手作りの絵本(いつかわかるよ)

部品構造


  • 大部品: 手作りの絵本(いつかわかるよ) RD:3 評価値:2
    • 部品: 手作りの本(小鳥遊作)
    • 大部品: いつかわかるよ(絵本) RD:2 評価値:1
      • 部品: イラスト
      • 部品: 本文



部品定義


部品: 手作りの本(小鳥遊作)

市販の製本キットで作った手作りの本。一つ一つ小鳥遊が手で作成したものであり、数冊しか存在しない。
利益を考えていないため、紙などの素材は市販の本より品質は良い。
手作りゆえの不均一さを不恰好とみるか味があると見るかは人次第。

部品: イラスト

「こども」と「おとなになったこども」を中心としたイラスト。
小鳥遊お手製。あまり絵は上手くはないが、暖かい印象になるよう、丁寧に描いている。

部品: 本文

いつかわかるよ

あるひ、こどもがないていました。
みちにまよって、おうちがわからなくなってしまったのです。
すると、おにいさんがいいました。
「ぼうや、どうしてないているの?」
こどもはいいました。
「おうちがわからないの」
そういうと、おにいさんはこどものおうちをさがしてくれました。
こどもはいいました。
「ありがとう。でも、どうしてやさしくしてくれるの?」
おにいさんはわらっていいました。
「いつかわかるよ」

またあるひ、こどもがないていました。
ころんでひざをがすりむいてしまったのです。
すると、おねえさんがいいました。
「ぼうや、どうしてないているの?」
こどもはいいました。
「ころんじゃったの」
そういうと、おねえさんはひざのてあてをしてくれました。
こどもはいいました。
「ありがとう。でも、どうしてやさしくしてくれるの?」
おねえさんはわらっていいました。
「いつかわかるよ」

べつのひに、こどもがないていました。
りゆうもないのに、なんだかかなしくなってしまったのです。
すると、おかあさんがいいました。
「ぼうや、どうしてないているの?」
こどもはいいました。
「わからないの」
そういうと、おかあさんはそっとだきしめてくれました。
こどもはいいました。
「ありがとう。でも、どうしてやさしくしてくれるの?」
おかあさんはわらっていいました。
「いつかわかるよ」

なんねんもなんねんもたって、こどもはおとなになりました。
そしてあるひ、おとなはないているこどもをみつけました。
それはこどもだったころのじぶんにそっくりで、おとなはみんながなにをしてくれたのか、おもいだしました。
おとなはいいました。
「ぼうや、どうしてないているの?」
こどもはいいました。
「おうちがわからないの」
そういうと、おとなはこどものおうちをさがしてあげました。
こどもはいいました。
「ありがとう。でも、どうしてやさしくしてくれるの?」
おとなは、いままでやさしくしてくれたみんなをおもいだしました。
そして、わらっていいました。
「いつかわかるよ」

そうやって、こどもにやさしくすることが、ずっとずっとつづきました。
「どうしてやさしくしてくれるの?」
そのこたえをだれもいいませんでしたが、「いつかわかるよ」ということばとやさしさだけが、おとなからこどもへ、ずっとうけつづかれていったのでした。

めでたしめでたし。



提出書式


 大部品: 手作りの絵本(いつかわかるよ) RD:3 評価値:2
 -部品: 手作りの本(小鳥遊作)
 -大部品: いつかわかるよ(絵本) RD:2 評価値:1
 --部品: イラスト
 --部品: 本文
 
 
 部品: 手作りの本(小鳥遊作)
 市販の製本キットで作った手作りの本。一つ一つ小鳥遊が手で作成したものであり、数冊しか存在しない。
 利益を考えていないため、紙などの素材は市販の本より品質は良い。
 手作りゆえの不均一さを不恰好とみるか味があると見るかは人次第。
 
 部品: イラスト
 「こども」と「おとなになったこども」を中心としたイラスト。
 小鳥遊お手製。あまり絵は上手くはないが、暖かい印象になるよう、丁寧に描いている。
 
 部品: 本文
 いつかわかるよ
 
 あるひ、こどもがないていました。
 みちにまよって、おうちがわからなくなってしまったのです。
 すると、おにいさんがいいました。
 「ぼうや、どうしてないているの?」
 こどもはいいました。
 「おうちがわからないの」
 そういうと、おにいさんはこどものおうちをさがしてくれました。
 こどもはいいました。
 「ありがとう。でも、どうしてやさしくしてくれるの?」
 おにいさんはわらっていいました。
 「いつかわかるよ」
 
 またあるひ、こどもがないていました。
 ころんでひざをがすりむいてしまったのです。
 すると、おねえさんがいいました。
 「ぼうや、どうしてないているの?」
 こどもはいいました。
 「ころんじゃったの」
 そういうと、おねえさんはひざのてあてをしてくれました。
 こどもはいいました。
 「ありがとう。でも、どうしてやさしくしてくれるの?」
 おねえさんはわらっていいました。
 「いつかわかるよ」
 
 べつのひに、こどもがないていました。
 りゆうもないのに、なんだかかなしくなってしまったのです。
 すると、おかあさんがいいました。
 「ぼうや、どうしてないているの?」
 こどもはいいました。
 「わからないの」
 そういうと、おかあさんはそっとだきしめてくれました。
 こどもはいいました。
 「ありがとう。でも、どうしてやさしくしてくれるの?」
 おかあさんはわらっていいました。
 「いつかわかるよ」
 
 なんねんもなんねんもたって、こどもはおとなになりました。
 そしてあるひ、おとなはないているこどもをみつけました。
 それはこどもだったころのじぶんにそっくりで、おとなはみんながなにをしてくれたのか、おもいだしました。
 おとなはいいました。
 「ぼうや、どうしてないているの?」
 こどもはいいました。
 「おうちがわからないの」
 そういうと、おとなはこどものおうちをさがしてあげました。
 こどもはいいました。
 「ありがとう。でも、どうしてやさしくしてくれるの?」
 おとなは、いままでやさしくしてくれたみんなをおもいだしました。
 そして、わらっていいました。
 「いつかわかるよ」
 
 そうやって、こどもにやさしくすることが、ずっとずっとつづきました。
 「どうしてやさしくしてくれるの?」
 そのこたえをだれもいいませんでしたが、「いつかわかるよ」ということばとやさしさだけが、おとなからこどもへ、ずっとうけつづかれていったのでした。
 
 めでたしめでたし。
 
 


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タグ:

小鳥遊
最終更新:2017年07月30日 00:22