目玉の魅惑

トラックボールの外観は独特だ。
Amazonヤフオクに並ぶ目玉に魅入られて、思わず落札してしまった事幾数回。
そんな目玉のうち、今回は似たコンセプトの2つを取り上げてみる。
目玉の魅惑 名称 発売日 価格 ケーブル 操作 ボール径 ボタン数
ST-45UPi
(T-BC21)
2002/06/14 4,380円(税抜)
4,730円(税込)
有線 人差指 40mm 4
MA-TB41BK 2011/03 4,800円(税抜)
5,184円(税込)
有線 人差指 46mm 3

レビュー環境

  • OS:Windows10 Pro (64bit版)
ポインタ速度は中央位置に、垂直スクロールの速度は左隅(遅い)に。
「スクロールの加速を有効にする」のチェックは外した状態に。
その他、OSの設定は弄らいない方向で。
  • 常駐ソフト:
SetPoint
6.67.83
X-Mouse Button Control
V2.12.1
Wheel Ball
Ver2.00
SetPointは右ボタン機能をUnversal Scrollから「進む」に変更。
X-Mouse Button Controlで進む/戻るをAlt+F4、Ctrl+Wにトラッパー。
垂直スクロールの制御はWheel Ballで行う。(スイッチは右クリック、ホイール固定操作は行わない)

比較検証(らしきもの)

  • 操球感、ボールの追従性
 ST-45UPi、MA-TB41BKともに素晴らしい。
 ST-45UPiは40mm、MA-TB41BKは46mmで、トラボ三銃士(親指操作系3モデル)の34mmより大きめ。
 これを人差指と中指でカーソル操作するのだが、慣れると快感となる。
 人差指系操作は概してボール操作に快感と悦びを与えるようだ。
 トラックボール中毒者が多いのも人差指操作系ユーザーである。
 問題は、ボール操作でカーソル移動した後に何をするか……なんだよね。
  • スクロールホイール
 スクロールの操作はWheel Ballで制御。
 ・ST-45UPi:右クリック+ボール操作でスクロール移動がかなり快適。
 ・MA-TB41BK:右クリック+ボール操作でのスクロール時、右クリックがちょっと苦しい。
  • 中ボタン(ホイールボタン)
 ・ST-45UPi:存在せず。
 ・MA-TB41BK:中ボタンのクリックがかなり苦しい。
  • コピー&ペースト
 ・ST-45UPi:快適。問題なく左右ボタンで操作できる。
 ・MA-TB41BK:左右クリックボタンをうまく操作できない。コピー&ペーストは断念。
  • 握り心地
 ・ST-45UPi:問題なし。このトラックボールをメイン使用にしても何ら差し支えない。
 ・MA-TB41BK:ボール操作しやすいポジションだとクリックができない。クリックしやすいポジションだとボール操作しづらい。
縦の寸尺はほぼ同じ。Trackman Marbleの方がちょっと長い。
ただし手のポジションかなりが異なる。
Trackman Marbleはボタン外側を握りこむ感じ。
MA-TB41BKは本体下部に手の腹を乗せ、ボール部分に指をかぶせる感じ。

評価

 ・ST-45UPi:★★★★☆
 ・MA-TB41BK:☆
 ST-45UPiは何ら問題なし。
 基本機能のシンプルデザインで1つの完成形を成している。
 MA-TB41BKは論外。本当は星ゼロにしたい所だ。
 最大の理由は、左右ボタンの位置。トラックボールなのに一般的なマウスと同じ位置。
 クリックやドラッグ操作に一定のストレスを伴う。設計ミスじゃないのかと疑いたくなるレベル。

コストパフォーマンス

2016年05月05日のAmazon直販価格を叩き台として
 ・TM-150r:¥ 3,091 (★★★★☆)
 ・MA-TB41BK:¥ 2,173 (★★)
 TM-150rはST-45UPiの現行モデル。と言っても中身同一の色違いというだけなんだけどね。
 旧名Mable Mause。現在名Trackman Marble。
 人差指操作の基本モデルとして、3000円ちょいなら購入しておいても損はないと思う。

 MA-TB41BKは価格評価以前に、製品として購入してはいけないレベル。
 ただし、トラックボールマニアなら買え。トラックボールマニアなら買え。
 大事なことだから二度言いました。
 MA-TB41BKでストレスを蓄積させ続けた後に、他モデルを使用してみると良い。
 ホッと安堵のため息が出るから。そのモデルの「設計思想」というものが見えてくるぞ。
 2ちゃんねるのトラボスレでも1つの殺し文句を言い放つことが可能となる。
 「わかってないのはお前だ! MA-TB41を使ったことはあるのか?」と。

総評として

 Trackman Marbleは老舗中の老舗、定番中の大定番。
 今さら評価するのもおこがましいといった所であり。

 MA-TB41BKは、台湾Ione社のモデル名「Lynx-R15」
 海外では2007年には発売されており、サンワサプライは2011年03月よりOEM供給を受けている製品。
 MA-TB41BKは外観や外寸を見る限り、Trackman Marbleの対抗馬としてリリースされたようだ。

 にもかかわらず、何でこうなった?
 開発過程の行き違いで、ボタン位置を間違えて伝えちゃったんじゃないか?

 「使いこなせてないだけなんじゃないの?」「慣れの問題じゃないの?」
 そう思っていた時期が自分にもありました。
 でもMA-TB41BKだけは別格だよ。嘘だと思うなら使って見て下さい。
ネット情報:
MA-TB41BKは、ボタン裏の緩衝材(スポンジ?)を除去すればクリック感は向上する。
自助努力で改善を模索するユーザー各位には最大限の敬意を払いたい。
でもユーザーにこんな自助努力をさせちゃう製品ってどうなのかと。

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最終更新:2016年05月07日 13:57