このページでは検証勢が実際に使用している検証方法を紹介します。
スマブラが60fpsで動作していることを知っている
程度の知識があれば誰でもできます。
興味を持った方はぜひチャレンジしてみてください。
実機検証
実機検証の手法
トレモコマ送り検証
トレーニングモードの「ZLボタンで1コマ」機能を使った検証方法。
「1コマ=1フレーム」
である。
調べることができるのは、
など。
コマを送るときに別のボタンを押しっぱなしにしておくと、次のフレームにその入力を仕込むことができる。
ただし、稀に通常と異なる振る舞いをする場合があるため注意。
START/+ボタンでトレモメニューを開いている間は、ファイターに攻撃が当たらない。
メニューを開きながらコマ送りができるので、持続フレームの検証に非常に役立つ。
ただし、投げ打撃部分などは例外的にメニュー中でもヒットする。
例:
マリオの横強攻撃(5-7F)の7F目に持続判定があるかどうかを調べたい
- 横強を仕込んで1コマ送る→
- メニューを開いて、そのまま5コマ送る→
- メニューを閉じて1コマ送る。
最後のコマ送りの後、7F目の動きが再生される。
この例では攻撃がヒットし、持続が残っていることが確認できる。
コマ送り検証には、
サイバーガジェット社のマクロ機能付きコントローラーが便利
である。
「ZLボタン10連打」といった行動をマクロに記録すると、検証がとても捗る。
大乱闘モード検証
ポーズ中にボタンを押しっぱなしにして再開することで、開始直後にその入力を仕込むことができる。
ただし、L・Rボタンは"乱闘終了"の操作に使うためか、仕込むことができない。
キャプチャ検証
ゲームの画面をキャプチャーしてPCで録画し、コマ単位の再生で動きをチェックする方法。
調べることができるのは、主に発生フレームや全体フレーム。
動作が非常に長い行動や、試行回数が必要な調べものに向いている。
また、コマ送りが使えない大乱闘モードでの検証にも有用。
ゲーム画面の録画時には、どうしてもフレーム抜けが発生する可能性がある。
これに対処するため、可能ならば
「大乱闘モードでタイム表示をONにし、タイムから経過フレーム数を割り出す」
という方法が推奨される。
【キャプチャーボードについて】
ゲーム画面のキャプチャーには、キャプチャーボードが必要になる。
HDMI, 60fps対応であればなんでも構いませんが、検証には
動作の安定性
が重要。
自分の環境で使えるかどうかもきちんと調べて買うこと。
+
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管理人の独断による機種紹介 |
ここに紹介した4機種には全てパススルー機能がついています。
管理人はこの中だとElgato Game Capture HD60 Proしか使ったことがないのであしからず。
持っている方は各キャプボの使用感をコメントにて教えてください。
- 最も安価。検証用としての機能は十分。
- PCレスでの録画にのみ対応。USB3.0が必要なく、PCスペックへの配慮が要らない。
- 記録媒体(SDカード/USB接続HDD)をその都度PCに繋ぎ直さなければならない。
- この機種はキャプチャーボードではなくゲームレコーダー。ライブ配信はできない。
- 一般的なキャプチャーボードの定番。らしい。
- USB3.0接続のみ。たまにデータの転送が不安定になるのが心配。検証ではフレーム抜けはNGである。
- 機能は豊富なので、動画投稿/配信をメインに据えるなら良いかもしれない。
- PCへの直接録画、PCレス録画の両方に対応。
- 直接録画はUSB2.0接続。3.0よりは安定した動作かと思われるが、詳細不明。
- PCにキャプチャーした画面は遅延がものすごく大きい。
- PCI Express x1接続のできるデスクトップPCにのみ対応。
- 接続方式のおかげで、データ転送は非常に安定している。
- USB接続でないことの弱点は、PCの電源を入れないとパススルー機能が使用不可なこと。
- キャプチャーボードの中ではPCのキャプチャー画面の遅延が最も少ない。体感は快適なオンラインくらい。
- 動作が安定しており、導入できるなら非常にオススメ。
その他
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フレームの調べ方
行動開始フレーム
ファイターの動きが明らかに切り替わったフレームを行動開始フレームとみなす。
コマ送りすれば、モーションが不連続なフレームは意外とすぐに分かる。
しかし、モーション1F目が立ち状態とあまり変わらない行動は判別が困難である。
発生フレーム
行動開始フレームを1F目とし、相手に攻撃がヒットしたフレームがワザの発生フレームとなる。
ヒットエフェクトの有無で確認する。
無敵の発生フレームはトレーニングモードの「無敵表示」を使う。
アーマー状態は表示されないので、アーマーがあると思われるワザに対して1フレームずつ検証するしかない。
全体フレーム
行動開始フレームから、ファイターが次の行動に移る直前のフレームまでが全体フレームの長さとなる。
着地隙などの硬直時間も同義。
次の行動としては、シールドや空中ジャンプなど、1F目の姿勢が分かりやすいものを仕込むのが良い。
持続フレーム
他に比べて手間がかかる。調べ方は、
- 「トレモメニューを開いているときは攻撃が当たらない」仕様を使い、ヒットさせたいフレームまで進める
- 回避の無敵終了フレームと持続判定を確認したいフレームを重ねる
の2通り。
注意事項
ダメージ倍率
以下に挙げるようなダメージ倍率がかかるケースに注意。
1on1補正
CP数=1の時に適用される。大乱闘モードと異なり、
アイテムを出しても有効。
小ジャンプ空中攻撃補正
ワンパターン相殺&ほかほか補正
「詳しい設定>ワンパターン相殺」でオンオフ可能。
ワンパターン相殺とほかほか補正はセットの仕様なので、ワンパターン相殺をオンにすると自動的にほかほか補正もオンになる。
キャラ・状況固有の倍率
特にクッパjr.は調べものに使わないのが無難。
その他の補正
など。
スピリット
単に攻撃力・防御力が変動するだけでなく、ヒットストップ計算式にも影響がある。
また攻撃力・防御力の変動にはパワーだけでなく、
アタッカースキル
や
シリーズボーナス
が絡むことにも留意。
Tips
- シールドエフェクトは、シールドを展開した2F目から表示される。
- ファイターが着地すると、1F目に足元から白い煙が出る。
- ファイターが空中ジャンプすると、1F目に足元から半透明の波紋が出る。
- 大乱闘モードでは、ダメージ表示更新が攻撃ヒットの2F後(SPのみの仕様)。
- トレーニングモードではヒットした瞬間に更新される。
- ヒットストップは、ワザが当たった瞬間のフレームを
含めない
。
解析データ
攻撃判定(Hitbox)の情報
ファイターごとのワザスクリプトの解析データ。
"Hitbox"に設定されたダメージ、リアクション値、ふっとび角度などを調べられる。
スクリプトのコマンドを見れば、発生や持続、フラグ管理などのフレームも読み取れる。
スクリプトの読み方は以下のページを参照(SP版の記事も作成予定)。
システム系パラメータ
ゲームのシステムに関わるパラメータの解析データ。
これらのパラメータは、系統ごとに別々のファイルに設定されている。
主要なファイルは以下。
ファイル名 |
内容 |
fighter_param
|
各ファイターの能力値 |
battle_object
|
ふっとび関連のパラメータ |
common
|
大乱闘に関係するパラメータほぼすべて |
item
|
アイテムの共通パラメータ |
''item_common '' |
各アイテムのパラメータ |
ファイター固有パラメータ
ファイター固有能力や必殺ワザの挙動を制御するパラメータ。
その他
動画再生検証(発売前)
+
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開く |
発売前の検証は、
Youtubeなどの動画検証が全て
です。
ダメージ検証
攻撃前後の蓄積%の差で調べます。
対戦動画ではダメージに以下のような倍率がかかるため、その分を補正します。
アイテム無し1on1: x1.2
小ジャンプから出された空中攻撃: x0.85
OPボーナス: x1.05
OP相殺: SP版のOP相殺倍率に準拠
手検証では
四捨五入で小数第一位までを求められれば十分
です。
OP相殺は
直前9回に使われた技を再度使うと発生
します。
SPでは
シールドで防がれた攻撃にもOP相殺倍率がかかる
ことにも注意が必要です。
ただし、生成アイテムなどのごく一部のケースではOP相殺がかかりません。
参考:for検証wiki OP相殺 特殊なケース
そのほかに数値にずれが発生する要因としては、
-
小数第二位以下のダメージが繰り上がった
- スマッシュホールドなど、
"ため"によるダメージ上昇
-
クッパJr.のカート/本体判定
等があります。
フレーム検証
1.動画をダウンロードする。
60fpsの動画が望ましいですが、そうでない動画でも検証は可能です。
ダウンロードソフトには、60fpsのダウンロードが可能なものを選びましょう。
4K Video Downloader
などがお勧めです。
Youtubeサイトでも",.キー"を使ったコマ送りが可能ですが、レスポンスが不安定なため動画をダウンロードすることを推奨します。
2.動画再生/編集ソフトを用意する。
コマ送り/戻し再生が可能なソフトを導入してください。
管理人は
Aviutl
を使用しています。
3.コマ送りで検証を行う。
気合いで頑張りましょう。
4.フレームレートについて
安定して60fpsが出ている動画では、コマ数がそのままフレーム数になります。
ただし動画のコンバートなどによりしばしばフレーム抜けが発生しているため、絶対の結果ではありません。
50fps, 30fpsなどの動画ではフレーム抜けを考慮しておよその値を調べることになります。
50fpsでは5Fにつき1回、30fpsでは2Fにつき1回のフレーム抜けが起こります。
そのため、例えば30fpsでは2F単位でしか計測できません。
フレームレートが信頼できない場合、
右上のタイム表示
の利用が有効です。
時間をフレームに直す必要がありますが、途中のコマ落ちなどに強いです。
発生フレーム
行動開始フレームを1F目とし、相手に攻撃がヒットしたフレームがワザの発生フレームです。
ヒットエフェクトの有無で確認してください。
ワザの発生フレームは簡単ですが、無敵などの発生フレームは確認が非常に難しいです。
全体フレーム
行動開始フレームから、ファイターが次の行動に移る直前のフレームまでが全体フレームの長さとなります。
着地隙などの硬直時間も同義です。
<動画検証の場合>
プレイヤーが最速で次の行動を出していないと正しく検証できない
ので、結果の信頼性は低めです。
怪しいケースに当たったら別のシーンを見つけて確認しましょう。
また、攻撃がヒットしてヒットストップがかかったシーンはその分を考慮して全体フレームを計算しましょう。
持続フレーム
コマ送り検証で検証するのはかなり難しいです。
発生フレームよりも遅いタイミングで偶発的にヒットしているシーンが必要になります。
攻撃では風切りエフェクト、回避などでは白っぽいオーバーレイの時間で判断してしまうのも手ですが、しばしば1~2Fのずれが起きます。
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コメント
- リプレイでもコマ送りできるから、キャプチャする必要はないんじゃないでしょうか -- 名無しさん (2018-12-10 23:45:52)
- 確かに前作に比べて必要性は大きく下がっていますね。ただしまとめて計測・比較したいときや、数秒かかるような長いアクション(例えばシールドふらふら時間など)を測るときにはまだまだ重宝します。 -- DRAFIX (2018-12-11 00:27:58)
最終更新:2019年09月03日 22:34