玄霧藩国の遊びの大部品『遊ぶ上で大事なこと』

部品: 玄霧藩国における遊びの『ゴールデンルール』
黄金律、元は「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい」といった意味から転じて、
『ルールの中のルール、第一に守るべき原則事項』という意味を持つのがゴールデンルールという単語である。
玄霧藩国における遊びのゴールデンルールは、以下のように設定されている。

 1.原則として遊びとは暇つぶしであり、手段であることを忘れない。
(遊びは生産性を求めるものではない。目的と手段が入れ替わらないようにすること)
 2.遊びの目的を最初に参加者全員で共有する。
(のんびりゆったり過ごすのか、本気でぶつかり合って勝敗を競うのかなど、その遊びで何を楽しむのかという共通のゴールを設定する)
 3.目的達成のために参加者は全力を尽くす。
(ゆったり過ごすにせよ本気でぶつかり合うにせよ、その目的に沿った手段をしっかり選ぶ事が大事だ)
 4.途中で遊びの目的を変えてはいけない。
(目的がブレると参加者同士の共通認識が失われていく。事情によって目的を変える必要が出たなら、遊びを一度終了させて最初からやりなおそう)
 5.遊びに関係ない事情を持ち込まない。
(社会的な立場や個人間の関係性といった、遊びのルール外の要素を目的のための手段として使ってはならない)
 6.感情的になりすぎて諍いを起こさない。
(本気で遊ぶ事と感情的になることは違う。感情に流されて喧嘩をはじめないように)
 7.遊びの結果をそれ以外の所に持ち込まない。
(遊びが終わったらちゃんと結果を受け入れ、後に引きずりすぎないようにすること。遊びから何かを学び取るのは自由だ)
 8.遊びのルールを守り、そして法を守り、周囲に迷惑をかけない。
(参加者がルールを守る意思を持たなければ遊びは成立しないし、法や社会のルールを守らずに遊ぶことは参加者を含めた遊び全体への不利益に繋がる。守るべきものはしっかり守ろう)


部品: ルールを守るということ、ルール違反をすること
ルール違反を罰するルールが設定されていない遊びは多い。なぜならば、ルールは参加者すべてがルールを守る意思があることを前提にして作られているからだ。
(ただし競技性が高い遊びなどにはルールに違反者への対処基準などが設定されている事があるので、その場合はルールに則って対処しよう)
参加者全員がルールをしっかり守るという事を前提として、参加者同士が信用しあっているからこそ遊べるのであり、ルール違反はおおよその場合において意図的なものではない。
だから意図的でないルール違反は特に咎められないことがほとんどだし、ルール違反が発覚した時はそれをしっかり正して次にルールを守れればいい。
逆に、ルール違反を故意に行う、指摘されてもなお繰り返すといった行いは、遊びの大前提を崩す行いである。
それは一緒に遊ぶ参加者たちからの信用を損ねることに繋がり、
長期的には友人関係への悪影響であったり、遊ぶ機会を失うことに繋がり、誰の得にもならない。ルールは出来るだけ守ろう。


部品: 遊びのマナーという概念
ゴールデンルールとそれぞれの遊びのルールに加えて、実際の運用時には参加者としてのマナーを求められる場合がある。
『ルールで明文化されていないけれども遊びの目的達成のためには出来る限り守った方がいいこと』というのがそれであり、
大体の場合は口伝のようにして参加者から参加者へと伝えられていったり、時には察しと思いやりによって自然発生したりする。
大事なのは、参加者全員が遊びの目的を達成するために動いていることを前提にして自分の行動を決める事であり、
マナーというのは『空気を読んですべきこと』ではなく『お互いがお互いのためにしたほうがいいこと』であることは忘れてはならない。
当然、他者に対するマナーの強引な押し付けは摩擦の原因となる。


部品: 遊びに対する姿勢の多様性と摩擦への対処
遊びの種類も様々であるが、遊びに対する姿勢も人によって様々である。
同じ遊びをするにしても、なんとなく楽しめればよいという人と、勝つことにこそ意義を感じるという人が同じチームで遊ぶことはありうる。
それぞれの姿勢の在り方に優劣があるわけではないが、違う在り方を無理に混ぜると摩擦になることもあるだろう。

こうならないために最初に遊びの目的を全員で設定するのだし、その時点でしっかりと自分の意思を提示するのが遊びを楽しむ上で非常に大事なのだが、
もしも姿勢の違う者同士が目的の違うままに一緒に遊ぶ事になってしまった場合、お互いにある程度の妥協、つまり受容の心が必要になる。
自分が遊びに満足したいのと同じように、他の参加者も遊びに満足したいのだ。全員の希望が可能な限り満たされるような着地点を探るのがよいだろう。
もしもそれが難しい場合、他の参加者に相談して遊びの目的を再設定するか、目的が近しい者ごとに分かれるなどの対策を講じた上で遊びを最初からやりなおすこと。


部品: 遊びに必要な物
遊びに必ず必要になるものが、「時間」と「場所」である。
一人で遊ぶなら勿論、複数人で遊ぶ場合は全員の「時間」を合わせ、遊ぶ規模によって「場所」の準備も必要である。
遊ぶ内容によっては、専用の「遊具」も必要だろう。
これらが準備できない遊びは成立しないため、十分な時間とちゃんとした場所を用意し、必要ならば遊具も用意して遊ぼう。


部品: 遊びと周辺の環境
遊びの種類によっては、スペースを利用するなどして周辺の環境に影響を与える場合がある。
広場の遊びで公園を占拠してしまったり、球技を遊ぶときにボールが隣家に飛び込んでしまうなどだ。
遊びは参加者が目的を達成するためにするものだが、参加者以外にも影響が出てしまう可能性があることは常に忘れてはならない。
参加者は、その遊びを実際に行った場合に周辺にどの程度の影響があるかをよく考え、
もし迷惑をかけてしまいそうだった場合、対策を講じるなり周囲に事前説明を行うなりの準備をすることを心がけることが大事である。
不可抗力で想定外の出来事が起きてしまう事もあるかもしれないが、迷惑をかけた場合はしっかりその責任を負い、
かつ次以降に同じ失敗を繰り返さないよう糧とすることが大事だ。


部品:こどもたちのためのルール
遊びのルールは老若男女関係なく守られるべきものではあるが、ルールの概念を子供にそのまま説明しても理解を得る事は難しいし、
言葉だけで説明してもそれが守られなければ意味はない。
ルールがなぜ必要なのかということを子供たちが真に理解するためには遊びの経験を積む必要があるため、
大人たちがそれを適切に伝えるためにまずすべきことは、自分たちが遊ぶ姿を子供たちに見せる事である。
もちろん大人と子供が一緒に遊ぶのでもよい。大事なのは、ルールをうまく使って楽しむ姿に憧れてもらうことだ。
遊ぶ上でルールがとても役立つこと、ルールを守って遊べばとても楽しいことを子供たちが経験で理解すれば、
後はそれぞれが同じように実践していくことだろう。
明文化されたルールとその考え方を教えるのは、実感を伴った頃にすればいい。
子供たちが遊びとルールの折り合いに迷う事があれば、その時は明確な文章が支えになることだろう。
最終更新:2018年10月24日 22:09