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識咲 詩姫
通称 鴉羽の悪魔(レイヴン)
性別 女性
所属 ライフ・スマイル・カンパニーズ
認証レメゲトン ノルン
搭乗テウルギア LME-PHA-02/A8.LSS ファンタズマゴリア・スカイウォッチャー


キャラクター概要

傷有りの少女が掲げるは、世界で最もありふれた望み
―それは、平穏な世界だった
"往こう。私の大事なものを守る為に"

黒く整った長髪を後ろで結い、儚く光を返すアイスブルーの瞳に軍服風の衣装を纏った女性。

L.S.Sの特殊部隊「フェアリーテイル」の隊長。幼少時、CD東西戦争の際に両親を亡くし左眼と左腕を失っている。
全身に傷が残っており、肌を見せる事を避ける傾向がある。
帰るべき場所を無くし途方に暮れていた所に支援活動で立ち寄った先代L.S.S代表に拾われ、アメノウズメにより代わりの義手と義眼を与えられている。
現在の名前はアイリスディーナによって与えられたものであり、拾われる前の記憶が一部欠落しており、彼女の本名は誰も知らない。
軍人と呼ぶにふさわしき立ち振る舞いと礼節、言動をする規範的人物。
口数が少ないが情には厚く、人当たりもいいので奇抜な変人ばかりのL.S.Sではかなり貴重な常識人枠である。

身体能力は標準より高いぐらいだが、その身体強度はかなりのものであり、異常高度にも耐えうる。
これによってテウルゴス探しが難航していたスカイウォッチャーのテウルゴスに選抜され、現在に至る。
その戦法は極めて苛烈。自らを阻む一切のものを許さないとばかりに躊躇なく敵対者を蹂躙する。

義眼には小型コンピュータが内蔵されており、機体の一部制御システムとリンクしている。
義眼から思考データを一部読み込んで反映し、より直感的な操作ができるように、という配慮であるが人体への負荷はそれなりに大きい。
余談ではあるが、機体制御時には義眼が紅く輝く。

+ ...
真名

本名シグルズ・ヴァン・フリッグ。
北欧に名高き英雄(シグルド)の血統であるフリッグ家の末裔であり、その最後の血筋の一人。
その体の丈夫さと性格は先祖譲りのものであり、あるものはジークフリートの面影を見ると言われている。
両親共に軍の高官であり、昔からその鍛錬や研鑽を共にしたことから今のような高い技術を有している。
しかし、本人はその過去を忘れておりそれを案じた先代が孤児であったと伝え、それを信じて今に至る。


認証レメゲトン ノルン

“往くわよ、スクルド”
“そっちが合わせなさいよ~、ウルズ”

北欧神話、世界樹ユグドラシルの泉の女神名を与えられし異質なレメゲトン。
アイリスディーナがあらゆる手を尽くしテオーリアに依頼し特注したもの。
黒い艶のあるセミロングに微かに燃えるような深紅の瞳、白いスーツとフリルをあしらった黒スカートを纏ったアバターを持つ。
機体の外観と瓜二つなのについては謎である。(一説ではアリシアが手回ししたとも言われている)

最大の特徴はそのOSにあり、後述する変形機構の補助をする戦闘用OSと通常戦闘用OS、二つのOSを有している事である。
その影響かレメゲトン自身が多重人格のようになっており通常時は真面目で融通の利かない性格だが一転すると良くも悪くも非常に素直で明るく軽い性格。
通常戦闘時はウルズ、変形後はスクルドと変形を起点として人格がスイッチする。
あえてOSを専用のものに分けた事によって可変機構を用いたより複雑でハイレベルかつ、アクロバティックな三次元機動を可能としている。
レメゲトンとしても非常に優秀であり、特に並列処理に関しては並みのレメゲトンでは比肩することができないほどである。
しかしその特殊性故に扱いは困難を極める。


搭乗テウルギア:LME-PHA-02/A8.LSS ファンタズマゴリア・スカイウォッチャー

開発 リュミエール・クロノワール&L.S.S
機体サイズ 11.6m
武装 ・弾幕遮蔽層発生装置内蔵型撮影機「天狗文花帖」
・光波射出式光学剣「風神一閃」
・小型鋼針弾幕兵装「鴉羽」
・可変式実体剣制御翼「風神翼」
特殊機構 ・可変戦況対応型戦闘形態「天狗変化・風神機」」
・第六六六式封印拘束制御術式「魂の共鳴(リミックス・ハート)
・変生「天魔解放」

"其は古より世界を見守りし者"
"其は世界を切り取り記録する者"
"彼等程、世界を見てきた者はいない"
"彼等程、世界に詳しい者もいない"
"それは今日も風を切り、空を切り、そして真実を切り取って映し出す"

機体概要

リュミエールとL.S.Sの合同制作による戦術偵察型テウルギア。
ファンタズマゴリアシリーズの一機だが、L.S.Sの防衛部隊用の機体であるため販売はされていない。
シリーズの例に漏れず、こちらも趣味が全開の機体であり、女性型なのも相変わらず。デザインモチーフは「鴉天狗の記者」。頭部にある頭襟は飾りではなく、データリンク用のユニット。

沖縄という海上基地同然の地理的条件を考慮した結果、極限まで空中機動力に特化した性能が特徴。ジェネレーターの強化は勿論、背部に搭載された可変・可動式大型ウイングバインダーの他、各部関節に次世代型カーボンナノチューブ製人工筋肉を採用しており、それそのものが発電機構とコンデンサーを兼ねることによって機動時の消費を然程考慮せずに動けるよう設計されているため、作戦時間の大半を空中で過ごす事になる。

また関節としても伸縮性、耐衝撃性能などが高水準に纏まっているため機体の運動性能強化に一役買っている。この技術により運動性能と燃費の向上を両立させている他、後述する可変機構へスムーズに移行することが可能。
機体の軽量化も相まってずば抜けた空中戦能力と継続機動力を誇る。

相変わらず機構そのものは複雑になってはいるものの、各部はユニットごとに構成されているため、リュミエール製の機体にしては整備性やコストパフォーマンスなどに優れるのも特徴。
なお、この関節部などの基礎構造については模倣される事による優位性の喪失を危惧して特殊なプロテクトが掛けられているのか、解析を行っても詳細が不明となっている。

その他にもプリーステスのノウハウが投入され、空中でのホバリングさえ可能である他、独自機能としてデータリンクによる観測データのリアルタイム共有、高精度カメラによる戦場の実況中継など、戦術偵察型の名に恥じぬ能力を持つ。
領空の巡回、及び戦闘開始時には現地の観測を行う都合上、敵機から攻撃される可能性も大いにあるため、牽制能力と火力に優れた武装が搭載されているのも特徴。
こちらも空中戦を前提にした調整が施されており、本機の任務の特殊性を伺わせる。

弱点はやはり防御力の低さ。プリーステスの時点で問題視されていた装甲は更に薄くなり、その耐久値はナルキッソスを更に下回る。
圧倒的な空中機動力と防御兵装によって低い耐久を補わねばならぬ都合上、戦闘時のパイロットに掛かる負担は計り知れないものになる。

しかもデータリンクなどによる情報戦能力まで持ち合わせている都合上敵機からの注目も集めやすく、搭乗者には常軌を逸した技量を要求する機体となってしまった。
またアリシアが帰還時の着陸を失念しており、足回りのデザインをモチーフに合わせて一本歯にしてしまった為、着陸にも一苦労。しかも機体が脆いので余計に手間がかかる。

その他にも余りの機動性にテウルゴスが耐え切れず、全力稼働をした場合テウルゴスの生命に危機を及ぼす他、ノルンの高度すぎるサポートゆえに機体そのものの消耗を考えず動き回り、下手をすれば機体でさえ耐え切れずに自壊してしまう可能性がある。
そのためレメゲトン固有OSとは別で生命維持及びリミッター制御システム「ヴェルダンディ」がセットアップされており、平時は稼働率が40%になるように制限されている。

「世界一贅沢な棺桶」とも称される、あまりにもピーキーな性能故に、本機に乗りたがる人間は殆どいない。

所持兵装


  • 弾幕遮蔽層発生装置内蔵型撮影機 「天狗文花帖」
右手に持つカメラ型の兵装。
特殊な防御兵装で、目の前に極短射程、高威力かつ大面積のビームを発生させることで敵弾を"消す"だけでなく、実際に「超高性能テウルギア用デジカメ」として撮影と録画が可能。
撮影したデータは即座にデータリンクによって他機体へと共有され、戦場の状況を素早く伝えることが出来る。
変形時には胸部付近にセットされる。
防御には使えなくなるものの、そのまま撮影することは可能。

  • 光波射出式光学剣 「風神一閃」
左手の葉団扇型レーザーブレード。
こちらも空中戦を前提とした特殊仕様となっており、レーザーライフルの原理を応用して鎌鼬の如き光波を射出する機構を搭載、空中でも有効に使えるようにされている。勿論、普通にレーザーブレードとしても運用出来る。
変形時には機体に組み込まれる。

  • 小型鋼針弾幕兵装 「烏羽」
ウイングバインダーに内蔵された自衛用兵装。
羽根状に形成された特殊徹甲弾を高速連射して敵を蜂の巣にする。先端部には封魔針と同じものを採用しているため、同様に時間帯火力も高い。

  • 可変戦況対応型戦闘形態 「天狗変化・風神機」
本機最大の特徴となる戦闘機形態への変形機構。
航続能力を大きく強化するためのものだが、一応この状態でも攻撃自体は可能。過剰エネルギーを放出させることで機体スピードを更に増して敵機に突進する「幻想風神」が使用可能になるなど、リュミエールの趣味と実用性を強く兼ねた逸品となっている。幻想風神での最高速度はあのワールド・イズ・マインさえ超える。

  • 可変式実体剣制御翼 「風神翼」
変形時におけるバインダーそのもの。
翼の前面にシンフォニック・スラッシャーの技術を流用したものだが、本機のそれはあちらよりも更に鋭さに偏った調整が成されており、機体に掛かる負荷が小さくなるようにされている。

  • 第六六六式封印拘束制御術式 「魂の共鳴(リミックス・ハート)
  • 変成 「天魔解放」
テウルゴスがやむを得ないと判断した場合に発動出来る、ヴェルダンディに内蔵されたリミッター解除プログラムと、それによって起動する特殊殲滅システム。
システム開放中はメインカメラが紅く発光する他、全身の排熱部が赤熱し、まるで鬼のような形相となる。
テウルゴスへの常軌を逸した負荷と引き換えに、機体が持つポテンシャルを全て引き出すその姿は正に「風神」と呼ぶに相応しく、暴風が如き過激さをもって敵機を殲滅するとされる。

+ Unparsable data
悪魔の落とし子
その実態はL.S.Sとリュミエールが古くより交わしていた密約によって、数少ない純然たる味方であるという立場が確立した為、その報酬として段階を踏んで開示していたデータの内、軍事項目のランクAまでを開示した事から製造された機体。
アイリスディーナが秘密裏に持ち出した自律兵器等の技術も盛り込まれており、本機の性能は異常な期間動き続けてきた自律兵器やロストデータの一部が試験的に採用された事に起因する。つまりプロテクトなどは掛かっておらず、最初から解析不能なだけである。
防衛戦力としての特性上絶対的有利を取らねばならない為、今後影響を受け開発されるだろう他企業の機体すら超える性能を欲した為に、結果として自らのテウルゴスすら殺しうるほどのハイスペックを得るに至った。
これらの技術は有用性が認められたためか特例的にリュミエールの新機体開発にも転用されており、LSSにとっては表向きに実行することができない兵器の実用データ採取も兼ねている。


機体原案/ソル・ルナ様

人物原案/霧月様
最終更新:2020年07月04日 18:52