ノックバック




攻撃をヒット、またはガードさせたときに相手がのけぞって後ろへ下がるシステム
相手が画面端を背負っている場合はそれ以上後ろへ下がれないため、代わりに自分が後ろへ下がる
空中でも同じようにノックバックは起こる

搭載していないゲームは殆ど無いと言い切れるほどに一般的な仕様だが、その仕様にはそれぞれ差がある
 

◯存在意義

ノックバックが無かったら、と考えると分かりやすいだろう
 

・例1
ノックバックが存在しないカンフーマンAと、同じ仕様のカンフーマンBが存在するとする
カンフーマンAはジャンプ攻撃をBにガードさせることに成功し、着地後に小パンを連打キャンセルして刻んだ
普通ならばこれはノックバックの影響で三発程度刻んだ後離れて当たらなくなるが、このカンフーマンはノックバックが全くないため、一生離れる事は無い
一般的に小パンが連打キャンセルされた場合は連続ガードとなるため、ガードキャンセルでもしない限り終わる事は無い
つまりは詰みとなる

また、これがガードではなくヒットであった場合は永久コンボとなり、そのまま死亡が確定するだろう


・例2
お互い条件が全く同じカンフーマンCとDが存在するとする
小パンの発生Fは4F
立ち強攻撃のヒット、ガード時硬直差はどちらも-10Fで、そこからキャンセル出来る技は無い
そして立ち強攻撃にのみノックバックがないという設定

カンフーマンCは立ち回りの刺し合いで、Dに立ち強攻撃をガードされた
立ち強攻撃は-10F、小パンの発生は4F
単純に計算してガード後に小パンが確定してしまうため、Cはそのまま小パンからコンボを食らった

立ち回りの刺し合いで立ち強攻撃をガードされた場合、ノックバックが存在すればリーチの短い小パンが確定することはまずない
何故かというと、刺し合いで強攻撃をガードされたということは、ある程度二人は距離が空いており、少なくとも密着ではない場合が殆どだからだ

その状況で攻撃をガードされたということは、普通は元々空いていた距離が更にノックバックで離れるため、お互い何も届かず状況的には五分または微不利になる
(フレーム的にはもちろん大きく不利だが、距離が開くため仕切り直しになるということ)
しかしこのカンフーマンはノックバックがないため、殆どそういったフォローは利かなくなってしまうのだ

このようにノックバックは、相手との距離がある程度のやり取りで離れることで、攻めに終わりを生み、リスク軽減をしてくれる偉大なシステムなのだ
ちなみに攻撃している最中のやられ判定が攻撃が終了した後もその場に残り続ける場合は、ノックバックで距離が離れても相手の攻撃が届く場合が多い
 




◯ノックバックの度合い

ノックバックを0にしているキャラは流石に殆ど存在しないため上は極端な例ではあるが、ノックバックが非常に少ない場合もこれに近い状況にはなる

上の例1をノックバックが非常に少ないという条件に置き換えた場合、永遠に離れないという事は無いものの拘束している時間が非常に長くなるため、その間カンフーマンBは相手に択をかけ続けられることになる

例2を置き換えた場合は殆ど同じく、確定場面が非常に多くなる


では逆に、ノックバックが非常に大きい場合はどうなるだろうか

例1を置き換えた場合は、連打キャンセルが搭載されていたとしても小パンが殆ど刻めなくなる
チェーンコンボが搭載されている場合も同じく、キャンセルしても殆ど繋がらなくなるだろう

例2の条件に置き換えた場合、ノックバックし過ぎて相手の当たる攻撃が全くなくなるため、ガードされたときのリスクは-10Fのままだがリスクはほぼ0になってしまう
 

このように、ノックバックは大きすぎても小さすぎても問題があるのだ
それぞれの技の用途に適したノックバック量の設定が必要とされる
ただノックバックの量を技ごとに設定する際、殆どの場合参考にしているゲームをそのまま持ってくればそこまで問題はないだろうと思われる
 


・ゲームごとのノックバックの差
ゲームによってそれぞれ差がある
ストシリーズやkofのような所謂非コンボゲーは、全体的にノックバックが大きめである場合が多い
そのためジャンプ攻撃からコンボをスタートした場合、ノックバックが比較的少ないゲームと同じような、ノックバックの事をあまり考慮しないコンボをすると途中でスカってしまう場合がある
(ジャンプ攻撃自体のノックバックは小さいが、結果的に繋がらなくなる)

ストシリーズやkofとは別の、チェーンコンボがあるような所謂コンボゲーでは比較的ノックバックが少ない傾向にある
これはコンボゲーの攻めの強さを表しているのと同時に、ノックバックが大きすぎるとただのチェーンコンボが繋がらなく可能性もあるため
ただし前述の通り、ノックバックが短すぎるのも問題なので注意は必要

また、空中画面端の相手に当てたときも基本的にノックバックは起こる
ストシリーズ(全作品ではない)やcvs、ヴァンパイアシリーズ、mvcのようなcapcom作品では空中画面端で攻撃を当ててもノックバックしない作品も多いが、前述の通りノックバックは攻めを終わらせるために必要なものであり、チェーンコンボを持っているキャラがこの仕様だと地上と同じく攻めが終わらない可能性があるため危険
(ヴァンパイアやmvcもチェーンコンボがあるが、これらはアドガがあるため守る側の意志で引き離せる)

ちなみにカンフーマンも空中画面端でノックバックしない仕様なので、流用しないように注意
 



〇状況別ノックバック量

ノックバックは攻撃がヒットまたはガードされた時に中央、画面端、そして空中の中央と画面端でも起こるということは理解出来たとは思うが、実際の起こる量はどの程度なのだろうか
 

△地上ノックバック

ノックバックの量はゲームによって異なるが
・ヒット時とガード時のノックバック量は同じ
・画面端以外の場所で相手がノックバックする量と、画面端で自分がノックバックする量は同じ
・画面端から若干離れた位置からノックバックし始めた場合、相手が画面端に到達するまでは相手のみノックバックし、到達した後は残った量自分がノックバックする

という原則は一部を除き変わらない

ただしmugenでもその仕様が同じとは限らないため、小攻撃が中央よりも入ったり、中央だと入らないコンボが画面端だと想定外の形で繋がってしまうことがよくある
必ずしも再現しないといけない仕様というわけではないが、なるべくこれに近い仕様であることが望ましい
 

△空中ノックバック

空中でもノックバックはするのだが、その仕様は若干特殊
まず、空中なためノックバックするときの状況が地上と違う

地上では、相手の攻撃を受けた際に地上をそのまま滑っても摩擦で直ぐに止まるが、空中では後ろへ吹っ飛んでも減速はするものの止めるものが無いため、着地するまで後ろへ動き続ける

そして吹っ飛ぶ際のベクトルも違う
ヒット時は後ろ斜め上へ少し浮くが、ガード時は基本ガードした瞬間だけその瞬間からのy軸にとどまるものの、浮くことはなくそのまま下がる
更にヒット時はやられから復帰する空中受け身動作が入るため、実際に吹っ飛んだ分よりも更に後ろへ下がることになる
ヒット時の吹っ飛びベクトルがガード時と同じ場合、2段ジャンプを利用したエリアルコンボが可能でも相手が浮かないので使いどころがあまりなくなってしまう

それ以外の仕様は基本地上と同じ

 

 

最終更新:2018年02月28日 00:09