VDB Export

Terragen 4.3以降、Terragen Professional版のLinuxビルドでは、コマンドラインからクラウドレイヤーをVDBファイルにエクスポートする事が出来ます。エクスポートされたVDBは、雲の密度のボクセル化したものです。

新機能: Terragen 4.6.11以降、UIでノードネットワークからVDBをエクスポートする事が出来るようになりました。クラウドノードを右クリックでコンテキストメニューを開き、「Export VDB File...」を選択します。これは現在、Terragen Creative版とTerragen Professional版に限定されています。

VDBは、『Cloud Layer V2』、『Cloud Layer V3』、『Easy Cloud』のクラウドレイヤーからエクスポートする事が出来ます。エクスポータは、すべてのクラウドレイヤーで動作しますが、一度に1つのレイヤーしかエクスポートする事が出来ません。複数のクラウドレイヤーをエクスポートする場合は、各レイヤーごとに1つのVDBファイルをエクスポートして下さい。

対応バージョンとプラットホーム

  • Windows版。Terragen Professional 4.6以降、Terragen Creative 4.6以降
  • Linux版。Terragen Professional 4.3以降

エクスポート領域

エクスポートする領域は、クラウドレイヤーのメインタブにある"Localisation"パラメータによって定義します。

『Easy Cloud』のクラウドレイヤーは、常に「ローカライズ化」されています。これは、ローカライズ領域の"Cloud base altitude"、"Cloud depth"、"Radius"パラメータでコントロールされた有限の空間領域に限定されている事を意味します。

『Cloud Layer V2』と『Cloud Layer V3』は、レンダリングのためにローカライズする必要はありませんが、VDBファイルをエクスポートする場合は、ローカライズパラメータに注意する必要があります。これらは、"Localise"が有効になっているかどうかを問わず、エクスポートする空間領域を定義します。

ローカライズされていないクラウドレイヤーのエクスポートの試験頻度が低いため、これに関連するバグに遭遇する可能性が高くなります。そのため、ローカライズされたクラウドレイヤーのエクスポータのみを使用する事をお勧めします。

解像度

ボクセルバッファの解像度は、クラウドレイヤーの「Optimisation」タブにある"Millions of voxels"パラメータを使用してコントロールします。これらの設定の主な用途はレンダリングの最適化ですが、VDBエクスポータはボクセルバッファを生成する時にこれらの数値を借用します。惑星の湾曲によって、VDBエクスポータがレンダリング用の内蔵ボクセルバッファとは若干異なって動作をする必要があるため、"Millions of voxels"パラメータの下に表示されるX、Y、Zボクセルバッファサイズは近似値に過ぎません。ただし、近似値を使用すると、VDBファイルを生成するために必要な計算量を知る事が出来ます。

エクスポート処理には時間がかかり、非常に大きなファイルを生成する事があります。VDBファイルのサイズはもちろん、指定するボクセルの解像度にも依存しますが、ボリューム内の空き領域の大きさにも影響されます。

UIからエクスポート

ノードネットワークのクラウドノードを右クリックしてコンテキストクリックし、"Export VDB File..."を選択、出力ファイル名を選択して"Save"を選択します。ボクセル生成処理が開始され、進行状況ウィンドウが表示されます。ボクセルバッファの生成が完了すると、そのバッファがファイルに保存されます。現在、Terragen Creative版とTerragen Professional版に限定されています。

エクスポートコマンド

コマンドラインのレンダラーからクラウドレイヤーをエクスポートするには、以下を使用します。
  • Windows版:
tgdcli.exe -p プロジェクト名.tgd -exportvdb "クラウドレイヤーのノード名" filename.vdb -threads スレッド数
./terragen -p プロジェクト名.tgd -exportvdb "クラウドレイヤーのノード名" filename.vdb -threads スレッド数
クラウドの名前に空白が含まれている場合、は引用符(")で囲む必要があります。通常は空白(例えば、"Easy cloud 01")があります。

"-threads"コマンドラインオプションの使用は任意で、整数に続けて他の引数グループを分割しない限り、コマンドラインのどこにでも挿入する事が出来ます。"-threads"オプションを使用しない場合、Terragenは、あなたのコンピュータ上で利用可能と考えられるだけの論理コアを占有します。4.3.16以前のビルドは、エクスポートに1つのスレッドしか使用する事が出来ませんでした。

マルチスレッド性能

執筆時点(ビルド4.3.16)では、エクスポータはマルチスレッド化に完全には最適化されていませんが、機能します。スレッド数が増えるに連れて処理効果が低下する事が分かっており、最速のエクスポート時間は比較的少ないスレッド数である可能性がありました。従って、"-threads"オプションを使用して、様々なスレッド数を試して、あなたのシーンと使用するマシン環境に最適なスレッド数を検分する事を強くお勧めします。

Macについては?

近い将来、この機能をMacビルドに追加する予定です。

フィードバックを送信

VDBエクスポータは比較的新しい機能です。そのため、どのように使用しているかを知らせて下さい。今後、改善する事が出来る提案をsupport@planetside.co.ukまで送って下さい。
最終更新:2022年08月21日 22:35