ノーブル皇国の皇族だけが顕現させることが出来る精霊の王。
王というのは呼称でしかなく、皇族がある条件の元に顕現させた精霊は全て精霊王の名前を冠することとなる。
精霊王顕現の条件は皇族のみに口伝されるもので、世間一般には知られていない。
その条件とはあまりに過酷であり、かつての皇族の中には顕現をこばみ市井に身を落とした者もいたという。
精霊王の力は他の精霊魔導術など問題にならないくらいに強力で、短い詠唱で元素魔導術など軽く凌駕するという。
力の根源は使役する皇族の才能と血統に頼り、有限である。また、精霊が存在する場所でなくては使えない為、たとえば精霊の数が少ない地域などがあれば力が弱まることもある。
もしも精霊が全くいない場所で精霊王を顕現させたいならば、今度は淀みを利用するよりほかにない。
だがそれは精霊を愛し敬う皇族としては、決してしてはならない非道の術であり、今日までその方法を取ったものは一人としていなかった。
最終更新:2017年01月08日 19:37