鍼灸師

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部品構造


  • 大部品: 鍼灸師 RD:25 評価値:7
    • 部品: 鍼灸術とは
    • 部品: 鍼灸の成り立ち
    • 部品: 3年間の養成課程と国家試験
    • 部品: 医学の知識と理解
    • 部品: 治療作用
    • 部品: 作用への理解と適切な選択
    • 部品: 東洋医学への理解
    • 大部品: リスク管理 RD:5 評価値:3
      • 部品: リスク管理
      • 部品: 禁忌部位
      • 部品: 安全刺入
      • 部品: 鍼灸治療の禁忌
      • 部品: 清潔と消毒
    • 部品: 四診能力
    • 部品: コミュニケーション能力
    • 部品: 自身の健康管理
    • 部品: 清潔な衣類
    • 部品: 手ぬぐい
    • 部品: 鍼灸道具
    • 大部品: 信頼される施術者 RD:6 評価値:4
      • 部品: 生涯研修
      • 部品: 数々の臨床経験
      • 部品: 包括的な思考
      • 部品: 地域社会との連携
      • 部品: 身近な存在
      • 部品: 継続的な治療
    • 部品: 応急手当の知識と能力



部品定義


部品: 鍼灸術とは

鍼術とは、鍼を用い身体の一定部位に接触または穿刺刺入し、生体に機械的刺激を与える施術方式である。
灸術とは、一定の方式に従い艾(もぐさ)を燃焼させ、またはそれにかわる物質を用いて身体表面の一定部位に温熱的刺激を与える施術方式である。
どちらも施術によって起こる効果的な生体反応を利用する。
生活機能の変調を矯正し、保健及び疾病の予防または治療に広く応用できる施術である。



部品: 鍼灸の成り立ち

鍼灸治療の生まれは経験療法である。
原始的な人間が外傷を受けたり痛みを覚えたとき、本能的にその部に手を当て圧したり、舐めたり、泥や葉をつけるなどした。
やがて文明が進歩し火を利用するようになると、暖めることで局部の温熱が疼痛を軽減することを経験し、局所的温熱刺激である灸法が生まれた。
また、細くて鋭い石器で皮膚を切り、膿を排出させたりして疾病の治療ができることを経験し、以降道具の発達に従い金属製の鍼が治療に応用されるようになった。
そしてどちらもより効果的な場合に応じた治療が選択されるようになり、時間の経過とともにそれらの経験が集積されたと考える。

部品: 3年間の養成課程と国家試験

鍼灸師になるためには「鍼師」と「灸師」の2つの国家資格が必要である。
国家試験の受験資格は、「鍼師」「灸師」の専門課程のある養成学校で3年以上養成課程を修了することで与えられる。
2つの専門課程は大部分で重なっており、国家試験も同日に開催されるため、同時に取得することが可能で、大半が同時に取得する。
国家試験で一定基準に達する点数をとり、合格した者のみが鍼灸師を名乗り業することを許可される。

部品: 医学の知識と理解

鍼灸師は、患者の生体へ触れることを業とする。
そのため、筋・骨格・内臓・神経・脈管・感覚器などを主とした解剖学的知識や生理学への知識は基本となる。
また患者の病態を正しく把握するためにも病理学や臨床医学への理解も求められる。

部品: 治療作用

鍼灸治療によって以下の治療作用が期待できる。
  • 「調整作用」 組織、器官に一定の刺激を与えて、その機能を調整する。
  • 「興奮作用」 知覚の鈍麻や消失、運動麻痺などの神経機能の減弱及び内蔵諸器官の機能減退に対して興奮を促す。
  • 「鎮静作用」 疼痛や痙攣のような異常に興奮が起きる疾患に対して鎮静を促す。
  • 「誘導作用」 局所の血行障害に対し、患部に施術して血流を他の健康部から誘導する。もしくは局所の充血や炎症の際に少々隔たった部分に施術し、血液をそちらに誘導し患部の血流を調整する。
  • 「鎮痛作用」 内因性モルヒネ様物質の発生あるいは下行性抑制などの機序により鎮痛作用を発現させる。
  • 「消炎作用」 施術により白血球が増加し、施術部位に遊走する。血流改善により病的滲出物などの吸収を促進させ、生体の防衛能力を高める。
  • 「転調作用」 自律神経失調やアレルギー体質を改善し、体質を強壮にする。
  • 「反射作用」 痛み刺激あるいは温熱刺激による反射機転を介して組織、臓器の機能を鼓舞あるいは抑制する。

特に灸術においては施術後の血液像(赤血球、血色素量など)、血液凝固時間の短縮などの循環器系の作用が認められ、
「増血作用」「止血作用」「強心作用」があるとされている。

部品: 作用への理解と適切な選択

鍼灸治療するにあたって、「その施術を行うことにより期待できる作用」への理解が必要である。
まんぜんと患部に施術するだけではなく、如何なる目的でどこにどれくらいの刺激を与えるかを思考、選択することが大切だ。
生体の反応を観察し、適切な刺激量を与えることで十分な治療効果を挙げることができる。

部品: 東洋医学への理解

東洋医学とは、人とは自然の一部であるという考え方のひとつである。
「陰陽学説」「気血津液の仕組み」「五行学説」「五臓のはたらき」「経絡経穴」などに基づく人体の捉え方と治療方法も、鍼灸治療にとって大事な選択の一つである。


部品: リスク管理

施術における医療事故には十分気をつけ、危機意識を持つ。
環境、器具、作業方法、手順などを点検し適切な対策を行う。
常に安全に関する知識・技術の水準を一定に保ち、細心の注意を払い治療にあたらなければならない。

万が一事故が発生した時は速やかな処理対応をを行い損害を最小限にし、再発防止に努める。


部品: 禁忌部位

刺鍼を避けるべき部位として、外生殖器、臍部、眼球、急性炎症の患部、新生児の大泉門などがある。
また、肺、胸膜、心臓、腎臓、脊髄および延髄などの中枢神経系、大血管などは刺鍼により障害が起こった場合は重篤な問題になりやすいので、特に注意が必要である。
灸術においては顔面部や化膿を起こしやすい部位、浅層に大血管がある部位、皮膚病の患部などへの直接灸は避ける。

部品: 安全刺入

過剰な刺激や事故を防止するため、刺入深度と角度には細心の注意を払う。
解剖学構造を十分に理解し、患者の体格を考慮して、部位によっては刺入方向を横刺、斜刺などにして対応する。

部品: 鍼灸治療の禁忌

鍼灸療法は生体の反応性を応用した治療であり、病態や症状の改善を目的に施術が行われてきたため、疾患名で絶対的な禁忌を定めることは難しい。
しかし、一般には
  • 安静が必要な場合
  • 刺激を与えることで有害な作用を起こす場合
  • 免疫機能が低下し、感染の危険性が高い場合
は鍼灸治療を避ける。
また、
  • 妊娠中
  • 救急救命や手術を必要としている場合
  • 出血性の疾患
  • 悪性腫瘍の腫瘍部への治療
も治療の選択をすべきでないとされている。

部品: 清潔と消毒

手指を用い患者の体表に触れる施術のため、特に手指の清潔には注意しなければならない。
汚れが入らずまた患者の皮膚を傷つけぬよう指の爪は短く切り、ヤスリなどを用いて丸める。
施術開始前には石鹸水でよく洗い、クロルヘキシジン、含水アルコールなどを用いて消毒する。
感染症のリスクから、用いる道具も清潔と滅菌を心がける。
滅菌されていない道具を生体に用いることは禁止されている。
可能ならばディスポーザブル(使い捨て)タイプの道具を用いることが推奨されている。

部品: 四診能力

四診とは「問診」「望診」「聞診」「切診」を表す言葉である。

「問診」とは患者本人から訴えや既往歴、全身の状態などを聞くことである。質問用紙に記入してもらう方法もあり、両方を併用することもある。
「望診」とは目で観察することである。顔色、全身の動きや姿勢、舌の状態などをよく診て病態の把握に努める。
「聞診」とは呼吸の状態、声の張りなどの音を聴くことと、口臭や排泄物の匂いをかいで判断することである。
「切診」とは患者に直接触れて診断するものをいう。脈の状態を診る脈診や腹を診る腹診もこれに含まれる。

鍼灸師は患者の状態を正しく把握し、治療に活かすためこの四診の能力が求められる。

部品: コミュニケーション能力

患者と対話する必要があるためコミュニケーション能力は必須である。
それは上手な問診や説明ができるというだけではなく、良好な信頼関係を築くための力である。
患者のメンタルケアや術後の満足感にも深いつながりを持つ。


部品: 自身の健康管理

患者を健康にするためにも、まずは自分自身が健康であることに気をつけねばならない。
自身のコンディションは治療の質にも影響するため、自己マネジメント能力が必要である。

部品: 清潔な衣類

服装に定めはないが、動きやすく清潔な衣類を着用する。
医師との区別をつけるため、淡色のケーシー型の白衣を着用するものが大半である。
外気温に応じて下にシャツを着る、上にパーカーを羽織るなどして調整する。

部品: 手ぬぐい

治療家として、手ぬぐいを所持しているものが多い。
およそ33センチ×90センチの綿でできた白地のものが一般的だが、意匠をこらしたものや染めがはいった手ぬぐいを好んで使用する施術者もいる。
いずれにせよ清潔を心がける。
有事の際は引き裂いて包帯や三角巾の代用にもなる。


部品: 鍼灸道具

鍼灸師は鍼灸治療のために「鍼」「もぐさ」「線香」「消毒用品」「灰皿」などを適切な範囲内で持ち歩く。

鍼は鍼体が1寸(30ミリ)から3寸(90ミリ)の長さで、太さが1番(0.16ミリ)から5番(0.24ミリ)のものが一般的である。
針先の形状は鍼尖の少し上方から細く鋭利になっている。刺入しやすく、疼痛も少ない。
材質は金・銀・ステンレスが主流であり、ステンレスのものはディスポーザブル(使い捨て)が推奨されている。
また、刺入する鍼以外でも円鍼や鍉鍼といった皮膚刺激を主体とした鍼もあり、小児や刺激量の少ない施術に利用される。

艾(もぐさ)は蓬の葉を乾燥させ、石臼でひいて篩にかけ、不純物を除去し作られる。
柔らかで芳香のよい、熱刺激の緩和なものが上質である。
線香は樹皮や葉などの粉末を原料とし、着色料や香料などを適量混ぜて練り、乾燥させたものである。
灸に着火する際に用いる。


部品: 生涯研修

免許を取ったからそれで終わりというわけではなく、むしろ免許を取得し、臨床の現場に出てからが学修の本番である。
目の前の患者をばくぜんと治療していくだけではなく、症例ごとに真摯に向き合い生涯の研鑽を怠らないことが信頼に足る施術者への道筋である。

部品: 数々の臨床経験

書物や講義で学んだだけではなく、実際患者に触れ、治療し、その結果を診ることで更に次に活かせる。
多数の症例の経験と一連の試行錯誤は、治療の大切な指針である。

部品: 包括的な思考

施術中に治療するだけではなく、患者をとりまく環境を幅広くとらえケアできることが期待される。
養生法の指導や健康づくりのアドバイスなど、単に症状だけを診るのではなく包括的に患者の生活を考えられてこそ信頼のできる施術者であるといえる。

部品: 地域社会との連携

地域の医療、福祉との連携も大事なことである。
患者を紹介する際には、患者について把握している内容を整理して正確に示した紹介書を書くことが推奨されている。
また逆に患者の紹介を受けた場合は、依頼された事項に対する反応や経過報告を行うことにより双方向性の医療、福祉が築かれる。

部品: 身近な存在

施術者は、尊敬される存在であると同時に身近な存在であることも大事である。
治療に関する話だけではなく、少しの身体の変化や心に抱える悩みなども気軽に相談できるような信頼関係の構築に努める。
また負担なく治療に通える環境を作ることも大切だ。

部品: 継続的な治療

悪化した症状を緩和させるだけではなく、継続的に治療を受けてもらうことで身体を健康な状態で保つことも大切である。
しかし、実際は症状が出てから治療を求める患者が多い。
継続的な治療を推進するためには、治療の必要性の十分な説明や、施術に対する満足感、爽快感、施術中の心地よさなど総じて高い水準が要求される。
それらをクリアし、病気の時も健康な時も継続的な治療を提供できてこそ信頼に足る施術者であるといえるだろう。

部品: 応急手当の知識と能力

医療従事者として応急手当及び救命手当の知識と人命を救う勇気、つまり実行能力がある。
有事の際は傷病者や周囲を観察し、協力を求めることはもちろん、気道確保、心臓マッサージ、人工呼吸、止血などの手当てを状況に応じて適切に判断し、実行する。




提出書式


 大部品: 鍼灸師 RD:25 評価値:7
 -部品: 鍼灸術とは
 -部品: 鍼灸の成り立ち
 -部品: 3年間の養成課程と国家試験
 -部品: 医学の知識と理解
 -部品: 治療作用
 -部品: 作用への理解と適切な選択
 -部品: 東洋医学への理解
 -大部品: リスク管理 RD:5 評価値:3
 --部品: リスク管理
 --部品: 禁忌部位
 --部品: 安全刺入
 --部品: 鍼灸治療の禁忌
 --部品: 清潔と消毒
 -部品: 四診能力
 -部品: コミュニケーション能力
 -部品: 自身の健康管理
 -部品: 清潔な衣類
 -部品: 手ぬぐい
 -部品: 鍼灸道具
 -大部品: 信頼される施術者 RD:6 評価値:4
 --部品: 生涯研修
 --部品: 数々の臨床経験
 --部品: 包括的な思考
 --部品: 地域社会との連携
 --部品: 身近な存在
 --部品: 継続的な治療
 -部品: 応急手当の知識と能力
 
 
 部品: 鍼灸術とは
 鍼術とは、鍼を用い身体の一定部位に接触または穿刺刺入し、生体に機械的刺激を与える施術方式である。
 灸術とは、一定の方式に従い艾(もぐさ)を燃焼させ、またはそれにかわる物質を用いて身体表面の一定部位に温熱的刺激を与える施術方式である。
 どちらも施術によって起こる効果的な生体反応を利用する。
 生活機能の変調を矯正し、保健及び疾病の予防または治療に広く応用できる施術である。
 
 
 
 部品: 鍼灸の成り立ち
 鍼灸治療の生まれは経験療法である。
 原始的な人間が外傷を受けたり痛みを覚えたとき、本能的にその部に手を当て圧したり、舐めたり、泥や葉をつけるなどした。
 やがて文明が進歩し火を利用するようになると、暖めることで局部の温熱が疼痛を軽減することを経験し、局所的温熱刺激である灸法が生まれた。
 また、細くて鋭い石器で皮膚を切り、膿を排出させたりして疾病の治療ができることを経験し、以降道具の発達に従い金属製の鍼が治療に応用されるようになった。
 そしてどちらもより効果的な場合に応じた治療が選択されるようになり、時間の経過とともにそれらの経験が集積されたと考える。
 
 部品: 3年間の養成課程と国家試験
 鍼灸師になるためには「鍼師」と「灸師」の2つの国家資格が必要である。
 国家試験の受験資格は、「鍼師」「灸師」の専門課程のある養成学校で3年以上養成課程を修了することで与えられる。
 2つの専門課程は大部分で重なっており、国家試験も同日に開催されるため、同時に取得することが可能で、大半が同時に取得する。
 国家試験で一定基準に達する点数をとり、合格した者のみが鍼灸師を名乗り業することを許可される。
 
 部品: 医学の知識と理解
 鍼灸師は、患者の生体へ触れることを業とする。
 そのため、筋・骨格・内臓・神経・脈管・感覚器などを主とした解剖学的知識や生理学への知識は基本となる。
 また患者の病態を正しく把握するためにも病理学や臨床医学への理解も求められる。
 
 部品: 治療作用
 鍼灸治療によって以下の治療作用が期待できる。
 ・「調整作用」 組織、器官に一定の刺激を与えて、その機能を調整する。
 ・「興奮作用」 知覚の鈍麻や消失、運動麻痺などの神経機能の減弱及び内蔵諸器官の機能減退に対して興奮を促す。
 ・「鎮静作用」 疼痛や痙攣のような異常に興奮が起きる疾患に対して鎮静を促す。
 ・「誘導作用」 局所の血行障害に対し、患部に施術して血流を他の健康部から誘導する。もしくは局所の充血や炎症の際に少々隔たった部分に施術し、血液をそちらに誘導し患部の血流を調整する。
 ・「鎮痛作用」 内因性モルヒネ様物質の発生あるいは下行性抑制などの機序により鎮痛作用を発現させる。
 ・「消炎作用」 施術により白血球が増加し、施術部位に遊走する。血流改善により病的滲出物などの吸収を促進させ、生体の防衛能力を高める。
 ・「転調作用」 自律神経失調やアレルギー体質を改善し、体質を強壮にする。
 ・「反射作用」 痛み刺激あるいは温熱刺激による反射機転を介して組織、臓器の機能を鼓舞あるいは抑制する。
 
 特に灸術においては施術後の血液像(赤血球、血色素量など)、血液凝固時間の短縮などの循環器系の作用が認められ、
 「増血作用」「止血作用」「強心作用」があるとされている。
 
 部品: 作用への理解と適切な選択
 鍼灸治療するにあたって、「その施術を行うことにより期待できる作用」への理解が必要である。
 まんぜんと患部に施術するだけではなく、如何なる目的でどこにどれくらいの刺激を与えるかを思考、選択することが大切だ。
 生体の反応を観察し、適切な刺激量を与えることで十分な治療効果を挙げることができる。 
 
 部品: 東洋医学への理解
 東洋医学とは、人とは自然の一部であるという考え方のひとつである。
 「陰陽学説」「気血津液の仕組み」「五行学説」「五臓のはたらき」「経絡経穴」などに基づく人体の捉え方と治療方法も、鍼灸治療にとって大事な選択の一つである。
 
 
 部品: リスク管理
 施術における医療事故には十分気をつけ、危機意識を持つ。
 環境、器具、作業方法、手順などを点検し適切な対策を行う。
 常に安全に関する知識・技術の水準を一定に保ち、細心の注意を払い治療にあたらなければならない。
 
 万が一事故が発生した時は速やかな処理対応をを行い損害を最小限にし、再発防止に努める。
 
 
 部品: 禁忌部位
 刺鍼を避けるべき部位として、外生殖器、臍部、眼球、急性炎症の患部、新生児の大泉門などがある。
 また、肺、胸膜、心臓、腎臓、脊髄および延髄などの中枢神経系、大血管などは刺鍼により障害が起こった場合は重篤な問題になりやすいので、特に注意が必要である。
 灸術においては顔面部や化膿を起こしやすい部位、浅層に大血管がある部位、皮膚病の患部などへの直接灸は避ける。
 
 部品: 安全刺入
 過剰な刺激や事故を防止するため、刺入深度と角度には細心の注意を払う。
 解剖学構造を十分に理解し、患者の体格を考慮して、部位によっては刺入方向を横刺、斜刺などにして対応する。
 
 部品: 鍼灸治療の禁忌
 鍼灸療法は生体の反応性を応用した治療であり、病態や症状の改善を目的に施術が行われてきたため、疾患名で絶対的な禁忌を定めることは難しい。
 しかし、一般には
 ・安静が必要な場合
 ・刺激を与えることで有害な作用を起こす場合
 ・免疫機能が低下し、感染の危険性が高い場合
 は鍼灸治療を避ける。
 また、
 ・妊娠中
 ・救急救命や手術を必要としている場合
 ・出血性の疾患
 ・悪性腫瘍の腫瘍部への治療
 も治療の選択をすべきでないとされている。
 
 部品: 清潔と消毒
 手指を用い患者の体表に触れる施術のため、特に手指の清潔には注意しなければならない。
 汚れが入らずまた患者の皮膚を傷つけぬよう指の爪は短く切り、ヤスリなどを用いて丸める。
 施術開始前には石鹸水でよく洗い、クロルヘキシジン、含水アルコールなどを用いて消毒する。
 感染症のリスクから、用いる道具も清潔と滅菌を心がける。
 滅菌されていない道具を生体に用いることは禁止されている。
 可能ならばディスポーザブル(使い捨て)タイプの道具を用いることが推奨されている。
 
 部品: 四診能力
 四診とは「問診」「望診」「聞診」「切診」を表す言葉である。
 
 「問診」とは患者本人から訴えや既往歴、全身の状態などを聞くことである。質問用紙に記入してもらう方法もあり、両方を併用することもある。
 「望診」とは目で観察することである。顔色、全身の動きや姿勢、舌の状態などをよく診て病態の把握に努める。
 「聞診」とは呼吸の状態、声の張りなどの音を聴くことと、口臭や排泄物の匂いをかいで判断することである。
 「切診」とは患者に直接触れて診断するものをいう。脈の状態を診る脈診や腹を診る腹診もこれに含まれる。
 
 鍼灸師は患者の状態を正しく把握し、治療に活かすためこの四診の能力が求められる。
 
 部品: コミュニケーション能力
 患者と対話する必要があるためコミュニケーション能力は必須である。
 それは上手な問診や説明ができるというだけではなく、良好な信頼関係を築くための力である。
 患者のメンタルケアや術後の満足感にも深いつながりを持つ。
 
 
 部品: 自身の健康管理
 患者を健康にするためにも、まずは自分自身が健康であることに気をつけねばならない。
 自身のコンディションは治療の質にも影響するため、自己マネジメント能力が必要である。
 
 部品: 清潔な衣類
 服装に定めはないが、動きやすく清潔な衣類を着用する。
 医師との区別をつけるため、淡色のケーシー型の白衣を着用するものが大半である。
 外気温に応じて下にシャツを着る、上にパーカーを羽織るなどして調整する。
 
 部品: 手ぬぐい
 治療家として、手ぬぐいを所持しているものが多い。
 およそ33センチ×90センチの綿でできた白地のものが一般的だが、意匠をこらしたものや染めがはいった手ぬぐいを好んで使用する施術者もいる。
 いずれにせよ清潔を心がける。
 有事の際は引き裂いて包帯や三角巾の代用にもなる。
 
 
 部品: 鍼灸道具
 鍼灸師は鍼灸治療のために「鍼」「もぐさ」「線香」「消毒用品」「灰皿」などを適切な範囲内で持ち歩く。
 
 鍼は鍼体が1寸(30ミリ)から3寸(90ミリ)の長さで、太さが1番(0.16ミリ)から5番(0.24ミリ)のものが一般的である。
 針先の形状は鍼尖の少し上方から細く鋭利になっている。刺入しやすく、疼痛も少ない。
 材質は金・銀・ステンレスが主流であり、ステンレスのものはディスポーザブル(使い捨て)が推奨されている。
 また、刺入する鍼以外でも円鍼や鍉鍼といった皮膚刺激を主体とした鍼もあり、小児や刺激量の少ない施術に利用される。
 
 艾(もぐさ)は蓬の葉を乾燥させ、石臼でひいて篩にかけ、不純物を除去し作られる。
 柔らかで芳香のよい、熱刺激の緩和なものが上質である。
 線香は樹皮や葉などの粉末を原料とし、着色料や香料などを適量混ぜて練り、乾燥させたものである。
 灸に着火する際に用いる。
 
 
 部品: 生涯研修
 免許を取ったからそれで終わりというわけではなく、むしろ免許を取得し、臨床の現場に出てからが学修の本番である。
 目の前の患者をばくぜんと治療していくだけではなく、症例ごとに真摯に向き合い生涯の研鑽を怠らないことが信頼に足る施術者への道筋である。
 
 部品: 数々の臨床経験
 書物や講義で学んだだけではなく、実際患者に触れ、治療し、その結果を診ることで更に次に活かせる。
 多数の症例の経験と一連の試行錯誤は、治療の大切な指針である。
 
 部品: 包括的な思考
 施術中に治療するだけではなく、患者をとりまく環境を幅広くとらえケアできることが期待される。
 養生法の指導や健康づくりのアドバイスなど、単に症状だけを診るのではなく包括的に患者の生活を考えられてこそ信頼のできる施術者であるといえる。
 
 部品: 地域社会との連携
 地域の医療、福祉との連携も大事なことである。
 患者を紹介する際には、患者について把握している内容を整理して正確に示した紹介書を書くことが推奨されている。
 また逆に患者の紹介を受けた場合は、依頼された事項に対する反応や経過報告を行うことにより双方向性の医療、福祉が築かれる。
 
 部品: 身近な存在
 施術者は、尊敬される存在であると同時に身近な存在であることも大事である。
 治療に関する話だけではなく、少しの身体の変化や心に抱える悩みなども気軽に相談できるような信頼関係の構築に努める。
 また負担なく治療に通える環境を作ることも大切だ。
 
 部品: 継続的な治療
 悪化した症状を緩和させるだけではなく、継続的に治療を受けてもらうことで身体を健康な状態で保つことも大切である。
 しかし、実際は症状が出てから治療を求める患者が多い。
 継続的な治療を推進するためには、治療の必要性の十分な説明や、施術に対する満足感、爽快感、施術中の心地よさなど総じて高い水準が要求される。
 それらをクリアし、病気の時も健康な時も継続的な治療を提供できてこそ信頼に足る施術者であるといえるだろう。
 
 部品: 応急手当の知識と能力
 医療従事者として応急手当及び救命手当の知識と人命を救う勇気、つまり実行能力がある。
 有事の際は傷病者や周囲を観察し、協力を求めることはもちろん、気道確保、心臓マッサージ、人工呼吸、止血などの手当てを状況に応じて適切に判断し、実行する。
 
 
 


インポート用定義データ


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         "description": "鍼灸治療によって以下の治療作用が期待できる。\n・「調整作用」 組織、器官に一定の刺激を与えて、その機能を調整する。\n・「興奮作用」 知覚の鈍麻や消失、運動麻痺などの神経機能の減弱及び内蔵諸器官の機能減退に対して興奮を促す。\n・「鎮静作用」 疼痛や痙攣のような異常に興奮が起きる疾患に対して鎮静を促す。\n・「誘導作用」 局所の血行障害に対し、患部に施術して血流を他の健康部から誘導する。もしくは局所の充血や炎症の際に少々隔たった部分に施術し、血液をそちらに誘導し患部の血流を調整する。\n・「鎮痛作用」 内因性モルヒネ様物質の発生あるいは下行性抑制などの機序により鎮痛作用を発現させる。\n・「消炎作用」 施術により白血球が増加し、施術部位に遊走する。血流改善により病的滲出物などの吸収を促進させ、生体の防衛能力を高める。\n・「転調作用」 自律神経失調やアレルギー体質を改善し、体質を強壮にする。\n・「反射作用」 痛み刺激あるいは温熱刺激による反射機転を介して組織、臓器の機能を鼓舞あるいは抑制する。\n\n特に灸術においては施術後の血液像(赤血球、血色素量など)、血液凝固時間の短縮などの循環器系の作用が認められ、\n「増血作用」「止血作用」「強心作用」があるとされている。",
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       {
         "title": "作用への理解と適切な選択",
         "description": "鍼灸治療するにあたって、「その施術を行うことにより期待できる作用」への理解が必要である。\nまんぜんと患部に施術するだけではなく、如何なる目的でどこにどれくらいの刺激を与えるかを思考、選択することが大切だ。\n生体の反応を観察し、適切な刺激量を与えることで十分な治療効果を挙げることができる。 ",
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       {
         "title": "東洋医学への理解",
         "description": "東洋医学とは、人とは自然の一部であるという考え方のひとつである。\n「陰陽学説」「気血津液の仕組み」「五行学説」「五臓のはたらき」「経絡経穴」などに基づく人体の捉え方と治療方法も、鍼灸治療にとって大事な選択の一つである。\n",
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       {
         "title": "リスク管理",
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             "title": "リスク管理",
             "description": "施術における医療事故には十分気をつけ、危機意識を持つ。\n環境、器具、作業方法、手順などを点検し適切な対策を行う。\n常に安全に関する知識・技術の水準を一定に保ち、細心の注意を払い治療にあたらなければならない。\n\n万が一事故が発生した時は速やかな処理対応をを行い損害を最小限にし、再発防止に努める。\n",
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             "title": "禁忌部位",
             "description": "刺鍼を避けるべき部位として、外生殖器、臍部、眼球、急性炎症の患部、新生児の大泉門などがある。\nまた、肺、胸膜、心臓、腎臓、脊髄および延髄などの中枢神経系、大血管などは刺鍼により障害が起こった場合は重篤な問題になりやすいので、特に注意が必要である。\n灸術においては顔面部や化膿を起こしやすい部位、浅層に大血管がある部位、皮膚病の患部などへの直接灸は避ける。",
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           {
             "title": "安全刺入",
             "description": "過剰な刺激や事故を防止するため、刺入深度と角度には細心の注意を払う。\n解剖学構造を十分に理解し、患者の体格を考慮して、部位によっては刺入方向を横刺、斜刺などにして対応する。",
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           {
             "title": "鍼灸治療の禁忌",
             "description": "鍼灸療法は生体の反応性を応用した治療であり、病態や症状の改善を目的に施術が行われてきたため、疾患名で絶対的な禁忌を定めることは難しい。\nしかし、一般には\n・安静が必要な場合\n・刺激を与えることで有害な作用を起こす場合\n・免疫機能が低下し、感染の危険性が高い場合\nは鍼灸治療を避ける。\nまた、\n・妊娠中\n・救急救命や手術を必要としている場合\n・出血性の疾患\n・悪性腫瘍の腫瘍部への治療\nも治療の選択をすべきでないとされている。",
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           {
             "title": "清潔と消毒",
             "description": "手指を用い患者の体表に触れる施術のため、特に手指の清潔には注意しなければならない。\n汚れが入らずまた患者の皮膚を傷つけぬよう指の爪は短く切り、ヤスリなどを用いて丸める。\n施術開始前には石鹸水でよく洗い、クロルヘキシジン、含水アルコールなどを用いて消毒する。\n感染症のリスクから、用いる道具も清潔と滅菌を心がける。\n滅菌されていない道具を生体に用いることは禁止されている。\n可能ならばディスポーザブル(使い捨て)タイプの道具を用いることが推奨されている。",
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       {
         "title": "四診能力",
         "description": "四診とは「問診」「望診」「聞診」「切診」を表す言葉である。\n\n「問診」とは患者本人から訴えや既往歴、全身の状態などを聞くことである。質問用紙に記入してもらう方法もあり、両方を併用することもある。\n「望診」とは目で観察することである。顔色、全身の動きや姿勢、舌の状態などをよく診て病態の把握に努める。\n「聞診」とは呼吸の状態、声の張りなどの音を聴くことと、口臭や排泄物の匂いをかいで判断することである。\n「切診」とは患者に直接触れて診断するものをいう。脈の状態を診る脈診や腹を診る腹診もこれに含まれる。\n\n鍼灸師は患者の状態を正しく把握し、治療に活かすためこの四診の能力が求められる。",
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       {
         "title": "コミュニケーション能力",
         "description": "患者と対話する必要があるためコミュニケーション能力は必須である。\nそれは上手な問診や説明ができるというだけではなく、良好な信頼関係を築くための力である。\n患者のメンタルケアや術後の満足感にも深いつながりを持つ。\n",
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         "title": "自身の健康管理",
         "description": "患者を健康にするためにも、まずは自分自身が健康であることに気をつけねばならない。\n自身のコンディションは治療の質にも影響するため、自己マネジメント能力が必要である。",
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         "title": "清潔な衣類",
         "description": "服装に定めはないが、動きやすく清潔な衣類を着用する。\n医師との区別をつけるため、淡色のケーシー型の白衣を着用するものが大半である。\n外気温に応じて下にシャツを着る、上にパーカーを羽織るなどして調整する。",
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         "title": "手ぬぐい",
         "description": "治療家として、手ぬぐいを所持しているものが多い。\nおよそ33センチ×90センチの綿でできた白地のものが一般的だが、意匠をこらしたものや染めがはいった手ぬぐいを好んで使用する施術者もいる。\nいずれにせよ清潔を心がける。\n有事の際は引き裂いて包帯や三角巾の代用にもなる。\n",
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         "title": "鍼灸道具",
         "description": "鍼灸師は鍼灸治療のために「鍼」「もぐさ」「線香」「消毒用品」「灰皿」などを適切な範囲内で持ち歩く。\n\n鍼は鍼体が1寸(30ミリ)から3寸(90ミリ)の長さで、太さが1番(0.16ミリ)から5番(0.24ミリ)のものが一般的である。\n針先の形状は鍼尖の少し上方から細く鋭利になっている。刺入しやすく、疼痛も少ない。\n材質は金・銀・ステンレスが主流であり、ステンレスのものはディスポーザブル(使い捨て)が推奨されている。\nまた、刺入する鍼以外でも円鍼や鍉鍼といった皮膚刺激を主体とした鍼もあり、小児や刺激量の少ない施術に利用される。\n\n艾(もぐさ)は蓬の葉を乾燥させ、石臼でひいて篩にかけ、不純物を除去し作られる。\n柔らかで芳香のよい、熱刺激の緩和なものが上質である。\n線香は樹皮や葉などの粉末を原料とし、着色料や香料などを適量混ぜて練り、乾燥させたものである。\n灸に着火する際に用いる。\n",
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         "title": "信頼される施術者",
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             "title": "生涯研修",
             "description": "免許を取ったからそれで終わりというわけではなく、むしろ免許を取得し、臨床の現場に出てからが学修の本番である。\n目の前の患者をばくぜんと治療していくだけではなく、症例ごとに真摯に向き合い生涯の研鑽を怠らないことが信頼に足る施術者への道筋である。",
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             "title": "数々の臨床経験",
             "description": "書物や講義で学んだだけではなく、実際患者に触れ、治療し、その結果を診ることで更に次に活かせる。\n多数の症例の経験と一連の試行錯誤は、治療の大切な指針である。",
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             "title": "包括的な思考",
             "description": "施術中に治療するだけではなく、患者をとりまく環境を幅広くとらえケアできることが期待される。\n養生法の指導や健康づくりのアドバイスなど、単に症状だけを診るのではなく包括的に患者の生活を考えられてこそ信頼のできる施術者であるといえる。",
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             "title": "地域社会との連携",
             "description": "地域の医療、福祉との連携も大事なことである。\n患者を紹介する際には、患者について把握している内容を整理して正確に示した紹介書を書くことが推奨されている。\nまた逆に患者の紹介を受けた場合は、依頼された事項に対する反応や経過報告を行うことにより双方向性の医療、福祉が築かれる。",
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             "title": "身近な存在",
             "description": "施術者は、尊敬される存在であると同時に身近な存在であることも大事である。\n治療に関する話だけではなく、少しの身体の変化や心に抱える悩みなども気軽に相談できるような信頼関係の構築に努める。\nまた負担なく治療に通える環境を作ることも大切だ。",
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           {
             "title": "継続的な治療",
             "description": "悪化した症状を緩和させるだけではなく、継続的に治療を受けてもらうことで身体を健康な状態で保つことも大切である。\nしかし、実際は症状が出てから治療を求める患者が多い。\n継続的な治療を推進するためには、治療の必要性の十分な説明や、施術に対する満足感、爽快感、施術中の心地よさなど総じて高い水準が要求される。\nそれらをクリアし、病気の時も健康な時も継続的な治療を提供できてこそ信頼に足る施術者であるといえるだろう。",
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         "title": "応急手当の知識と能力",
         "description": "医療従事者として応急手当及び救命手当の知識と人命を救う勇気、つまり実行能力がある。\n有事の際は傷病者や周囲を観察し、協力を求めることはもちろん、気道確保、心臓マッサージ、人工呼吸、止血などの手当てを状況に応じて適切に判断し、実行する。\n",
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あご
最終更新:2017年08月20日 18:23