玄霧藩国の魔力触媒生産地(T21) テキストデータ

作成:藩国のみなさん

T21に向けて強化ですぞ

こちらはテキストデータ。







部品構造


  • 大部品: 玄霧藩国の魔力触媒生産地(T21)  RD:106 評価値:11
    • 大部品: 玄霧藩国の魔力触媒生産地 RD:60 評価値:10
      • 大部品: 魔力触媒生産地としての来歴 RD:5 評価値:3
        • 部品: 発見の経緯
        • 部品: 立地条件
        • 部品: 触媒生産地としての発展
        • 部品: 魔力を循環させる意義
        • 部品: 魔力触媒の提供先
      • 大部品: 森と泉の管理者 RD:2 評価値:1
        • 部品: 藩王の許可を得た者
        • 部品: 祭祀を執り行う
      • 大部品: 魔力触媒について RD:11 評価値:5
        • 部品: 玄霧藩国における魔力触媒
        • 部品: 魔力の籠った枝
        • 部品: カードに加工した草花
        • 部品: 乾燥させた果実
        • 部品: 編み込んだヤドリギ
        • 部品: 薄く光るスピネル
        • 部品: 星煌めく水晶
        • 部品: 森の緑柱石
        • 部品: 魔力を籠めた水
        • 部品: 魔力氷晶
        • 部品: 使用後の魔力触媒
      • 大部品: アンチマジックベリーの自生区域 RD:4 評価値:3
        • 部品: 自生した理由
        • 部品: 魔力吸収地帯
        • 部品: 魔力バランスの確認ができる
        • 部品: アンチマジックベリーの実
      • 大部品: 迷路状のヤドリギ群生地 RD:4 評価値:3
        • 部品: 迷路化する森
        • 部品: 定期的な剪定
        • 部品: ヤドリギの花
        • 部品: ヤドリギの魔法的意味
      • 大部品: 精霊の森 RD:4 評価値:3
        • 部品: 精霊の住む森
        • 部品: 方向感覚を惑わせる霧
        • 部品: 魔力を含んだ土
        • 部品: 森の手入れを行う
      • 大部品: 精霊の住む泉 RD:14 評価値:6
        • 部品: 精霊の泉
        • 部品: 泉の祠
        • 部品: 魔力を含んだ濃霧
        • 部品: 魔力をためやすい水
        • 部品: 水へ魔力を込める儀式
        • 部品: 冬場にのみ取れる素材
        • 部品: 月光に照らされる泉
        • 部品: 保全活動
        • 大部品: 精霊の力を借りた宝石類 RD:6 評価値:4
          • 部品: 泉に宝石や水晶を沈める
          • 部品: 宝石に魔力が貯まる理由
          • 部品: 精霊が好む鉱石や宝石
          • 部品: カッティングによる効能
          • 部品: 魔力が高まった宝石の見分け方
          • 部品: 宝石の取り換え
      • 大部品: 精霊祭 RD:6 評価値:4
        • 部品: 季節ごとの精霊祭
        • 部品: 収穫を祝う大祭
        • 部品: 祭りの意義
        • 部品: 精霊の泉での儀式
        • 部品: 舞と歌の奉納
        • 部品: 供物の奉納
      • 大部品: 触媒の保管倉庫 RD:4 評価値:3
        • 部品: 保管場所の分散
        • 部品: 植物触媒の保管
        • 部品: 宝石触媒の管理
        • 部品: 属性ごとの配慮
      • 大部品: 参拝エリア RD:3 評価値:2
        • 部品: 一般客用の社
        • 部品: 人々のお参り
        • 部品: 日々の清掃
      • 大部品: 生産地の警備体制 RD:3 評価値:2
        • 部品: 森の番人
        • 部品: 触媒保管倉庫の警備
        • 部品: 警備に適した地形
    • 大部品: 経口摂取による魔力補給のアプローチ RD:46 評価値:9
      • 大部品: 魔力ヨモギの活用 RD:30 評価値:8
        • 大部品: ワサビから聞いた魔力ヨモギの話 RD:22 評価値:7
          • 大部品: 魔力ヨモギの栽培 RD:12 評価値:6
            • 部品: 生育環境
            • 部品: 旬の時期を知る
            • 部品: 二回の収穫期
            • 部品: 植え替え
            • 部品: 作物としての特徴
            • 部品: 栽培形態
            • 部品: 土を選ぶ
            • 大部品: 魔力ヨモギの魔力 RD:2 評価値:1
              • 部品: 魔力って何
              • 部品: 絞り汁にも模様
            • 大部品: 収穫量の増やし方 RD:3 評価値:2
              • 部品: 概要
              • 部品: 株分け
              • 部品: 種まき
          • 大部品: 魔力ヨモギ加工法 RD:8 評価値:5
            • 大部品: 問題点 RD:2 評価値:1
              • 部品: とにかくまずい
              • 部品: 胃では吸収できない
            • 大部品: 多少でもマシにするための努力 RD:6 評価値:4
              • 部品: 牛乳と混ぜる
              • 大部品: 魔力よもぎ餅 RD:3 評価値:2
                • 部品: よもぎと言えばよもぎ餅
                • 部品: 餅の作り方
                • 部品: あんころ餅にする
              • 大部品: 飴にしてみる RD:2 評価値:1
                • 部品: クセのある香りも飴ならという発想
                • 部品: 作り方
          • 部品: と、言う話を聞いたのだ
          • 部品: なのでやってみた
        • 大部品: 魔力ヨモギの調理法あれそれ RD:8 評価値:5
          • 部品: まずは基本のヨモギ餅
          • 部品: 魔力ヨモギスムージー
          • 部品: 魔力ヨモギパン
          • 部品: 酒につけてみる
          • 部品: 魔力ヨモギポタージュ
          • 大部品: 魔力ヨモギ乾パン/ビスケット RD:3 評価値:2
            • 部品: 魔力ヨモギと魔力蜂蜜の合わせ技
            • 部品: 携帯性を考えた焼菓子
            • 部品: よくよく考えてみたら
      • 大部品: 魔力のこもった食物 RD:9 評価値:5
        • 大部品: 精霊の泉で捕れる果実 RD:4 評価値:3
          • 部品: 年に数回採取できる
          • 部品: 一歩先の展開
          • 部品: 魔力ジャム
          • 部品: 魔力飴
        • 大部品: 魔力蜂蜜 RD:5 評価値:3
          • 部品: 精霊の森のキリミツバチ
          • 部品: 魔力が凝縮された蜂蜜
          • 部品: 使用上の注意
          • 部品: さらに加工する
          • 部品: 藩国でほぼ買い上げられる
      • 大部品: 最後はカレー RD:7 評価値:4
        • 部品: そもそも魔力ヨモギがなんで苦いのか
        • 部品: 油分と言えば
        • 部品: では、辛さではどうだ
        • 部品: カレーは強い
        • 部品: 辛くて美味しいヨモギカレーの完成
        • 部品: 携帯用のカレーペースト
        • 部品: 一般家庭でも使えるカレールゥ



部品定義


部品: 発見の経緯

玄霧藩国の地形復興を進めて行く中で、魔力だまりとなっている地域が発見された。
復興状況の調査隊より、アンチマジックベリーの群生地があり、その奥に森がある、という報告があったのだ。
どうも森が魔力だまりとなっており、そこから漏れ出る魔力を吸ってアンチマジックベリーが成長した。結果として、森を囲むようにしてアンチマジックベリーが自生している、ということのようだった。
アンチマジックベリーの群生地を突っ切ることはできなかったが、森の木とヤドリギによってつくられた天然の迷路のようなものが群生地の切れ目あり、そこを抜ける形で森の調査が進められた。
森の中は濃い霧が出ており、ここには精霊が住んでいる、と発言する調査隊員も居た。森の奥地では魔力を豊富に含んだ水を湛えた泉が発見された。
玄霧藩王はここを精霊の泉として祀ることを決定すると共に、魔力が集中し過ぎて問題が発生しないよう、森の環境が壊れない程度に魔力を各地へ散らすための方策を考えることとなった。

部品: 立地条件

藩国を東西に流れる河の上流。山地のふもと。そこに精霊の森はある。
地形の復興した玄霧藩国はその領地の多くが森となっているのだが、この精霊の森は、その境目にアンチマジックベリーが自生している草原が残っているため、それと分かりやすい。

部品: 触媒生産地としての発展

玄霧藩王が魔力だまりとなっている精霊の森と精霊の泉に対してとった方策はシンプルであった。
内部に溜まっている魔力を触媒へ宿し、これを森の外で使用することで、国内の魔力を循環させる、といったものである。これは魔法国家としても成り立っている玄霧藩国にとっても相性がよかった。
森や泉に住む精霊たちに配慮して、環境を壊さないように注意を払いながら、魔力触媒生産地として発展させていった。

部品: 魔力を循環させる意義

玄霧藩王が精霊の森と精霊の泉を魔力触媒の生産地としたのは、国内の魔力を循環させるためでもある。
一か所にあまり高濃度の魔力が溜まることは世界に良い影響を与えない、ということが分かっているため、単に魔力収拾に都合がよい、という理由だけではなく、世界のバランス調整という意味合いも持つ。
特に、アンチマジックベリーの群生地が砂地となるようなことがあれば、アンチマジックベリーが育ちすぎている(つまり、魔力だまりからも漏れる魔力が増えすぎている)ということであるため、魔力の収集作業に力を入れる必要がある。

部品: 魔力触媒の提供先

触媒として加工された魔力触媒は、基本的に藩国が買い取り、国の編制する部隊や施設へと提供される。
これは単なる優先度だけの問題ではなく、高濃度の魔力を含んだ触媒の扱いには一定以上の技量がなければ安全に使用することができないためでもある。

部品: 藩王の許可を得た者

精霊の住む森と泉は常に濃い霧が出ており、魔法の腕が低い者では泉へ辿りつくことは出来ない。十分な能力を持ち、経歴や人格に問題がないと判断された者だけが藩王の許可を得て森と泉の管理者となれる。
また、一度許可を得たとしても、犯罪や横領などによって不適格と判断された場合は森への入場許可を取り消され、然るべき法の裁きを受けることとなる。

部品: 祭祀を執り行う

森と泉の管理を行う者は一定以上の魔法の腕を持つことが求められ、森の手入れなども行うが、特に重要な役割として祭祀の執行がある。
この地に住む精霊を祀り、季節ごとに大きな祭りを実施することで、感謝と祈りを捧げる。

部品: 玄霧藩国における魔力触媒

魔法を使う際に、自らの魔力のみを用いる場合、そこまで大きな魔法を使うことはできない。
このため、魔法を使う者は自身の魔力以上の魔法を使用するため、世界に存在する魔力を借りることもあれば、もっと単純に魔力を多く含むものを触媒として用いることも多い。
玄霧藩国においては魔力を多く含んだ素材を加工して触媒とすることが多い。その形態はさまざまであり、乾燥させた草花や木の実、ヤドリギの枝や、宝石や水晶といった形をとることが多い。

部品: 魔力の籠った枝

精霊の森に生える樹木の枝。これは自然に折れたものや、倒木、あるいは下生えの処理を行った際に出たものが用いられる。枝打ちや伐採は、精霊からの要望がない限りは基本的に行われない。
木の枝を触媒に明かりの魔法を使うのが基本的な使い方だが、小さな火魔法を用いて燃やすことで魔力を抽出し、その魔力を用いてさらに大きな火魔法を詠唱する、といった使い捨ての使用法も見られる。

部品: カードに加工した草花

精霊の森で採取された草花を、押し花の栞を作る要領でカード状にしたもの。
持ち運びがしやすいこと、下生えの処理などで最も多く手に入る素材であることなどから使用頻度も高い。特に幻影使いが好んで使うことが多い。

部品: 乾燥させた果実

精霊の森でとれた果実を乾燥させたもの。果実を採りすぎないようにすることはもちろんだが、果実の種は触媒としては利用せず、森の環境が崩れた際に植林を行えるよう必ず一定数が保管される。
その形態から主に魔法医などが用いることが多い。また、魔力触媒としての使用後はドライフルーツとして食用とすることもできる。

部品: 編み込んだヤドリギ

精霊の森で育った魔力の籠ったヤドリギを編み込むことで、さらに編み込んだものの魔力もあわせて保存した触媒。
通常のヤドリギよりもさらに濃く魔力が籠っており、触媒としては相当に上質なものとなる。


部品: 薄く光るスピネル

スピネルは赤や黒、青など多彩な色を持ち、また光の反射率も高いためカット次第で美しい煌めきを持つ宝石である。
しかし、魔力触媒となったスピネルはそれだけでなく、自らが薄く発光しており、神秘的な美しさを持つ。また、その色彩によって相性のよい魔法の属性が変化することでも知られる。
魔力触媒としても高価であるが、単純に宝石としても高価である。このため、触媒として使用したあとのスピネルは回収され、魔力を籠めなおして魔力触媒として再利用される。

部品: 星煌めく水晶

魔力の籠められた水晶。通常の水晶とは異なり、魔力が十分に蓄積された水晶は、その内部に煌めく星のような模様が見える。
特に相性の良い魔法は限定されないが、なかでも水晶玉へ加工したものは、「占術が上手く行く気がする」として重宝される。
単純に産出量の問題からも高価であるため、触媒として使用したあとの水晶は回収され、魔力を籠めなおして魔力触媒として再利用される。

部品: 森の緑柱石

緑柱石(ベリル)は、森国、とりわけ玄霧藩国ではポピュラーな宝石とされる。
含有する成分により、アクアマリンやエメラルド、ヘリオドールと呼ばれる宝石に分類され、それぞれに精霊の好みが存在するようだ。
スピネル同様、色合いや名前の意味などで好みが分かれるらしく、アクアマリンには水の、ヘリオドールには火や光の、エメラルドには土、ゴシェナイトには風の精霊が宿るとされている。
スピネルのほうは触媒となると薄く輝くが、ベリルが魔力触媒になった際は、キャッツアイ効果が確認されている。
比較的安価な宝石ではあるが、魔力触媒となったベリルは高価で取引される為、触媒として輸出される場合は、宝石を回収する決まりになっている。

部品: 魔力を籠めた水

精霊の泉の水は魔力を貯めやすい性質を持つ。この水に儀式を行うことで、さらに森の中に漂う霧の魔力を籠めた水。
水系の魔法に相性がよい触媒であることはもちろんだが、他にも結界を作る際や魔法陣を描く際にも高い効果を発揮する。

部品: 魔力氷晶

冬の本当に寒い日に、凍り付いた泉で採取できたものが魔力氷晶と呼ばれる。泉の水だけでなく、霧の魔力までが強く凝縮されているが、温度管理が非常に難しい。

部品: 使用後の魔力触媒

魔力触媒は基本的に「魔力の籠った道具」である。このため、内部に溜まっていた魔力を使い切ったあとは、それ以上魔力触媒として利用することはできない。
水や乾燥果実などは本来の用途として飲食することもできる。
また、宝石や水晶については産出量から言っても高価であるため、使用後は回収され、魔力を籠めなおして魔力触媒として再利用される。

部品: 自生した理由

もともと魔力だまりとなっている森と泉が存在し、漏れ出した魔力を吸収して成長したアンチマジックベリーが、結果的に森を囲むようにして自生したものと思われる。

部品: 魔力吸収地帯

アンチマジックベリーが群生しているため、周辺の魔力を吸収している。
これは近づいた者の魔力も吸われてしまうため、特別な理由がない限り魔法使いは基本的に近寄ることは無い。
魔力熱の解熱剤の原料となったり、ベリータルトの材料となったりするため、誰も近寄らない、という訳ではなく、たびたび採取に訪れる者は存在するようだ。


部品: 魔力バランスの確認ができる

アンチマジックベリーは大きく育つと化石となって砕け散り、周辺を砂漠にすると言われている。これは魔力を吸収し過ぎたときに起こる現象であるとされており、魔力だまりに魔力が集中しすぎていないかを確認するバロメーターとも言える。
万が一、周辺の砂漠化が確認された場合は速やかに藩王へ報告される。このとき、魔力触媒の収集と拡散に力を入れるなどの対策が取られる。
また、砂漠化したアンチマジックベリーの自生区域からは、「王の手」と呼ばれる変種が発見されることがあるらしい。

部品: アンチマジックベリーの実

別名がヘビイチゴとよばれるアンチマジックベリーの実は、とりすぎない程度に収穫され、大神殿に供えられる。
名前がヘビイチゴなので、という理由とされているが、実際には祀られている白蛇様(ウィングバイパー神)の好物であるのを知っているものがいる為である。
特に見返りを求めるわけではないが、日頃お世話になっています。という気持ちはとても大事だ。

部品: 迷路化する森

精霊の森の樹木と共生しているヤドリギは、特に魔力との親和性が強いらしく、魔力を濃く含んだ霧や風の流れによって通常よりも複雑な形で生育している。このため天然の迷路のようになっており、精霊の泉までの道は通い慣れたものでなければ見つけ出すことは難しい。

部品: 定期的な剪定

精霊の森に生えているヤドリギは、魔力の濃い方へ成長しやすいという特徴を持っている。
この特殊な生育には魔力が必要であるため、基本的にはアンチマジックベリーの自生区域を超えて迷路が広がることはないが、念のため迷路が藩国へ広がりすぎないように定期的な手入れを行われている。
このときに採取された魔力の籠ったヤドリギの枝は触媒としても重宝される。

部品: ヤドリギの花

ヤドリギの花は初春に咲く。花は特に魔力が強く宿るとされるが、これを摘み取ることは基本的にしない。季節の終わりに散った花びらを採取するに留める。

部品: ヤドリギの魔法的意味

ヤドリギは宿木とも書く。字の通り、樹木に宿り、その生命力や魔力を分け与えられて成長する。このことから魔力の譲渡や貯蔵と親和性が高い。

部品: 精霊の住む森

精霊が住むと言われる森。魔力だまりとなっており、森の木々も草花も魔力を持っている。一般人が間違って迷いこんだ場合、どう歩いてもいつの間にか森の外に出てしまう。
むやみに伐採は行わず、森の手入れをするに留める。また、草花を採取する場合は、一つの場所から集中して取るのではなく、必ず複数の場所から少しずつ採取する。
採取や手入れによって得られた魔力の籠った草花や枝を魔力触媒として加工している。

部品: 方向感覚を惑わせる霧

一帯の森の中はいつも濃い霧がかかっており、これは方向感覚を狂わせる。魔法の素養がないものであればたちまち道に迷ってしまい、森の奥地へ進むことはできない。

部品: 魔力を含んだ土

魔力だまりとなっている一帯では霧や、木々の間を通過してきた雨にも微力な魔力が宿ってしまう。それらの染み込んだ土にも当然、魔力が含まれている。
だからこそ、この辺りで育つ樹木や草花に魔力が籠り、また森の外縁にアンチマジックベリーが自生しているのである。

部品: 森の手入れを行う

下生えが多くなりすぎればむしろ森の木々の生育に悪いため、定期的に処理を行う。
また、倒木や折れた枝があれば処理を行い、腐食などを防ぐ。

部品: 精霊の泉

魔力だまりとなっている森の中でも、特に魔力の濃い泉。いつも霧に覆われており、精霊が好んで住まうと言われている。

部品: 泉の祠

森と泉に住む精霊を祀った祠。管理者が泉を訪れた際は必ず清掃し、礼拝が行われる。
また、定期的に行われる祭りでの儀式や、水へ魔力を込める儀式を行う際にも用いられる。


部品: 魔力を含んだ濃霧

魔力を含んだ霧。数メートル先も見えない。魔力の流れが知覚できなければ迷うこと必至である。
また、冬の本当に寒い日は霧も凍り付いて霜となるため、霧のない泉を見ることができるという。

部品: 魔力をためやすい水

泉の水は魔力を貯め込みやすい性質がある。ここで水を汲み、儀式を行ってさらに霧の魔力を水へ籠めることで触媒とする。
これは魔力を利用するためでもあるが、魔力だまりの魔力が濃くなりすぎないようにするためでもある。
特に魔力の利用先がない場合であっても定期的に儀式を行う。この場合、魔力を込めた水は森の外縁にあるアンチマジックベリーに与える。

部品: 水へ魔力を込める儀式

泉の水を汲んだ器を祠へ供え、儀式を行って周囲の霧がもつ魔力を取り込んで水へ籠める。こうすることで、ただ水に含まれるよりも多くの魔力を持たせることができる。

部品: 冬場にのみ取れる素材

冬になると、精霊の泉が凍るほどに寒い日、というものが稀に存在する。そして、この時ばかりは霧のない森や泉の姿を見ることができるだろう。霧もまた凍りついて霜となっているからだ。
こうした日にのみ、泉の水と霧の魔力を凝縮した氷晶が取れる。

部品: 月光に照らされる泉

夜間に精霊の泉を訪れてはならない、とされる。
これは精霊が月光浴をするためとも、泉が月の光を貯めるためとも言われる。

部品: 保全活動

精霊に敬意を払い、精霊の住む泉が汚されないよう藩国で対策が取られている。
具体的には、日々の生活排水等が泉だけでなく魔力生産地内に直接流れ込まないよう規制している他、流れ込む水に関しては水質管理を徹底し、影響がないと判断された水以外は流れ込まないよう管理されている。

部品: 泉に宝石や水晶を沈める

泉に宝石や水晶を沈めておくと、精霊たちの中でも綺麗な石を好むものが住まうという。精霊の住んだ宝石は時の流れとともに煌めきを増し、やがて泉の水面へと浮かんでくる。

部品: 宝石に魔力が貯まる理由

古来より、宝石は魔力を宿すとされる。
泉に沈めた宝石を精霊が住まいとして使ってくれた場合、長く留まった精霊の周囲の力を宝石がゆっくりと蓄えてゆき、蓄積する。
精霊そのものから力を吸いだすのではなく、存在するだけで周囲に与える影響を吸収しているとみられ、宝石に宿る精霊の力が消費されている様子は確認されていない

部品: 精霊が好む鉱石や宝石

精霊が好む鉱石や宝石については、詳しい法則性はわかっていない。精霊が気に入った宝石はサイズの割に早く水面に浮かんでくると言われるが、精霊ごとに好みがばらばらであり、そのとき泉にいる精霊によっても変わるためである。
大まかな傾向としては、色のより鮮やかなものが好まれると言われているが、透明度の高い水晶なども人気が高いようだ。

部品: カッティングによる効能

精霊も住まうならばより美しい宝石を好むらしい。もちろん美しさの基準は色合いだけでない。綺麗にカッティングされた宝石は魔力の溜まりも良いことが知られている。
稀に原石のままのほうが好きな精霊もいること、カッティングが出来るサイズの宝石の数もあり、沈める宝石のうち、全体の4割ほどがカッティングされる。

部品: 魔力が高まった宝石の見分け方

精霊が長く住んで魔力が溜まった宝石は泉の水面へ浮いてくる。
このとき、魔力が十分に溜まった宝石は、宝石自身が薄く光を放つようになったり、その内部に煌めく星のような文様が浮かんだりする。

部品: 宝石の取り換え

あまりに魔力の強くなりすぎた宝石は精霊にとってはともかく藩国に住むものにとっては脅威であるため、魔力が強くなりすぎる前に新しい宝石や水晶を持っていき、そちらへ移り住んでもらえるよう精霊に請願する。
精霊が退去した後の宝石を魔力触媒として用いている。これは魔力だまりの魔力を世界に循環させるためである。

部品: 季節ごとの精霊祭

魔力と精霊は密接な関係があることを知られている。
魔法と親しんでいる藩国民は精霊への感謝を捧げるため、季節ごとにお祭りを行う。

部品: 収穫を祝う大祭

その年の収穫を祝う大祭が秋に行われる。精霊への供物としてその年で最も美味しいと評価を受けた畑の野菜が捧げられる。

部品: 祭りの意義

春祭りは冬が明けた祝いということでひときわ盛大になる。
夏祭りは特に精霊と祖霊への感謝の意味合いが強い。
秋祭りは大祭として豊穣に感謝をささげ。
冬祭りは一年を終え新しい一年を言祝ぐ。
いずれも藩国の自然と共にある精霊への感謝と祈りを伝えるものである。

部品: 精霊の泉での儀式

藩国の各町村で季節ごとの祭りがおこなわれるとき、その祭りに合わせて精霊の泉で儀式を行う。
また、祭りのない時期であっても、管理者が泉へ訪れた場合は欠かさず礼拝が行われる。

部品: 舞と歌の奉納

各町村では祭りの際に舞を踊り、歌を歌う習慣がある。
これは泉の祠で行われる儀式の際に奉納される舞と歌が元となっている。

部品: 供物の奉納

祭りの際には供物が奉納される。
春の祭りでは農閑期である冬の間に彫られた人形。
夏の祭りでは草で編まれた冠。
秋の祭りでは収穫された作物。
冬の祭りでは雪像。
これらは華美であることよりも、なにより心をこめて丁寧に作ることが肝要である。

部品: 保管場所の分散

触媒にはそれぞれ特徴があり、適切な保管条件も異なる。
また、魔力は貴重かつ危険でもあるため、リスク管理の面で一箇所にまとめて管理するのは好ましくない。
このため、保管場所は触媒ごとに適した地域に分散させて管理を行っている。


部品: 植物触媒の保管

植物の触媒に関しては、種類によって乾燥させて保管するものもあれば、鉢植えのような状態で保管するものもある。
当然、乾燥させたものは湿度の低いところで管理するし、鉢植えで保管する場合は気温や湿度、水やり等の世話が徹底される。
押し花のようにしてカード状にした場合は虫食いや湿気に注意。
このように、植物触媒についても、適切に管理されるよう注意が払われている。

部品: 宝石触媒の管理

宝石類については特に厳重な管理が行われる。
また、使用済みの宝石は再度、精霊の泉へ持っていくため、未使用のものと混ざらないよう管理される。

部品: 属性ごとの配慮

触媒の属性によって、それぞれ異なる管理を行わなければならない。
例えば、水と氷の触媒は特に温度管理が重要となる。氷の触媒は氷点下で管理するのが好ましいし、水はその逆である。

部品: 一般客用の社

魔力生産地の外縁、一般の人が出入りできる区画の中に、精霊に感謝を捧げるための社が存在する。
魔力生産地に直接関わりのない人々が精霊への感謝やお参りを行う際には、こちらの社が使用される。

部品: 人々のお参り

一般客用の社には、日々、精霊への感謝の祈りを捧げる人々が訪れる。
日々を健やかに過ごせること、自然から恵みを得られることなどを、精霊に感謝するのである。

部品: 日々の清掃

精霊に関わる場所である社は、日々清掃が行われ、清潔さを保ち、精霊への敬意を払っている。
清掃は基本的には管理者の業務の一環ではあるが、お参りに来た人々が清掃を手伝うことも多い。

部品: 森の番人

精霊の森には藩王の許可を得たものしか立ち入ることが許されない。このため、森への入り口となる道が続いている場所には番人がおり、ここで立ち入りの許可を持っているかが確認される。また、密猟などのために森へ侵入するような者がいれば、これを捕らえるのも番人の役目である。

部品: 触媒保管倉庫の警備

魔力触媒は高価かつ、悪用された場合の影響も大きいため、これの警備体制も厳重なものとなる。
基本的には数人単位のチームが必ずシフトを組み、必ず1チーム以上が常駐して警備を行っている。

部品: 警備に適した地形

周囲はアンチマジックベリー群生地のため、魔力を持つ者は通過するのに時間がかかる。
森の中は魔力を持たないものは方向感覚が狂い、外に出てしまう。
そのため、唯一の入り口であるヤドリギの迷路の警備を密にすることが出来、さらにそれを突破されても迷路の攻略に手間取っている間に応援が来る。
極めて警備に適した地形となっている。

部品: 生育環境

魔力ヨモギは暗くてジメジメした湿潤な環境を好む。日照もあまりないところが好みのようだ。
なので普通西国では生育に適さない。砂漠で感想しており日照も多いからだ。

部品: 旬の時期を知る

旬の時期は3~5月頃が一番葉が柔らかく、生い茂っている時期になる。
この頃収穫してお茶にしたり、ヨモギ餅に加工したりする。
収穫が多ければお酒に漬けたりしてもいいかもしれない。

部品: 二回の収穫期

魔力ヨモギは冬を越した3月に新芽の収穫、6~7月中旬に葉の収穫を行える。
薬として使う場合には絞り汁が必要であり、葉先の柔らかい新芽が最適である

部品: 植え替え

魔力ヨモギをプランターで育てる場合は1~2年に一回植え替えが必要である。
鉢植えで数を増やしたい時には一回り大きい鉢に植え替えを秋頃に行う必要がある

部品: 作物としての特徴

魔力ヨモギは作物として栽培にほとんど手はかからない。下手に庭に直接植えると地下茎で生育しすぎてしまう恐れがある。ただし、アブラムシなどの害虫には弱いのでこちらに対策が必要である

部品: 栽培形態

魔力ヨモギは地下茎で増えるため、鉢植えでの栽培が推奨される。
根が増えすぎての根腐れが起きるため植え替えは必要であるが、無軌道に増えすぎてしまう恐れがあるからだ。

部品: 土を選ぶ

魔力ヨモギは生育環境さえ適応していれば生命力は強い植物であるので、極端に痩せた土でなければ問題ない。
水はけがよく、赤玉土と腐葉土を配合した土がいいだろう。

部品: 魔力って何

いろいろな考え方があるが、魔力とは模様である。魔力ヨモギもよくみると葉脈に美しい模様が刻まれているのが見える。

部品: 絞り汁にも模様

魔力ヨモギの魔力・・・模様はその絞り汁にも観察できる。つまり葉を丸のまま摂取する必要はない。噛み砕いてしまっても問題ないし、絞り汁を混ぜて摂取してもいい。
いずれにしても超まずいが・・・。
ただ、胃酸には耐えられない。溶けて模様がなくなってしまうので口腔粘膜からの吸収が主たる摂取経路だろう。

部品: 概要

魔力ヨモギの収穫量を増やしたいなら、大きくなった苗を切り分けて別々に植え直す「株分け」と、「種まき」の2通りの方法がある。

部品: 株分け

株分けは植え替えと一緒に行えば効率が良い。
鉢から取り出した苗を地下茎ごと切り分けて、別々の鉢や地面に植え直す。

部品: 種まき

花は秋に咲くが、これが枯れた後に種を改修する。
紙袋などに保存しておき、春に種をまく。3~4月頃がいいだろう。
苗と同じ土を用意した鉢にまいて栽培する。
芽が出るまでは土を完成させないよう水やりをして、芽が出たらそれぞれ小さな鉢やポットに植え替えて育てて、さらに大きくなったら苗として栽培する。

部品: とにかくまずい

魔力ヨモギはとにかくまずい。すごーく苦い。強いえぐみもある。直接口にいれたら水を飲まずにはいられないレベルである。補給のためとはいえ直に食べるにはいかにもつらい・・・。

部品: 胃では吸収できない

まずいが摂取しなければならない場合、まず考えるのはカプセルやオブラートで包んで飲み込んでしまうことだが、魔力ヨモギの魔力は模様によるものである。(絞り汁も顕微鏡で見ると綺麗な模様が見える)
これは胃酸で溶けてしまうため、胃からでは魔力として吸収できないのだ。なので嫌でも味合わなければならない。つらい。

部品: 牛乳と混ぜる

よく苦いお薬を飲む時にやるあれと全く同じノリである。グレープフルーツジュースに混ぜると医療的な薬と同じように問題があるのかはわからないが、伝統的に牛乳と混ぜて我慢して飲むことが多いようだ。

部品: よもぎと言えばよもぎ餅

よもぎ餅とはいえもちろん元があのまずさなので所謂よもぎ餅の味にはならない。ただ、もち米のもつ旨味と甘み、歯ざわりの良さのおかげで、生の葉を直接かじるよりはずいぶんとマシに食べられるようになる。

部品: 餅の作り方

魔力よもぎはさっと茹でて細かく切っておく。もち米は一晩水にひたしておいて、ざるにあげて蒸す。蒸せたら餅つきだ。米粒がつぶれてきたら、よもぎ、砂糖、小麦粉に塩少々を加えて、柔らかくなるまで十分につく。
モチモチで歯切れがよく、歯ざわりの楽しいよもぎ餅の完成である。ただしやっぱりじっくり味わうと味はおいしくない。

部品: あんころ餅にする

魔力よもぎ餅は塊を長くのばして打ち粉してとっておく。食べる必要があるときにすぱっと着るとせんべい上の丸い餅ができるので、これを焼いていただく。
熱々のうちに餅であんこを包んでもいいが、大変なので、大量に作っておいた小豆あんペーストを塗って食べる。
おお。うん。まあ。これはこれで。好きな人は好きかもしれない。和錆はわりといける。いやお前魔力必要ないやろ。

部品: クセのある香りも飴ならという発想

魔力ヨモギはまずいが、あんこ餅にして食べてみたら案外食べれられるようになった。月子さんに食べさせてもらいながら和錆は考えた。
これ、飴とかでよくある多くの人は受け付けないけど、熱烈なファンもいるというアレになるのではと。

部品: 作り方

鍋に砂糖、水飴、水を入れる。そこに魔力ヨモギの絞り汁と葉を細かくきざんだものを入れる。また、風味がよくなるように、ニッキ飴の容量でシナモンや唐辛子を入れて、クツクツ沸騰したところで材料がサラサラになってくるので、焦がさないように火を止める。
覚ましたら耐熱性の型に流し込む。冷まして完成。

部品: と、言う話を聞いたのだ

ワサビが楽しそうに魔力ヨモギの料理の話に見せかけた月子ちゃんの話をするのを聞いて、魔力の経口摂取および、玄霧藩国にも魔力ヨモギあるんじゃないか、ということを思い立ったのだ。
俺にも、いや、我々にも出来るのではないか?

部品: なのでやってみた

かねてから魔力補給のアプローチ先を探していたので、ワサビにより詳しく聞き、栽培方法や植生などを把握することが出来た。
藩国でも十分に栽培できるであろうことから、新規に薬草園が建造される運びとなった。

部品: まずは基本のヨモギ餅

当たり前だがヨモギと言えばヨモギ餅。
ワサビから聞いたままに作ってみて、たべる。
まあ、うん。いけるよ。餡子ありで食えば。
もうこれでいいんじゃない?とは思うけど、もう少し追及してみよう

部品: 魔力ヨモギスムージー

魔力ヨモギの搾り汁に細かく刻んだヨモギを混ぜたものを凍らせ、ヤギの乳と蜂蜜を注いでミキサーにかけたものが魔力ヨモギスムージーだ。
ミルクの油分のおかげで多少苦さがマシになっており、蜂蜜のおかげで甘味があり、まあ飲めなくはない。
だが、お世辞にもおいしいとは言えない。にがあまい。ぶっちゃけ不味いが、そのまま食うよりはよっぽどマシ。
でもなんか、好きな人は好きかもしれない。試食した玄霧はそういった。

部品: 魔力ヨモギパン

餅が行けるならパンもいけるのでは。というわけでヨモギパン。
搾り汁と葉っぱをパン生地に練り込んで焼き上げる。
うーん、いい香り・・・か?ヨモギっぽい香りが強い。
味は、まあ、うん。もう少しヨモギの量減らすと行けそう。パンが苦いって衝撃的だ。

部品: 酒につけてみる

ニガヨモギの一種だと思えば考えるのは、酒につけて独特の薬草酒にすることだ。
所謂アブサンやパスティスのような超独特で人を選ぶが100人いると一人は熱狂的なファンになりそうな味のリキュール。
似たようなものが出来たわけだが、よくよく考えたら魔力補給のためにキツイ酒を飲むのはダメなのでは、ということでお蔵入りとなった。
しかし、普通に商品にできそうになったので特産品として作る方向に舵が切られた。

部品: 魔力ヨモギポタージュ

サツマイモをチキンブイヨンで煮込み、そこに湯通ししたヨモギを加えてミキサーにかけ、裏ごしてヤギの乳を混ぜたもの。
とろりとしたスープで、サツマイモの素朴な甘みとヤギの乳のクリーミーさの中にほのかに苦みが走る一品。
意外とこれはイケるが、携帯性があまり良くないのが難点である。水筒に入れると詰まる可能性があるのだ。

部品: 魔力ヨモギと魔力蜂蜜の合わせ技

単独では苦すぎてとても食えたものじゃない魔力ヨモギ。
この苦みを解消するためには、極論、混ぜる量を減らせばよい。
しかしそうすると魔力回復のために食べるのに、含有量が少ないという本末転倒になってしまう。
そこで、ヨモギを減らした分、魔力蜂蜜を投入することで魔力量を増やし、ほのかに苦みを感じる風味と豊かな甘味という味に落ち着けることが出来る。

部品: 携帯性を考えた焼菓子

生地に魔力ヨモギをギリギリ食べれるくらいの味になる量を混ぜ、そこに魔力蜂蜜をたっぷり。
ヤクの乳で作ったバターをなじませるように練り込み、しばし寝かした後に焼き上げる。
サクッとした食感とほろりと口の中でほどける甘味と風味。ヤクバターのおかげで苦みもかなり抑えられ、風味豊かでホッとする味わい。
これを何枚か食べれば一般の魔法使いクラスなら十分に魔力が回復する。

部品: よくよく考えてみたら

これ、レンバスじゃねーか!
とは玄霧の言葉。実際、製法はかなり近いものがある。
というわけで、レンバスを作る伝承者たちの手により、さらに改良がくわえられ、魔力は据え置き、味はやや豊かに。
最終的には乾パンタイプとビスケットタイプに落ち着いた。
魔力蜂蜜の量の問題があるため流通量は中々多くできないが、十分な仕上がりとなった。

部品: 年に数回採取できる

魔力生産地のメインでもある精霊の泉では、季節ごとに様々な果実が実る。
精霊の許可を得た上でそれらを取りすぎない程度に採取するのも、環境整備として必要なことだ。
この時採取した果実は基本的に乾燥して触媒として使ったのち、ドライフルーツとして食べることが出来る。

部品: 一歩先の展開

果実単体でも極めて優秀な魔力触媒となるわけだが、どうしても数は少ない。
限られた資源をより適切に使うにあたり、魔力の密度が高いものに関しては、ジャム等に加工して経口摂取する手段のほうが広く使えるのでは?という観点から研究が進められた。

部品: 魔力ジャム

精霊の泉で採取したイチジク等の果実を砂糖で煮詰めてジャムにすることで、成分をそのまま凝縮することが出来る。
幸いなことに、魔力は揮発性ではなかったらしく、食べると魔力が満ちていく。
そのまま食べるのは流石につらいので、魔力ヨモギを少し練り込んだヨモギパンにつけて食べると相乗効果でおいしく魔力回復ができる。

部品: 魔力飴

もっと手軽に、携帯性を高めて、と行きついた先が、果実を煮詰めたものに蜂蜜や水あめを加えて作る飴である。
食紅などは使わず、素材其の儘の煮汁の色なので鮮やかさは皆無だが、適度に甘く、口の中で転がし続けるとじわじわと魔力が回復する。
欠点は、やはり大量には作れないことと、そのまま飲み込むとあんまり回復しないことくらいで、味・携帯性・回復度合い・コストパフォーマンスと、ほぼ完成形である。

部品: 精霊の森のキリミツバチ

玄霧藩国には、固有種としてキリミツバチという蜂がいる。
このミツバチは霧のなかでも迷わずに飛ぶことが出来るように地形に適応した関係で、精霊の森の霧をものともせずに蜜を集めることが出来る。
蜂たちにとっても楽園のような場所のようで、近くで養蜂を行うとほとんどすべてが森の中に消えてゆく程である。

部品: 魔力が凝縮された蜂蜜

精霊の森には、様々な植物が育っている。そこで育つ植物は、微量なのも含めればほぼすべてのものが魔力を持っている。
そんな植物たちからキリミツバチが集めた蜂蜜は、巣の中で凝縮・濃縮され、極上の蜂蜜となるとともに、魔力の詰まった蜂蜜となる。

部品: 使用上の注意

魔力が濃縮されている関係で、短時間に多量に摂取すると酔っ払ったように視界が回り、吐き気を催すいわゆる「魔力酔い」を起こす。
使い方としては、ヨモギパンなどに塗って食べるのが一番である。ゆっくり出来る場所ならば、紅茶に落として飲むのもいいかもしれない。

部品: さらに加工する

魔力蜂蜜単体で完成された魔力補給源であるが、そのままでは食べにくいことなどから「何かに混ぜる」という手段が取られる。
現状では、苦みのある魔力ヨモギのパンなどに混ぜ込むのが、おいしく、また、効率的に魔力補給が出来るとされる。

部品: 藩国でほぼ買い上げられる

性質上、一定以上の品質の魔力蜂蜜はほぼ国が買い上げる。
やや、少し、程度魔力を含むものは一般にも流通するが、十分な魔力を回復するために大量摂取する必要があるため、ほとんどは「少し高級な蜂蜜」くらいの扱いを受け、魔力回復目的で使われることはあまりない。
ただし、日常的に使用していれば魔力の循環は良くなる・・・かもしれない。

部品: そもそも魔力ヨモギがなんで苦いのか

魔力ヨモギの苦み成分は搾り汁にまで含まれる模様であり、これは胃酸で溶けてしまうため、口の粘膜などで吸収する必要がある。
そのうえで苦みを感じるということは、科学的考えればある程度は油分で中和が出来るはずだ。
伝統的に牛乳に混ぜて飲むのもつまりは牛乳の油分で苦みを中和しているわけである。

部品: 油分と言えば

単純に考えれば、牛乳やバター、チーズ。チョコなども油分が豊富だ。
しかし、混ぜる量にもよるが、牛乳もバターもチーズもすべて苦いしえぐい。チョコなんて、昔のバレンタインデーの惨劇を思い出す味である。
バターとチーズはヨモギの量が少なければいけそうだが、根本的に苦みが強すぎるので「甘味で中和しようとすると実は苦みとえぐみが際立つ」ことにここで気づいた。

部品: では、辛さではどうだ

あまにがいのは確かに食べにくい。ではその逆、辛苦いならどうだろう。
酒のつまみにそういうのもあるしいけるのでは?という発想から、行きついた先は大正義・カレーである。

部品: カレーは強い

カレー。やつは全てを包み込み、全てを活かす魔法の料理。
たっぷりのゴーヤを炒めてカレーに入れてもほとんど苦くない上に逆に味に深みが出る。
カレールーに含まれる油分で苦みを中和し、それでも下に刺さる苦みとえぐみを同じく下に刺さる辛さの刺激で邪魔してやり、そこにそのもののうま味を感じさせればおいしく頂けるのだ。
つまりは、これを魔力ヨモギでもできるのではないか、という発想から、スパイスをふんだんに使用した本格的な辛さのカレールーに魔力ヨモギをたっぷり投入してカレーが作られた

部品: 辛くて美味しいヨモギカレーの完成

結果は、上々であった。
玉葱や根菜たちにラムとチキンの味を、ふんだんに使われたスパイスが調和し複雑な味わいを生み出している。
カレーの中に溶け込んだヨモギの風味と苦みは若干残るが、辛くておいしい、お代わりをしたくなる味であった。
子供にはやや辛すぎるが、そもそも子供が魔力を回復するためにヨモギを食べる状況がほぼないので、甘口カレーなどは作られなかった。
そのため「これを食べられたら一人前の魔術師」とも言われる。実際はそんなこともないのだが。

部品: 携帯用のカレーペースト

藩国の薬草園で取れる様々なスパイスをふんだんに使用したカレーパウダー。
それを、引く前に乾煎りして水分を飛ばしてから引いた小麦粉とバターで炒め、チキンとラムからとられたスープで煮込み、しっかり煮詰めた後に十分に炒めた玉葱に刻んだヨモギをたっぷり合わせてよく練ったカレーペースト。
戦闘時等に持ち運ぶ魔力回復薬としては、羊羹程度の固さに押し固めたこのペーストを持ち歩き、パンにぬって即席カレーパンのようにして食べる。
辛くておいしいし集中力も増すという評判である。不味いものを食べずに済むという安心感も強い。
なお、そのまま齧っても大丈夫だが、結構辛いので飲み物は必須である。

部品: 一般家庭でも使えるカレールゥ

携帯用のカレーペーストをしっかりと固めたものは商店などで市販されている。
材料とその配合などは企業秘密とされているが、ヨモギの分量やスパイスの分量をミスすると一気に苦かったり辛すぎたりと絶妙なバランスで成り立っているため、家庭で食べたいときはカレールゥを買ってきて、家で作るのが一般的である。
勿論、このカレールゥをそのまま齧っても魔力は回復するが、それはそれでかなり厳しいものがある。



提出書式


 大部品: 玄霧藩国の魔力触媒生産地(T21)  RD:106 評価値:11
 -大部品: 玄霧藩国の魔力触媒生産地 RD:60 評価値:10
 --大部品: 魔力触媒生産地としての来歴 RD:5 評価値:3
 ---部品: 発見の経緯
 ---部品: 立地条件
 ---部品: 触媒生産地としての発展
 ---部品: 魔力を循環させる意義
 ---部品: 魔力触媒の提供先
 --大部品: 森と泉の管理者 RD:2 評価値:1
 ---部品: 藩王の許可を得た者
 ---部品: 祭祀を執り行う
 --大部品: 魔力触媒について RD:11 評価値:5
 ---部品: 玄霧藩国における魔力触媒
 ---部品: 魔力の籠った枝
 ---部品: カードに加工した草花
 ---部品: 乾燥させた果実
 ---部品: 編み込んだヤドリギ
 ---部品: 薄く光るスピネル
 ---部品: 星煌めく水晶
 ---部品: 森の緑柱石
 ---部品: 魔力を籠めた水
 ---部品: 魔力氷晶
 ---部品: 使用後の魔力触媒
 --大部品: アンチマジックベリーの自生区域 RD:4 評価値:3
 ---部品: 自生した理由
 ---部品: 魔力吸収地帯
 ---部品: 魔力バランスの確認ができる
 ---部品: アンチマジックベリーの実
 --大部品: 迷路状のヤドリギ群生地 RD:4 評価値:3
 ---部品: 迷路化する森
 ---部品: 定期的な剪定
 ---部品: ヤドリギの花
 ---部品: ヤドリギの魔法的意味
 --大部品: 精霊の森 RD:4 評価値:3
 ---部品: 精霊の住む森
 ---部品: 方向感覚を惑わせる霧
 ---部品: 魔力を含んだ土
 ---部品: 森の手入れを行う
 --大部品: 精霊の住む泉 RD:14 評価値:6
 ---部品: 精霊の泉
 ---部品: 泉の祠
 ---部品: 魔力を含んだ濃霧
 ---部品: 魔力をためやすい水
 ---部品: 水へ魔力を込める儀式
 ---部品: 冬場にのみ取れる素材
 ---部品: 月光に照らされる泉
 ---部品: 保全活動
 ---大部品: 精霊の力を借りた宝石類 RD:6 評価値:4
 ----部品: 泉に宝石や水晶を沈める
 ----部品: 宝石に魔力が貯まる理由
 ----部品: 精霊が好む鉱石や宝石
 ----部品: カッティングによる効能
 ----部品: 魔力が高まった宝石の見分け方
 ----部品: 宝石の取り換え
 --大部品: 精霊祭 RD:6 評価値:4
 ---部品: 季節ごとの精霊祭
 ---部品: 収穫を祝う大祭
 ---部品: 祭りの意義
 ---部品: 精霊の泉での儀式
 ---部品: 舞と歌の奉納
 ---部品: 供物の奉納
 --大部品: 触媒の保管倉庫 RD:4 評価値:3
 ---部品: 保管場所の分散
 ---部品: 植物触媒の保管
 ---部品: 宝石触媒の管理
 ---部品: 属性ごとの配慮
 --大部品: 参拝エリア RD:3 評価値:2
 ---部品: 一般客用の社
 ---部品: 人々のお参り
 ---部品: 日々の清掃
 --大部品: 生産地の警備体制 RD:3 評価値:2
 ---部品: 森の番人
 ---部品: 触媒保管倉庫の警備
 ---部品: 警備に適した地形
 -大部品: 経口摂取による魔力補給のアプローチ RD:46 評価値:9
 --大部品: 魔力ヨモギの活用 RD:30 評価値:8
 ---大部品: ワサビから聞いた魔力ヨモギの話 RD:22 評価値:7
 ----大部品: 魔力ヨモギの栽培 RD:12 評価値:6
 -----部品: 生育環境
 -----部品: 旬の時期を知る
 -----部品: 二回の収穫期
 -----部品: 植え替え
 -----部品: 作物としての特徴
 -----部品: 栽培形態
 -----部品: 土を選ぶ
 -----大部品: 魔力ヨモギの魔力 RD:2 評価値:1
 ------部品: 魔力って何
 ------部品: 絞り汁にも模様
 -----大部品: 収穫量の増やし方 RD:3 評価値:2
 ------部品: 概要
 ------部品: 株分け
 ------部品: 種まき
 ----大部品: 魔力ヨモギ加工法 RD:8 評価値:5
 -----大部品: 問題点 RD:2 評価値:1
 ------部品: とにかくまずい
 ------部品: 胃では吸収できない
 -----大部品: 多少でもマシにするための努力 RD:6 評価値:4
 ------部品: 牛乳と混ぜる
 ------大部品: 魔力よもぎ餅 RD:3 評価値:2
 -------部品: よもぎと言えばよもぎ餅
 -------部品: 餅の作り方
 -------部品: あんころ餅にする
 ------大部品: 飴にしてみる RD:2 評価値:1
 -------部品: クセのある香りも飴ならという発想
 -------部品: 作り方
 ----部品: と、言う話を聞いたのだ
 ----部品: なのでやってみた
 ---大部品: 魔力ヨモギの調理法あれそれ RD:8 評価値:5
 ----部品: まずは基本のヨモギ餅
 ----部品: 魔力ヨモギスムージー
 ----部品: 魔力ヨモギパン
 ----部品: 酒につけてみる
 ----部品: 魔力ヨモギポタージュ
 ----大部品: 魔力ヨモギ乾パン/ビスケット RD:3 評価値:2
 -----部品: 魔力ヨモギと魔力蜂蜜の合わせ技
 -----部品: 携帯性を考えた焼菓子
 -----部品: よくよく考えてみたら
 --大部品: 魔力のこもった食物 RD:9 評価値:5
 ---大部品: 精霊の泉で捕れる果実 RD:4 評価値:3
 ----部品: 年に数回採取できる
 ----部品: 一歩先の展開
 ----部品: 魔力ジャム
 ----部品: 魔力飴
 ---大部品: 魔力蜂蜜 RD:5 評価値:3
 ----部品: 精霊の森のキリミツバチ
 ----部品: 魔力が凝縮された蜂蜜
 ----部品: 使用上の注意
 ----部品: さらに加工する
 ----部品: 藩国でほぼ買い上げられる
 --大部品: 最後はカレー RD:7 評価値:4
 ---部品: そもそも魔力ヨモギがなんで苦いのか
 ---部品: 油分と言えば
 ---部品: では、辛さではどうだ
 ---部品: カレーは強い
 ---部品: 辛くて美味しいヨモギカレーの完成
 ---部品: 携帯用のカレーペースト
 ---部品: 一般家庭でも使えるカレールゥ
 
 
 部品: 発見の経緯
 玄霧藩国の地形復興を進めて行く中で、魔力だまりとなっている地域が発見された。
 復興状況の調査隊より、アンチマジックベリーの群生地があり、その奥に森がある、という報告があったのだ。
 どうも森が魔力だまりとなっており、そこから漏れ出る魔力を吸ってアンチマジックベリーが成長した。結果として、森を囲むようにしてアンチマジックベリーが自生している、ということのようだった。
 アンチマジックベリーの群生地を突っ切ることはできなかったが、森の木とヤドリギによってつくられた天然の迷路のようなものが群生地の切れ目あり、そこを抜ける形で森の調査が進められた。
 森の中は濃い霧が出ており、ここには精霊が住んでいる、と発言する調査隊員も居た。森の奥地では魔力を豊富に含んだ水を湛えた泉が発見された。
 玄霧藩王はここを精霊の泉として祀ることを決定すると共に、魔力が集中し過ぎて問題が発生しないよう、森の環境が壊れない程度に魔力を各地へ散らすための方策を考えることとなった。
 
 部品: 立地条件
 藩国を東西に流れる河の上流。山地のふもと。そこに精霊の森はある。
 地形の復興した玄霧藩国はその領地の多くが森となっているのだが、この精霊の森は、その境目にアンチマジックベリーが自生している草原が残っているため、それと分かりやすい。
 
 部品: 触媒生産地としての発展
 玄霧藩王が魔力だまりとなっている精霊の森と精霊の泉に対してとった方策はシンプルであった。
 内部に溜まっている魔力を触媒へ宿し、これを森の外で使用することで、国内の魔力を循環させる、といったものである。これは魔法国家としても成り立っている玄霧藩国にとっても相性がよかった。
 森や泉に住む精霊たちに配慮して、環境を壊さないように注意を払いながら、魔力触媒生産地として発展させていった。
 
 部品: 魔力を循環させる意義
 玄霧藩王が精霊の森と精霊の泉を魔力触媒の生産地としたのは、国内の魔力を循環させるためでもある。
 一か所にあまり高濃度の魔力が溜まることは世界に良い影響を与えない、ということが分かっているため、単に魔力収拾に都合がよい、という理由だけではなく、世界のバランス調整という意味合いも持つ。
 特に、アンチマジックベリーの群生地が砂地となるようなことがあれば、アンチマジックベリーが育ちすぎている(つまり、魔力だまりからも漏れる魔力が増えすぎている)ということであるため、魔力の収集作業に力を入れる必要がある。
 
 部品: 魔力触媒の提供先
 触媒として加工された魔力触媒は、基本的に藩国が買い取り、国の編制する部隊や施設へと提供される。
 これは単なる優先度だけの問題ではなく、高濃度の魔力を含んだ触媒の扱いには一定以上の技量がなければ安全に使用することができないためでもある。
 
 部品: 藩王の許可を得た者
 精霊の住む森と泉は常に濃い霧が出ており、魔法の腕が低い者では泉へ辿りつくことは出来ない。十分な能力を持ち、経歴や人格に問題がないと判断された者だけが藩王の許可を得て森と泉の管理者となれる。
 また、一度許可を得たとしても、犯罪や横領などによって不適格と判断された場合は森への入場許可を取り消され、然るべき法の裁きを受けることとなる。
 
 部品: 祭祀を執り行う
 森と泉の管理を行う者は一定以上の魔法の腕を持つことが求められ、森の手入れなども行うが、特に重要な役割として祭祀の執行がある。
 この地に住む精霊を祀り、季節ごとに大きな祭りを実施することで、感謝と祈りを捧げる。
 
 部品: 玄霧藩国における魔力触媒
 魔法を使う際に、自らの魔力のみを用いる場合、そこまで大きな魔法を使うことはできない。
 このため、魔法を使う者は自身の魔力以上の魔法を使用するため、世界に存在する魔力を借りることもあれば、もっと単純に魔力を多く含むものを触媒として用いることも多い。
 玄霧藩国においては魔力を多く含んだ素材を加工して触媒とすることが多い。その形態はさまざまであり、乾燥させた草花や木の実、ヤドリギの枝や、宝石や水晶といった形をとることが多い。
 
 部品: 魔力の籠った枝
 精霊の森に生える樹木の枝。これは自然に折れたものや、倒木、あるいは下生えの処理を行った際に出たものが用いられる。枝打ちや伐採は、精霊からの要望がない限りは基本的に行われない。 
 木の枝を触媒に明かりの魔法を使うのが基本的な使い方だが、小さな火魔法を用いて燃やすことで魔力を抽出し、その魔力を用いてさらに大きな火魔法を詠唱する、といった使い捨ての使用法も見られる。
 
 部品: カードに加工した草花
 精霊の森で採取された草花を、押し花の栞を作る要領でカード状にしたもの。
 持ち運びがしやすいこと、下生えの処理などで最も多く手に入る素材であることなどから使用頻度も高い。特に幻影使いが好んで使うことが多い。
 
 部品: 乾燥させた果実
 精霊の森でとれた果実を乾燥させたもの。果実を採りすぎないようにすることはもちろんだが、果実の種は触媒としては利用せず、森の環境が崩れた際に植林を行えるよう必ず一定数が保管される。
 その形態から主に魔法医などが用いることが多い。また、魔力触媒としての使用後はドライフルーツとして食用とすることもできる。
 
 部品: 編み込んだヤドリギ
 精霊の森で育った魔力の籠ったヤドリギを編み込むことで、さらに編み込んだものの魔力もあわせて保存した触媒。
 通常のヤドリギよりもさらに濃く魔力が籠っており、触媒としては相当に上質なものとなる。
 
 
 部品: 薄く光るスピネル
 スピネルは赤や黒、青など多彩な色を持ち、また光の反射率も高いためカット次第で美しい煌めきを持つ宝石である。
 しかし、魔力触媒となったスピネルはそれだけでなく、自らが薄く発光しており、神秘的な美しさを持つ。また、その色彩によって相性のよい魔法の属性が変化することでも知られる。
 魔力触媒としても高価であるが、単純に宝石としても高価である。このため、触媒として使用したあとのスピネルは回収され、魔力を籠めなおして魔力触媒として再利用される。
 
 部品: 星煌めく水晶
 魔力の籠められた水晶。通常の水晶とは異なり、魔力が十分に蓄積された水晶は、その内部に煌めく星のような模様が見える。
 特に相性の良い魔法は限定されないが、なかでも水晶玉へ加工したものは、「占術が上手く行く気がする」として重宝される。
 単純に産出量の問題からも高価であるため、触媒として使用したあとの水晶は回収され、魔力を籠めなおして魔力触媒として再利用される。
 
 部品: 森の緑柱石
 緑柱石(ベリル)は、森国、とりわけ玄霧藩国ではポピュラーな宝石とされる。
 含有する成分により、アクアマリンやエメラルド、ヘリオドールと呼ばれる宝石に分類され、それぞれに精霊の好みが存在するようだ。
 スピネル同様、色合いや名前の意味などで好みが分かれるらしく、アクアマリンには水の、ヘリオドールには火や光の、エメラルドには土、ゴシェナイトには風の精霊が宿るとされている。
 スピネルのほうは触媒となると薄く輝くが、ベリルが魔力触媒になった際は、キャッツアイ効果が確認されている。
 比較的安価な宝石ではあるが、魔力触媒となったベリルは高価で取引される為、触媒として輸出される場合は、宝石を回収する決まりになっている。
 
 部品: 魔力を籠めた水
 精霊の泉の水は魔力を貯めやすい性質を持つ。この水に儀式を行うことで、さらに森の中に漂う霧の魔力を籠めた水。
 水系の魔法に相性がよい触媒であることはもちろんだが、他にも結界を作る際や魔法陣を描く際にも高い効果を発揮する。
 
 部品: 魔力氷晶
 冬の本当に寒い日に、凍り付いた泉で採取できたものが魔力氷晶と呼ばれる。泉の水だけでなく、霧の魔力までが強く凝縮されているが、温度管理が非常に難しい。
 
 部品: 使用後の魔力触媒
 魔力触媒は基本的に「魔力の籠った道具」である。このため、内部に溜まっていた魔力を使い切ったあとは、それ以上魔力触媒として利用することはできない。
 水や乾燥果実などは本来の用途として飲食することもできる。
 また、宝石や水晶については産出量から言っても高価であるため、使用後は回収され、魔力を籠めなおして魔力触媒として再利用される。
 
 部品: 自生した理由
 もともと魔力だまりとなっている森と泉が存在し、漏れ出した魔力を吸収して成長したアンチマジックベリーが、結果的に森を囲むようにして自生したものと思われる。
 
 部品: 魔力吸収地帯
 アンチマジックベリーが群生しているため、周辺の魔力を吸収している。
 これは近づいた者の魔力も吸われてしまうため、特別な理由がない限り魔法使いは基本的に近寄ることは無い。
 魔力熱の解熱剤の原料となったり、ベリータルトの材料となったりするため、誰も近寄らない、という訳ではなく、たびたび採取に訪れる者は存在するようだ。
 
 
 部品: 魔力バランスの確認ができる
 アンチマジックベリーは大きく育つと化石となって砕け散り、周辺を砂漠にすると言われている。これは魔力を吸収し過ぎたときに起こる現象であるとされており、魔力だまりに魔力が集中しすぎていないかを確認するバロメーターとも言える。
 万が一、周辺の砂漠化が確認された場合は速やかに藩王へ報告される。このとき、魔力触媒の収集と拡散に力を入れるなどの対策が取られる。
 また、砂漠化したアンチマジックベリーの自生区域からは、「王の手」と呼ばれる変種が発見されることがあるらしい。
 
 部品: アンチマジックベリーの実
 別名がヘビイチゴとよばれるアンチマジックベリーの実は、とりすぎない程度に収穫され、大神殿に供えられる。
 名前がヘビイチゴなので、という理由とされているが、実際には祀られている白蛇様(ウィングバイパー神)の好物であるのを知っているものがいる為である。
 特に見返りを求めるわけではないが、日頃お世話になっています。という気持ちはとても大事だ。
 
 部品: 迷路化する森
 精霊の森の樹木と共生しているヤドリギは、特に魔力との親和性が強いらしく、魔力を濃く含んだ霧や風の流れによって通常よりも複雑な形で生育している。このため天然の迷路のようになっており、精霊の泉までの道は通い慣れたものでなければ見つけ出すことは難しい。
 
 部品: 定期的な剪定
 精霊の森に生えているヤドリギは、魔力の濃い方へ成長しやすいという特徴を持っている。
 この特殊な生育には魔力が必要であるため、基本的にはアンチマジックベリーの自生区域を超えて迷路が広がることはないが、念のため迷路が藩国へ広がりすぎないように定期的な手入れを行われている。
 このときに採取された魔力の籠ったヤドリギの枝は触媒としても重宝される。
 
 部品: ヤドリギの花
 ヤドリギの花は初春に咲く。花は特に魔力が強く宿るとされるが、これを摘み取ることは基本的にしない。季節の終わりに散った花びらを採取するに留める。
 
 部品: ヤドリギの魔法的意味
 ヤドリギは宿木とも書く。字の通り、樹木に宿り、その生命力や魔力を分け与えられて成長する。このことから魔力の譲渡や貯蔵と親和性が高い。
 
 部品: 精霊の住む森
 精霊が住むと言われる森。魔力だまりとなっており、森の木々も草花も魔力を持っている。一般人が間違って迷いこんだ場合、どう歩いてもいつの間にか森の外に出てしまう。
 むやみに伐採は行わず、森の手入れをするに留める。また、草花を採取する場合は、一つの場所から集中して取るのではなく、必ず複数の場所から少しずつ採取する。
 採取や手入れによって得られた魔力の籠った草花や枝を魔力触媒として加工している。
 
 部品: 方向感覚を惑わせる霧
 一帯の森の中はいつも濃い霧がかかっており、これは方向感覚を狂わせる。魔法の素養がないものであればたちまち道に迷ってしまい、森の奥地へ進むことはできない。
 
 部品: 魔力を含んだ土
 魔力だまりとなっている一帯では霧や、木々の間を通過してきた雨にも微力な魔力が宿ってしまう。それらの染み込んだ土にも当然、魔力が含まれている。
 だからこそ、この辺りで育つ樹木や草花に魔力が籠り、また森の外縁にアンチマジックベリーが自生しているのである。
 
 部品: 森の手入れを行う
 下生えが多くなりすぎればむしろ森の木々の生育に悪いため、定期的に処理を行う。
 また、倒木や折れた枝があれば処理を行い、腐食などを防ぐ。
 
 部品: 精霊の泉
 魔力だまりとなっている森の中でも、特に魔力の濃い泉。いつも霧に覆われており、精霊が好んで住まうと言われている。
 
 部品: 泉の祠
 森と泉に住む精霊を祀った祠。管理者が泉を訪れた際は必ず清掃し、礼拝が行われる。
 また、定期的に行われる祭りでの儀式や、水へ魔力を込める儀式を行う際にも用いられる。
 
 
 部品: 魔力を含んだ濃霧
 魔力を含んだ霧。数メートル先も見えない。魔力の流れが知覚できなければ迷うこと必至である。
 また、冬の本当に寒い日は霧も凍り付いて霜となるため、霧のない泉を見ることができるという。
 
 部品: 魔力をためやすい水
 泉の水は魔力を貯め込みやすい性質がある。ここで水を汲み、儀式を行ってさらに霧の魔力を水へ籠めることで触媒とする。
 これは魔力を利用するためでもあるが、魔力だまりの魔力が濃くなりすぎないようにするためでもある。
 特に魔力の利用先がない場合であっても定期的に儀式を行う。この場合、魔力を込めた水は森の外縁にあるアンチマジックベリーに与える。
 
 部品: 水へ魔力を込める儀式
 泉の水を汲んだ器を祠へ供え、儀式を行って周囲の霧がもつ魔力を取り込んで水へ籠める。こうすることで、ただ水に含まれるよりも多くの魔力を持たせることができる。
 
 部品: 冬場にのみ取れる素材
 冬になると、精霊の泉が凍るほどに寒い日、というものが稀に存在する。そして、この時ばかりは霧のない森や泉の姿を見ることができるだろう。霧もまた凍りついて霜となっているからだ。
 こうした日にのみ、泉の水と霧の魔力を凝縮した氷晶が取れる。
 
 部品: 月光に照らされる泉
 夜間に精霊の泉を訪れてはならない、とされる。
 これは精霊が月光浴をするためとも、泉が月の光を貯めるためとも言われる。
 
 部品: 保全活動
 精霊に敬意を払い、精霊の住む泉が汚されないよう藩国で対策が取られている。
 具体的には、日々の生活排水等が泉だけでなく魔力生産地内に直接流れ込まないよう規制している他、流れ込む水に関しては水質管理を徹底し、影響がないと判断された水以外は流れ込まないよう管理されている。
 
 部品: 泉に宝石や水晶を沈める
 泉に宝石や水晶を沈めておくと、精霊たちの中でも綺麗な石を好むものが住まうという。精霊の住んだ宝石は時の流れとともに煌めきを増し、やがて泉の水面へと浮かんでくる。
 
 部品: 宝石に魔力が貯まる理由
 古来より、宝石は魔力を宿すとされる。
 泉に沈めた宝石を精霊が住まいとして使ってくれた場合、長く留まった精霊の周囲の力を宝石がゆっくりと蓄えてゆき、蓄積する。
 精霊そのものから力を吸いだすのではなく、存在するだけで周囲に与える影響を吸収しているとみられ、宝石に宿る精霊の力が消費されている様子は確認されていない
 
 部品: 精霊が好む鉱石や宝石
 精霊が好む鉱石や宝石については、詳しい法則性はわかっていない。精霊が気に入った宝石はサイズの割に早く水面に浮かんでくると言われるが、精霊ごとに好みがばらばらであり、そのとき泉にいる精霊によっても変わるためである。
 大まかな傾向としては、色のより鮮やかなものが好まれると言われているが、透明度の高い水晶なども人気が高いようだ。
 
 部品: カッティングによる効能
 精霊も住まうならばより美しい宝石を好むらしい。もちろん美しさの基準は色合いだけでない。綺麗にカッティングされた宝石は魔力の溜まりも良いことが知られている。 
 稀に原石のままのほうが好きな精霊もいること、カッティングが出来るサイズの宝石の数もあり、沈める宝石のうち、全体の4割ほどがカッティングされる。
 
 部品: 魔力が高まった宝石の見分け方
 精霊が長く住んで魔力が溜まった宝石は泉の水面へ浮いてくる。
 このとき、魔力が十分に溜まった宝石は、宝石自身が薄く光を放つようになったり、その内部に煌めく星のような文様が浮かんだりする。
 
 部品: 宝石の取り換え
 あまりに魔力の強くなりすぎた宝石は精霊にとってはともかく藩国に住むものにとっては脅威であるため、魔力が強くなりすぎる前に新しい宝石や水晶を持っていき、そちらへ移り住んでもらえるよう精霊に請願する。
 精霊が退去した後の宝石を魔力触媒として用いている。これは魔力だまりの魔力を世界に循環させるためである。
 
 部品: 季節ごとの精霊祭
 魔力と精霊は密接な関係があることを知られている。
 魔法と親しんでいる藩国民は精霊への感謝を捧げるため、季節ごとにお祭りを行う。
 
 部品: 収穫を祝う大祭
 その年の収穫を祝う大祭が秋に行われる。精霊への供物としてその年で最も美味しいと評価を受けた畑の野菜が捧げられる。
 
 部品: 祭りの意義
 春祭りは冬が明けた祝いということでひときわ盛大になる。
 夏祭りは特に精霊と祖霊への感謝の意味合いが強い。
 秋祭りは大祭として豊穣に感謝をささげ。
 冬祭りは一年を終え新しい一年を言祝ぐ。
 いずれも藩国の自然と共にある精霊への感謝と祈りを伝えるものである。
 
 部品: 精霊の泉での儀式
 藩国の各町村で季節ごとの祭りがおこなわれるとき、その祭りに合わせて精霊の泉で儀式を行う。
 また、祭りのない時期であっても、管理者が泉へ訪れた場合は欠かさず礼拝が行われる。
 
 部品: 舞と歌の奉納
 各町村では祭りの際に舞を踊り、歌を歌う習慣がある。
 これは泉の祠で行われる儀式の際に奉納される舞と歌が元となっている。
 
 部品: 供物の奉納
 祭りの際には供物が奉納される。
 春の祭りでは農閑期である冬の間に彫られた人形。
 夏の祭りでは草で編まれた冠。
 秋の祭りでは収穫された作物。
 冬の祭りでは雪像。
 これらは華美であることよりも、なにより心をこめて丁寧に作ることが肝要である。
 
 部品: 保管場所の分散
 触媒にはそれぞれ特徴があり、適切な保管条件も異なる。
 また、魔力は貴重かつ危険でもあるため、リスク管理の面で一箇所にまとめて管理するのは好ましくない。
 このため、保管場所は触媒ごとに適した地域に分散させて管理を行っている。
 
 
 部品: 植物触媒の保管
 植物の触媒に関しては、種類によって乾燥させて保管するものもあれば、鉢植えのような状態で保管するものもある。
 当然、乾燥させたものは湿度の低いところで管理するし、鉢植えで保管する場合は気温や湿度、水やり等の世話が徹底される。
 押し花のようにしてカード状にした場合は虫食いや湿気に注意。
 このように、植物触媒についても、適切に管理されるよう注意が払われている。
 
 部品: 宝石触媒の管理
 宝石類については特に厳重な管理が行われる。
 また、使用済みの宝石は再度、精霊の泉へ持っていくため、未使用のものと混ざらないよう管理される。
 
 部品: 属性ごとの配慮
 触媒の属性によって、それぞれ異なる管理を行わなければならない。
 例えば、水と氷の触媒は特に温度管理が重要となる。氷の触媒は氷点下で管理するのが好ましいし、水はその逆である。
 
 部品: 一般客用の社
 魔力生産地の外縁、一般の人が出入りできる区画の中に、精霊に感謝を捧げるための社が存在する。
 魔力生産地に直接関わりのない人々が精霊への感謝やお参りを行う際には、こちらの社が使用される。
 
 部品: 人々のお参り
 一般客用の社には、日々、精霊への感謝の祈りを捧げる人々が訪れる。
 日々を健やかに過ごせること、自然から恵みを得られることなどを、精霊に感謝するのである。
 
 部品: 日々の清掃
 精霊に関わる場所である社は、日々清掃が行われ、清潔さを保ち、精霊への敬意を払っている。
 清掃は基本的には管理者の業務の一環ではあるが、お参りに来た人々が清掃を手伝うことも多い。
 
 部品: 森の番人
 精霊の森には藩王の許可を得たものしか立ち入ることが許されない。このため、森への入り口となる道が続いている場所には番人がおり、ここで立ち入りの許可を持っているかが確認される。また、密猟などのために森へ侵入するような者がいれば、これを捕らえるのも番人の役目である。
 
 部品: 触媒保管倉庫の警備
 魔力触媒は高価かつ、悪用された場合の影響も大きいため、これの警備体制も厳重なものとなる。
 基本的には数人単位のチームが必ずシフトを組み、必ず1チーム以上が常駐して警備を行っている。
 
 部品: 警備に適した地形
 周囲はアンチマジックベリー群生地のため、魔力を持つ者は通過するのに時間がかかる。
 森の中は魔力を持たないものは方向感覚が狂い、外に出てしまう。
 そのため、唯一の入り口であるヤドリギの迷路の警備を密にすることが出来、さらにそれを突破されても迷路の攻略に手間取っている間に応援が来る。
 極めて警備に適した地形となっている。
 
 部品: 生育環境
 魔力ヨモギは暗くてジメジメした湿潤な環境を好む。日照もあまりないところが好みのようだ。
 なので普通西国では生育に適さない。砂漠で感想しており日照も多いからだ。
 
 部品: 旬の時期を知る
 旬の時期は3~5月頃が一番葉が柔らかく、生い茂っている時期になる。
 この頃収穫してお茶にしたり、ヨモギ餅に加工したりする。
 収穫が多ければお酒に漬けたりしてもいいかもしれない。
 
 部品: 二回の収穫期
 魔力ヨモギは冬を越した3月に新芽の収穫、6~7月中旬に葉の収穫を行える。
 薬として使う場合には絞り汁が必要であり、葉先の柔らかい新芽が最適である
 
 部品: 植え替え
 魔力ヨモギをプランターで育てる場合は1~2年に一回植え替えが必要である。
 鉢植えで数を増やしたい時には一回り大きい鉢に植え替えを秋頃に行う必要がある
 
 部品: 作物としての特徴
 魔力ヨモギは作物として栽培にほとんど手はかからない。下手に庭に直接植えると地下茎で生育しすぎてしまう恐れがある。ただし、アブラムシなどの害虫には弱いのでこちらに対策が必要である
 
 部品: 栽培形態
 魔力ヨモギは地下茎で増えるため、鉢植えでの栽培が推奨される。
 根が増えすぎての根腐れが起きるため植え替えは必要であるが、無軌道に増えすぎてしまう恐れがあるからだ。
 
 部品: 土を選ぶ
 魔力ヨモギは生育環境さえ適応していれば生命力は強い植物であるので、極端に痩せた土でなければ問題ない。
 水はけがよく、赤玉土と腐葉土を配合した土がいいだろう。
 
 部品: 魔力って何
 いろいろな考え方があるが、魔力とは模様である。魔力ヨモギもよくみると葉脈に美しい模様が刻まれているのが見える。
 
 部品: 絞り汁にも模様
 魔力ヨモギの魔力・・・模様はその絞り汁にも観察できる。つまり葉を丸のまま摂取する必要はない。噛み砕いてしまっても問題ないし、絞り汁を混ぜて摂取してもいい。
 いずれにしても超まずいが・・・。
 ただ、胃酸には耐えられない。溶けて模様がなくなってしまうので口腔粘膜からの吸収が主たる摂取経路だろう。
 
 部品: 概要
 魔力ヨモギの収穫量を増やしたいなら、大きくなった苗を切り分けて別々に植え直す「株分け」と、「種まき」の2通りの方法がある。
 
 部品: 株分け
 株分けは植え替えと一緒に行えば効率が良い。
 鉢から取り出した苗を地下茎ごと切り分けて、別々の鉢や地面に植え直す。
 
 部品: 種まき
 花は秋に咲くが、これが枯れた後に種を改修する。
 紙袋などに保存しておき、春に種をまく。3~4月頃がいいだろう。
 苗と同じ土を用意した鉢にまいて栽培する。
 芽が出るまでは土を完成させないよう水やりをして、芽が出たらそれぞれ小さな鉢やポットに植え替えて育てて、さらに大きくなったら苗として栽培する。
 
 部品: とにかくまずい
 魔力ヨモギはとにかくまずい。すごーく苦い。強いえぐみもある。直接口にいれたら水を飲まずにはいられないレベルである。補給のためとはいえ直に食べるにはいかにもつらい・・・。
 
 部品: 胃では吸収できない
 まずいが摂取しなければならない場合、まず考えるのはカプセルやオブラートで包んで飲み込んでしまうことだが、魔力ヨモギの魔力は模様によるものである。(絞り汁も顕微鏡で見ると綺麗な模様が見える)
 これは胃酸で溶けてしまうため、胃からでは魔力として吸収できないのだ。なので嫌でも味合わなければならない。つらい。
 
 部品: 牛乳と混ぜる
 よく苦いお薬を飲む時にやるあれと全く同じノリである。グレープフルーツジュースに混ぜると医療的な薬と同じように問題があるのかはわからないが、伝統的に牛乳と混ぜて我慢して飲むことが多いようだ。
 
 部品: よもぎと言えばよもぎ餅
 よもぎ餅とはいえもちろん元があのまずさなので所謂よもぎ餅の味にはならない。ただ、もち米のもつ旨味と甘み、歯ざわりの良さのおかげで、生の葉を直接かじるよりはずいぶんとマシに食べられるようになる。
 
 部品: 餅の作り方
 魔力よもぎはさっと茹でて細かく切っておく。もち米は一晩水にひたしておいて、ざるにあげて蒸す。蒸せたら餅つきだ。米粒がつぶれてきたら、よもぎ、砂糖、小麦粉に塩少々を加えて、柔らかくなるまで十分につく。
 モチモチで歯切れがよく、歯ざわりの楽しいよもぎ餅の完成である。ただしやっぱりじっくり味わうと味はおいしくない。
 
 部品: あんころ餅にする
 魔力よもぎ餅は塊を長くのばして打ち粉してとっておく。食べる必要があるときにすぱっと着るとせんべい上の丸い餅ができるので、これを焼いていただく。
 熱々のうちに餅であんこを包んでもいいが、大変なので、大量に作っておいた小豆あんペーストを塗って食べる。
 おお。うん。まあ。これはこれで。好きな人は好きかもしれない。和錆はわりといける。いやお前魔力必要ないやろ。
 
 部品: クセのある香りも飴ならという発想
 魔力ヨモギはまずいが、あんこ餅にして食べてみたら案外食べれられるようになった。月子さんに食べさせてもらいながら和錆は考えた。
 これ、飴とかでよくある多くの人は受け付けないけど、熱烈なファンもいるというアレになるのではと。
 
 部品: 作り方
 鍋に砂糖、水飴、水を入れる。そこに魔力ヨモギの絞り汁と葉を細かくきざんだものを入れる。また、風味がよくなるように、ニッキ飴の容量でシナモンや唐辛子を入れて、クツクツ沸騰したところで材料がサラサラになってくるので、焦がさないように火を止める。
 覚ましたら耐熱性の型に流し込む。冷まして完成。
 
 部品: と、言う話を聞いたのだ
 ワサビが楽しそうに魔力ヨモギの料理の話に見せかけた月子ちゃんの話をするのを聞いて、魔力の経口摂取および、玄霧藩国にも魔力ヨモギあるんじゃないか、ということを思い立ったのだ。
 俺にも、いや、我々にも出来るのではないか?
 
 部品: なのでやってみた
 かねてから魔力補給のアプローチ先を探していたので、ワサビにより詳しく聞き、栽培方法や植生などを把握することが出来た。
 藩国でも十分に栽培できるであろうことから、新規に薬草園が建造される運びとなった。
 
 部品: まずは基本のヨモギ餅
 当たり前だがヨモギと言えばヨモギ餅。
 ワサビから聞いたままに作ってみて、たべる。
 まあ、うん。いけるよ。餡子ありで食えば。
 もうこれでいいんじゃない?とは思うけど、もう少し追及してみよう
 
 部品: 魔力ヨモギスムージー
 魔力ヨモギの搾り汁に細かく刻んだヨモギを混ぜたものを凍らせ、ヤギの乳と蜂蜜を注いでミキサーにかけたものが魔力ヨモギスムージーだ。
 ミルクの油分のおかげで多少苦さがマシになっており、蜂蜜のおかげで甘味があり、まあ飲めなくはない。
 だが、お世辞にもおいしいとは言えない。にがあまい。ぶっちゃけ不味いが、そのまま食うよりはよっぽどマシ。
 でもなんか、好きな人は好きかもしれない。試食した玄霧はそういった。
 
 部品: 魔力ヨモギパン
 餅が行けるならパンもいけるのでは。というわけでヨモギパン。
 搾り汁と葉っぱをパン生地に練り込んで焼き上げる。
 うーん、いい香り・・・か?ヨモギっぽい香りが強い。
 味は、まあ、うん。もう少しヨモギの量減らすと行けそう。パンが苦いって衝撃的だ。
 
 部品: 酒につけてみる
 ニガヨモギの一種だと思えば考えるのは、酒につけて独特の薬草酒にすることだ。
 所謂アブサンやパスティスのような超独特で人を選ぶが100人いると一人は熱狂的なファンになりそうな味のリキュール。
 似たようなものが出来たわけだが、よくよく考えたら魔力補給のためにキツイ酒を飲むのはダメなのでは、ということでお蔵入りとなった。
 しかし、普通に商品にできそうになったので特産品として作る方向に舵が切られた。
 
 部品: 魔力ヨモギポタージュ
 サツマイモをチキンブイヨンで煮込み、そこに湯通ししたヨモギを加えてミキサーにかけ、裏ごしてヤギの乳を混ぜたもの。
 とろりとしたスープで、サツマイモの素朴な甘みとヤギの乳のクリーミーさの中にほのかに苦みが走る一品。
 意外とこれはイケるが、携帯性があまり良くないのが難点である。水筒に入れると詰まる可能性があるのだ。
 
 部品: 魔力ヨモギと魔力蜂蜜の合わせ技
 単独では苦すぎてとても食えたものじゃない魔力ヨモギ。
 この苦みを解消するためには、極論、混ぜる量を減らせばよい。
 しかしそうすると魔力回復のために食べるのに、含有量が少ないという本末転倒になってしまう。
 そこで、ヨモギを減らした分、魔力蜂蜜を投入することで魔力量を増やし、ほのかに苦みを感じる風味と豊かな甘味という味に落ち着けることが出来る。
 
 部品: 携帯性を考えた焼菓子
 生地に魔力ヨモギをギリギリ食べれるくらいの味になる量を混ぜ、そこに魔力蜂蜜をたっぷり。
 ヤクの乳で作ったバターをなじませるように練り込み、しばし寝かした後に焼き上げる。
 サクッとした食感とほろりと口の中でほどける甘味と風味。ヤクバターのおかげで苦みもかなり抑えられ、風味豊かでホッとする味わい。
 これを何枚か食べれば一般の魔法使いクラスなら十分に魔力が回復する。
 
 部品: よくよく考えてみたら
 これ、レンバスじゃねーか!
 とは玄霧の言葉。実際、製法はかなり近いものがある。
 というわけで、レンバスを作る伝承者たちの手により、さらに改良がくわえられ、魔力は据え置き、味はやや豊かに。
 最終的には乾パンタイプとビスケットタイプに落ち着いた。
 魔力蜂蜜の量の問題があるため流通量は中々多くできないが、十分な仕上がりとなった。
 
 部品: 年に数回採取できる
 魔力生産地のメインでもある精霊の泉では、季節ごとに様々な果実が実る。
 精霊の許可を得た上でそれらを取りすぎない程度に採取するのも、環境整備として必要なことだ。
 この時採取した果実は基本的に乾燥して触媒として使ったのち、ドライフルーツとして食べることが出来る。
 
 部品: 一歩先の展開
 果実単体でも極めて優秀な魔力触媒となるわけだが、どうしても数は少ない。
 限られた資源をより適切に使うにあたり、魔力の密度が高いものに関しては、ジャム等に加工して経口摂取する手段のほうが広く使えるのでは?という観点から研究が進められた。
 
 部品: 魔力ジャム
 精霊の泉で採取したイチジク等の果実を砂糖で煮詰めてジャムにすることで、成分をそのまま凝縮することが出来る。
 幸いなことに、魔力は揮発性ではなかったらしく、食べると魔力が満ちていく。
 そのまま食べるのは流石につらいので、魔力ヨモギを少し練り込んだヨモギパンにつけて食べると相乗効果でおいしく魔力回復ができる。
 
 部品: 魔力飴
 もっと手軽に、携帯性を高めて、と行きついた先が、果実を煮詰めたものに蜂蜜や水あめを加えて作る飴である。
 食紅などは使わず、素材其の儘の煮汁の色なので鮮やかさは皆無だが、適度に甘く、口の中で転がし続けるとじわじわと魔力が回復する。
 欠点は、やはり大量には作れないことと、そのまま飲み込むとあんまり回復しないことくらいで、味・携帯性・回復度合い・コストパフォーマンスと、ほぼ完成形である。
 
 部品: 精霊の森のキリミツバチ
 玄霧藩国には、固有種としてキリミツバチという蜂がいる。
 このミツバチは霧のなかでも迷わずに飛ぶことが出来るように地形に適応した関係で、精霊の森の霧をものともせずに蜜を集めることが出来る。
 蜂たちにとっても楽園のような場所のようで、近くで養蜂を行うとほとんどすべてが森の中に消えてゆく程である。
 
 部品: 魔力が凝縮された蜂蜜
 精霊の森には、様々な植物が育っている。そこで育つ植物は、微量なのも含めればほぼすべてのものが魔力を持っている。
 そんな植物たちからキリミツバチが集めた蜂蜜は、巣の中で凝縮・濃縮され、極上の蜂蜜となるとともに、魔力の詰まった蜂蜜となる。
 
 部品: 使用上の注意
 魔力が濃縮されている関係で、短時間に多量に摂取すると酔っ払ったように視界が回り、吐き気を催すいわゆる「魔力酔い」を起こす。
 使い方としては、ヨモギパンなどに塗って食べるのが一番である。ゆっくり出来る場所ならば、紅茶に落として飲むのもいいかもしれない。
 
 部品: さらに加工する
 魔力蜂蜜単体で完成された魔力補給源であるが、そのままでは食べにくいことなどから「何かに混ぜる」という手段が取られる。
 現状では、苦みのある魔力ヨモギのパンなどに混ぜ込むのが、おいしく、また、効率的に魔力補給が出来るとされる。
 
 部品: 藩国でほぼ買い上げられる
 性質上、一定以上の品質の魔力蜂蜜はほぼ国が買い上げる。
 やや、少し、程度魔力を含むものは一般にも流通するが、十分な魔力を回復するために大量摂取する必要があるため、ほとんどは「少し高級な蜂蜜」くらいの扱いを受け、魔力回復目的で使われることはあまりない。
 ただし、日常的に使用していれば魔力の循環は良くなる・・・かもしれない。
 
 部品: そもそも魔力ヨモギがなんで苦いのか
 魔力ヨモギの苦み成分は搾り汁にまで含まれる模様であり、これは胃酸で溶けてしまうため、口の粘膜などで吸収する必要がある。
 そのうえで苦みを感じるということは、科学的考えればある程度は油分で中和が出来るはずだ。
 伝統的に牛乳に混ぜて飲むのもつまりは牛乳の油分で苦みを中和しているわけである。
 
 部品: 油分と言えば
 単純に考えれば、牛乳やバター、チーズ。チョコなども油分が豊富だ。
 しかし、混ぜる量にもよるが、牛乳もバターもチーズもすべて苦いしえぐい。チョコなんて、昔のバレンタインデーの惨劇を思い出す味である。
 バターとチーズはヨモギの量が少なければいけそうだが、根本的に苦みが強すぎるので「甘味で中和しようとすると実は苦みとえぐみが際立つ」ことにここで気づいた。
 
 部品: では、辛さではどうだ
 あまにがいのは確かに食べにくい。ではその逆、辛苦いならどうだろう。
 酒のつまみにそういうのもあるしいけるのでは?という発想から、行きついた先は大正義・カレーである。
 
 部品: カレーは強い
 カレー。やつは全てを包み込み、全てを活かす魔法の料理。
 たっぷりのゴーヤを炒めてカレーに入れてもほとんど苦くない上に逆に味に深みが出る。
 カレールーに含まれる油分で苦みを中和し、それでも下に刺さる苦みとえぐみを同じく下に刺さる辛さの刺激で邪魔してやり、そこにそのもののうま味を感じさせればおいしく頂けるのだ。
 つまりは、これを魔力ヨモギでもできるのではないか、という発想から、スパイスをふんだんに使用した本格的な辛さのカレールーに魔力ヨモギをたっぷり投入してカレーが作られた
 
 部品: 辛くて美味しいヨモギカレーの完成
 結果は、上々であった。
 玉葱や根菜たちにラムとチキンの味を、ふんだんに使われたスパイスが調和し複雑な味わいを生み出している。
 カレーの中に溶け込んだヨモギの風味と苦みは若干残るが、辛くておいしい、お代わりをしたくなる味であった。
 子供にはやや辛すぎるが、そもそも子供が魔力を回復するためにヨモギを食べる状況がほぼないので、甘口カレーなどは作られなかった。
 そのため「これを食べられたら一人前の魔術師」とも言われる。実際はそんなこともないのだが。
 
 部品: 携帯用のカレーペースト
 藩国の薬草園で取れる様々なスパイスをふんだんに使用したカレーパウダー。
 それを、引く前に乾煎りして水分を飛ばしてから引いた小麦粉とバターで炒め、チキンとラムからとられたスープで煮込み、しっかり煮詰めた後に十分に炒めた玉葱に刻んだヨモギをたっぷり合わせてよく練ったカレーペースト。
 戦闘時等に持ち運ぶ魔力回復薬としては、羊羹程度の固さに押し固めたこのペーストを持ち歩き、パンにぬって即席カレーパンのようにして食べる。
 辛くておいしいし集中力も増すという評判である。不味いものを食べずに済むという安心感も強い。
 なお、そのまま齧っても大丈夫だが、結構辛いので飲み物は必須である。
 
 部品: 一般家庭でも使えるカレールゥ
 携帯用のカレーペーストをしっかりと固めたものは商店などで市販されている。
 材料とその配合などは企業秘密とされているが、ヨモギの分量やスパイスの分量をミスすると一気に苦かったり辛すぎたりと絶妙なバランスで成り立っているため、家庭で食べたいときはカレールゥを買ってきて、家で作るのが一般的である。
 勿論、このカレールゥをそのまま齧っても魔力は回復するが、それはそれでかなり厳しいものがある。

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最終更新:2017年10月07日 03:46