【解説】クイズ大会開催と個人情報保護法

このページでは個人情報保護法の改正と、それに伴うクイズ大会及び本スケジュール管理サイトへの影響について解説します。

平成27年9月3日に改正個人情報保護法が成立し、「平成29年春頃施行予定」となっております。
個人情報保護委員会のサイト
現在、その施行に向け、個人情報保護委員会からガイドラインが発表されています。
そこで、いくつかの点について、日本クイズ協会有志で個人情報保護委員会への電話問い合わせや、弁護士への相談などを通じて調査を行いました。

本項ではこの改正個人情報保護法において、クイズ大会の主催及び日本クイズ協会が運営する一心精進運営に関わりそうな部分を、「個人情報保護委員会」が発表したガイドラインを引用しながら解説させていただきます。

個人情報保護法上の個人情報とは

【個人情報に該当する事例(個人情報保護委員会ガイドライン(通則編)5ページより引用)】
事例1)本人の氏名
事例2)生年月日、連絡先(住所・居所・電話番号・メールアドレス)、会社における職位又は所属に関する情報について、それらと本人の氏名を組み合わせた情報
事例5)特定の個人を識別できるメールアドレス(kojin_ichiro@example.com 等のようにメールアドレスだけの情報の場合であっても、example社に所属するコジンイチロウのメールアドレスであることが分かるような場合等)

以上を扱う場合、いくつかの例外を除き「個人情報を扱う事業者」となります。
なお、メールアドレスは「特定の個人を識別できるメールアドレス」となっていますが、このようなアドレスを使っている人が一人でもいたら個人情報という扱いになってしまうことを含め、現状多くの事業者は「メールアドレスも個人情報として考えて扱う」考え方が一般的とのことです。

注:以上を踏まえ、本サイトでの大会告知申請時には、個人メールアドレスではなく、「大会用のメールアドレス」を使っていただくことをお願いします。

個人情報取扱事業者について

今回の個人情報保護法改定前は、「5000件以上の個人情報を扱う者」が個人情報取扱事業者となり、法律の対象となっていたのですが、これが撤廃されました。では、改正された際の「個人情報取扱事業者」とは何でしょうか。個人情報保護委員会ガイドライン(通則編)18ページより引用します。

【個人情報取扱事業者(個人情報保護委員会ガイドライン(通則編)18ページより引用)】
「個人情報取扱事業者」とは、個人情報データベース等を事業の用に供している者のうち、国の機関、地方公共団体、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第59号)で定める独立行政法人等及び地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)で定める地方独立行政法人を除いた者をいう。
ここでいう「事業の用に供している」の「事業」とは、一定の目的をもって反復継続して遂行される同種の行為であって、かつ社会通念上事業と認められるものをいい、営利・非営利の別は問わない。

事業の定義は
「一定の目的をもって反復継続して遂行される同種の行為」
「営利・非営利の別は問わない」
ものであるとのこと。これらの案件について個人情報保護委員会に具体的事例を問い合わたところ、
  • 町内会
  • 継続開催しているクイズ大会
  • 大学のクイズサークルの活動
なども、「(現状のガイドラインに従えば)営利でなくとも、事業となる」という回答を得ました。

「反復継続」の解釈にもよりますが、クイズ大会開催に当たっては「一心精進に告知を出す・出さないにかかわらず、法律的には改正個人情報保護法上の個人情報取扱事業者に該当すると前提で、法令に従った運営をすべき」と考えておく方が、法令遵守の観点からは望ましいと思われます。


「中小規模事業者」について

【中小規模事業者(個人情報保護委員会ガイドライン(通則編)86ページより引用)】
「中小規模事業者」とは、従業員(※2)の数が100人以下の個人情報取扱事業者をいう。ただし、次に掲げる者を除く。
・その事業の用に供する個人情報データベース等を構成する個人情報によって識別される特定の個人の数の合計が過去6月以内のいずれかの日において5,000を超える者
・委託を受けて個人データを取り扱う者
中小規模事業者については、その他の個人情報取扱事業者と同様に、法第20条に定める安全管理措置を講じなければならないが、取り扱う個人データの数量及び個人データを取り扱う従業員数が一定程度にとどまること等を踏まえ、円滑にその義務を履行できるよう、少なくとも必要であると考えられる手法の例を示すこととする。もっとも、中小規模事業者が、その他の個人情報取扱事業者と同様に「手法の例示」に記述した手法も採用することは、より望ましい対応である。

(注)文中の「手法の例示」は、個人情報保護委員会ガイドライン(通則編)87ページ~98ページに示されており、中小規模事業者であっても、その他の個人情報取扱事業者と同様に「手法の例示」に記述した手法も採用することは、より望ましい対応となります。
多くのクイズ大会・サークルは「中小規模事業者」ということになり、通常の企業等に比べ、「中小規模事業者」の扱いは緩くなります。以上、個人情報保護委員会ガイドライン(通則編)に示された例を踏まえ、「中小規模事業者」たる「クイズ大会運営者」がどのように個人情報を管理すると良いかという「各大会での個人情報管理指針参考例案」を、我々としても随時更新していく予定です。

「報道機関」について

個人情報保護法の適用除外として、「報道機関」があります。

【例外規定:報道(個人情報保護委員会ガイドライン83ページより引用)】
「報道」とは、新聞、ラジオ、テレビ等を通じて社会の出来事などを広く知らせることをいい、「報道機関」とは、報道を目的とする施設、組織体をいう。
なお、「報道機関」の概念には、報道を業とするフリージャーナリストのような個人も含まれる。

『日本クイズ協会公式クイズスケジュール管理&結果報道サイト・一心精進』では、「クイズ大会の結果を報道する」機能も有することにいたしました(社団法人として登記する際に用意する「定款」にもその記述を追加予定です)。
これにより、「過去のオープンに行われてきたクイズ大会の上位進出結果(個人情報も含む)を、引き続き「報道」させていただく」ことになります。

以上、「社団法人としての定款に明記した上で、大会結果の報道する場合は、個人情報保護法の対象外となるか」については弁護士等とも相談し、「現時点での個人情報保護委員会ガイドラインを踏まえると、法第76条の規定により、個人情報取扱事業者の義務等を規定した第4章の規定が適用されなくなる可能性が高い」という回答を得ています。

「大会結果」を報道する場合、個人情報取扱事業者の義務等を規定した第4章の規定が適用されなくなる可能性が高いとのことですが、本サイトとしては「過去のデータの引継ぎなどやむを得ない事案を除いては、出来る限り個人情報保護法に則した運営を行う」方針を考えています。