤドリギ群生地 RD:4 評価値:3
--部品: 迷路化する森
--部品: 定期的な剪定
--部品: ヤドリギの花
--部品: ヤドリギの魔法的意味
-大部品: 精霊の森 RD:4 評価値:3
--部品: 精霊の住む森
--部品: 方向感覚を惑わせる霧
--部品: 魔力を含んだ土
--部品: 森の手入れを行う
-大部品: 精霊の住む泉 RD:14 評価値:6
--部品: 精霊の泉
--部品: 泉の祠
--部品: 魔力を含んだ濃霧
--部品: 魔力をためやすい水
--部品: 水へ魔力を込める儀式
--部品: 冬場にのみ取れる素材
--部品: 月光に照らされる泉
--部品: 保全活動
--大部品: 精霊の力を借りた宝石類 RD:6 評価値:4
---部品: 泉に宝石や水晶を沈める
---部品: 宝石に魔力が貯まる理由
---部品: 精霊が好む鉱石や宝石
---部品: カッティングによる効能
---部品: 魔力が高まった宝石の見分け方
---部品: 宝石の取り換え
-大部品: 精霊祭 RD:6 評価値:4
--部品: 季節ごとの精霊祭
--部品: 収穫を祝う大祭
--部品: 祭りの意義
--部品: 精霊の泉での儀式
--部品: 舞と歌の奉納
--部品: 供物の奉納
-大部品: 触媒の保管倉庫 RD:4 評価値:3
--部品: 保管場所の分散
--部品: 植物触媒の保管
--部品: 宝石触媒の管理
--部品: 属性ごとの配慮
-大部品: 参拝エリア RD:3 評価値:2
--部品: 一般客用の社
--部品: 人々のお参り
--部品: 日々の清掃
-大部品: 生産地の警備体制 RD:3 評価値:2
--部品: 森の番人
--部品: 触媒保管倉庫の警備
--部品: 警備に適した地形
部品: 発見の経緯
玄霧藩国の地形復興を進めて行く中で、魔力だまりとなっている地域が発見された。
復興状況の調査隊より、アンチマジックベリーの群生地があり、その奥に森がある、という報告があったのだ。
どうも森が魔力だまりとなっており、そこから漏れ出る魔力を吸ってアンチマジックベリーが成長した。結果として、森を囲むようにしてアンチマジックベリーが自生している、ということのようだった。
アンチマジックベリーの群生地を突っ切ることはできなかったが、森の木とヤドリギによってつくられた天然の迷路のようなものが群生地の切れ目あり、そこを抜ける形で森の調査が進められた。
森の中は濃い霧が出ており、ここには精霊が住んでいる、と発言する調査隊員も居た。森の奥地では魔力を豊富に含んだ水を湛えた泉が発見された。
玄霧藩王はここを精霊の泉として祀ることを決定すると共に、魔力が集中し過ぎて問題が発生しないよう、森の環境が壊れない程度に魔力を各地へ散らすための方策を考えることとなった。
部品: 立地条件
藩国を東西に流れる河の上流。山地のふもと。そこに精霊の森はある。
地形の復興した玄霧藩国はその領地の多くが森となっているのだが、この精霊の森は、その境目にアンチマジックベリーが自生している草原が残っているため、それと分かりやすい。
部品: 触媒生産地としての発展
玄霧藩王が魔力だまりとなっている精霊の森と精霊の泉に対してとった方策はシンプルであった。
内部に溜まっている魔力を触媒へ宿し、これを森の外で使用することで、国内の魔力を循環させる、といったものである。これは魔法国家としても成り立っている玄霧藩国にとっても相性がよかった。
森や泉に住む精霊たちに配慮して、環境を壊さないように注意を払いながら、魔力触媒生産地として発展させていった。
部品: 魔力を循環させる意義
玄霧藩王が精霊の森と精霊の泉を魔力触媒の生産地としたのは、国内の魔力を循環させるためでもある。
一か所にあまり高濃度の魔力が溜まることは世界に良い影響を与えない、ということが分かっているため、単に魔力収拾に都合がよい、という理由だけではなく、世界のバランス調整という意味合いも持つ。
特に、アンチマジックベリーの群生地が砂地となるようなことがあれば、アンチマジックベリーが育ちすぎている(つまり、魔力だまりからも漏れる魔力が増えすぎている)ということであるため、魔力の収集作業に力を入れる必要がある。
部品: 魔力触媒の提供先
触媒として加工された魔力触媒は、基本的に藩国が買い取り、国の編制する部隊や施設へと提供される。
これは単なる優先度だけの問題ではなく、高濃度の魔力を含んだ触媒の扱いには一定以上の技量がなければ安全に使用することができないためでもある。
部品: 藩王の許可を得た者
精霊の住む森と泉は常に濃い霧が出ており、魔法の腕が低い者では泉へ辿りつくことは出来ない。十分な能力を持ち、経歴や人格に問題がないと判断された者だけが藩王の許可を得て森と泉の管理者となれる。
また、一度許可を得たとしても、犯罪や横領などによって不適格と判断された場合は森への入場許可を取り消され、然るべき法の裁きを受けることとなる。
部品: 祭祀を執り行う
森と泉の管理を行う者は一定以上の魔法の腕を持つことが求められ、森の手入れなども行うが、特に重要な役割として祭祀の執行がある。
この地に住む精霊を祀り、季節ごとに大きな祭りを実施することで、感謝と祈りを捧げる。
部品: 玄霧藩国における魔力触媒
魔法を使う際に、自らの魔力のみを用いる場合、そこまで大きな魔法を使うことはできない。
このため、魔法を使う者は自身の魔力以上の魔法を使用するため、世界に存在する魔力を借りることもあれば、もっと単純に魔力を多く含むものを触媒として用いることも多い。
玄霧藩国においては魔力を多く含んだ素材を加工して触媒とすることが多い。その形態はさまざまであり、乾燥させた草花や木の実、ヤドリギの枝や、宝石や水晶といった形をとることが多い。
部品: 魔力の籠った枝
精霊の森に生える樹木の枝。これは自然に折れたものや、倒木、あるいは下生えの処理を行った際に出たものが用いられる。枝打ちや伐採は、精霊からの要望がない限りは基本的に行われない。
木の枝を触媒に明かりの魔法を使うのが基本的な使い方だが、小さな火魔法を用いて燃やすことで魔力を抽出し、その魔力を用いてさらに大きな火魔法を詠唱する、といった使い捨ての使用法も見られる。
部品: カードに加工した草花
精霊の森で採取された草花を、押し花の栞を作る要領でカード状にしたもの。
持ち運びがしやすいこと、下生えの処理などで最も多く手に入る素材であることなどから使用頻度も高い。特に幻影使いが好んで使うことが多い。
部品: 乾燥させた果実
精霊の森でとれた果実を乾燥させたもの。果実を採りすぎないようにすることはもちろんだが、果実の種は触媒としては利用せず、森の環境が崩れた際に植林を行えるよう必ず一定数が保管される。
その形態から主に魔法医などが用いることが多い。また、魔力触媒としての使用後はドライフルーツとして食用とすることもできる。
部品: 編み込んだヤドリギ
精霊の森で育った魔力の籠ったヤドリギを編み込むことで、さらに編み込んだものの魔力もあわせて保存した触媒。
通常のヤドリギよりもさらに濃く魔力が籠っており、触媒としては相当に上質なものとなる。
部品: 薄く光るスピネル
スピネルは赤や黒、青など多彩な色を持ち、また光の反射率も高いためカット次第で美しい煌めきを持つ宝石である。
しかし、魔力触媒となったスピネルはそれだけでなく、自らが薄く発光しており、神秘的な美しさを持つ。また、その色彩によって相性のよい魔法の属性が変化することでも知られる。
魔力触媒としても高価であるが、単純に宝石としても高価である。このため、触媒として使用したあとのスピネルは回収され、魔力を籠めなおして魔力触媒として再利用される。
部品: 星煌めく水晶
魔力の籠められた水晶。通常の水晶とは異なり、魔力が十分に蓄積された水晶は、その内部に煌めく星のような模様が見える。
特に相性の良い魔法は限定されないが、なかでも水晶玉へ加工したものは、「占術が上手く行く気がする」として重宝される。
単純に産出量の問題からも高価であるため、触媒として使用したあとの水晶は回収され、魔力を籠めなおして魔力触媒として再利用される。
部品: 森の緑柱石
緑柱石(ベリル)は、森国、とりわけ玄霧藩国ではポピュラーな宝石とされる。
含有する成分により、アクアマリンやエメラルド、ヘリオドールと呼ばれる宝石に分類され、それぞれに精霊の好みが存在するようだ。
スピネル同様、色合いや名前の意味などで好みが分かれるらしく、アクアマリンには水の、ヘリオドールには火や光の、エメラルドには土、ゴシェナイトには風の精霊が宿るとされている。
スピネルのほうは触媒となると薄く輝くが、ベリルが魔力触媒になった際は、キャッツアイ効果が確認されている。
比較的安価な宝石ではあるが、魔力触媒となったベリルは高価で取引される為、触媒として輸出される場合は、宝石を回収する決まりになっている。
部品: 魔力を籠めた水
精霊の泉の水は魔力を貯めやすい性質を持つ。この水に儀式を行うことで、さらに森の中に漂う霧の魔力を籠めた水。
水系の魔法に相性がよい触媒であることはもちろんだが、他にも結界を作る際や魔法陣を描く際にも高い効果を発揮する。
部品: 魔力氷晶
冬の本当に寒い日に、凍り付いた泉で採取できたものが魔力氷晶と呼ばれる。泉の水だけでなく、霧の魔力までが強く凝縮されているが、温度管理が非常に難しい。
部品: 使用後の魔力触媒
魔力触媒は基本的に「魔力の籠った道具」である。このため、内部に溜まっていた魔力を使い切ったあとは、それ以上魔力触媒として利用することはできない。
水や乾燥果実などは本来の用途として飲食することもできる。
また、宝石や水晶については産出量から言っても高価であるため、使用後は回収され、魔力を籠めなおして魔力触媒として再利用される。
部品: 自生した理由
もともと魔力だまりとなっている森と泉が存在し、漏れ出した魔力を吸収して成長したアンチマジックベリーが、結果的に森を囲むようにして自生したものと思われる。
部品: 魔力吸収地帯
アンチマジックベリーが群生しているため、周辺の魔力を吸収している。
これは近づいた者の魔力も吸われてしまうため、特別な理由がない限り魔法使いは基本的に近寄ることは無い。
魔力熱の解熱剤の原料となったり、ベリータルトの材料となったりするため、誰も近寄らない、という訳ではなく、たびたび採取に訪れる者は存在するようだ。
部品: 魔力バランスの確認ができる
アンチマジックベリーは大きく育つと化石となって砕け散り、周辺を砂漠にすると言われている。これは魔力を吸収し過ぎたときに起こる現象であるとされており、魔力だまりに魔力が集中しすぎていないかを確認するバロメーターとも言える。
万が一、周辺の砂漠化が確認された場合は速やかに藩王へ報告される。このとき、魔力触媒の収集と拡散に力を入れるなどの対策が取られる。
また、砂漠化したアンチマジックベリーの自生区域からは、「王の手」と呼ばれる変種が発見されることがあるらしい。
部品: アンチマジックベリーの実
別名がヘビイチゴとよばれるアンチマジックベリーの実は、とりすぎない程度に収穫され、大神殿に供えられる。
名前がヘビイチゴなので、という理由とされているが、実際には祀られている白蛇様(ウィングバイパー神)の好物であるのを知っているものがいる為である。
特に見返りを求めるわけではないが、日頃お世話になっています。という気持ちはとても大事だ。
部品: 迷路化する森
精霊の森の樹木と共生しているヤドリギは、特に魔力との親和性が強いらしく、魔力を濃く含んだ霧や風の流れによって通常よりも複雑な形で生育している。このため天然の迷路のようになっており、精霊の泉までの道は通い慣れたものでなければ見つけ出すことは難しい。
部品: 定期的な剪定
精霊の森に生えているヤドリギは、魔力の濃い方へ成長しやすいという特徴を持っている。
この特殊な生育には魔力が必要であるため、基本的にはアンチマジックベリーの自生区域を超えて迷路が広がることはないが、念のため迷路が藩国へ広がりすぎないように定期的な手入れを行われている。
このときに採取された魔力の籠ったヤドリギの枝は触媒としても重宝される。
部品: ヤドリギの花
ヤドリギの花は初春に咲く。花は特に魔力が強く宿るとされるが、これを摘み取ることは基本的にしない。季節の終わりに散った花びらを採取するに留める。
部品: ヤドリギの魔法的意味
ヤドリギは宿木とも書く。字の通り、樹木に宿り、その生命力や魔力を分け与えられて成長する。このことから魔力の譲渡や貯蔵と親和性が高い。
部品: 精霊の住む森
精霊が住むと言われる森。魔力だまりとなっており、森の木々も草花も魔力を持っている。一般人が間違って迷いこんだ場合、どう歩いてもいつの間にか森の外に出てしまう。
むやみに伐採は行わず、森の手入れをするに留める。また、草花を採取する場合は、一つの場所から集中して取るのではなく、必ず複数の場所から少しずつ採取する。
採取や手入れによって得られた魔力の籠った草花や枝を魔力触媒として加工している。
部品: 方向感覚を惑わせる霧
一帯の森の中はいつも濃い霧がかかっており、これは方向感覚を狂わせる。魔法の素養がないものであればたちまち道に迷ってしまい、森の奥地へ進むことはできない。
部品: 魔力を含んだ土
魔力だまりとなっている一帯では霧や、木々の間を通過してきた雨にも微力な魔力が宿ってしまう。それらの染み込んだ土にも当然、魔力が含まれている。
だからこそ、この辺りで育つ樹木や草花に魔力が籠り、また森の外縁にアンチマジックベリーが自生しているのである。
部品: 森の手入れを行う
下生えが多くなりすぎればむしろ森の木々の生育に悪いため、定期的に処理を行う。
また、倒木や折れた枝があれば処理を行い、腐食などを防ぐ。
部品: 精霊の泉
魔力だまりとなっている森の中でも、特に魔力の濃い泉。いつも霧に覆われており、精霊が好んで住まうと言われている。
部品: 泉の祠
森と泉に住む精霊を祀った祠。管理者が泉を訪れた際は必ず清掃し、礼拝が行われる。
また、定期的に行われる祭りでの儀式や、水へ魔力を込める儀式を行う際にも用いられる。
部品: 魔力を含んだ濃霧
魔力を含んだ霧。数メートル先も見えない。魔力の流れが知覚できなければ迷うこと必至である。
また、冬の本当に寒い日は霧も凍り付いて霜となるため、霧のない泉を見ることができるという。
部品: 魔力をためやすい水
泉の水は魔力を貯め込みやすい性質がある。ここで水を汲み、儀式を行ってさらに霧の魔力を水へ籠めることで触媒とする。
これは魔力を利用するためでもあるが、魔力だまりの魔力が濃くなりすぎないようにするためでもある。
特に魔力の利用先がない場合であっても定期的に儀式を行う。この場合、魔力を込めた水は森の外縁にあるアンチマジックベリーに与える。
部品: 水へ魔力を込める儀式
泉の水を汲んだ器を祠へ供え、儀式を行って周囲の霧がもつ魔力を取り込んで水へ籠める。こうすることで、ただ水に含まれるよりも多くの魔力を持たせることができる。
部品: 冬場にのみ取れる素材
冬になると、精霊の泉が凍るほどに寒い日、というものが稀に存在する。そして、この時ばかりは霧のない森や泉の姿を見ることができるだろう。霧もまた凍りついて霜となっているからだ。
こうした日にのみ、泉の水と霧の魔力を凝縮した氷晶が取れる。
部品: 月光に照らされる泉
夜間に精霊の泉を訪れてはならない、とされる。
これは精霊が月光浴をするためとも、泉が月の光を貯めるためとも言われる。
部品: 保全活動
精霊に敬意を払い、精霊の住む泉が汚されないよう藩国で対策が取られている。
具体的には、日々の生活排水等が泉だけでなく魔力生産地内に直接流れ込まないよう規制している他、流れ込む水に関しては水質管理を徹底し、影響がないと判断された水以外は流れ込まないよう管理されている。
部品: 泉に宝石や水晶を沈める
泉に宝石や水晶を沈めておくと、精霊たちの中でも綺麗な石を好むものが住まうという。精霊の住んだ宝石は時の流れとともに煌めきを増し、やがて泉の水面へと浮かんでくる。
部品: 宝石に魔力が貯まる理由
古来より、宝石は魔力を宿すとされる。
泉に沈めた宝石を精霊が住まいとして使ってくれた場合、長く留まった精霊の周囲の力を宝石がゆっくりと蓄えてゆき、蓄積する。
精霊そのものから力を吸いだすのではなく、存在するだけで周囲に与える影響を吸収しているとみられ、宝石に宿る精霊の力が消費されている様子は確認されていない
部品: 精霊が好む鉱石や宝石
精霊が好む鉱石や宝石については、詳しい法則性はわかっていない。精霊が気に入った宝石はサイズの割に早く水面に浮かんでくると言われるが、精霊ごとに好みがばらばらであり、そのとき泉にいる精霊によっても変わるためである。
大まかな傾向としては、色のより鮮やかなものが好まれると言われているが、透明度の高い水晶なども人気が高いようだ。
部品: カッティングによる効能
精霊も住まうならばより美しい宝石を好むらしい。もちろん美しさの基準は色合いだけでない。綺麗にカッティングされた宝石は魔力の溜まりも良いことが知られている。
稀に原石のままのほうが好きな精霊もいること、カッティングが出来るサイズの宝石の数もあり、沈める宝石のうち、全体の4割ほどがカッティングされる。
部品: 魔力が高まった宝石の見分け方
精霊が長く住んで魔力が溜まった宝石は泉の水面へ浮いてくる。
このとき、魔力が十分に溜まった宝石は、宝石自身が薄く光を放つようになったり、その内部に煌めく星のような文様が浮かんだりする。
部品: 宝石の取り換え
あまりに魔力の強くなりすぎた宝石は精霊にとってはともかく藩国に住むものにとっては脅威であるため、魔力が強くなりすぎる前に新しい宝石や水晶を持っていき、そちらへ移り住んでもらえるよう精霊に請願する。
精霊が退去した後の宝石を魔力触媒として用いている。これは魔力だまりの魔力を世界に循環させるためである。
部品: 季節ごとの精霊祭
魔力と精霊は密接な関係があることを知られている。
魔法と親しんでいる藩国民は精霊への感謝を捧げるため、季節ごとにお祭りを行う。
部品: 収穫を祝う大祭
その年の収穫を祝う大祭が秋に行われる。精霊への供物としてその年で最も美味しいと評価を受けた畑の野菜が捧げられる。
部品: 祭りの意義
春祭りは冬が明けた祝いということでひときわ盛大になる。
夏祭りは特に精霊と祖霊への感謝の意味合いが強い。
秋祭りは大祭として豊穣に感謝をささげ。
冬祭りは一年を終え新しい一年を言祝ぐ。
いずれも藩国の自然と共にある精霊への感謝と祈りを伝えるものである。
部品: 精霊の泉での儀式
藩国の各町村で季節ごとの祭りがおこなわれるとき、その祭りに合わせて精霊の泉で儀式を行う。
また、祭りのない時期であっても、管理者が泉へ訪れた場合は欠かさず礼拝が行われる。
部品: 舞と歌の奉納
各町村では祭りの際に舞を踊り、歌を歌う習慣がある。
これは泉の祠で行われる儀式の際に奉納される舞と歌が元となっている。
部品: 供物の奉納
祭りの際には供物が奉納される。
春の祭りでは農閑期である冬の間に彫られた人形。
夏の祭りでは草で編まれた冠。
秋の祭りでは収穫された作物。
冬の祭りでは雪像。
これらは華美であることよりも、なにより心をこめて丁寧に作ることが肝要である。
部品: 保管場所の分散
触媒にはそれぞれ特徴があり、適切な保管条件も異なる。
また、魔力は貴重かつ危険でもあるため、リスク管理の面で一箇所にまとめて管理するのは好ましくない。
このため、保管場所は触媒ごとに適した地域に分散させて管理を行っている。
部品: 植物触媒の保管
植物の触媒に関しては、種類によって乾燥させて保管するものもあれば、鉢植えのような状態で保管するものもある。
当然、乾燥させたものは湿度の低いところで管理するし、鉢植えで保管する場合は気温や湿度、水やり等の世話が徹底される。
押し花のようにしてカード状にした場合は虫食いや湿気に注意。
このように、植物触媒についても、適切に管理されるよう注意が払われている。
部品: 宝石触媒の管理
宝石類については特に厳重な管理が行われる。
また、使用済みの宝石は再度、精霊の泉へ持っていくため、未使用のものと混ざらないよう管理される。
部品: 属性ごとの配慮
触媒の属性によって、それぞれ異なる管理を行わなければならない。
例えば、水と氷の触媒は特に温度管理が重要となる。氷の触媒は氷点下で管理するのが好ましいし、水はその逆である。
部品: 一般客用の社
魔力生産地の外縁、一般の人が出入りできる区画の中に、精霊に感謝を捧げるための社が存在する。
魔力生産地に直接関わりのない人々が精霊への感謝やお参りを行う際には、こちらの社が使用される。
部品: 人々のお参り
一般客用の社には、日々、精霊への感謝の祈りを捧げる人々が訪れる。
日々を健やかに過ごせること、自然から恵みを得られることなどを、精霊に感謝するのである。
部品: 日々の清掃
精霊に関わる場所である社は、日々清掃が行われ、清潔さを保ち、精霊への敬意を払っている。
清掃は基本的には管理者の業務の一環ではあるが、お参りに来た人々が清掃を手伝うことも多い。
部品: 森の番人
精霊の森には藩王の許可を得たものしか立ち入ることが許されない。このため、森への入り口となる道が続いている場所には番人がおり、ここで立ち入りの許可を持っているかが確認される。また、密猟などのために森へ侵入するような者がいれば、これを捕らえるのも番人の役目である。
部品: 触媒保管倉庫の警備
魔力触媒は高価かつ、悪用された場合の影響も大きいため、これの警備体制も厳重なものとなる。
基本的には数人単位のチームが必ずシフトを組み、必ず1チーム以上が常駐して警備を行っている。
部品: 警備に適した地形
周囲はアンチマジックベリー群生地のため、魔力を持つ者は通過するのに時間がかかる。
森の中は魔力を持たないものは方向感覚が狂い、外に出てしまう。
そのため、唯一の入り口であるヤドリギの迷路の警備を密にすることが出来、さらにそれを突破されても迷路の攻略に手間取っている間に応援が来る。
極めて警備に適した地形となっている。
インポート用定義データ
[
{
"title": "玄霧藩国の魔力触媒生産地",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "魔力触媒生産地としての来歴",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "発見の経緯",
"description": "玄霧藩国の地形復興を進めて行く中で、魔力だまりとなっている地域が発見された。\n復興状況の調査隊より、アンチマジックベリーの群生地があり、その奥に森がある、という報告があったのだ。\nどうも森が魔力だまりとなっており、そこから漏れ出る魔力を吸ってアンチマジックベリーが成長した。結果として、森を囲むようにしてアンチマジックベリーが自生している、ということのようだった。\nアンチマジックベリーの群生地を突っ切ることはできなかったが、森の木とヤドリギによってつくられた天然の迷路のようなものが群生地の切れ目あり、そこを抜ける形で森の調査が進められた。\n森の中は濃い霧が出ており、ここには精霊が住んでいる、と発言する調査隊員も居た。森の奥地では魔力を豊富に含んだ水を湛えた泉が発見された。\n玄霧藩王はここを精霊の泉として祀ることを決定すると共に、魔力が集中し過ぎて問題が発生しないよう、森の環境が壊れない程度に魔力を各地へ散らすための方策を考えることとなった。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "立地条件",
"description": "藩国を東西に流れる河の上流。山地のふもと。そこに精霊の森はある。\n地形の復興した玄霧藩国はその領地の多くが森となっているのだが、この精霊の森は、その境目にアンチマジックベリーが自生している草原が残っているため、それと分かりやすい。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "触媒生産地としての発展",
"description": "玄霧藩王が魔力だまりとなっている精霊の森と精霊の泉に対してとった方策はシンプルであった。\n内部に溜まっている魔力を触媒へ宿し、これを森の外で使用することで、国内の魔力を循環させる、といったものである。これは魔法国家としても成り立っている玄霧藩国にとっても相性がよかった。\n森や泉に住む精霊たちに配慮して、環境を壊さないように注意を払いながら、魔力触媒生産地として発展させていった。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "魔力を循環させる意義",
"description": "玄霧藩王が精霊の森と精霊の泉を魔力触媒の生産地としたのは、国内の魔力を循環させるためでもある。\n一か所にあまり高濃度の魔力が溜まることは世界に良い影響を与えない、ということが分かっているため、単に魔力収拾に都合がよい、という理由だけではなく、世界のバランス調整という意味合いも持つ。\n特に、アンチマジックベリーの群生地が砂地となるようなことがあれば、アンチマジックベリーが育ちすぎている(つまり、魔力だまりからも漏れる魔力が増えすぎている)ということであるため、魔力の収集作業に力を入れる必要がある。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "魔力触媒の提供先",
"description": "触媒として加工された魔力触媒は、基本的に藩国が買い取り、国の編制する部隊や施設へと提供される。\nこれは単なる優先度だけの問題ではなく、高濃度の魔力を含んだ触媒の扱いには一定以上の技量がなければ安全に使用することができないためでもある。",
"part_type": "part"
}
],
"expanded": true
},
{
"title": "森と泉の管理者",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "藩王の許可を得た者",
"description": "精霊の住む森と泉は常に濃い霧が出ており、魔法の腕が低い者では泉へ辿りつくことは出来ない。十分な能力を持ち、経歴や人格に問題がないと判断された者だけが藩王の許可を得て森と泉の管理者となれる。\nまた、一度許可を得たとしても、犯罪や横領などによって不適格と判断された場合は森への入場許可を取り消され、然るべき法の裁きを受けることとなる。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "祭祀を執り行う",
"description": "森と泉の管理を行う者は一定以上の魔法の腕を持つことが求められ、森の手入れなども行うが、特に重要な役割として祭祀の執行がある。\nこの地に住む精霊を祀り、季節ごとに大きな祭りを実施することで、感謝と祈りを捧げる。",
"part_type": "part",
"expanded": true
}
],
"expanded": true
},
{
"title": "魔力触媒について",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "玄霧藩国における魔力触媒",
"description": "魔法を使う際に、自らの魔力のみを用いる場合、そこまで大きな魔法を使うことはできない。\nこのため、魔法を使う者は自身の魔力以上の魔法を使用するため、世界に存在する魔力を借りることもあれば、もっと単純に魔力を多く含むものを触媒として用いることも多い。\n玄霧藩国においては魔力を多く含んだ素材を加工して触媒とすることが多い。その形態はさまざまであり、乾燥させた草花や木の実、ヤドリギの枝や、宝石や水晶といった形をとることが多い。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "魔力の籠った枝",
"description": "精霊の森に生える樹木の枝。これは自然に折れたものや、倒木、あるいは下生えの処理を行った際に出たものが用いられる。枝打ちや伐採は、精霊からの要望がない限りは基本的に行われない。 \n木の枝を触媒に明かりの魔法を使うのが基本的な使い方だが、小さな火魔法を用いて燃やすことで魔力を抽出し、その魔力を用いてさらに大きな火魔法を詠唱する、といった使い捨ての使用法も見られる。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "カードに加工した草花",
"description": "精霊の森で採取された草花を、押し花の栞を作る要領でカード状にしたもの。\n持ち運びがしやすいこと、下生えの処理などで最も多く手に入る素材であることなどから使用頻度も高い。特に幻影使いが好んで使うことが多い。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "乾燥させた果実",
"description": "精霊の森でとれた果実を乾燥させたもの。果実を採りすぎないようにすることはもちろんだが、果実の種は触媒としては利用せず、森の環境が崩れた際に植林を行えるよう必ず一定数が保管される。\nその形態から主に魔法医などが用いることが多い。また、魔力触媒としての使用後はドライフルーツとして食用とすることもできる。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "編み込んだヤドリギ",
"description": "精霊の森で育った魔力の籠ったヤドリギを編み込むことで、さらに編み込んだものの魔力もあわせて保存した触媒。\n通常のヤドリギよりもさらに濃く魔力が籠っており、触媒としては相当に上質なものとなる。\n",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "薄く光るスピネル",
"description": "スピネルは赤や黒、青など多彩な色を持ち、また光の反射率も高いためカット次第で美しい煌めきを持つ宝石である。\nしかし、魔力触媒となったスピネルはそれだけでなく、自らが薄く発光しており、神秘的な美しさを持つ。また、その色彩によって相性のよい魔法の属性が変化することでも知られる。\n魔力触媒としても高価であるが、単純に宝石としても高価である。このため、触媒として使用したあとのスピネルは回収され、魔力を籠めなおして魔力触媒として再利用される。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "星煌めく水晶",
"description": "魔力の籠められた水晶。通常の水晶とは異なり、魔力が十分に蓄積された水晶は、その内部に煌めく星のような模様が見える。\n特に相性の良い魔法は限定されないが、なかでも水晶玉へ加工したものは、「占術が上手く行く気がする」として重宝される。\n単純に産出量の問題からも高価であるため、触媒として使用したあとの水晶は回収され、魔力を籠めなおして魔力触媒として再利用される。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "森の緑柱石",
"description": "緑柱石(ベリル)は、森国、とりわけ玄霧藩国ではポピュラーな宝石とされる。\n含有する成分により、アクアマリンやエメラルド、ヘリオドールと呼ばれる宝石に分類され、それぞれに精霊の好みが存在するようだ。\nスピネル同様、色合いや名前の意味などで好みが分かれるらしく、アクアマリンには水の、ヘリオドールには火や光の、エメラルドには土、ゴシェナイトには風の精霊が宿るとされている。\nスピネルのほうは触媒となると薄く輝くが、ベリルが魔力触媒になった際は、キャッツアイ効果が確認されている。\n比較的安価な宝石ではあるが、魔力触媒となったベリルは高価で取引される為、触媒として輸出される場合は、宝石を回収する決まりになっている。",
"part_type": "part"
},
{
"title": "魔力を籠めた水",
"description": "精霊の泉の水は魔力を貯めやすい性質を持つ。この水に儀式を行うことで、さらに森の中に漂う霧の魔力を籠めた水。\n水系の魔法に相性がよい触媒であることはもちろんだが、他にも結界を作る際や魔法陣を描く際にも高い効果を発揮する。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "魔力氷晶",
"description": "冬の本当に寒い日に、凍り付いた泉で採取できたものが魔力氷晶と呼ばれる。泉の水だけでなく、霧の魔力までが強く凝縮されているが、温度管理が非常に難しい。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "使用後の魔力触媒",
"description": "魔力触媒は基本的に「魔力の籠った道具」である。このため、内部に溜まっていた魔力を使い切ったあとは、それ以上魔力触媒として利用することはできない。\n水や乾燥果実などは本来の用途として飲食することもできる。\nまた、宝石や水晶については産出量から言っても高価であるため、使用後は回収され、魔力を籠めなおして魔力触媒として再利用される。",
"part_type": "part",
"expanded": true
}
],
"expanded": true
},
{
"title": "アンチマジックベリーの自生区域",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "自生した理由",
"description": "もともと魔力だまりとなっている森と泉が存在し、漏れ出した魔力を吸収して成長したアンチマジックベリーが、結果的に森を囲むようにして自生したものと思われる。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "魔力吸収地帯",
"description": "アンチマジックベリーが群生しているため、周辺の魔力を吸収している。\nこれは近づいた者の魔力も吸われてしまうため、特別な理由がない限り魔法使いは基本的に近寄ることは無い。\n魔力熱の解熱剤の原料となったり、ベリータルトの材料となったりするため、誰も近寄らない、という訳ではなく、たびたび採取に訪れる者は存在するようだ。\n",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "魔力バランスの確認ができる",
"description": "アンチマジックベリーは大きく育つと化石となって砕け散り、周辺を砂漠にすると言われている。これは魔力を吸収し過ぎたときに起こる現象であるとされており、魔力だまりに魔力が集中しすぎていないかを確認するバロメーターとも言える。\n万が一、周辺の砂漠化が確認された場合は速やかに藩王へ報告される。このとき、魔力触媒の収集と拡散に力を入れるなどの対策が取られる。\nまた、砂漠化したアンチマジックベリーの自生区域からは、「王の手」と呼ばれる変種が発見されることがあるらしい。",
"part_type": "part"
},
{
"title": "アンチマジックベリーの実",
"description": "別名がヘビイチゴとよばれるアンチマジックベリーの実は、とりすぎない程度に収穫され、大神殿に供えられる。\n名前がヘビイチゴなので、という理由とされているが、実際には祀られている白蛇様(ウィングバイパー神)の好物であるのを知っているものがいる為である。\n特に見返りを求めるわけではないが、日頃お世話になっています。という気持ちはとても大事だ。",
"part_type": "part"
}
],
"expanded": true
},
{
"title": "迷路状のヤドリギ群生地",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "迷路化する森",
"description": "精霊の森の樹木と共生しているヤドリギは、特に魔力との親和性が強いらしく、魔力を濃く含んだ霧や風の流れによって通常よりも複雑な形で生育している。このため天然の迷路のようになっており、精霊の泉までの道は通い慣れたものでなければ見つけ出すことは難しい。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "定期的な剪定",
"description": "精霊の森に生えているヤドリギは、魔力の濃い方へ成長しやすいという特徴を持っている。\nこの特殊な生育には魔力が必要であるため、基本的にはアンチマジックベリーの自生区域を超えて迷路が広がることはないが、念のため迷路が藩国へ広がりすぎないように定期的な手入れを行われている。\nこのときに採取された魔力の籠ったヤドリギの枝は触媒としても重宝される。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "ヤドリギの花",
"description": "ヤドリギの花は初春に咲く。花は特に魔力が強く宿るとされるが、これを摘み取ることは基本的にしない。季節の終わりに散った花びらを採取するに留める。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "ヤドリギの魔法的意味",
"description": "ヤドリギは宿木とも書く。字の通り、樹木に宿り、その生命力や魔力を分け与えられて成長する。このことから魔力の譲渡や貯蔵と親和性が高い。",
"part_type": "part",
"expanded": true
}
],
"expanded": true
},
{
"title": "精霊の森",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "精霊の住む森",
"description": "精霊が住むと言われる森。魔力だまりとなっており、森の木々も草花も魔力を持っている。一般人が間違って迷いこんだ場合、どう歩いてもいつの間にか森の外に出てしまう。\nむやみに伐採は行わず、森の手入れをするに留める。また、草花を採取する場合は、一つの場所から集中して取るのではなく、必ず複数の場所から少しずつ採取する。\n採取や手入れによって得られた魔力の籠った草花や枝を魔力触媒として加工している。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "方向感覚を惑わせる霧",
"description": "一帯の森の中はいつも濃い霧がかかっており、これは方向感覚を狂わせる。魔法の素養がないものであればたちまち道に迷ってしまい、森の奥地へ進むことはできない。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "魔力を含んだ土",
"description": "魔力だまりとなっている一帯では霧や、木々の間を通過してきた雨にも微力な魔力が宿ってしまう。それらの染み込んだ土にも当然、魔力が含まれている。\nだからこそ、この辺りで育つ樹木や草花に魔力が籠り、また森の外縁にアンチマジックベリーが自生しているのである。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "森の手入れを行う",
"description": "下生えが多くなりすぎればむしろ森の木々の生育に悪いため、定期的に処理を行う。\nまた、倒木や折れた枝があれば処理を行い、腐食などを防ぐ。",
"part_type": "part",
"expanded": true
}
],
"expanded": true
},
{
"title": "精霊の住む泉",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "精霊の泉",
"description": "魔力だまりとなっている森の中でも、特に魔力の濃い泉。いつも霧に覆われており、精霊が好んで住まうと言われている。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "泉の祠",
"description": "森と泉に住む精霊を祀った祠。管理者が泉を訪れた際は必ず清掃し、礼拝が行われる。\nまた、定期的に行われる祭りでの儀式や、水へ魔力を込める儀式を行う際にも用いられる。\n",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "魔力を含んだ濃霧",
"description": "魔力を含んだ霧。数メートル先も見えない。魔力の流れが知覚できなければ迷うこと必至である。\nまた、冬の本当に寒い日は霧も凍り付いて霜となるため、霧のない泉を見ることができるという。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "魔力をためやすい水",
"description": "泉の水は魔力を貯め込みやすい性質がある。ここで水を汲み、儀式を行ってさらに霧の魔力を水へ籠めることで触媒とする。\nこれは魔力を利用するためでもあるが、魔力だまりの魔力が濃くなりすぎないようにするためでもある。\n特に魔力の利用先がない場合であっても定期的に儀式を行う。この場合、魔力を込めた水は森の外縁にあるアンチマジックベリーに与える。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "水へ魔力を込める儀式",
"description": "泉の水を汲んだ器を祠へ供え、儀式を行って周囲の霧がもつ魔力を取り込んで水へ籠める。こうすることで、ただ水に含まれるよりも多くの魔力を持たせることができる。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "冬場にのみ取れる素材",
"description": "冬になると、精霊の泉が凍るほどに寒い日、というものが稀に存在する。そして、この時ばかりは霧のない森や泉の姿を見ることができるだろう。霧もまた凍りついて霜となっているからだ。\nこうした日にのみ、泉の水と霧の魔力を凝縮した氷晶が取れる。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "月光に照らされる泉",
"description": "夜間に精霊の泉を訪れてはならない、とされる。\nこれは精霊が月光浴をするためとも、泉が月の光を貯めるためとも言われる。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "保全活動",
"description": "精霊に敬意を払い、精霊の住む泉が汚されないよう藩国で対策が取られている。\n具体的には、日々の生活排水等が泉だけでなく魔力生産地内に直接流れ込まないよう規制している他、流れ込む水に関しては水質管理を徹底し、影響がないと判断された水以外は流れ込まないよう管理されている。",
"part_type": "part"
},
{
"title": "精霊の力を借りた宝石類",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "泉に宝石や水晶を沈める",
"description": "泉に宝石や水晶を沈めておくと、精霊たちの中でも綺麗な石を好むものが住まうという。精霊の住んだ宝石は時の流れとともに煌めきを増し、やがて泉の水面へと浮かんでくる。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "宝石に魔力が貯まる理由",
"description": "古来より、宝石は魔力を宿すとされる。\n泉に沈めた宝石を精霊が住まいとして使ってくれた場合、長く留まった精霊の周囲の力を宝石がゆっくりと蓄えてゆき、蓄積する。\n精霊そのものから力を吸いだすのではなく、存在するだけで周囲に与える影響を吸収しているとみられ、宝石に宿る精霊の力が消費されている様子は確認されていない",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "精霊が好む鉱石や宝石",
"description": "精霊が好む鉱石や宝石については、詳しい法則性はわかっていない。精霊が気に入った宝石はサイズの割に早く水面に浮かんでくると言われるが、精霊ごとに好みがばらばらであり、そのとき泉にいる精霊によっても変わるためである。\n大まかな傾向としては、色のより鮮やかなものが好まれると言われているが、透明度の高い水晶なども人気が高いようだ。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "カッティングによる効能",
"description": "精霊も住まうならばより美しい宝石を好むらしい。もちろん美しさの基準は色合いだけでない。綺麗にカッティングされた宝石は魔力の溜まりも良いことが知られている。 \n稀に原石のままのほうが好きな精霊もいること、カッティングが出来るサイズの宝石の数もあり、沈める宝石のうち、全体の4割ほどがカッティングされる。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "魔力が高まった宝石の見分け方",
"description": "精霊が長く住んで魔力が溜まった宝石は泉の水面へ浮いてくる。\nこのとき、魔力が十分に溜まった宝石は、宝石自身が薄く光を放つようになったり、その内部に煌めく星のような文様が浮かんだりする。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "宝石の取り換え",
"description": "あまりに魔力の強くなりすぎた宝石は精霊にとってはともかく藩国に住むものにとっては脅威であるため、魔力が強くなりすぎる前に新しい宝石や水晶を持っていき、そちらへ移り住んでもらえるよう精霊に請願する。\n精霊が退去した後の宝石を魔力触媒として用いている。これは魔力だまりの魔力を世界に循環させるためである。",
"part_type": "part",
"expanded": true
}
],
"expanded": true
}
],
"expanded": true
},
{
"title": "精霊祭",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "季節ごとの精霊祭",
"description": "魔力と精霊は密接な関係があることを知られている。\n魔法と親しんでいる藩国民は精霊への感謝を捧げるため、季節ごとにお祭りを行う。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "収穫を祝う大祭",
"description": "その年の収穫を祝う大祭が秋に行われる。精霊への供物としてその年で最も美味しいと評価を受けた畑の野菜が捧げられる。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "祭りの意義",
"description": "春祭りは冬が明けた祝いということでひときわ盛大になる。\n夏祭りは特に精霊と祖霊への感謝の意味合いが強い。\n秋祭りは大祭として豊穣に感謝をささげ。\n冬祭りは一年を終え新しい一年を言祝ぐ。\nいずれも藩国の自然と共にある精霊への感謝と祈りを伝えるものである。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "精霊の泉での儀式",
"description": "藩国の各町村で季節ごとの祭りがおこなわれるとき、その祭りに合わせて精霊の泉で儀式を行う。\nまた、祭りのない時期であっても、管理者が泉へ訪れた場合は欠かさず礼拝が行われる。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "舞と歌の奉納",
"description": "各町村では祭りの際に舞を踊り、歌を歌う習慣がある。\nこれは泉の祠で行われる儀式の際に奉納される舞と歌が元となっている。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "供物の奉納",
"description": "祭りの際には供物が奉納される。\n春の祭りでは農閑期である冬の間に彫られた人形。\n夏の祭りでは草で編まれた冠。\n秋の祭りでは収穫された作物。\n冬の祭りでは雪像。\nこれらは華美であることよりも、なにより心をこめて丁寧に作ることが肝要である。",
"part_type": "part",
"expanded": true
}
],
"expanded": true
},
{
"title": "触媒の保管倉庫",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "保管場所の分散",
"description": "触媒にはそれぞれ特徴があり、適切な保管条件も異なる。\nまた、魔力は貴重かつ危険でもあるため、リスク管理の面で一箇所にまとめて管理するのは好ましくない。\nこのため、保管場所は触媒ごとに適した地域に分散させて管理を行っている。\n",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "植物触媒の保管",
"description": "植物の触媒に関しては、種類によって乾燥させて保管するものもあれば、鉢植えのような状態で保管するものもある。\n当然、乾燥させたものは湿度の低いところで管理するし、鉢植えで保管する場合は気温や湿度、水やり等の世話が徹底される。\n押し花のようにしてカード状にした場合は虫食いや湿気に注意。\nこのように、植物触媒についても、適切に管理されるよう注意が払われている。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "宝石触媒の管理",
"description": "宝石類については特に厳重な管理が行われる。\nまた、使用済みの宝石は再度、精霊の泉へ持っていくため、未使用のものと混ざらないよう管理される。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "属性ごとの配慮",
"description": "触媒の属性によって、それぞれ異なる管理を行わなければならない。\n例えば、水と氷の触媒は特に温度管理が重要となる。氷の触媒は氷点下で管理するのが好ましいし、水はその逆である。",
"part_type": "part",
"expanded": true
}
],
"expanded": true
},
{
"title": "参拝エリア",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "一般客用の社",
"description": "魔力生産地の外縁、一般の人が出入りできる区画の中に、精霊に感謝を捧げるための社が存在する。\n魔力生産地に直接関わりのない人々が精霊への感謝やお参りを行う際には、こちらの社が使用される。",
"part_type": "part"
},
{
"title": "人々のお参り",
"description": "一般客用の社には、日々、精霊への感謝の祈りを捧げる人々が訪れる。\n日々を健やかに過ごせること、自然から恵みを得られることなどを、精霊に感謝するのである。",
"part_type": "part"
},
{
"title": "日々の清掃",
"description": "精霊に関わる場所である社は、日々清掃が行われ、清潔さを保ち、精霊への敬意を払っている。\n清掃は基本的には管理者の業務の一環ではあるが、お参りに来た人々が清掃を手伝うことも多い。",
"part_type": "part"
}
],
"expanded": true
},
{
"title": "生産地の警備体制",
"part_type": "group",
"children": [
{
"title": "森の番人",
"description": "精霊の森には藩王の許可を得たものしか立ち入ることが許されない。このため、森への入り口となる道が続いている場所には番人がおり、ここで立ち入りの許可を持っているかが確認される。また、密猟などのために森へ侵入するような者がいれば、これを捕らえるのも番人の役目である。",
"part_type": "part"
},
{
"title": "触媒保管倉庫の警備",
"description": "魔力触媒は高価かつ、悪用された場合の影響も大きいため、これの警備体制も厳重なものとなる。\n基本的には数人単位のチームが必ずシフトを組み、必ず1チーム以上が常駐して警備を行っている。",
"part_type": "part",
"expanded": true
},
{
"title": "警備に適した地形",
"description": "周囲はアンチマジックベリー群生地のため、魔力を持つ者は通過するのに時間がかかる。\n森の中は魔力を持たないものは方向感覚が狂い、外に出てしまう。\nそのため、唯一の入り口であるヤドリギの迷路の警備を密にすることが出来、さらにそれを突破されても迷路の攻略に手間取っている間に応援が来る。\n極めて警備に適した地形となっている。",
"part_type": "part",
"expanded": true
}
],
"expanded": true
}
],
"expanded": true
}
]
最終更新:2017年08月26日 22:56