パストレース

Terragen 4.3から、Path tracing on surfaces(サーフェス上のパストレース)"は、『Render』ノードの「Advanced」タブで有効にする事が出来るオプションです。"Standard renderer"と"Path tracing on surfaces"を切り替えるためのラジオボタンが「Advanced」タブに用意されています。

"Path tracing on surfaces"を有効にする利点は以下の通りです:
  • Brute force GI(総当り: モンテカルロ・パストレーシング)。GIキャッシュを使用しません。代わりに、GIはすべてのピクセル(実際にはすべてのサブピクセル)でサンプリングされ、鮮明な間接照明の陰影、木を通した光散乱のより細かな計算などを行います。低いアンチエイリアスではノイズが発生しますが、アンチエイリアス値を増やす事によってコントロールされます。
  • ぼかし/光沢のある反射。『Reflective shader』や『Water shader』、『Default shader』の反射率が上がっている場合は、モンテカルロ・パストレーシングによるぼやけた反射の恩恵を受けるでしょう。ぼかしは、これらのシェーダのすべてでコントロール可能な"Ray trace reflections"に依存します。"Ray trace reflections"パラメータは無視され、反射は常にレイトレースによって処理されます。上記のように、低いアンチエイリアスではノイズが発生しますが、アンチエイリアス値を増やす事によってノイズが減少します。
  • 水などの変位したサーフェスでの反射の優れたアンチエイリアシング。
"Path tracing on surfaces"では、チェックボックスの設定に関係なく、自動的に "Defer atmo / cloud"と "Defer all shading"が使用され、UIではパストレースが有効な時にこれらのオプションを変更する事が出来ません。

"Path tracing on surfaces"の有効時、通常のGISDはレンダラー時に実行されません。GIの設定には、パストレースレンダーのみに適用される"Exaggerate surface details"という新しいGISDオプション設定がありますが、これはデフォルトではオフになっています。

画質は、レンダラーの全体的なアンチエイリアシング設定を使用してコントロールされます。パストレースを使用してレンダリングするたびに、新しい"Robust adaptive sampling"モードを使用する事をお勧めします。これは、『Render』の「Quality」タブにある[Edit Sampling...]ボタンで開く『Render pixel sampler』にあります。旧式の適応型サンプラーは、特に暗いサーフェスで、パストレーサーによって作成されたモンテカルロノイズの一部を処理するのに問題があります。新しい"Robust adaptive sampling"は、パストレーサーとうまく機能するよう(、また他の場合にも便利)に設計されています。
最終更新:2019年11月04日 16:01