Oath of Sacred Seals
「私は愛ゆえに迫害された男たちのプリンス、パイモンに仕えし者。あなたたちは自らの大義がそれほどに公明正大なものだと言い切ることができるのですか」
―パイモンを呪縛した聖秘文の騎士、ガエリウス
聖秘文の騎士(ナイト・オヴ・ザ・セイクリッド・シール)はただひとつの痕跡霊と真の協力関係を結んでいるため、決して孤独ではない。彼女は、そのパトロンたる痕跡霊を擁護し、守護するとともに、その秘文を聖印とし、世界におけるその目的を推進させることを誓うことになる。パトロンの痕跡霊との関係が深まるに従い、聖秘文の騎士はバインダーたちでは手に入れようもない能力を開花させ、よりも強力な力を得る。
“聖秘文の誓い”はパラディンをある秘密主義の大義へと結びつける。この誓いを立てたパラディンたちは、不当な差別と誤解を受け、次元の狭間に追放された存在である痕跡霊を守護、それらを本来あるべき地位へと復権させることを誓っている。これらのパラディンは痕跡霊を生ける存在であるかのように大切に扱い、痕跡霊に仕える全ての者たちに献身し、同類を迫害する者に脅威を与える責務を負っている。しかしこのような立場にある者は、いついかなる場所でも常に裏切りを予想していなければならないため、余り多くを知りたがる人物に対しては疑いの目を向ける。1つの過ちが、自分自身の命の問題となるだけでなく、痕跡霊に対する献身を共有するすべての者の生命にも影響を及ぼしかねないためである。
彼らはバインダーとは協力関係にあり、またバインダーが迫害されていればそれを庇護することを責務と考えているが、その一方で痕跡霊から力だけを搾取しているアニマ・メイジとは敵対している。
聖秘文の教義
Tenets of Sacred Seals
“聖秘文の誓い”の教義は多様であるが、痕跡霊を守護し、厳密な階級制度の下にあるという点は共通している。
パトロンの痕跡霊を求めよ:3レベルに達して初めてこの誓いを立てる際に、「表:聖秘文の騎士の痕跡霊」の中から1柱の痕跡霊を自らと特別に結びついたパトロンとして選択しなければならない。
痕跡霊を守護せよ
痕跡霊とそれに関わる者を守護し、それらを迫害する者を撲滅せよ。
身元を秘匿せよ
いついかなる時にも裏切りを予想していなければ活動維持することはできない。自らの身元を秘匿することが肝要である。
秘密主義
君について余りに多くを知りたがる人物には疑いの目を向けよ。1つの過ちが、君自身の命の問題となるだけでなく、痕跡霊に献身する全ての者の生命にも関わるためだ。
部隊への服従
パトロンの痕跡霊毎に“部隊”と呼ばれるグループに所属することになるが、この“部隊”は厳格な階級制度を有している。“部隊”の上官の命令には絶対服従しなければならない
表:聖秘文の騎士の痕跡霊 |
痕跡霊 |
特殊条件 |
アガレス |
あり |
アセレラック |
あり |
アティアクス |
なし |
アモン |
あり |
アンドラス |
なし |
アンドロマリウス |
あり |
エイム |
なし |
カーサス |
あり |
ゲリュオン |
あり |
サヴノック |
あり |
ダールヴァーナール |
あり |
ダンタリオン |
なし |
テネブロウス |
あり |
ナベリウス |
あり |
ハージェンティ |
あり |
パイモン |
なし |
バラム |
あり |
ブエル |
あり |
フォケイラー |
あり |
マルファス |
なし |
ユリュノーム |
あり |
ルノーヴ |
あり |
レラージ |
あり |
誓いの呪文
Oath Spells
君はリストに載っているパラディン・レベルにおいて、誓いの呪文を獲得する。
表:聖秘文の誓いの呪文 |
パラディン・レベル |
呪文 |
3 |
アーマー・オヴ・アガテュス、プロテクション・フロム・イーヴル・アンド・グッド |
5 |
インヴィジビリティ、クラウン・オヴ・マッドネス |
9 |
ハンガー・オヴ・ハダー、マジック・サークル |
13 |
ガーディアン・オヴ・フェイス、バニッシュメント |
17 |
コミューン、モディファイ・メモリー |
神性の利用
Channel Divinity
3レベル時にこの誓いを立てたとき、君は下記の1つの“神性の利用”の選択肢を獲得する。
魂への呪縛(Soul Binding):聖秘文の教義に基づいて選択したパトロン痕跡霊を呪縛する能力が与えられる。
痕跡霊と接触するには、君は何らかの表面(通常は地面)に、特異な秘文を描かなければならない(この秘文は儀式毎に描き直す必要がある)。その後、対応する痕跡霊を招来するための儀式を実施しなければならない。秘文の描画と儀式の実施には10分間の精神集中を必要とし、秘文を起動するために“神性の利用”の使用回数1回分を消費しなければならない。また、個々の痕跡霊によっては、それぞれの説明文に記載されているようなその他の特殊な必要条件が設定されている場合もある。
儀式の間に君は秘文に触れ、その痕跡霊の名前と称号の両方を呼ばわらなければならない。もし君が音を聞くことができないなら、この儀式は失敗する。
君が儀式を終えるや否や、秘文のある場所に痕跡霊の顕現が出現する。このイメージは痕跡霊そのものではない。それは単なる虚像である。この幻術は何らかのクリーチャーを傷つけることはできないし、何らかのクリーチャーによって傷つけられることもない。このイメージと相互作用したクリーチャーや、注意深く観察したクリーチャーは、それが幻にすぎないことに自動的に気付く。招来されたイメージは君以外の全ての者を無視する。君が1ラウンド以内に話しかけることができなかったなら、それは消え去る。痕跡霊は君が呼び出すのに使った言語で話す。
招来した痕跡霊と契約を交わすには1分間を要する。君はこの契約を自分ひとりで実行しなければならない。いかなる方法をもってしても、他者がこれを代わりに実行したり、手助けしたりすることはできない。24時間が経過するか、次に大休憩を取り終えるまで、この契約は継続され、その痕跡霊の説明文にある“基本パワー”を与えられる。その間、痕跡霊を君から取り除くことはできない。パラディン・レベルが7レベル、15レベルに達したときにはそれぞれのパトロン痕跡霊に基づいた追加のパワーが与えられる。
痕跡霊を呪縛している限り、君はその説明文にある通り、その存在を示す得意な肉体的徴候を発現する。この徴候は現実のものであり、幻や変身効果によるものではなく、そのため誰かがトゥルー・シーイングを使って見ても、そのままの姿が見えることになる。ペナルティを受けることなく、非魔法的な方法もしくは魔法的な方法でこの徴候を隠すことはできるし、君はアクションを使ってこの徴候が表れるのを完全に抑制することもできる。別のアクションを使って再びその徴候を出現させることができる。
痕跡霊は契約によって君の魂と呪縛される。いかなる手段によってもこれらを目標としたり排除したりすることはできない。
痕跡霊によって与えられるパワーに対するセーヴィング・スローの難易度は、君のパラディン呪文セーヴ難易度と同じである。痕跡霊によって与えられる攻撃ロールを必要とするパワーは、君のパラディン呪文攻撃修正値を使用する。
痕跡霊の付与能力
Vestiges’s Granted Abilities
3レベル、7レベル、15レベルの各レベルにおいて、聖秘文の騎士は呪縛しているパトロン痕跡霊に応じた付与能力を獲得する。これらの能力は痕跡霊を呪縛している間しか使用できない。
痕跡霊憑依
Cacodemonomania
20レベル時、君は痕跡霊をこの世により具体的に顕現させることができるようになる。アクションを使うことで君はパトロンの痕跡霊との契約を行なうときに出現する痕跡霊の姿に変身する。1分間、君は下記の利益を得る:
- 実在と非実在の狭間に存在するような状態と化し、あらゆるダメージに対する抵抗を得る。
- トゥルー・シーイングの効果を受ける。
- 使用回数に制限のある痕跡霊の付与能力について、使用回数を消費せずに何度でも使用できる。
痕跡霊の説明
この項では聖秘文の騎士が利用できるすべての痕跡霊について説明する。個々の痕跡霊の来歴や肉体への徴候、呪縛するための特殊条件などはバインダー用の痕跡霊の説明文に委ね、ここでは痕跡霊が与える付与能力についてのみ説明する。
聖秘文の騎士はパトロン痕跡霊との契約にあたって呪縛判定を必要としないため、精神への影響などは受けず、常に“上手な”契約を結んだものと見なされる。
アガレス
Agares, Truth Betrayed/裏切られた真実
アガレスは君自身や君の仲間の自身を高め、足元の大地を振るわせ、敵を弱体化させ、あらゆる人々に真実を話させるパワーを与えてくれる。
真実の言葉(3レベル時獲得)
君は30フィート以内のクリーチャーによって話されたすべての言語を、話し、理解し、読み、書くことができる。よく知らない言語を使用するには、君はその話し声を聞かなければならず、その話し手の姿を見なくてはならない。一度それを使用したなら、アガレスとの契約が続いている限り、君はそれを使用し続けることができる。本来君が知らない言語を話したり書いたりする時、君は嘘をつくことができない。
地震ステップ(7レベル時獲得)
アクションとして君は地面を踏み鳴らすことができる。君の10フィート以内にいて、地面に立っているか、地面と繋がった表面を登攀している各クリーチャーは【敏捷力】セーヴィング・スローを行なわなければならず、失敗すると倒れ落ちて伏せ状態になる。
エレメンタルの相棒(15レベル時獲得)
1分かけて1体のアース・エレメンタルを召喚することができる。この能力はコンジュア・エレメンタル呪文と同様に機能するが、君のターンの終了時に君から30フィートより遠く離れると制御を失う点が異なる。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩を取り終えるまでは、再びこの能力を使用することはできない。
アセレラック
Acererak, The Devourer/貪る者
アセレラックを呪縛している間、君は偉大なるリッチが保持していた伝説的な不死性というパワーを獲得する。
アンデッドの感知(3レベル時獲得)
この能力はディテクト・イーヴル・アンド・グッド呪文と同様に機能するが、感知できるのはアンデッドに限定される。回数無制限で使用することができる。
死者との会話(3レベル時獲得)
君は呪文スロットを消費することなく、スピーク・ウィズ・デッド呪文を発動することができる。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまで、再びこの能力を使用することはできない。
対アンデッド不可知(7レベル時獲得)
アクションとして、君は1分間アンデッドから探知されないようになる。アンデッドは君を見ることも、君の立てる声や音を聞くことも、君の臭いを嗅ぎつけることもできない。暗視、擬似視覚、振動感知、超視覚といった、並はずれていたり超常的であったりする知覚力によっても君のことを探知したり居場所を見つけたりすることはできない。アンデッド・クリーチャーは1回だけ【知力】セーヴィング・スローを行なうことができる。これに失敗すると、そのアンデッドは持続時間の間、君のことを“見る”ことができない。セーヴに失敗したとしても、そこに目に見えない何かがいると判断する材料があれば、何かいることには気付くし、攻撃しようと試みることもできる。
リッチの肉体(7レベル時獲得)
君は[死霊]、[電撃]、[冷気]ダメージに対する抵抗を得る。また[毒]ダメージと毒状態に対する完全耐性を得る。
麻痺の接触(15レベル時獲得)
アクションとして、君は生きている敵を麻痺させる近接呪文攻撃を行うことができる。攻撃の命中を受けたクリーチャーは【耐久力】セーヴィング・スローを行わなければならず、失敗すると5ラウンド間麻痺状態に陥る。このようにして麻痺状態に陥った者は、毎ラウンドこのセーヴを繰り返し行なうことができ、成功すれば即座に麻痺状態を脱することができる。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまで、再びこの能力を使用することはできない。
アティアクス
Othiax, The Key to the Gate/門への鍵
アティアクスは君のために扉を開き、君は風を使って敵を打ち倒すことができるようになる。また実際に敵を打ちのめすことができる防御の霧で君は包まれる。
開門(3レベル時獲得)
ボーナス・アクションとして、君は扉、櫃、箱、窓、鞄、ポーチ、瓶、樽、その他あらゆる容器の1つを開くことができる(が閉める事はできない)。もし何がしかによってこの行動に抵抗が存在するなら(たとえば扉に閂が掛けてあったり、箱が施錠されていたりなど)、この能力は失敗する。加えて、開門能力は開閉部分が30ポンド以下の場合にのみ機能する。この能力の距離は60フィートである。
錠前破り(3レベル時獲得)
アクションとして、それが魔法の錠前でないのであれば、君が接触した1つの錠前を解錠することができる。この能力は錠前と連動している罠への防御を与えはしない。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまで、再びこの能力を使用することはできない。
空気砲(7レベル時獲得)
君は周囲の空気を集めて爆発を作り出し、敵を打ち倒すことができる。君は空気砲を、隣接するか、(あたかも間合いの長い武器を使っているかのように)10フィートまでの距離にいる1体の敵に対して、近接呪文攻撃として使用する事ができる。この攻撃は2d6ポイントの[殴打]ダメージを与えるが、このダメージ・ロールに君の【筋力】ボーナスを足すことはできない。追加攻撃回数などの、攻撃アクションで複数回の攻撃を可能にしてくれる特徴は、この能力による攻撃が呪文攻撃であるにも関わらず適用できる。君はまた空気砲を使って機会攻撃を行うことができる。アティアクスの徴候を抑制して消している場合、この能力を使用することはできない。
視認困難な霧(15レベル時獲得)
ボーナス・アクションとして、君は常に君の周囲を包んでいる霧をさっと動かし、君の姿を霞ませることができる。次の君のターンの開始時まで、君が行なう攻撃ロールには“優位”が与えられ、君に対して行なわれる視覚に頼る判定(【判断力】〈知覚〉や【知力】〈捜査〉など)と攻撃ロールには“不利”が課される。この霞を使って隠れ身を行なうことはできない。強風(自然のものであれ、ガスト・オヴ・ウィンドのような魔法のものであれ)は君の視認困難な霧を抑止する。アティアクスの徴候を抑制して消しているなら、君はこの能力を使用することはできない。
アモン
Amon, The Void before the Altar/祭壇の前の虚空
アモンは君に彼の持つ視覚、彼の持つブレス攻撃、そして彼の持つ角を使った必殺の攻撃を与えてくれる。
暗視(3レベル時獲得)
君は60フィートの暗視能力を得る。もし元々暗視の能力を有しているなら、その暗視の距離が30フィート上昇する。
火の粉(3レベル時獲得)
アクションとして君は60フィート以内の1体の目標に対する遠隔呪文攻撃を行なう。命中すると、目標は1d10[火]ダメージを受ける。それが誰かに着用されているか、所持されているのでない限り、この呪文の命中を受けた可燃性の物品は着火する。
この能力のダメージは、君が5レベルに達したとき(2d10)、11レベルに達したとき(3d10)、そして17レベルに達したとき(4d10)に上昇する。
牡羊の角攻撃(7レベル時獲得)
アモンの徴候として獲得した牡羊の角を、1d10+【筋力】修正値に等しい[殴打]ダメージを与える近接武器攻撃として使用することができる。もし同じターンの内に最低でも10フィート直線状に目標に向かって移動した後で、その敵に対して牡羊の角攻撃を命中させたのであれば、追加で1d10ポイントの[殴打]ダメージを与える。アモンの徴候を抑制して消しているなら、君はこの能力を使用することはできない。
火のブレス攻撃(15レベル時獲得)
アクションとして、君は直線状の[火]を吐きつけることができる。この直線は60フィートまで延び、その範囲にいるクリーチャーそれぞれに対して、8d6ポイントの[火]ダメージを与える。【敏捷力】セーヴに成功すれば、このダメージを半減させることができる。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまで、再びこの能力を使用することはできない。
アンドラス
Andras, The Gray Knight/灰色の騎士
アンドラスは生前に彼が有していた技能のいくばくかを貸し与えてくれ、君に乗騎があってもなくても強力な戦闘員と変えてくれる。
乗騎発見(3レベル時獲得)
君はファインド・スティード呪文を常に準備した状態となり、その呪文は君が準備することができる呪文数の勘定には入れない。
信仰の一撃強化(3レベル時獲得)
君が“信仰の一撃”を使用する際、[光輝]ダメージではなく[死霊]ダメージを与えることもできるようになる(その都度どちらかを選択すること)。[光輝]ダメージの場合、目標がアンデッドかフィーンドであれば追加ダメージがさらに1d8上昇する。[死霊]ダメージの場合、目標がセレスチャルであれば追加ダメージが1d8上昇する。
アンドラスの馬槍(7レベル時獲得)
ボーナス・アクションとして、君は+1ランスを召喚することができる。このランスの使用は近接呪文攻撃ではなく、近接武器攻撃と見なされる。このランスは、君のパラディン・レベルが11になれば+2ランスに、17レベルになれば+3ランスになる。もし君の手を1ラウンドよりも長いこと離れたなら、(再び召喚するまで)このランスは消え去る。
不和誘因(15レベル時獲得)
アンドラスは君に敵の間に不和を誘発させる能力を与える。アクションとして、30フィート以内にいる1体の目標を選ぶ。その目標は【判断力】セーヴィング・スローを行なわなければならず、失敗すると、彼の次のターンにおいて間合いの中にいるランダムに決定した味方の誰かを攻撃しなければならない。セーヴに成功すればその効果を無効にできる。効果を受けた敵は、主要な武器を使ってダメージを与える攻撃を行わなければならず、その手に持っている近接武器を使用する(あるいは何の武器も準備していないなら、素手攻撃か肉体武器を使用する)。もしその敵の間合いに彼の味方がいないなら、この能力は何の効果も発揮しない。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまでは、再びこの能力を使用することはできない。
クリティカル強化(15レベル時獲得)
君の武器攻撃はロールで19か20を出したときにクリティカル・ヒットとなる。
アンドロマリウス
Andromalius, The Repentant Rogue/悔い改めた詐欺師
アンドロマリウスが付与してくれる能力は、君に盗賊を捕まえたり、盗まれた品物を取り戻したり、悪さや秘密の取引を発見したり、犯罪者に罰を与えたりする際に役立つ。
道化師の笑い(3レベル時獲得)
アクションとして、1体の敵を制御不能の笑いに陥れることができる。この能力はターシャズ・ヒディアス・ラフターの呪文と同様の効果を持つが、構成要素を必要としない。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまでは、再びこの能力を使用することはできない。
アイテム位置把握(3レベル時獲得)
1,000フィート以内にある、よく知っているか、はっきりと思い描くことができるアイテムが存在する方向を感知することができる。もし特定のアイテムを探したいのであれば、君がその物品を直接に見たことがあり、その特質を正確に思い描くことができる場合にだけ、この能力は機能する。そうでなければ、最も近くにあるその物品と同じ種類の物が存在する方向が分かる。君は各ラウンドに1つのアイテムの位置だけ感知できる。この能力では、偽装された物品、たとえば隠し扉などの方向については、君がその偽装された形状をはっきりと思い描くことができる場合にしか感知できないし、その物品までの距離は分からない。
ごまかし感知(7レベル時獲得)
ごまかしに気付くためのあらゆる判定、たとえば、【魅力】〈ペテン〉判定に対する【判断力】〈看破〉による対抗判定などに“優位”を得る。加えて、クリーチャーが君から何か盗むために〈手先の早業〉を使用する時には、君はそのことに自動的に気付くことができる。この能力は君がアンドロマリウスを呪縛している限り常に機能している。
急所攻撃(7レベル時獲得)
ターンごとに1回、攻撃ロールに“優位”を得ているなら、攻撃を命中させた1体のクリーチャーに5d6の追加ダメージを与えることができる。この攻撃には“妙技”武器か遠隔武器を使用しなければならない。
その目標の別の敵がその5フィート以内にいるなら、攻撃ロールに“優位”を得ている必要はなく、その敵は無力状態であってはならず、君が攻撃ロールに“不利”を得ていてはならない。
見えざる物を見る(15レベル時獲得)
君は呪文スロットを消費することなく、物質要素も必要とせずに自分自身にトゥルー・シーイング呪文を発動することができる。いったん使用したなら大休憩を取り終えるまでは再び使用することはできない。
エイム
Aym, Queen Avarice/貪欲の女王
エイムは彼女のドワーフとしての特性と、自らの王国にもたらした破滅を反映するようなパワーを与えてくれる。
ドワーフの足取り(3レベル時獲得)
【筋力】の欄に記載されている数値を満たしていない重装鎧を着用している時にも、君は(通常は減少するのだが、そういう事はなく)通常の移動速度で移動する事ができる。
荷重に関する選択ルールを採用している場合、君は荷重状態のとき(【筋力】の値の5倍を超える重量を運搬しているとき)には移動速度は減少しない。
重荷重状態(【筋力】の値の10倍を超える重量を運搬しているとき)には移動速度は減少しないが、【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】を使用する能力判定、攻撃ロール、そしてセーヴィング・スローに“不利”を受ける。
破壊攻撃(3レベル時獲得)
君の近接武器攻撃は物体と人造クリーチャーに対して2倍のダメージを与える。
火の環(7レベル時獲得)
ボーナス・アクションとして、君は自分自身を炎の環で包み込むことができる。この炎の環は君の次のターンの開始時まで持続する。君の5フィート以内から君に対して近接攻撃を行なった全ての敵は、【敏捷力】セーヴィング・スローを行なわなければならず、セーヴに失敗すると1d6ポイントの[火]ダメージを被り、成功するとその半分のダメージを受ける。君はまた、近接武器攻撃を行なう際に追加で1d6ポイントの[火]ダメージを与えることができる。君自身が自分の炎によって負傷することはないし、君がそう望まない限り物品を傷付けることはない。
火への完全耐性(15レベル時獲得)
[火]ダメージを受けたときに、君はリアクションとして[火]ダメージに対する完全耐性を得て、そのダメージにこの完全耐性を適用することができる。この効果は次の君のターンの開始時まで持続する。
カーサス
Karsus, Hubris on the Blood/血塗れの慢心者
生きていたとき、カーサスは魔法にとりつかれていたが、現在の状態になってもなおその妄執から逃れられずにいる。彼は君に魔法のオーラを見、触れることでそれを解除し、魔法のアイテムを容易に扱う能力を付与してくれる。さらに、彼は呪文発動能力を上昇させるパワーをも付与する。
重き魔力(3レベル時獲得)
君の呪文セーヴ難易度と呪文攻撃修正値は1上昇する。
カーサスの感覚(3レベル時獲得)
君は臭いを感知するのと同じように魔法のオーラを感知することができる。ディテクト・マジック呪文を発動したかのように、30フィート以内の魔法の存在を感知する。君がアクションを使うなら、30フィート以内にいる魔法を帯びている任意の視認できるクリーチャーや物品の周囲にかすかなオーラを見て取り、もしあるなら魔法の系統を知ることができる。この効果はほとんどの障壁を貫通することができるが、1フィートの厚さの石、1インチの厚さの普通の金属、鉛の薄膜、あるいは3フィートの厚さの木や土によって遮られる。
カーサスの接触(7レベル時獲得)
君は接触によってディスペル・マジック効果を作り出すことができる。そうするには、君はそのクリーチャーや物品に対して、アクションとして近接呪文攻撃を成功させなければならない。目標にかかっている3レベル以下のあらゆる呪文は終了する。目標となった4レベル以上の呪文それぞれに対して、君の呪文発動能力を使用して能力判定を行なう。その難易度は10+その呪文のレベルに等しい。判定に成功すると、その呪文は終了する。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまでは、再びこの能力を使用することはできない。
カーサスの意志(15レベル時獲得)
君は、自分が有している最高レベルの呪文スロットを追加で1つ獲得する。さらに、この追加で得る呪文スロットについては、消費していた場合に小休憩を取り終えたときに回復することができる。この呪文スロットは呪文発動のため以外に使うことはできない(この呪文スロットを使って別の痕跡霊と契約したり、パラディンの信仰の一撃に使ったりはできない)。
ゲリュオン
Geryon, The Deposed Lord/退けられし君主
ゲリュオンは彼の目と彼の破滅をもたらす凝視攻撃、そして飛行能力を付与してくれる。
悪魔の視力(3レベル時獲得)
君は魔法のものと非魔法のものの両方の暗闇の中を、120フィートの距離まで通常通りに見ることができる。ゲリュオンの徴候を抑制して消しているなら、この能力を使用する事はできない。
全周囲視覚(3レベル時獲得)
新たに得た目によって、君はあらゆる方向を見ることができ、【判断力】〈知覚〉と【知力】〈捜査〉判定に“優位”を得る。群れ戦術の特徴を有している敵(コボルドなど)は、君に対する攻撃ロールに通常得られる“優位”を得ることができない。また『Dungeon Master’s Guide』の第8章に掲載されている挟撃の選択ルールを採用している場合、君を挟撃している敵は、何らボーナスを得る事ができない。凝視攻撃を有するクリーチャーと対峙しているとき、君は目をそらしてその凝視攻撃のセーヴを回避する選択を取ることができない。ゲリュオンの徴候を抑制して消しているなら、この能力を使用する事はできない。
即行飛行(7レベル時獲得)
君はホバリング能力を持ち、60フィートの移動速度で1ラウンド間飛行できる。この能力の起動はボーナス・アクションである。毎ラウンド、ボーナス・アクションを使うことで連続して飛行することもできる。
酸の凝視(15レベル時獲得)
もしクリーチャーが君の30フィート以内でそのターンを開始し、双方がお互いを見ることができ、君が無力状態でないのであれば、そのクリーチャーは【耐久力】セーヴィング・スローを行なわなければならない。このセーヴに失敗すると、そのクリーチャーは2d6[酸]ダメージを受ける。
不意討ちを受けていないクリーチャーは、そのターンの開始時にその目をそらしてこのセーヴィング・スローを回避することができる。もしそうするなら、その次のターンの開始時まで君を見ることはできず、その時点で再びその目をそらすことができる。もしそうしている間に君を見たなら、その者は即座にこのセーヴを行なわなければならない。
君はボーナス・アクションでこの能力を起動することができ、君の次のターンの開始時まで持続する。望むのであれば、君は凝視攻撃の範囲内にいる特定のクリーチャーたち、たとえば味方などには効果を与えないことを選択できる。ゲリュオンの徴候を抑制して消しているなら、この能力を使用する事はできない。
サヴノック
Savnok, The Instigator/煽動者
サヴノックは死と関連する能力と、味方の立ち位置を支配する能力を付与してくれる。
鎧招請(3レベル時獲得)
アクションとして、君は一揃いのプレート・メイルを召喚し、肉体に装備した形で出現させる事ができる。別のアクションを使うことで、この鎧を消すことができる。
君のパラディン・レベルが5レベルに達するとこの鎧は+1プレート・メイルとなり、11レベルに達すると+2プレート・メイルとなり、17レベルに達すると+3プレート・メイルとなる。
立ち位置変換(7レベル時獲得)
アクションとして、君は30フィート以内にいる、目に見えてかつ効果を受けることを望んでいる1人の味方と、瞬間的にその位置を入れ替わる事ができる。君やその味方が持ち運んでいる物品(それぞれの最大荷重まで)も一緒に瞬間移動するが、別のクリーチャーは一緒には移動しない。この移動は瞬間的で機会攻撃を誘発しない。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまでは、再びこの能力を使用することはできない。
サヴノックの鎧(15レベル時獲得)
鎧招請の能力で招請した鎧を着用している間、[殴打]と[斬撃]ダメージに対する完全耐性を得る。これは魔法の武器による攻撃に対しても適用される。また[殴打]と[斬撃]ダメージがクリティカル・ヒットになった場合にはそれは通常の命中と見なされる。
ダールヴァーナール
Dahlver-Nar, The Tortured One/拷問を受けし者
ダールヴァーナールは君に装甲を付与し、君の正気に狂気を混ぜ込み、いくつかの利己的なパワーを貸し出してくれる。
狂気を誘う呻き(3レベル時獲得)
君はアクションとして恐ろしい呻き声を発する事ができる。君の30フィート以内にいてその呻きを聞くことができるあらゆるクリーチャーは【判断力】セーヴに成功しなければ1ラウンド間朦朧状態に陥る。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩を取り終えるまでは、再びこの能力を使用することはできない。
外皮(7レベル時獲得)
君はアーマー・クラスに+1のボーナスを得る。
狂った魂(7レベル時獲得)
君はシンボル呪文のインサニティ効果、コンタクト・アザー・プレイン呪文の副次効果による狂気などを含め、あらゆる種類の狂気と、コンフュージョン呪文の効果に完全耐性を得る。『Dungeon Master’s Guide』の第8章にある「狂気」の選択ルールを採用している場合、これらの狂気にも完全耐性を得る。また[精神]ダメージに対する抵抗を得る。すでに被っている狂気が回復する訳ではない。
利己的庇護の絆(15レベル時獲得)
アクションとして、60フィート以内にいる1体のクリーチャーを、君が被ったダメージを共有する相手として指定することができる。対象のクリーチャーが効果範囲内にいる限り、君はすべてのダメージに対する抵抗を得る。また君がダメージを受けるときには毎回、対象のクリーチャーも同じ量のダメージを受ける。この効果は1分間か、君か対象のどちらかが死亡するまで持続する。この効果の対象となることを望まないクリーチャーは【判断力】セーヴを行なうことができ、成功すれば効果を受けない。君はこの能力を回数無制限で使用できる。
ダンタリオン
Dantalion, The Star Emperor/星の皇帝
契約魔法の魔道書には、ダンタリオンの深遠な叡智と、あらゆる事物に対する彼の広範な知識のことが記載されている。彼はあらゆる考えを知っており、そのパワーの一部を君に付与し、さらに単に思考するだけで旅する能力を付与することができる。また君は、多くのバインダーが彼の王家の血筋を証し立てるものだと信じている、その堂々たる存在感の一部をも獲得する。
ダンタリオンは知っている(3レベル時獲得)
ダンタリオンを呪縛している間、君はあらゆる【知力】判定に“優位”を得る。
ダンタリオンの畏怖(3レベル時獲得)
君がアクションとしてこの能力を呼び出す時、君を見ている任意の1体のクリーチャーは、1ラウンド間君を攻撃したり君を敵対的な呪文の目標としたりすることができない。もし君が、効果を受けているクリーチャーやその仲間に対して攻撃ロールを行ったり敵対的な呪文の目標としたりするなど、何らかの敵対的なアクションをとったなら、この効果は終了する。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまで、再びこの能力を使用することはできない。
思考読解(7レベル時獲得)
アクションとして、君は30フィート以内にいる、君が見ることが任意の1体のクリーチャーの表層思考を読もうと試みる事ができる。もし目標が【判断力】セーヴに成功したなら、1分間はその者の思考を読むことができない。動物並の知性しか持たない(【知力】が4以下の)クリーチャーから拾うことができるのは、単純で本能的な思考しかない。もし君よりも10ポイント以上高い【知力】を有するクリーチャーの思考を読み取ろうと試みたなら、試みは自動的に失敗し君は1ラウンド間朦朧状態に陥る。君はあたかも呪文に対するのと同じように精神集中を続けている限り、そのクリーチャーの思考を読む事ができる。
思考の旅(15レベル時獲得)
君は60フィート以内にある君が見ることができる任意の場所に君自身と君が持ち運んでいるあらゆる物品(君の運搬可能な重量まで)を瞬間移動させるためにアクションを使うことができる。何らかの手段によって移動しようとする場所の正確な場所を見ることができるのでない限り、物体の内側や、障壁の向こう側などの場所を到達地点に選ぶ事はできない。もし君がそこにいることができないような固体が存在するなどで、君が目的地点を占有することができないなら(たとえば不可視状態のクリーチャーがそのマスにいるとか、何らかの魔法によってその場所への次元移動が禁じられているなど)、この移動の試みは失敗し君は1ラウンド間朦朧状態に陥る。そうでなければ、君は常に望んだ場所に正確に到達する。盲目状態の時にはこの能力は使用できない。思考の旅は瞬間的な移動であり、機会攻撃を誘発しない。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまで、再びこの能力を使用することはできない。
テネブロウス
Tenebrous, The Shadow That Was/そこにあった影
テネブロウスはアンデッドと影に関連するパワーを付与してくれる。彼は敵を冷気で震えあがらせる能力を与えてくれる。
アンデッド退散(3レベル時獲得)
アクションとして、君は聖印をはっきりと示し、アンデッドを非難する祈りの言葉を発する。君の姿を見ることができるか、あるいは声を聞くことができる30フィート以内にいる各アンデッドは【判断力】セーヴィング・スローを行なわなければならない。もしそのクリーチャーがセーヴィング・スローに失敗したなら、1分間か、何らかダメージを受けるまでの間、退散状態となる。
退散状態のクリーチャーは、そのターンを可能な限り君から遠く離れる移動に費やさなければならず、君の30フィート以内の場所に自発的に移動することができない。またそれはリアクションを取ることができない。そのアクションについては、“早足”アクションか、その移動を妨害している効果から脱出しようとするための試みにしか使うことができない。移動できる場所がどこにもない場合、そのクリーチャーは“回避”アクションを使うことができる。
いったんこの能力を使用したなら、大休憩か小休憩を取り終えるまで再び使用することはできない。
悪魔の視力(3レベル時獲得)
君は魔法のものと非魔法のものの両方の暗闇の中を、120フィートの距離まで通常通りに見ることができる。
深闇(7レベル時獲得)
アクションとして、君を中心として半径15フィートの球形を包み込む魔法の暗闇の放射を作り出す。この暗闇は角を回り込む。暗視を持つクリーチャーはこの暗闇を見とおすことができず、非魔法の光でこの暗闇を照らすことはできない。もしこの能力の効果範囲が4レベル以下の呪文で作り出された光の効果範囲と重なり合うなら、光を作り出している呪文は解呪される。この効果は精神集中をしている間ずっと、無期限に持続する。
虚無の接触(7レベル時獲得)
ボーナス・アクションとして、君は1回の近接武器攻撃に冷気エネルギーをチャージすることができる。君の次の近接武器攻撃は5d8の追加[冷気]ダメージを与える。君のパラディン・レベルが18に達した時には、1ラウンドの間ずっと武器へのチャージを保持する事ができるようになる。いったんこの能力を使用したなら、大休憩か小休憩を取り終えるまで再び使用することはできない。
空虚なる器(15レベル時獲得)
リアクションとして、現在の位置から60フィート以内の任意の地点へと自分自身を瞬間移動させる。君が見ることができる場所、君が心に思い描くことができる場所、あるいは距離と方向を指定して描写できる場所でも良い。君は自分が持ち運ぶことができる重量を超えない範囲の物品を一緒に伴うことができる。もしすでに物品やクリーチャーが占めている場所に到着するようなら、君は4d6[力場]ダメージを受け、瞬間移動に失敗する。もし君に対する攻撃に対応したリアクションとしてこの能力を使用したのであれば、その攻撃には“不利”が課される。
いったんこの能力を使用したなら、大休憩か小休憩を取り終えるまで再び使用することはできない。
ナベリウス
Naberius, The Grinning Hound/笑う猟犬
ナベリウスは君に対し、ありとあらゆる顔に変装する能力を与え、失われた能力値を速やかに回復し、修得していない知識の技能を使用できるようにしてくれ、危険をどのように回避すべきかを話してくれる。
ナベリウスの技能(3レベル時獲得)
契約を結ぶ時、君は【耐久力】ボーナス(もしあれば)に等しい数の技能に対する習熟を獲得する。もし契約を結んだ後で【耐久力】修正値が減少したなら、選択した技能の数が等しくなる分まで、技能への習熟を失う。失われる技能はランダムに決定され、たとえ【耐久力】修正値が回復したとしても、君がナベリウスと新たな契約を結ぶまで利用できないままとなる。
銀の舌(3レベル時獲得)
君は〈説得〉と〈ペテン〉の判定に“優位”を得る。
変装(7レベル時獲得)
君はアクションによって外見を変身させる事ができる。この効果はディスガイズ・セルフの呪文と同様に機能する。
説得力のある言葉(7レベル時獲得)
君はアクションを使ってあたかもコマンド呪文を使用したかのように、30フィート以内にいる1体の生きている目標に対して言葉で命令を下すことができる。ナベリウスを呪縛するときに消費した呪文スロットのレベルが3レベル以上であるなら、君の言葉はさらにより説得力を増し、サジェスチョン呪文のように機能させることもできるようになる。いったんこの能力を使用したなら、大休憩か小休憩を取り終えるまで、再びこの能力を使用することはできない。
ナベリウムの持久力(15レベル時獲得)
また契約を結ぶ時点で受けている消耗状態をすべて回復する。また契約を結んでいる間、君は消耗状態になることがない。
ハアジェンティ
Haagenti, Mother of Minotaurs/ミノタウロスの母
ハアジェンティは、武器と鎧についてのスリムの技能のいくばくかを付与してくれ、さらに形質変化に対する彼女自身の嫌悪感と、他者を混乱状態に陥れる能力をも与えてくれる。
変身への完全耐性(3レベル時獲得)
ハアジェンティを呪縛している間、定命の者の魔法で君の姿に恒久的な影響を与える事はできない。ポリモーフや石化のような効果は君を新たな姿へと変えるが、君の次のターンの開始時に君は即座に通常の姿へ戻る事ができる(アクションは不要)。君がそう選択したときにだけ、それらの効果による影響が持続する。
鎧の体得(3レベル時獲得)
ハアジェンティを体得している間、君が重装鎧を装備しているのであれば、そのACに+1のボーナスを得る。
ハアジェンティの斧(7レベル時獲得)
ボーナス・アクションとして、君は氷でできた+1グレートアックス(2d12[冷気]ダメージ、重い、両手持ち)を召喚することができる。君はこの武器に習熟している。このアックスの使用は近接呪文攻撃ではなく近接武器攻撃と見なされる。このアックスは、君のパラディン・レベルが11になれば+2グレートアックスに、17レベルになれば+3グレートアックスになる。もし君の手を1ラウンドよりも長いこと離れたなら、(再び召喚するまで)このグレートアックスは消え去る。
混乱の接触(15レベル時獲得)
アクションとして、君は1体のクリーチャーを混乱させることができる。この能力はメイズ呪文として機能する。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまで、再びこの能力を使用することはできない。
パイモン
Paimon, The Dancer/踊り手
パイモンは君に戦いの最中であれそうでないときであれ踊りを踊る能力を付与してくれ、さらに複数の敵に大旋風を見舞うことを可能にしてくれる。
パイモンの技能(3レベル時獲得)
君は【敏捷力】〈軽業〉と踊りに関する【魅力】〈芸能〉判定に“優位”を得る。
パイモンの刃(3レベル時獲得)
ボーナス・アクションとして、君は銀製のレイピアを召喚することができる。このレイピアの使用は近接呪文攻撃ではなく、近接武器攻撃と見なされる。このレイピアは、君のパラディン・レベルが5になれば+1レイピアに、11になれば+2レイピアに、17レベルになれば+3レイピアになる。もし君の手を1ラウンドよりも長いこと離れたなら、(再び召喚するまで)このレイピアは消え去る。
連続攻撃(7レベル時獲得)
君が“攻撃”アクションで“軽い”か“妙技”近接武器を使って攻撃を行なうとき、ボーナス・アクションを使って同じ近接武器でもう1度攻撃することができる。このボーナス・アクションによる攻撃のダメージには、君の修正値が負の値でない限り、能力修正値を加算しない。“死の踊り”と組み合わせて使用することはできない。
死の踊り(7レベル時獲得)
アクションとして、君はその移動速度まで移動し、その通り道にいるあらゆるクリーチャーに対して1回の攻撃を行なうことができる。この死の踊りを使用している間、君に対する機会攻撃には“不利”が課される。ある1体のクリーチャーへの攻撃を1回よりも多く行うことはできない。このとき使用する武器は“軽い”か“妙技”武器でなければならない。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまでは、再びこの能力を使用することはできない。
直感回避強化(15レベル時獲得):君が見ることができる攻撃者が君に攻撃を命中させたとき、リアクションを使ってその攻撃のダメージを半減させることができる。あるいは、1回だけこのリアクションで被ったダメージを全て無効にすることもできるが、その使用方法についてはいったん使用したなら大休憩を取り終えるまでは再び使用することはできない。
バラム
Balam, The Bitter Angel/憎しみの天使
バラムは未来の出来事を予知するパワーを付与してくれる。また彼女は狡猾さと巧妙な技芸を教えてくれ、さらに敵をひとにらみで凍りつかせる能力を与えてくれる。
軽量武器の技(3レベル時獲得)
君にとってすべての“軽い”武器は同時に“妙技”武器としても扱われ、すべての“妙技”武器は“軽い”武器としても扱われる。
バラムの狡猾さ(3レベル時獲得)
君はたった今行なったばかりの1回の攻撃ロール、セーヴィング・スロー、能力判定を再ロールすることができる。たとえその結果が元の結果よりも悪かったとしても、再ロールの結果を受け入れなければならない。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまで、再びこの能力を使用することはできない。
凍てつく凝視(7レベル時獲得)
アクションとして、君が見ることができ、30フィート以内にいるクリーチャー1体を目標とする。もし目標が君を見ることができるなら、その目標は【耐久力】セーヴィング・スローを行なわなければならず、失敗すると2d6[冷気]ダメージを受け、[冷気]ダメージに完全耐性を有するのでない限り1分間麻痺状態に陥る。目標はその各ターンの終了時にこのセーヴィング・スローを繰り返し行なうことができ、成功すると自力でこの効果を終了させる。もし目標のセーヴィング・スローが成功したか、あるいはその者に対する効果が終了したなら、その目標は1時間の間、君の“凍てつく凝視”に対する完全耐性を得る。
予知(15レベル時獲得)
君はそれが起こる直前にその未来を垣間見る事ができる。その知識によってイニシアチブ判定に習熟ボーナスを加算できるようになり、【敏捷力】セーヴィング・スローに習熟し、さらにアーマー・クラスに+1のボーナスを得る。
ブエル
Buer, Grandmother Huntress/おばあちゃん狩人
ブエルは治癒のパワー、毒や病気を無効にする能力、そして自然界において行く先を導いてくれる技量を与えてくれる。
ブエルの知識(3レベル時獲得)
君は〈自然〉、〈医学〉、〈生存〉技能に習熟を得る。パラディン・レベルが11に達すると、これらの技能を使った【知力】や【判断力】判定に対して“優位”を得る。
ブエルの清純さ(7レベル時獲得)
君は病気と毒に完全耐性を獲得し、さらにブエルと契約することによって、その時点で罹っている病気は治り、君を悩ませている毒は中和される。
病気と毒の遅延(7レベル時獲得)
君の10フィート以内にいる全ての味方は、病気になることがなく、[毒]ダメージに対する抵抗を得、毒状態を引き起こす効果に対するセーヴィング・スローに“優位”を得る。これは常に機能している効果であり起動は必要としない。
パラディン・レベルが18に達すると、この効果範囲は30フィートに拡大される。
高速治癒(15レベル時獲得)
君は0ヒット・ポイントで開始したのではない各ターンの開始時に1d8+【魅力】修正値に等しい一時的ヒット・ポイントを獲得する。この一時的ヒット・ポイントは次のターンの開始時に失われる。
治癒の贈り物(15レベル時獲得)
アクションとして、君は自分自身か他のクリーチャーに接触することで1d10+パラディン・レベルに等しいヒット・ポイントを回復させることができる。この方法ではそのクリーチャーの最大ヒット・ポイントの半分までしか回復させることができない。
フォケイラー
Focalor, Prince of Tears/涙の公子
フォケイラーは水中で呼吸する能力、電撃で敵を打ち倒す能力、吐息で敵を盲目にする能力、そして君が存在することによる悲しみで敵を打ちのめす能力を付与してくれる。
電撃攻撃(3レベル時獲得)
アクションとして、60フィート以内にいて、君が視認できて指定した任意の目標1体に対して、電撃を呼び落とし、2d6[電撃]ダメージを与える。【敏捷力】セーヴに成功すればこのダメージを半減できる。この能力は屋外、屋内、地下、さらには水中であっても機能する。このダメージは君のパラディン・レベルが5レベルに達すると3d6に、11レベルに達すると4d6に、17レベルに達すると5d6に上昇する。
悲しみのオーラ(7レベル時獲得)
君は、強固な意志を持ったクリーチャーすらも打ち破る憂鬱と苦悶のオーラを放散する。君の5フィート以内でターンを開始したあらゆるクリーチャーは、【魅力】セーヴィング・スローを行なわなければならず、失敗すると悲痛によって打ちのめされ、君の5フィート以内にいる限り、攻撃ロール、セーヴィング・スロー、そして技能判定に“不利”を受ける。いったん5フィート以内から出ればその効果は終了するが、5フィート以内でターンを開始すると再びセーヴを行なわなければならない。パラディン・レベルが18レベルになると、このオーラの半径は15フィートに上昇する。
水中呼吸(7レベル時獲得)
君は水中と空気中の両方で同じように呼吸する事ができる。
フォケイラーの吐息(15レベル時獲得)
アクションとして、30フィート以内にいる1体の敵に向かって息を吐きかける事ができる。【耐久力】セーヴィング・スローに成功しない限り、その目標は1分間盲目状態に陥る。このようにして盲目状態である間、その目標は無力状態となる。その各ターンの終了時に、目標は【耐久力】セーヴィング・スローを行なうことができる。成功するとこの盲目状態は終了する。いったんこの能力を使用したなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまでは、再びこの能力を使用することはできない。
マルファス
Malphas, The Turnfeather/回る羽根
マルファスは探知されずにひそかにに見張ったり、姿を消したり、毒を安全に使ったり、弱点のある敵に対して強烈な一撃を見舞ったりする能力を付与してくれる。
鳥目視覚(3レベル時獲得)
君は視覚に依存する【判断力】〈知覚〉判定と【知力】〈捜査〉判定に“優位”を得る。
毒攻撃(3レベル時獲得)
1体のクリーチャーに対して攻撃を命中させたとき、君はボーナス・アクションを使用することで追加1d6[毒]ダメージを与えることができる。この攻撃は“妙技”武器か遠隔武器を使用したものでなければならない。
急襲攻撃(7レベル時獲得)
ターン毎に1回、攻撃ロールに“優位”を得ているなら、攻撃を命中させた1体のクリーチャーに対して5d6の追加ダメージを与えることができる。この攻撃は“妙技”武器か遠隔武器を使用したものでなければならない。
不可視化(15レベル時獲得)
アクションとして、君は自分自身を不可視状態にすることができる(自分自身を目標としたグレーター・インヴィジビリティ呪文であるかのように)。いったん可視状態に戻ったなら、君は大休憩か小休憩を取り終えるまでは、再びこの能力を使用することはできない。
ユリュノーム
Eurynome, Mother of the Material/物質の母
ユリュノームは動物と友情を結ぶ能力、水上を歩く能力、そして巨大なハンマーを扱う能力を付与してくれる。加えて、彼女は君の血を毒に変化させ、君に武器の打撃に対する抵抗力を付与してくれる。
動物の友(3レベル時獲得)
君はアクションによって1レベル呪文スロットを使って発動したかのようにアニマル・フレンドシップ呪文を発動できるようになる。いったんこの能力を使用したなら、小休憩か大休憩を取り終えるまでは再び使用することはできない。
ダメージへの抵抗(3レベル時獲得)
君は非魔法の武器による[殴打]、[斬撃]、[刺突]ダメージを受けたとき、リアクションを使うことでそのダメージに対する抵抗を得て、そのダメージにこの抵抗を適用することができる。この効果は次の君のターンの開始時まで持続する。
水上舞踊(7レベル時獲得)
自分自身に対して、構成要素を必要とせず、呪文スロットも消費せずにウォーター・ウォーク呪文を発動することができる。いったんこの能力を使用したなら、大休憩を取り終えるまでは再び使用することはできない。
竜の血(7レベル時獲得)
ユリュノームを呪縛している間、君の血液は毒性を帯びる。それを摂取した(君に対して噛みつき攻撃を行ったり、君を丸飲みしたりなど)あらゆるクリーチャーは、即座に3d6[毒]ダメージを受け、さらに【耐久力】セーヴを行い、成功しなければ1分の間毒状態に陥る。このようにして毒状態に陥った者は、毎ラウンドこのセーヴを繰り返し行なうことができ、成功すれば持続時間よりも早く毒状態を脱することができる。君の毒の血は、君の体外に出たなら1分で不活性化される。
ユリュノームの大槌(15レベル時獲得)
ボーナス・アクションとして、君は大型の+2ウォーハンマー(2d6[殴打]ダメージ、持ち替え可能(3d6))を召喚することができる。君はこの武器に習熟しており、ペナルティなしでこれを片手で使用する事ができる。このウォーハンマーの使用は近接呪文攻撃ではなく、近接武器攻撃と見なされる。このウォーハンマーは、君のパラディン・レベルが17レベルになれば+3ウォーハンマーになる。もし君の手を1ラウンドよりも長いこと離れたなら、(再び召喚するまで)このウォーハンマーは消え去る。
ルノーヴ
Ronove, The Iron Maiden/鋼鉄の処女
ルノーヴは負傷することなくどれだけの距離からでも落下することができるパワー、触れることなく物体を浮遊させるパワー、そして風のように疾走する能力を付与してくれる。
魔法の攻撃(3レベル時獲得)
君の近接武器攻撃はダメージに対する抵抗を打ち破るかどうかを定める際に魔法の武器と見なされる。
ルノーヴの拳(3レベル時獲得)
君の素手攻撃は1d6[殴打]ダメージを与える近接武器攻撃として使用できるようになる(ダメージには通常通り【筋力】ボーナスを加算できる)。
遠き手(7レベル時獲得)
ボーナス・アクションとして、視線が通っており、ルノーヴを召喚するために消費した呪文スロットのレベルあたり10フィート以内にある固定されていない物品を持ち上げ、移動させることができる。この物品を操作する力は、中型サイズでルノーヴを召喚するために消費した呪文スロットのレベルの2倍に等しい【筋力】を有するものと見なされ、1回のボーナス・アクションによって最大で30フィートまで移動させる事ができる。この力は物品を地面より5フィート以上持ち上げる事はできない。
その物品を操作するためのボーナス・アクションを使用しないラウンドにおいては、君はそれに対するコントロールを失う。この能力の有効距離の外に出るように物品を移動させることはできないし、君が有効距離よりも離れるように移動したり、クリーチャーがそれに触れたりしたら、その物品へのコントロールは失われる。この方法では、君は一度に1つの物品しか移動させることはできない。
あるいは、君はアクションとしてこの念動力を使って30フィート以内にいる1体のクリーチャーを突き飛ばす事ができる。この力は目標に対して1d6ポイントのダメージを与え、この力の【筋力】を使って突き飛ばしを行なう(『Player’s Handbook』の第9章参照)。この判定には君の習熟ボーナスとウォーロック呪文発動能力である【魅力】修正値を加算できる。いったんこの方法で遠隔操作の手を使用したなら、大休憩か小休憩を取り終えるまでは再びこの能力を使用することはできない。
軟着陸(7レベル時獲得)
君は回数無制限で自分自身に対してのみ使用できるフェザー・フォール呪文を発動できる。
全力疾走(15レベル時獲得)
君の移動速度は30フィート上昇する。
レラージ
Leraje, The Green Herald/緑の先駆け
君はレラージが生前に持っていた技能に関連する超常的なパワーを得ると共に、文字通り目標の自惚れを傷つけるようなアローを放つ能力を得る。
隠密活動(3レベル時獲得)
君は〈隠密〉技能に習熟を得る。
レラージの弓(3レベル時獲得)
ボーナス・アクションとして、君はロングボウを召喚することができる。君はこの武器に習熟している。このロングボウの弦を引くと、自動的に1本の銀の矢尻を持つ矢が出現する。このロングボウの使用は遠隔呪文攻撃ではなく、遠隔武器攻撃と見なされる。このロングボウは、君のパラディン・レベルが5になれば+1ロングボウに、11になれば+2ロングボウに、17レベルになれば+3ロングボウになる。もし君の手を1ラウンドよりも長いこと離れたなら、(再び召喚するまで)このロングボウは消え去る。
暗視(7レベル時獲得)
君は60フィートの暗視能力を得る。もし元々暗視の能力を有しているなら、その暗視の距離が30フィート上昇する。
精密射撃(7レベル時獲得)
君は遠隔武器攻撃において1/2遮蔽と3/4遮蔽の影響を無視できる。
跳弾(15レベル時獲得)
アクションとして、君は1回の遠隔武器攻撃で互いに隣接する目標に対して攻撃を行なうことができる。互いに隣接しているのであれば、最大で1+君の【敏捷力】修正値に等しい数の目標(最低でも2体)にまで同時に攻撃を行なうことができる。1回の攻撃ロールを行い、その結果を全ての目標のアーマー・クラスに対して適用する。命中の結果を出せば、それぞれの目標に対して通常通りにダメージを与える。
コメント欄
このルールの気になる点などあったら書き込んでください。
- 適応に痕跡霊の能力を割り振ったため、全体に強すぎるきらいがあります。 -- 眞弓 (2017-08-08 19:07:45)
- 他のパラディンの能力との比較検討がきちんとされていません -- 眞弓 (2017-08-08 19:09:06)
最終更新:2017年08月08日 19:09