基礎システム





ゲーム、キャラを大きく特徴づけるものの一つ
ゲーム固有のシステムが強くなれば強くなるほど、そのシステムを前提としたゲームバランスが組まれるようになる

つまり、それを必ずしも持っているとは限らないmugenという環境では、強いシステム出身キャラとそうでないキャラで大きな差が出来てしまう場合があるの
それ故にシステムは、そのキャラの持つ技と同じかそれ以上に調整が大事になる


このページではブロッキングや緊急回避といったゲーム特有の特殊なシステムとは別に、多くのゲームに搭載されている連打キャンセル等の基礎的なシステムについて解説している
また2段ジャンプ等は基礎動作に統合したのでそちらを参照のこと


〇キャンセル(攻撃)

通常技から通常技、通常技から必殺技や超必といった攻撃全般のキャンセルシステム
何らかのルートは殆どの格闘ゲームに搭載されている
ただしストシリーズのようなゲームでは、これらのキャンセルは空中では行えない場合が多い


・条件
これらの一般的なキャンセルシステムは、全て相手に攻撃が当たっている事が最も重要な前提である

空振りキャンセルも一部のゲームには搭載されているが、その技のリスクを大きく下げてしまう可能性があるため、安易な搭載は勧められない
ちなみにヒットストップの時間をキャンセルして他の技へ移る事は不可能だが、ヒットストップ自体は動作ではなく同じ時間お互い止まっている時間なので寧ろ自分だけ動けてしまうと不自然になる

 

・キャンセル猶予
ゲームによって異なるが、ヒットしていれば動作中いつでもキャンセル出来るということは基本的にはない
ヒットストップの時間も含めて猶予は十数F前後のものが多い
この猶予が長いほどコンボの自由度やヒット確認、暴れ潰しの容易さが上がる可能性がある

mugenではこの猶予時間が非常に長い、または動作終了までいつでもキャンセル可能なキャラが多い
特にこの場合キャンセルルートの多いチェーンコンボを利用すればどのタイミングでも暴れ潰し可能になり、ある程度安定して暴れられるタイミングというものが少なくなるためターンを相手が奪えず、動けなくなった結果また固めがスタートしてしまうというループに陥る場合が多い

そのため、動作の終わり際はキャンセル不可能なように猶予時間はある程度制限した方が良いだろう

 

攻撃発生前 ヒットストップ 硬直(前半) 硬直(後半)
キャンセルは効かないが先行入力は効く
隙だらけの瞬間
キャンセルは効かないが先行入力は効く
お互い何も出来ない時間
先行入力によるキャンセルは効くが、作品によっては入力を受け付けていない場合もある キャンセルが効かない場合が多い

 

ゲームごとのキャンセル猶予(ヒットストップ含む)
・ストⅢ3rdリュウ(キャラごとに若干上下)
中足 12F
小足 6F
近中P 11F
遠中P 15F
屈中P 12F
近大P 12F
屈大P 12F
昇龍拳 12F/12F/13F/8F 1段目のみキャンセル可
波動拳 4F/4F/4F/4F 前半2Fと後半2Fで、暗転時の弾の形が変化

・kof
ヒットストップから攻撃判定が出ている間(持続時間)

・ギルティギア
(ヒットストップから攻撃判定が出ている間)-1F

 



〇チェーンコンボ(チェーン)

通常技から通常技へ、通常技から特殊技へのキャンセルシステム
ゲームによってガトリングなど名称のブレはあるが、基本法則は大体同じ

搭載されているだけでコンボの自由度やヒット確認、暴れ潰しの容易さが格段に上がる便利なシステム
搭載しておいて損はないが、技と技が簡単に繋がってしまうためしっかりとコンボに補正や制限をかけないと、簡単に10割や永久コンボが生まれてしまう点には注意

弱→(中)→強、通常技→特殊技といった下から上へのキャンセルは可能だが、強→(中)→弱や特殊技→通常技といった上から下へのキャンセルは基本出来ない
また同じゲーム内でもキャラごとにキャンセル可能なルートは細かく異なるが、立ち攻撃からしゃがみ攻撃、しゃがみ攻撃から立ち攻撃へのキャンセルも可能な場合が多い(不可能なルートも存在)
ただしループしてしまうため同じボタンで立ち→しゃがみ→立ちのルートは小攻撃を除き殆どの場合不可能

mugenでは立ちからしゃがみ、しゃがみから立ちへのチェーンが不可能なキャラが多く、立ち攻撃に設定されることが多い中段を出せるタイミングで、しゃがみ攻撃が殆どな下段攻撃を出せなくなってしまい、結果択として成立しなくなってしまっている場合が多い

 




〇連打キャンセル(連キャン)

同じボタンだけで複数回キャンセル発動出来るシステム
一部ゲームを除き小攻撃以外には設定されない

また地上で連キャン出来るキャラでも、他のキャンセルシステムが空中で使えないゲームならばこれも搭載されない場合が殆ど
その代わりに空中小攻撃の持続が非常に長くなっているゲームは多い
 

・用途
チェーンがあればヒット確認の容易さ等は既にある程度保障されるが、小攻撃よりも上の技を出してしまうと相手との距離や硬直差の関係で、状況的にはあまり良くなくなってしまう
しかし小攻撃のみで複数回キャンセル出来るなら距離も比較的離れず、硬直差も多くは五分以上で例え悪くてもキャンセルでごまかせるため攻め継続も可能

また下段が連キャン出来る場合は単純に下段を沢山刻めるため、相手が中段を警戒してファジーガード等でうっかり立った所に食らうという状況も多く、崩しの観点で小攻撃が上段と下段の場合でかなり差が生まれる
そのため各ゲームによって小攻撃に該当する技でも下段と上段で付随する性能に差を設けていたりする場合も多い
詳しくは小攻撃の項目を参照のこと
 

・空振りキャンセル
前述の通りキャンセルというものは基本相手に当てなければ行えないが、連キャンに関しては特殊で空振り時でもキャンセル可能な場合が多い
判定の弱い技や、前進後に攻撃する技を連打して置いておく事で対策が可能




空振りキャンセル(空キャン)

通常のキャンセルシステムはヒット時とガード時にのみ可能なものだが、空キャンはヒットしていない時でもキャンセルして他の技を出せるシステム

空振りキャンセルと呼ばれるものもいくつかパターンがある
・発生前からキャンセル出来るもの
・発生後しばらくキャンセル出来るもの
・動作中いつでもキャンセル出来るもの

発生前からキャンセル出来るものはともかく、その他の2つは攻撃が当たっていなくても技の硬直を他の動作でキャンセル出来てしまうため、技のリスクを大きく下げてしまう可能性があり、一部動作(同時押し)を除き搭載されているゲームはあまり多くない

例えばリュウが波動拳を撃った場合、通常ならジャンプで飛び越されてしまうと隙だらけな瞬間が存在するが、空振りキャンセルして真昇龍拳を出せてしまうとその隙は実質存在しないことになってしまい、非常に強力である
また他には発生が若干遅くアニメーションが大きいような攻撃を考えた時、通常ならば空振り時は大きな隙を晒すことになるが、空キャンが可能ならば動作を見てから隙に攻撃を入れようとした相手に更に新たな攻撃が飛んでくるためかなり厄介である

発生後以降に空キャン出来るゲームでも、多くはkofやスト2、cvs2のように発生後(赤枠が出ている間、もしくは赤枠消失後も数F間のみ)まであり、いつでもキャンセル出来るというゲームはmvcくらいであまり多くはない


・同時押し時
1Fのズレもなく、全く同時に2つ以上のボタンを押すのは難しく、かなり慣れが必要である
そのため同時押しだけは多少のずらし押しでも発動でき、2F前後は攻撃ボタンの技を同時押し技でのみ空キャン可能なゲームが多い
実はmugenはデフォルトでこれが可能になっているがikemenは残念ながら不可能なので、mugenと同じ感覚でやると同時押しが全く出なくなる

ちなみにストⅢ3rdでは動き始めの数Fで本体が横方向へ移動する通常技を空キャンして投げを発動すると、発動前に若干横方向へ移動してから投げる事で間合いが広がるというテクニックがあり、mugenキャラでも同じ条件が揃っていれば可能


 




〇先行入力

その技を出せないタイミングでコマンドを入力してしまってもそれを数F間保持し、出せるタイミングに移った瞬間自動でその技が出るシステム
技を少しの間だけ予約できる、と考えると分かりやすいかもしれない

これがあるのとないのでは操作難易度や快適さが異なるため、極力搭載したい
 

・意義
前述の通り、基本のキャンセル受付時間というものはヒットストップからのけぞり時間中の数十F間である
しかし毎回攻撃が当たってから入力していたのでは、最速入力(猶予0F)を要求されるような猶予の短いコンボはヒットストップの最中を狙って入力しなければならない事になり、それでは単なるチェーンコンボですら失敗してしまう可能性が出て無駄に難易度が高くなる
またリバサで無敵技を使おうにも先行入力がないと起き上がった瞬間に入力しないとならないため最速で出すのが非常に難しくなり、ピッタリ重ねられた相手の起き攻めに負けてしまう可能性が高い
それらを解決するのがこの先行入力である

先行入力があれば技がヒットする前に入力しても技が出るため、タイミング調整の必要がない繋ぎは順番にボタンを押すだけで最速で発動し、簡単に繋がってくれて非常にお手軽になる
お手軽にコンボされるのが嫌な人はこれとは関係なく別に始動や距離別に強いコンボパーツを設定し、簡単に長いコンボへ繋げられないようにすれば単なるお手軽コンボキャラにならずに済むだろう
(これについての詳細は後日)
 

・長さ
先行入力の受付時間はゲームによって異なるが、再現系でもなければ3~5F程度で構わないだろう

各ゲームの先行入力の長さ
・BBCF
攻撃に関する先行入力 5F
硬直からダッシュを入力する際の先行入力 3F
(ダッシュ先行入力により小パン>ダッシュ小パンを簡単に最速で行う事ができ、固めが強力に)

・GGXrd
先行入力 2F
(リバサ金バーストのみ1F)

・MBAACC
特殊技、必殺技、超必でのみ有効な先行入力 4F
(リバサのみ1F)

・ストV
先行入力 5F
(ただしチェーンコンボはないため形の上では目押しコンボとなり、タイミングの調整はある程度必要)

 

 

最終更新:2018年03月26日 11:17