手紙

銀河さんへ

鷹臣です。お元気ですか?怪我や病気はしてませんか?
この手紙が無事銀河さんの手元に届いてくれることを祈って書いています。
手紙を書くということに不慣れで、変なところがあるかもしれませんが見逃してください。

今私達は迷宮を抜けたこちらの世界で復興に当たっています。(私たちはこちらをB世界、元々居たそちらをA世界と呼んでいます)(こちらは暫く前に放棄されてしまった世界のようです)
なるべく早くそちらの世界に戻りたいのですが、それには情報も人手も戦力も不足している状況です。
というのも、私達がこちらのB世界に来た様に、元々B世界にいた人たちがそちらのA世界に辿り着いてしまい、現状私達と彼らは対立している状態です。
今そちらへ帰還したとして、殆どの人にはB世界の人と私達の区別はつかず、B世界の人達に命じられたA世界の国民や、事情を知らない人達と衝突する可能性は高く、また私達はそれを望みません。
私達の愛した世界です、いずれはそちらへ戻りたいと思っています。しかしその前にせめて家族や親しい人だけにでもこちらに来て一緒にいてほしいのです。
今、私にそちらでの銀河さんの様子はわかりません。いつものように、誰かを護るために戦っているかもしれない、もしかしたら平和に暮らしているかもしれない。そう考えればこのお願いは傲慢で自分勝手なもののような気もします。
けれど、やっぱり嘘はつけません。私は貴方と一緒に居たいです。
今回、各国で同じように手紙を託して、みなさんにこちらの世界に来ているようにお願いをしています。
おそらくこの行動に対してそちらの世界にいるB世界の人々は怒り、私達を攻撃してくるだろうという予想がされています。その手段として、親しい人を攻撃してくる可能性もあります。
そのことを考えると、みんな気が気ではありません。勿論私も、復興をするにしても帰還をするにしても、酷く気がかりで心配ばかりしてしまいます。
この手紙を、ダガーマンさん達に託すことになっています。彼らを信じて、できたら、彼らと一緒にこちらへ来てもらえないでしょうか。
本当は、私がそちらに行けるのが一番いいんでしょうけれど。

貴方に会えないと寂しくて、気弱になってしまってダメですね。
このお願いも、全国のみんなで相談してこうしようと決めたのもありますが、一番は私が貴方に会いたいんです。わがままじゃないかな、って不安もあります。
ああ、段々何を書けばいいのかわからなくなってきちゃいました。手紙でも煩いですね、私。上手く伝わるといいんですが……。

一日でも早く、貴方に会いたいです。でも何より、無事でいてほしいです。
愛しています。

鷹臣より

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最終更新:2017年09月07日 23:19