誰にも届かぬ小さな手

工事中

+ イベント概要
━━━━━━━━━その存在は手を伸ばす、世界を支配する王様になるために。

【魔術協会より緊急通達】
貴公の学園より『系統樹の種』の発生を確認した。
『系統樹の種』は近くの存在全てを自分の都合の良いように進化させ、自らの配下とする力を持つ。
存在自体が世界の破滅に繋がりかねない危険な存在である、可能な限り早急に討伐されたし。
此方で観測した討伐対象、配布物については以下を参照し、各々十分に準備をして臨むこと。

討伐対象

Vorpal bunny

二足歩行の巨大な兎、黒色の身体に不気味な赤色の瞳を持つ。
脅威的な膂力と素早さを持ち、その拳と牙を以て敵を蹂躙する。
嘗ては『ラビ』と呼ばれていた、目の前の存在を叩き潰す事のみを目的とする怪物。

Cursed eagle

機銃の翼を持つ黒色の鷲、不気味な赤色の瞳を持ち、聞くに耐えない声で鳴く。
その翼を以て上空を飛び、黒色の弾丸をばら撒き地上を一掃する。
嘗ては『ギン』と呼ばれていた、王に仇なす存在を殺す事のみを目的とする怪物。

Tiny king

ちっぽけな王、系統樹の種、世界を変える為に作り替えられた被験体が一人。
捻くれた黒色の枯木の姿を成しており、根元に出来た木の洞に膝を抱えた少年の姿が見える。
凡ゆる存在を進化させる力を持ち、彼らの力を闘いに合わせて変容させる。
嘗ては『ヒュウ』と呼ばれていた、手に入らぬものを求める事のみを目的とする怪物。

配布アイテム

法玉:魔力付加

強化の魔術を込めた赤色の宝玉。
割ることによって1回のみ、凡ゆる魔術を魔力の消費無しで発動することが出来る。
通常の魔法の威力を上げるために用いるか、普通では使えない強力な魔術を使うために用いることを推奨。

法玉:障壁上級

障壁の魔術を込めた青色の宝玉。
割ることによって3秒間、任意の形の障壁を張ることが出来る。
これによって張られる障壁は上級以下の魔術、物理攻撃を全て遮断する、此方からも攻撃が出来ない点に注意。

法玉:緊急脱出

脱出の魔術を込めた黄色の宝玉。
割ることによって即座に旧校舎から脱出出来る。

  • 開催日時……12/22(Fri) 20:00-24:00予定(点呼19:30-)
  • 参加条件……戦闘能力を持っていること
  • 募集人数……無制限
  • 開催場所……ネポック魔法学校・旧校舎地下

諸概要

  • 多対一、エンド分岐ありの戦闘イベントです、途中参加、途中離脱に対して一切の制限はありません。
  • 成功条件は『Tiny kingの無力化』、失敗条件は『全員の戦闘不能』です。
  • 全員が戦闘不能になった時点で魔術協会の干渉が入り、大規模魔法によりTiny kingは旧校舎と共に消し飛ばされます。
  • その性質上、後味の悪い終わり方をする可能性があります、くれぐれも悔いのない選択を。
  • 皆様どうか命を大事に、全ては生きていてこそ始まります。
彼らを救うも、彼らを殺すも、皆様次第。
そして皆様は彼らを救った、皆様の英断に、感謝を。
その少年は手を伸ばす、誰も傷付けない人間になるために━━━━━━━━━

参加者

悪意に染まった彼の心に義憤を覚え、その存在の左目を貫いた姉妹。
約束を守る為に彼に慈愛を以て話しかけ、彼の心を解放した少女。
悪意の中で尚自らの意志を貫き通し、その存在に鉄槌を落とした少年。
自らの道を信じ、自らの生徒を信じ、その存在の右目を貫いた教師。
殺し兎の心の内、白兎の本心を見つけ、二匹の守護獣を救った教師。

【Happy END:ヒュウと言う名の少年】

ラビとギンを支配していた二つの目は、英雄たちによって打ち砕かれ彼らをその支配から解放した。
その瞳の破壊は、同じく少年を支配していたその悪意の鎖を緩め、その心に一人の少女の言葉を届かせる。
流した涙一滴、小さな救いを求める言葉と共に少年は手を伸ばし、その手を英雄たちは引っ張り上げた。
往生際悪く少年を捕らえ、暴れ出す系統樹の種は、その身を渾身の一撃で以て粉砕され消滅。
かくして少年を縛り上げていた系統樹の種という悪意は消え去り、彼はヒュウという名のちっぽけな人間になる。
彼はきっと、二度と誰も傷つけることはなく、二度と悪意にその身を呑まれることも無いだろう。
彼には、手を伸ばした時に救ってくれる、大切な人達が存在するのだから。

報酬

クエストクリア報酬

【空っぽの法玉】

対象者:全員
何の魔力も込められていない透明な宝玉。
自分で魔力を込めることにより、割ると魔術が発動する法玉を作り出すことが出来る。
勿論使えるのは一回限り、ご利用は計画的に。

特別報酬

【ラビッツフット】

対象者:ロイコ・クローディア
白兎の足を模したフワフワのストラップ、悪意の澱からラビを救った証。
持ち主に一日に一回、ささやかでたわいのない幸運を授けるという。

【ギンの弾丸】

対象者:ロイコ・クローディア
銀色の弾丸を模したストラップ、悪意の澱からギンを救った証。
持ち主にささやかな加護を与え、悪意や呪いに対する小さな耐性を授けるという。

【シンカの魂】

対象者:バーラント・アントン
ヒュウの魂の欠片とTiny kingの残滓が混ざり合い形成された生霊に近い存在。
意志はなく持ち主の言う通りに行動する、それ自体は戦闘能力皆無の矮小な存在である。
取り憑いた存在の潜在能力を引き出すとされる、使用には低級霊を操る程度の能力が必要。

【クリスタルウィル】

対象者:イロピア・テセフィル&フローラ・テセフィル
Tiny kingの目が意志の力によって浄化された、澄んだ緑色をしている宝石。
何故かいつもほんのりと温かく、中心に決して消えない輝きを持っている。
持ち主の心が折れた時にこそ強く輝き、持ち主にあらゆる障害を乗り越える心の強さを与えるという。

【ココロのカケラ】

対象者:シャミル・キャラミット
光の加減で七色に輝くハートの形をした小さな宝石、ヒュウの心の具現化。
非常に美しい宝石だが、宝石商に見せても必ず「価値はない」と一蹴される。
持ち主に命の危機が訪れた時、自ら割れ持ち主の身代わりになるという。

【大勲章:Darwin】

対象者:ヴァン・ローライト
系統樹の種を討伐した証、魔術協会から代表者に贈られた勲章。
金色に輝くこの勲章は、一番目の系統樹の種を討伐した大魔導士の名を冠する。
協会直々の栄誉の証ではあるが、これによって何か特権が与えられるわけではない。

IF

━━━━━━━━━それは、此処とは違う世界に存在した可能性。
━━━━━━━━━それは、この世界にも尚、起こり得た可能性。
+ 覗く
+ IF ~Tiny kingを倒せず、全員が戦闘不能になる

【Quest Failed:楽園の林檎】

その存在はあまりにも強大で、強大なまま鎮座し続ける。
最後の黄色の宝玉が割られた、もうその場所には狂ったちっぽけな王しか存在しない。
魔術協会は失望し、そして認可する、大規模魔術「Paradise lost」の使用を。
勝利を確信し、狂ったような哄笑を上げ続ける孤独な王に、その旧校舎に。
光の雨が降り注ぎ、何もかもが消えてなくなった……彼が伸ばした小さな手も、その奥底の想いも。
全てを失った地に降るは雨、亡骸も残せぬ彼の墓標に降るはただただ、雨━━━━━━━━━

+ IF ~二匹の守護獣を殺害し、ただ一人、ヒュウだけを悪意から引き上げる

【Bad END:さよなら世界】

悪意から解放された少年が初めに見るは英雄達、二度目に見るは守護獣達。
その目に、その心に、残酷なまでに事実は映る、二匹の守護獣はもう、彼に話すことも無い。
亡骸を前に膝をつく、その少年にはもう、何の音も聞こえてはいなかった。
虚ろな目から涙を零す、最後に残した言葉は「ごめんなさい」、彼らに対する謝罪の言葉。
絶望した少年が握るは黒の枝、何の躊躇いもなく胸元に突き刺せば、少年の命はあっけなく散る。
彼は確かに救われた、でも彼の心はもう死んでいた、殺されてしまっていた━━━━━━━━━

+ IF ~二匹の守護獣を救い、僅かにでも希望を抱いたヒュウを、殺害する

【Sad END:メモリアル・ロスト】

諦めたように目を瞑り、Tiny kingはその生涯を終える。
救われることを諦めた少年は、黒い塵となり風に吹かれ、まるで何もなかったかのように。
そう、それはそこにある少年だけでなく、記憶にある少年ですらも。
目を覚ました二匹の守護獣はもう、少年のことを一かけらも覚えていなかった。
進化して得たものも全てを失って、ただの白兎とただの黒鷲として、彼らはあらぬ方向へと去っていく。
少年の存在は世界に何も残さない、系統樹の種は世界に必要のないもの故に━━━━━━━━━

+ IF ~二匹の守護獣を殺害し、本性を現したTiny kingを殺害する

【Normal END:ティアードロップ】

自身を消し去る一撃に、Tiny kingは断末魔と共に、その存在を塵に返していく。
ようやっと目を覚ました少年は、自分がもうすぐ消えゆくことをようやっと知ることになる。
ほんの少しの走馬燈、ちっぽけな12年間の反芻の後、少年は、笑った。
殺されることに肯定的に、自分が消えることを許容して、少年は英雄達に静かに言う。
「ありがとう」……これでもう、何かを傷つけることもなく、静かに眠ることが出来る。
そして消え去る黒の大樹、後に残るは静寂と、彼の流した清澄の涙のみ━━━━━━━━━

+ IF ~全てを救う、Tiny kingすらもその悪意の澱から救い上げる

【Another END:処刑台要らずの白の王】

その道をTiny kingは理解しない、理解しないつもりであった。
自らに差し伸べられた手も、自らを許容する心も、全て纏めて破壊し屈服させるつもりだった。
そんな悪意の澱を、認める存在が居た、救おうとする存在が居た。
絶対悪であろうとするその道の苦しさから、救い上げてくれる存在が居た。
黒の大樹は浄化され、その色を白に変え行く、心に残るはたった一かけら、されど大きな慈愛。
文字通り全てを救った英雄達に、その存在は自らの意志を、白の枝を授けるのだった━━━━━━━━━

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最終更新:2017年12月24日 22:48