某月某日:AM11:30

人で賑わう休日のショッピングモール。二階の男子トイレの個室で震える一人の男がいた。

「や…やめろ…来るな……来るなあああああ!!」


某月某日:同時刻

ショッピングモールの屋上に、豊かな肢体を胸元から臍下まで空いたスーツに包み、その上から白衣を着た褐色肌の眼鏡をかけた美女が佇んでいた。

「これで三度目…そろそろ釣れるはず」


某月某日:AM11:33

男子トイレに入った高校生が、全身を金属製の甲殻に覆われた異形の人型に遭遇した。


某月某日:AM11:34

ショッピングモール内に現れた異形が無差別殺戮を開始した。


某月某日:PM12:47

既に何度も経験済みの警察によりショッピングモールの包囲と、周辺の避難が完了。


某月某日:PM12:53

生きている人間が居なくなったショッピングモール一階に二つの人影が在った。

「なあランサー、やっぱり“アレ”かな」

「実際に見てみないことにはなんとも言えんがな」

この二人はランサーとそのマスター、最近二度に渡って惨劇を引き起こした異形を、聖杯戦争に関連する事柄とみて調査していたところ、この事件の発生を知り、ここにやって来たのだ。

「まあ…間違い無く巷を騒がせている“化け物”だろうな」

「か…勝てるか?」

「どうせ使い魔さ」

そこで言葉を切り、槍を構えるランサー。その前に全身を金属製の甲殻で覆われた、人型の異形が現れた。

「GYASYAAAAAAAAAAA!!!」

「下がってろ!!マスター!!」


某月某日:PM20:11

市街地にあるマンションの一室を、上空から監視する異形が在った。

「フフフ…まずは一匹。」

異形が見つめる部屋に居るのは昼間モールに現れたランサーのマスター。
異形はその能力により、街中の監視カメラ全てを、己が“眼”として使用することが出来た。
あのモールに現れた主従は、誰にも見られていないと思っっているだろうが、実際には顔形から戦い方まで監視され、住居まで特定されているのだった。

「死ねっ!!」

放たれた複数の光弾が複雑な軌道を描きながら、標的がいるマンションの一室に殺到する。
夜の静寂を破る爆発音が辺り一帯に轟き、数瞬後、ガスにでも引火したのか夜闇を赤く染め上げて火が燃え出した。
ランサーのマスターが室内にいることは確認済み。ランサーが居た所でこれではまず助かるまい。

「貴様…!!」

燃え盛る室内からベランダに現れ此方を睨みつけるランサー、一人だけの所を見るとマスターは死んだらしい。その戦果に満足すると、異形は最速を誇るランサークラスの俊足でも到底及ばぬ速度で、夜空の彼方へ飛び去って行った。


翌日

「幸せには……『2つの場合』があると思うんだ。
ひとつは、絶望が…希望に変わった時…幸せだと感じる。

そして幸せだと感じる『2つ目』の状況は…!!
絶望したヤツを見おろす時だあああーーーッ!!」

某所にある個人病院の住居部分で猛る一人の男の姿があった。
男の前には先日ショッピングモールの屋上にいた美女の姿。
女の顰めっ面を意にも介さず、男は言葉を続ける。

「な・ん・で…イキナリ吹っ飛ばしてるんだッ!絶望するヒマも無いだろうがッ!」

「それでは、私がランサーと交戦することになる。」

「戦わなくったって良いんだよッ!今日は良いことしたって思って、いい気になっている所へ、厳しい現実を叩きつけられて希望が絶望に変わる所を記録すれば良いんだよッ!」

「わかりました…以後は気をつけます」

マスターに対する侮蔑が噴出しそうになるのをなんとか堪えて女は頭を下げた。






【クラス】
アーチャー

【真名】
ベアトリス・グレーぜ@BLASSREITER

【ステータス】

通常時
筋力:E 耐久:E 敏捷:C 幸運:D 魔力:D 宝具:C

変身時
筋力:C 耐久:C 敏捷:A++ 幸運:D 魔力:D 宝具:C

【属性】
混沌・悪

【クラススキル】
対魔力:D
一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

単独行動:C
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。
ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。

【保有スキル】

ブラスレイター:B
ナノマシンにより人知を超えた力を獲得し、異形にの姿に変わる者達の総称。
アーチャーは高い能力を有する高位のブラスレイターであり、下位種であるデモニアックを使役することが可能。
機械と融合し自分の肉体の様に操る事や、コンピューターのハッキングも簡単に行える。
融合能力の他に、自分の思い描いた「ビジョン」を身体から具現化させられる。
騎乗・道具作成・使い魔・自己改造スキルを併せ持つ複合スキル。

千里眼:C
視力の良さ。遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。

信仰の加護(偽):B
己が信仰に殉じた者のみが持つスキル。
アーチャーは神では無く個人に絶対の信仰を寄せた為、(偽)がつく。
信心から自己の精神・肉体の絶対性が生じる。

射撃:B
飛び道具を用いて戦う際に命中と威力にプラス補正が掛かる。




【宝具】
進化齎す蒼白き馬(ペイルホース)
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1~5 最大補足:1~5

アーチャーの血液内に存在するナノマシン。空気中では一分で分解消滅するが、血液の直接接触や、空気中のペイルホースがかすり傷からでも体内に入ることで感染し、生者と死者を問わず肉体を変容させる。
生者が感染すれば、発熱や咳などの体調不良を起こし、見るもの全てがデモニアックに見えるという幻覚に苛まれ、強い破壊衝動や殺人衝動により凶暴化する。
48時間後に完全にデモニアック化し、上位種のブラスレイターに使役される。
デモニアックもブラスレイター同様、金属と融合し機械を自分の肉体同様に操れる。
死者であれば人格も理性も無く暴れ狂う。
本来は72種の遺伝子パターンのどれかに該当すればブラスレイターとなれるが、この宝具は遺伝子パターンに全く関係無くデモニアックへと変貌させる。
サーヴァントには効果を発揮しないが、マスターにはその効果を発揮する。
この宝具により生成されたデモニアックはEランクの宝具に値する神秘を獲得する。

【宝具】
タイプXXIX(アスタロト)
ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:- 最大補足:自分自身

宝具 進化齎す蒼白き馬(ペイルホース) によりアーチャーが変身した姿。
マッハ5という高速で飛行し、追尾式の板野サーカスな軌道を描く光弾を複数放って攻撃を行う。
細い針の様な爪で近接戦闘を行うことも可能
空軍基地を制圧できる程の数のデモニアックを制御可能

【weapon】
爪:
人間形態でもナイフ程度の長さに伸び、拳銃弾を弾く強度がある。

【人物背景】
かつて貴族の馬の世話をしていた異民(難民の様なもの)世話をしていた馬が老いて役に立たなくなったので毒殺を命じられるが、殺すことが出来ずに馬を連れて逃げ出す。
しかし追っ手に馬が撃たれて致命傷を負い、ベアトリスも暴行を受けて殺されそうなところをザーギンに救われ、ブラスレイターとなる。
その後は目をつけた人間にペイルホースを注入してブラスレイターとし、死体安置所などの死体をデモニアックとして事件を起こさせる。
最後は自分がブラスレイターとしたヘルマンとマレクにより倒される。
ザーギンに心酔してはいたものの、ザーギンの理想である『生きるべき人間を生かす為に、生きるに値しないものを滅ぼす』という考えをどこまで理解していたかは不明。


【方針】
自我の有るデモニアックはいらないので、なるべく死体を集めてデモニアックの軍団を作る。
数が揃えば物量で敵を蹂躙して行く。

【聖杯にかける願い】
受肉して世界中にペイルホースを撒き、旧人類を滅ぼす。




【マスター】
チョコラータ@ジョジョの奇妙な冒険 黄金の旋風

【能力・技能】
医学関係に高い技術と知識を持つ。人間への拷問に転用可能

スタンド:グリーン・デイ
【スタンド】
スタンド名『グリーン・ディ』
破壊力ーA スピードーC 射程距離ーA 持続力ーA 精密動作性ーE 成長性ーA

全身から煙上のカビを噴出しているかの様な人型。

生物を腐らせる殺人カビを散布するスタンド
殺人カビの発動条件は『現在位置より低い場所に移動すると発動する』というもの。
その殺傷能力は車から降りただけで死ぬ。坂道を下ると、身体が足からバラバラになって行く。という超凶悪なレベル。
しかもこのカビは死体から人に感染する。射程距離は作中からすると都市一つ分。
このカビは生物にしか生えない為、死体には効かない。カビに侵食された生物学死亡すればそこで侵食は止まる。

応用として傷口をカビで覆って止血することが可能。バラバラ状態になっても死なない。そして動き回れる。


【weapon】
役割上で手に入れた薬物とメス

【ロール】
個人病院を経営している。病院のある場所は、燃えるゴミは月水金に出すことになっている地区。

【人物背景】
ブチャティに『吐き気を催す邪悪』と評されたディアボロでさえ「最低のゲス」「生かしておきたく無い」と言わしめるとんでもない外道。
グリーン・デイを街中で平然と使用するその性格は真性の狂人である。

元々は医者で、医療ミスにより患者を死なせて、解雇された所をボスに拾われてマフィア入り……というのは表向きの話で、実際には医療ミスに見せかけて患者を殺していた。
これ以外にも最低でも四人の健康な人間を、病気と診断し手術を行ったり、麻酔を弱くして手術中に覚醒させるといった鬼畜行為を行っている。

人の死に強い好奇心を示し、それを観察することで至上の喜びに満たされるという性癖を持つ。
14~16歳の時に従事した寝たきり老人への介護活動の際には、肉体的・精神的に追い込んで少なくとも9人自殺させている。
年寄り達が追い込まれ、絶望し、自殺するまでを克明に記録していた。
医者になったのは人の痛みや死をより間近で観察できる為である。

【令呪の形・位置】
五芒星の形をしたのが右掌に有る

【聖杯にかける願い】
ボスの死。大規模な災害を発生させて人間が苦しむ様をよ~く観察し、記録する。

【方針】
人の死を観察する為に大規模な災害を発生させる。他のマスターは絶望するまで嬲って、その様をよ~く観察し、記録する。

【参戦時期】
ボスにより解き放たれる前

【運用】
直接戦闘能力が低いが、宝具を用いた情報収集能力はかなり高い。
大量発生したデモニアックによる数の暴力も有効な手段。
最終更新:2016年06月11日 09:03