レシトリア帝国

レシトリア帝国は、フィネア地方中西部に広がる地方最大の立憲君主制帝国である。




レシトリア皇帝ロンバルト2世

在位5年目の若い皇帝。5年前までは騎士団長だったが、レシトリア帝国の慣例に倣い先王の崩御と同時に即位した。
在位以前から皇帝権力の形骸化と地方分権化を強く危惧。即位直後から封建諸侯に対して強硬な態度をとった。
皇帝権力によるフィネア地方軍の常備化を主張しているが、諸侯の反対にあって未だ実現していない。
帝国統合論を参照

現在は魔剣クラウ・ソラスを手に入れることで、求心力を得ようと目論んでいる。
魔剣の伝承に詳しいとされるヴェルチ家から情報を聞き出そうと考えている。
しかし、ダインハイト公王家の人物を強制招致するわけにもいかず、現公王の死を待ち望んでいる。
一部には、クリスティン・ヴェルチとの政略結婚説もささやかれたが、公王が老齢とあってこれは利益少ないと見送られたらしい。

帝位継承制度と帝国騎士団

レシトリア帝国の帝位は、血族が継承するものではない。
皇帝職はあくまで対蛮族戦争の最高司令官を意味しており、常に騎士団長が継承している。
すでに蛮族との戦いが人間優位に傾いていることもあり、この戦時大権を返納するよう主張する勢力もある。
→参考:レシトリア民主革命

帝国議会

〈大破局〉以降も形式的に継続されてきたレシトリア民主共和国議会の名残。

上院(貴族院)

議員の大半は騎士団員で、市民による議員選挙も行われていない。
帝国騎士団と帝国商会、帝国マギテック協会など関係諸団体から特定数の議員が推薦されることで選出される。
名誉職という側面が強く、団長級に出世しないまま引退した騎士団員や、すでに経営を次代に譲った大型商店主などが議席を占める。

名目上の議会機能は立法機能だが、首都における諸団体の利益調整の役割の方が大きい。
独自に立法することも本来可能だが、基本的には皇帝権力の遂行機関としての側面が強い。

下院(諸侯院)

各地方村落を統治する諸侯(およびその代理人)からなる議会。
憲法上は上院より権限が小さいが、現実には諸侯の発言力は日増しに大きくなっている。
皇帝権力形骸化の原因とも言われ、ダインハイト公国と北レシトリア国の政治機能を完全に独立させるきっかけともなった。
この前例が生まれたことで、この30年ほどは諸侯が糾合して公爵級の人物を擁立し、皇帝に独立承認を迫る事態が続いている。

信託統治制度と爵位

レシトリア帝国は立憲君主制による統一国家だが、この50年ほどの封建化を通じて、地方分権が進んでいる。
まだ統治が確立していない前線都市の復興作業に際して担当者を指名したのが信託統治制度の始まりである。
本軍は蛮族との戦争を継続する必要があったために、後方都市は侯爵位を授かった騎士団員によって統治された。
戦争が小康状態に陥ってもこの利権を手放す家系はそう多くなく、各地で侯爵が封建君主として地方統治を行ってきた。

主な諸侯は次の通り。
地方 爵位
反抗要塞ダインハイト ダインハイト公爵
北レシトリア国 スレイン公爵
ムートランド ムートランド候
アイラット アイラット候
ベルティンドット 南海候

第2次解放戦争(第2シーズン以降)

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ダインハイト・フォール後に発布された非常事態宣言後の対蛮族戦争の通称。
これまで帝国統合論を主張していた皇帝ロンバルトはこれを機に軍事的結集を諸侯に要求した。
この一件は帝国内で主流派になりつつあった民主分治論者たちを刺激。
ダインハイト・フォールの皇帝陰謀論がまことしやかに囁かれ、帝国内部の亀裂は鮮明化した。
皇帝はアイラットを帝国騎士団駐屯地に、帝都レシトリアを指令本部と定めてダインハイト要塞奪還戦の姿勢に入った。
しかしダインハイト難民に強制労働を課したり、食料統制措置を取り騎士団員と市民に配布食料の差を設けるなどの措置から、市民は皇帝府に猛反発。
民主分治論者と民主派はそれらの不満を糾合して勢力を伸張する好機と考えている。


レシトリア帝国騎士団

フィネア開拓記にもその名が登場するフィネア侯爵の率いた騎士団にルーツを持つ、歴史ある騎士団。
蛮族との戦いの最前線だったこともあり、常に大陸最強の騎士団と謳われてきた。
しかしこの50年ほどは、前線での戦闘を二つの信託統治国家に依存しているため、実戦経験が不足気味。
団員の中にはそのことを危惧してわざわざ舞台を率いて前線での支援戦闘を行ったものもいる。

すでに騎士団に実戦の場が失われたことで、次第に裕福な市民の立身出世の場として騎士団が利用されつつある。
そのため団員の中には有力者の娘や息子もちらほらと見え、特に才能のないものは馬にも乗れない有様だ。

とはいえ、中核をなす魔動機騎兵隊ほか三軍の練度は依然高く、諸侯国ではこの三軍を打ち破るのは不可能だと言われている。
→参考:帝国騎士団中核三軍


レシトリア帝国商会

〈大破局〉に際して形成された軍事的総動員体制は、商業活動にも及んだ。
帝国が商取引を管理して、軍事資源を確保するために設立されたのが帝国商会だ。
以降帝国商会はレシトリア帝国内の商取引をほとんど完全に独占し、物価の高騰を招いたことで知られる。
現在でも首都レシトリアでは物価が異様に高く、その大半が商会と帝国政府の利益搾取によるものだと言われている。

商会の主な役割は、商人に商取引の許可を与え、その取り扱う商材の量を政府の管理下に置く機能である。
職人たちが生産した商品は一旦帝国商会が買い上げ、騎士団が利用する分を取り除いたのちに、商人たちに分配される。
したがって商人が手元に持っている商品量は表向き常に管理されており、暴利を得ることがないように調整されている。

しかし一部の大商人が発生している事実はこの管理機構になんらかの抜け道が存在することを示唆している。
その最も有名な手段は、騎士団や商会本部との裏金のやりとりなのだが、それができるほどの資産家の数は多くない。

商会事変

2ヶ月前に勃発した帝国商会本部襲撃事件。
毎月行われていた交易促進会議所との商業自由化会議だが、新皇帝の即位以降帝国商会は態度を硬化。
これまでに実現していた自由化の合意すら反故にされる状態が続いたことで、会議所側の不満が爆発した。
交易促進会議所メンバーの一部が帝国商会本部に殴り込みをかけ、拘束者が出る事態となった。
幸い重傷者は出なかったものの、帝国商会と交易促進会議の亀裂を決定づけた。
商会事変以降定例の商業自由化会議も開催されなくなり、いよいよ両商会は敵対姿勢を鮮明化している。


レシトリア帝国マギテック協会

騎士団の技術部門から派生した教会で、これも帝国政府の管轄下で活動している。
首都陥落時に失われた様々な魔動機製造技術の再現が主要目標である。
それと同時に資源が少ない環境で魔動機を生産する技術の開発も求められている。

特に魔動スカイバイクの生産・修理技術の回復は急務で、フライングユニットの生産技術の復旧が望まれている。
マギテック教会は有償でマギテック技能講習も行っており、資産家や爵位持ちの家庭の子供達が通っている。
卒業生は教会に勤めるか騎士団に砲手や技術仕官、場合によっては魔動機騎兵として雇用されるため、出世の登竜門でもある。


主要都市

帝都レシトリア

地域最大の都市。人口は8000人。首都機能を備えており、交易・軍事上の中心地である。
〈大破局〉において一度陥落したものの、いまから280年前に奪還。
レシトリア奪還戦において、魔剣クラウ・ソラスが重要な役割を果たしたと語り継がれている。
魔動機都市ムートランドには劣るものの、この街にも魔動機文明の名残が各所に見られる。
他種族が入り乱れる都市であり、差別も少なく、他種族が政治の要職についていることも特徴の一つ。
帝国の主神始祖神ライフォスの神殿に加え、市井で信仰を集める慈雨神フェトルの神殿もあり、敬虔な信徒の姿も見られる。
なお蛮族によって占領された際に何か特殊な現象が発生したのか、周辺の土壌環境が劣悪なものに転じた。
〈大破局〉以前には緑豊かだった土地だが、現在は赤土の荒野が周辺に広がっている。

魔動機都市ムートランド

〈大破局〉の難を逃れた貴重な魔動機文明都市。
優秀なマギテックの修行の場として知られ、日用魔動機のメンテナンスからルーンフォークの生産まで、技術の継承に取り組んでいる。
〈大破局〉に際してレシトリア帝国の建国の地となり、また形成が逆転した首都奪還作戦の起点となった地でもある。
それゆえ、街の各地に当時の戦士たちの偉業を讃えるモニュメントが設置されている。
触れれば歴史解説をしてくれる機能付きだが、現在動力源がなく機能していない。
そのことに現れているが、現在のムートランドは街の規模に対して魔晶石やマナカートリッジが不足している。
街の各所に機能していない魔動機が沈黙したまま置かれており、それはいくらかもの悲しい光景だ。

アイラット新農村

アイラット地区は蛮族がレシトリアを攻略する際の拠点となったこともあり、都市自体は〈大破局〉後に再建されている。
その規模は現時点はあまり大きくなく、人口も500人に満たない。
小規模な村だがレシトリアから続く豊かな土壌の上に建設されており、人口増加に伴う食糧増産計画の開発地として白羽の矢が立てられた。

調査港ベルティンドット

半島部に建設された軍港都市。海洋調査船の発着場になっており、現在テラスティア大陸への航路開拓が進められている。


産業計画

ムートランド魔動機農場

ムートランド地域で最優先で稼働させられているのは食糧生産のための農耕用魔動機だ。
クインドゥームほどの大きさを持った農耕用魔動機が播種や収穫に運用されている。
広大な農場には同種の魔動機が5機導入されている。現在のラクシアに残された唯一の機械化農業と考えられる。

レシトリア帝国はムートランド魔動機農場を国家の要と認識しており、ムートランド候には皇帝の側近が任命される。
決して離反が許されず、その離反は首都人口の安全保障の崩壊を意味するため、徹底した権限管理が図られている。
ムートランド候は軍事力の保有が認められず、農業行政の指導のみを行っている。
現在の担当は皇帝の弟であることからも、その徹底した危機意識がうかがえる。

アイラット開拓計画

蛮族との戦争において土地が汚染された帝都レシトリアにかわって、西部で開拓が続けられている農園造成計画。
すでに計画3年目に突入し、農園は安定して拡張し続けている。
食糧生産量は3年間で15%ほど増大し、仕事を求める市民の人口の移動も起こり始めた。
計画自体は15年間継続して行われることが決定しており、最終的には農業生産力を倍増させることが目指されている。

開発の陰で突発的な人口移動が治安の悪化を招いている側面もあり、帝国騎士団が時折視察に訪れている。
この業務を担当しているのは弓砲兵隊で、行軍演習を兼ねた視察となっている。
この訪問はまたアイラット地区に商業需要を生み出す効果も生み出しており、ダインハイト公国との国境も近いこの土地の経済発展を支えている。




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