――――渋谷区内某所。

「……そうですね。
 この結果なら、貴方は今は動かず、相手が行動するのを待つと吉ですね。
 そうすれば、貴方は自然と相手と親しくなれるでしょう」

「わかりました! 占い師さんの言う通りにします!」

「――ありがとうございます。それでは、次の方」

 ここには、「絶対に命中する」と評判の占いのテントがあり、連日、長蛇の列を作り出していた。
 開店している日や時間帯は経営者の気まぐれにすぎないが、それでも、一度適当なタイミングで店を開ければ、先の見えない程の行列が出来てしまう。
 その経営者と思しき占い師の少女は、年の頃は女子中学生――どう見積もっても女子高生くらいであった。
 なるほど、だから、たまにしか開いていないのか、と思えば、時として平日の昼間でも開いている事があり、そのせいで彼女がいつどこの学校に行っているのかさえ判然としない。
 通信制の高校に通っている、という話もあるが、それも定かではないし、あるいは、彼女は学校に通っていない中卒者なのかもしれないとも言われていた。
 ただ、彼女は直接、周囲に何かを言われても適当に流し、正体を明かす事がなく、相変わらず、占いテントは盛況が絶えず、潰れる事もないのだった。

「……お待たせしました。あなたは、何を占ってほしいんですか?」

「占い……えーっと、占いじゃないんです! とりあえず、俺と握手してください! あと写真を一枚――」

 また、彼女の場合、そのミステリアスで「美少女」な外見もまた話題の種であった。
 まるで遠い国から来た異邦人のような、堀の深い整った横顔(尤も、彼女の出生地は知られていないが)や、セミロングの艶のある黒髪は、その姿を見た男性を一瞬で虜にしてしまう。
 あとはその性格も合わせて魅力的だった。
 愛想は良いという程ではないが、更にそれが却って、男性のハートを射止めたりもするのである。いや、これで実は、多くの男性の需要にマッチしていた。
 とにかく従順で丁寧なので、まるでロボットのようにも見え、それが征服欲を満たしてくれるのだろう。
 そのお陰か、本来ならば女性人気が集中するこの職場においても、ジェンダーバランスの偏らない人気を獲得しているのだっだ。
 最近の男性客の中には占いの結果などどうでもよくて、彼女と話す事だけが目的という人間も少なくない。
 一回の占いの価格は数百円から千円、と、かなり良心的でもあり、この値段を払って握手だけして帰って喜んでしまうような輩もいる。

「――ごめんなさい。写真撮影はお断りしています」

 と、このように華もあるので、テレビの取材なども行われかけたが、それは流石に経営者の方からNGが出た。
 彼女自身はあまり大っぴらに存在を示したくはないらしい。
 それでもこの一帯に住む若者の間では「占い少女」の噂は留まる事がなく、学校帰りにそのテントを見かけたら誰もが、吸い込まれるようにそこに入った。



 彼女の正体――一体、どこに住んでいた人間なのか、どこの学校に行っているのか、彼氏はいるのか、何もわかっていない。




◆ ◆ ◆ ◆ ◆



 ……ホテルの四階からは、渋谷駅の放つ光を見渡す事が出来た。

「……でたらめな占いで喜ぶ連中ばかり。お気楽な街だ……」

 彼女――『イース』は、ベランダでそれをじっと眺めながら、そっとつぶやいた。
 こうして下界を眺めているのも、別段、何か意味のある事じゃない。
 風に当たりたくてベランダに出たまでは良いが、狭いベランダでは外を見るくらいしかする事がないだけだった。
 彼女の内心には機械のような冷たい心があるだけだし、夜景を見たからといって、何か心に擽られる部分があるわけでもない。

 この広い東京の街のどこかには――これからの『聖杯戦争』で倒さねばならない敵がいる。
 その事だけを、イースは強く考えた。
 渋谷区の周囲は、彼女の仕事場であり、彼女の戦場だ。
 ここしばらくは、占い師としての仕事ばかり行っており、戦闘に巻き込まれる事もなかったが、ここしばらくの東京の様子を見ていると、やはり「始まっている」事が見て取れる。
 何らかの形で百名以上が犠牲になる虐殺が行われている――となれば、当然、勘が良ければすぐに、聖杯戦争絡みだと気づくものだ。
 あの灯りを照らしている窓の中にも、聖杯戦争のマスターはいるかもしれない。

「……よっ、一日のお仕事お疲れさんっ」

 そんな折、アーチャー――『トレイン=ハートネット』が部屋のドアを開け、さも当然のように入ってきたので、イースはそちらを注視する事になった。
 この一室は、一応は、イースのプライベート空間で、男性のアーチャーに入られる筋合いはないのだが、イースはその事も別に気にしなかった。
 これまでのイースの人生において、異性に想いを抱く事など殆どなかったので、セクシャリティの意識も非常に薄いのだろう。
 何せ、彼女の故郷たる『管理国家ラビリンス』では、そもそも、結婚は全て国の管理によって行われる物だったのである。
 そこでは、他者に想いを寄せる事は無意味な感情で、誰もがとうにそれを捨て去っていた。
 対するこのアーチャーなる男も、鈍感というかデリカシーがないというか、あまりイースに女性としての意識を向けてはいないらしい。
 そんな二人を男女という枠組みで数えるのはナンセンスで、こうしてイースの部屋にアーチャーが入り浸っても、お互い、大きな不和は生じなかった。

「人気占い師も大変だねぇ……もっと楽チンな仕事だと思ってたけど」

 コトン、と、アーチャーが何かを部屋のテーブルに置いた。

「何だ、それは……?」

 ベランダにいるイースには、揺れるカーテンで、「それ」が半分しか見えていない。
 一方、アーチャーは、平然とベッドに座って、イースの方に目をやっている。
 にへーっと、憎たらしく笑いながら。
 そして、矢鱈に元気な声で両目を瞑って彼は返答した。

「ミルク!」

 ――そう。
 風が弱まり、カーテンが大人しくなった今見れば、それは、確かにただの牛乳瓶だった。
 てっきり、裏ルートから手際よく拳銃でも調達してくれたのかと思ったが、そういうわけではないらしい。

 つまり、アーチャーは、かなり気が利かないわけだ。
 今日一日、彼は都内で単独行動をとっていたというのに、一体何をしていたというのだろう。
 実際、聖杯戦争が始まって二日間、彼が聖杯戦争で良いニュースを運んできてくれた事はない。

 ……アーチャーは牛乳が好きだ。なんでも、一日一本は必ず飲むらしい。
 考えてみれば、別に今更意外ぶるような返答でもない。
 彼は、こういう男なのだ。

「……」

 ただ、イースは、アーチャーとガラス窓を隔てて会話するのが馬鹿らしくなり、部屋に戻った。
 夜風には十分あたった。これ以上は冷えるだけにしかならない。
 第一、このアーチャーのような卓越した射撃能力を持つ相手がもしいれば、ただの的にもなりうる。
 尤も、今の段階でイースが聖杯戦争のマスターである事に気づく者も少ないだろうが。

「……二本も飲むのか?」

 ふと、イースは机の上を見て、牛乳瓶が二本分ある事に気づき、アーチャーを見た。
 これまで、二本もまとめて飲もうとしていた事はない。

「うんにゃ。一本はオマエの分」

 しれっと返答するアーチャー。
 こんな彼を見て、勝手な事を……と、イースは思う。
 頼んでもない事をしないでほしいのだ。
 所詮は、サーヴァントなど、マスターの駒に過ぎないのだから。

「……いらない」

「いーや、飲まなきゃダメだ。マズくはねえよ」

「だが――」

「――それに、戦う為のエネルギーにもなるしな!」

 アーチャーは悪戯っぽく笑いかけるが、それを見て、イースは眉を顰めた。
 笑顔――イースが最も嫌いなものだ。見ていて、虫唾が走るほどに。
 しかし、戦う為のエネルギーになる、と聞けば、一応ミルクというのを飲んでみるのも悪くないと思った。

「……」

 こんな飲み物はラビリンスになかった。
 文化自体が廃れた世界なので、最低限、体内の器官を動かす為の栄養は与えられても、味を追求した加工食品は全くないのである。
 こういて、ほのかに味付けされた嗜好品のミルクもそのうちの一つで、その他の乳製品も全て、ラビリンスにはない物だった。
 ――いや、そもそも「嗜好品」、という概念自体が、ラビリンスにはない。

(まあ、飲むくらいなら、まあ良いか……)

 仕方なく、イースはアーチャーに差し出されたミルクの蓋をねじるようにしてこじ開ける。
 そして、アーチャーの方に冷たい瞳を一つ浴びせてから、ひと思いにミルクを喉に流し込んだ。
 真冬のように冷えたその液体が、喉を伝っていく。

「……――!」

 確かに……舌や喉に、変な刺激があった。
 この世界の物に触れた時にだけ生じる、不思議な感覚。
 ミルクという飲み物は、以前、「ドーナツ」という食べ物に触れた時と同じように、イースの心を僅かに動かした。
 そう、これはラビリンスでは味わう事の出来ない物──。

「……」

 ――しかし、イースは、飲み干す前に、瓶をもう一度、机に置いた。
 二口目を飲む気にはならなかった。
 今、何か、かすかにでも自分の軸がブレた気がしたからだ。
 ほとんど使わなかった、五感の一つ――「味覚」が、何かを感じ取り、それを危険信号として理性が処理した。
 人間界の食品や飲み物が、時としてイースに与える魔力だ。
 ミルクを再び手に取るのはやめて、イースは、アーチャーに問うた。

「――……アーチャー。
 お前は、今日は、どこで何をしていた?」

「遊んでたっ!」

「ふざけるなっ!」

 呑気に答えるアーチャーに向けて、イースは凄まじい剣幕で怒号を飛ばす。
 そんなイースを見ても、アーチャーは相変わらず余裕じみた表情である。
 彼にとっては、イースが怒るのは意外な事でも何でもないらしい。
 それを見て苛立ちを覚えながら――しかし、すぐにイースも落ち着こうと頭を冷やした。

「……」

 ……彼を叱責するのは今日が初めてではない。
 昨日も同じだった。毎日同じ事を繰り返すのはばからしい。
 ストレスは少しずつ募っていくが、それを抑える術も自ずと学ばせてくれる。
 ただ、これが二日連続となると、ある疑問が浮かんでしまう。
 彼は聖杯戦争に非協力的らしいが、しかし、この聖杯戦争について、イースが知っているという事は、それはつまり――

「お前は、聖杯戦争をする気がないなら……何故、私に聖杯戦争について伝えたんだ……?」

 ――ほかならぬアーチャーの口から、イースが説明を受けたという事だった。
 イースとアーチャーが主従関係にある事も含め、知っている事は洗いざらい伝えられている。
 それこそ、令呪などの彼にとって不利な条件まで含めて、包み隠さずに話し、ちゃんと知る限りのルールを教えてくれている。
 そこにあるのは、サーヴァントとしてのマスターへの「忠義」だとばかり思っていた。

 しかし、いざ始まってみれば、それから先、アーチャーがサーヴァントらしい事をしてくれる気配はない。
 今のところ戦闘がないとはいえ、偵察くらいはしていても良いし、どちらにしろ情報がイースに渡って来る事は二日間で一度もない。
 少なくとも、イースには今の所、アーチャーのサーヴァントとしての忠義が一切伝わらなかった。
 唯一、彼がサーヴァントらしい事をしたといえば、マスターにきちんとルールを全て語った事だろう。
 最初から聖杯戦争のルールを教えなければ、イースは記憶の回復を不可解に思いながらも聖杯戦争を知らずに過ごしていただろうし、アーチャーは望むように自由に過ごせた筈だ。
 それを知ったうえで、彼は全てをイースに伝えたわけだ。
 その理由がわからなかった。

「へ? 俺がアンタに聖杯戦争を教えた理由?」

「……ああ。私の選んだやり方と、お前の望みは違う――。
 だが、それならば、最初から私に教えなければよかっただけの話だ!
 全て教えて……それは、お前にとって不利になっただけじゃないのか!?」

「……そりゃ、アンタがどう選択するのもアンタの自由だよ。
 どういう道を選ぼうが、俺にマスターを阻むつもりはねェさ。
 ただ、何も知らなきゃ――アンタは、『選ぶ』事すらできない。
 ……そういうわけだから、聖杯戦争についてはちゃんと知ってもらったって事さ」

 そして、今、彼の口から理由を聞いても納得ができなかった。
 アーチャーの口から「自由」という言葉が告げられるのは何度目かわからない程だ。
 その言葉を聞く度に、反吐が出そうになるのを、イースは堪える。

「そんで、アンタが結局この聖杯戦争に乗る方を選んだってだけの話だろ?
 ――まっ、俺はそれに従うなんて一言も言ってないけどねー! ウヒョヒョヒョヒョヒョヒョ」

 煽情的に言うアーチャーだった。
 まあ、こうは言うが――実を言えば、、アーチャーがこの日一日、外出していたのは、都内で起きている大規模な殺害の偵察の為である。
 その過程でどんな情報を得られたのかはわからないが、これは彼の「掃除屋」ならではの癖であった。
 犯罪の匂いをいち早くかぎ取り、毎日、イースの知らぬ所で独自に単独行動させてもらっている。

「――アーチャー」

 イースは全くそれを知らず、ただアーチャーを前にして焦燥感ばかりを募らせる。
 こんな相手と組んでいては、望むように聖杯も得られない、と。

「サーヴァントは、私たちに従う者ではないのか……? 令呪があるのも、その為のモノの筈――」

 声を落として、イースは訊く。

 だが、アーチャーは愛用の黒い装飾銃をくるくると手で弄びながら――

「……へっ。俺は、サーヴァントになろうが、誰かの飼い猫にはならねえよ。
 それに、誰かの飼い猫だって、自分を殺し続ける必要なんてどこにもない筈だぜ?」

 ――まるで、イースの普段置かれている境遇を全て見通しているかのように、言う。

 イースは自分の境遇など一言もアーチャーに話していない。
 だというのに、何故かアーチャーは、イースに言葉を向けた。

 確かに自分は――「飼い猫」と言って良い立場だ。
 管理国家ラビリンスで、最高権力者『メビウス』に仕え、言われるがままに他の世界を侵略する使徒。
 そして、今は地球を狙い、プリキュアの正体である人間たちに近づいていた。
 彼女と出会い、イースは自分の中に奇妙な気持ちが湧き上がるのを実感している……。
 だから、それを拭い去り、メビウスに忠誠を誓う事を証明する為に、イースはこの聖杯戦争に乗ろうとしているのだ。

 彼が知っているのは、イースが聖杯戦争に載っているという事のみ。
 イースは、アーチャーの持つ勘を認めつつも、やはりこの男が好きになれなかった。
 アーチャーはそのあと、付け加えるようにこう言った。





「――――野良猫でも、飼い猫でも……猫は自由に生きるもんだぜっ」







【CLASS】

アーチャー

【真名】

トレイン=ハートネット@BLACK CAT

【ステータス】

筋力C 耐久D 敏捷A+ 魔力D 幸運A 宝具B(A)

【属性】

中立・中庸

【クラススキル】

対魔力:D
 魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。
 大魔術・儀礼呪法などを以ってしても、傷つけるのは難しい。

単独行動:A
 マスター不在でも行動できる。
 ただし宝具の使用などの膨大な魔力を必要とする場合はマスターのバックアップが必要。

【保有スキル】

仕切り直し:B
 窮地から離脱する能力。 
 不利な状況から脱出する方法を瞬時に思い付くことができる。
 加えて逃走に専念する場合、相手の追跡判定にペナルティを与える。

気配遮断:B
 自身の気配を消す能力。
 完全に気配を断てばほぼ不可能となるが、攻撃態勢に移るとランクが大きく下がる。

心眼(偽):A
 直感・第六感による危険回避。虫の知らせとも言われる、天性の才能による危険予知。
 視覚妨害による補正への耐性も併せ持つ。

不殺:B
 標的を決して殺害しない信念。
 ただし、相手が無生物であった場合や、サーヴァントである場合はこの例外になりうる。

【宝具】

『不吉届ける黒い装飾銃(ハーディス)』
ランク:B 種別:対人宝具 レンジ:1~100 最大捕捉:1~6人

 秘密結社「クロノス」からアーチャーが授かった黒い装飾銃。装弾数は六発。
 アーチャーの早すぎる射撃力に対応できる唯一の銃であり、アーチャーがこの宝具以外を使って発砲した場合、銃器の方が壊れてしまうという逸話がある。
 また、攻撃でも壊されることはなく、またどれほどの高温でも簡単に原形を失わない最高金属『オリハルコン』によって生成され、鈍器として利用する事さえも出来る強力な宝具。
 全盛期の能力を持ったアーチャーは、『不吉届ける黒い装飾銃(ハーディス)』で空き缶に穴をあけるだけでなく、連射でその穴に残りの五発を全て貫通させる事さえも出来る。
 彼の持つ高い射撃能力と合わさる事によって、初めてその真価を発揮する事の出来る銃と言って良い。
 サーヴァントの宝具として現界した今回の聖杯戦争では、弾丸は魔力によってその場で生成させる事が出来る(現実の弾丸でも口径に合えば装填できる)。
 生前に使用した特殊弾も、通常の弾丸と同様に魔力で生成する事が出来、炸裂弾なども問題なく使用可能。
 ただし、リロードした状態で現出する事は出来ない為、その都度、魔力で弾丸を出して手動でリロードする必要がある。

『忘れえぬ親友の願い、電磁銃(レールガン)』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1~200 最大捕捉:1人

 ナノマシンにより細胞が進化し、細胞放電現象を起こしたアーチャーが『不吉届ける黒い装飾銃(ハーディス)』に電気を込める事で発動する超速の弾丸。
 いかなる視力や反射神経を持つ者でも、その弾丸の軌跡を見る事が出来ないという逸話を持ち、常人ならばこれを受ければ確実に死亡する。
 ただし、この宝具は、使用に膨大な体力を要する為、一日に使用できる回数が四回までに制限されており、それ以上は撃てない。
 また、この宝具はアーチャー自身が、「ミナツキ・サヤがクリードを止める為に与えてくれた力」と解釈している。
 その考えが宝具の出自にも影響を及ぼしており、「何としてでも止めるべき存在」がアーチャーの前に無い限り、この宝具の使用は封じられてしまう。
 それ故に、今の所は使用そのものが出来ない宝具。

【weapon】

『不吉届ける装飾銃(ハーディス)』

【人物背景】

 かつて、世界を裏で操る暗殺組織「クロノス」の精鋭「時の番人(クロノナンバーズ)」のⅩⅢとして裏世界で名をはせた殺し屋。
 十歳の頃に両親を殺し屋に殺害され、「その殺し屋を殺す為」に、その殺し屋の弟子となり、射撃の技術や卓越した身体能力を得る。
 強い者だけが生き残る裏の世界で一人で生きてきたが、そんな折、クロノスによって拾われ、その能力を買われてⅩⅢの称号と黒い装飾銃ハーディスを贈呈された。
 長らく殺し屋として人間を消してきたが、その果てにある町で、掃除屋ミナツキ・サヤと出会った事で、彼は「自由」に憧れ始め、組織を脱走して猫のように自由に生きる決意をする。
 それ以後、彼は掃除屋として、犯罪者を確保する為に活動。スヴェン=ボルフィードや、イヴといった仲間と共に旅をしながら掃除屋稼業を務める。
 殺し屋だった時代とは裏腹に陽気な性格であるものの、以前は、サヤの仇であるクリード=ディスケンスを前に冷静さを失う場面も見られ、闇を抱える人物であるのも違いない。
 決め台詞は、「不吉を届けに来たぜ」。

【サーヴァントとしての願い】

 特になし。

【基本戦術、方針、運用法】

 アーチャーは『単独行動』が好きです。
 飼い主(マスター)の命令を聞かずに勝手に行動しますが、飼い主の為にやる事はやってくれるので、あまり命令しないようにしましょう。
 実際、彼は遊んでいるフリをしながら、自分の意思で異常事態の調査をしてくれます(「掃除屋」をしている故の癖です)。
 どうしても困ったときは令呪を使って命令を聞かせる方法もありますが、それをやるとアーチャーは拗ねて、それから先に飼い主の為に何もしなくなってしまうかもしれません。
 それから、なるべく多くの餌を食べさせると機嫌がよくなり、飼い主にもなつきやすくなります。
 特に、一日一本のミルクは欠かせないので、これだけは絶対に取り上げないようにしましょう。
 それから、アーチャーは女の涙に弱いので、いざという時は嘘泣きを使うと吉です(ただし、この弱点は飼い主は知りません)。
 要するにアーチャーには、自由と餌を与えて、自分に飼い主がいる事を意識させず、飼い主も自分が飼い主である事を意識しないようにしましょう。




【マスター】

イース@フレッシュプリキュア!

【マスターとしての願い】

 聖杯を得る事により、自分の中の迷いを払う。
 入手した聖杯はメビウス様に捧げる。

【weapon】

『四つ葉のクローバーのペンダント』
 元の世界で桃園ラブたちに「親友の証」として受け取ったペンダント。

【能力・技能】

 イースとしての姿と東せつなとしての姿を使い分け、イースに変身した際にはプリキュアと互角に戦う戦闘力も持つ。
 しかし、ナキワメーケやナケサケーベのカードなど、補助が現在は一切なく、管理国家ラビリンスとこちらの世界を行き来する事も不可能になっており、イースの姿は戦闘以外に使用不能。
 普段は占い師をしている。ボーリングが出来る等、身体能力は元々高いタイプと推察できる。
 ただし、反面で人間界の一般常識は欠けている。

【人物背景】

 管理国家ラビリンスの三幹部の一人。年齢は14歳程度。
 プリキュアの敵であるが、れっきとしたその世界に住む人間である。
 冷徹な性格で、メビウスへの忠誠心も高く、目的の為ならば手段を選ばない性格。
 自分の命さえもメビウスにささげる覚悟を持っているが、反面、人間界でプリキュアを偵察し、関わり合う中で聊かの迷いも生じている。
 参戦時期は第19話終了後。

【方針】

 聖杯を得る。
 たまに占い師として宿代を稼ぎつつ、情報を集め、他のマスターやサーヴァントを狙う。

【備考】

 渋谷区内でテントを張って占い師をしています(営業日は不定期)。



候補作投下順



最終更新:2016年03月03日 12:41