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アーニャ・ティグレティナ
通称 銀翼、鉛女(なまりめ)、ティグさん
性別
所属 アレクトリス本社
オラクルボード アレクトリスランク:5
認証レメゲトン ヴィクティナ・エヴァーナ・スレブラコフ
搭乗テウルギア セラフィナ


キャラクター概要

“早く後方に行きたいのに何故未だ前線に……諸悪の根源たる不逞の≪何か≫に災いあれ……!”
“朝日の如き御光を以て、昏きを照らし、主を讃えよ。そう、誉れ高き我らが神を!”

弱冠16歳の少女。プラチナブロンドの髪を雑に結い、碧眼と白い肌が特徴的。階級は少佐。
普段は軍人然とした合理主義者だが、時たまに敬虔な神の信徒を思わせる発言を繰り返す。

アレクトリス本社勤務の父が居たが「この世は信仰の篤さで全てが決まる」と極端に宗教へ依存していた為に、多大な苦労を強いられていた。
アーニャは「私はああは成るまい」と、神を否定する学問や思想をひたすら独学するも、父からの布教はあまりに強力だった。
洗脳に近い布教に抵抗を続けた結果。普段は合理主義者で、感情が昂ると神への信仰を口走るという、分裂的な性格になってしまった。

テウルギア事業に関わる父の同期が気の毒に思い、彼女の気晴らしと若干の期待を込めて、アーニャとレメゲトンを面会させた。
レメゲトンはアーニャの「平和への想い」「その為に企業へ献身する誓い」に感動し彼女を認証。テウルゴスとなる権利を得た。

レメゲトンの意味と価値を知っていたアーニャは、帰宅後すぐに父を自らの手で≪殉教≫させ、本社へ勧誘への回答をしに向かった。
アレクトリスは彼女の行為を黙認し、正式に本社所属テウルゴスとなった。

晴れて父から解放された筈の彼女だが、殉教させた父の姿をした≪何か≫が信仰を説く、という幻聴や幻覚に悩まされている。


常日頃から凛然とした、模範的将校として振舞う。が、実際はさっさと後方に下がり戦争とは無縁の暮らしをしたいと思っている。
有能な人間に対しては敬意や好意を持って接し、無能や非合理を嫌い、神を唾棄し蔑む。
人間を人的資源と呼称し、後方への出世転属や保身の為なら、味方を生贄的に扱う事を躊躇わない。
が、周囲との残念なすれ違いが重なって(生贄扱いも含めて)中々上手くいかない、

気の昂った彼女は、自身にだけ見え聴こえる≪何か≫を信仰する祝詞を勝手に呟くようになり、何故か思考は鮮明に、感覚は鋭敏になる。
逆に祝詞を呟くことで≪狂った自分≫を呼び出す事も出来るので、本人としては遺憾ながら、危機的状況においてはこの性質を活用している。
神を称えるもう一人の自分を嫌い、憎悪する≪何か≫へ祝詞なぞ以ての外なので、普段はそうならない様に自らを律している。

基本的に射撃戦を得意とする。近遠も動静も問わず、素早く正確に敵機を撃ち抜ける。
その上で、率いる部隊を落ち度無く指揮しつつ、僚機のカバーもそつなくこなす……兵士としても指揮官としても、年齢不相応な優秀さを見せつける。

彼女は後方の平穏で高位なポストへ下がる為の武功を稼ぐため、その若さと熱意を武器に凄まじい勢いで将校・兵士のイロハを吸収していく。
そして非合理を嫌う彼女は、いかなる状況でも冷静に合理的判断を下し、自身の将来計画の為に敵を(時には味方も)業火の如き闘争心で砕いていく。
彼女の強さは、狂気的な熱意や執念、排他的な思想に自己中心的な欲望という、彼女が最も嫌うであろう「精神論」によって生み出されているのである。

意外とおっちょこちょいで、深読みや先読みが空回りする面がある。
思惑を外し間抜けを晒したり、気を抜いた時の彼女は、少女の鑑のような愛らしさを発揮する、という噂。

容姿は神の御使いと称される程に美しい。ただ彼女自身は容姿にかなり無頓着で、笑顔も仏頂面も美しいというよりは恐ろしい。
成長期に積み重なったストレスや栄養の偏りなどで発育障害を起こしており、年齢の割にかなり小柄。

好きなモノはコーヒーとチョコレート。特にコーヒーは並々ならぬ拘りがある。


レメゲトン:ヴィクティナ・エヴァーナ・スレブラコフ

“はい少佐殿! お供させて頂きます!”
“実体の無い身でありますので、少佐殿にコーヒーをお淹れ出来ないのが残念です……”

 金髪の女性の姿をしたレメゲトン。基本的にはスレブラコフと呼ばれる。
 真面目で忠実。テウルギアの運用も優秀だが、どちらかというとアーニャ自身のサポートを得意とする。
 有能で、好意的かつ公正に対応してくれるスレブラコフは、アーニャにとって得難い人材でもある。


テウルギア:セラフィナ

機体名 セラフィナ
開発 アレクトリス本社
機体サイズ 12m(ヴァヴカナフ装備時15m)
武装 ・88mmEMLS(レールガンシステム)
・複合シールド
・シェイクリッパー
・アウターフレーム・ヴァヴカナフ
(ドロップガンシールド or ウェポン&マグラック)
(レーザーランチャー)
(エクステンドスラスター)

機体概要

“今おらず、昔おらず、やがてきたる事も無く。無能にして愚なる神に災いと、失業保険の説明を。”

熾天使の名を関する、暗緑色の機体

アレクトリス本社製新鋭テウルギア「ケリー・ドーン」をベースに作られた機体。
二脚型の軽量機。装甲防護力は低いが、軽快な運動性と高速力を誇る。

ヴァヴカナフと呼ばれる外付けの強化フレームを装備しての運用が前提となっている。これらは個別に装備や破棄が可能。
ブースター推力やパワーユニット・アクチュエータ出力もヴァヴカナフ装備を勘定に入れて設定されている。
その為、非装備時のパワーウェイトレシオは凄まじい数値を叩き出し、その身軽さは(パイロット負荷も含めて)破格のモノとなる。

トリスアギオンと呼ばれる準リミッターカット機能を備えている。
安全基準以上かつ、危険域未満のギリギリの機体性能を引き出す事で、瞬間的に戦闘力を向上させられる。
使用する度に大きな負荷がかかる為、時間と回数を重ねれば機体が自壊しかねず乱用は厳禁。

引き出した性能を最大限に生かしきる為、「信者のアーニャ」に成る事を前提としており、アーニャ自身が使用を可能な限り自粛している。
使用の際は、聖なるかな、から始まるセラフの三聖頌を嬉々として(嫌々に)呟き始める。


また、迅速な戦線投入の為の即応投入ロケットブースター「V8」が用意されている。
ロケットブースターの塊を背負って、そのまま戦線に向けて射出する原始的なユニットで、比較的安価かつ極めて迅速にセラフィナを戦線に投入できる。
この場合は機体の外側に降下用のパラスラスターも装備し、降下の衝撃を機体本体のブースターを使用せずに和らげる。
使い心地に関しては最悪の一言で、V8の使用が決定すると整備員や作戦要員一同がアーニャに対し同情の祈りを捧げる。

なお、本機の製造終了間際に、アーニャは機体の改善に関する請願書を提出している。
その内容は「機体名と装備名の改称を強く請願する」というもので、あえなく却下された。

所持兵装

・88mmEMLS(レールガンシステム)
小銃型をした半自動の電磁投射砲。

弾倉は大型だが5発しか入らない。これは弾倉が電力供給用の電地も兼ねている為である。
テウルギア本体からの直接電力供給に弾倉の蓄電分を足す事で、必須電力確保までの時間を短縮させている。
万が一の場合も、弾倉蓄電地の電力だけでも1~2発は射撃出来る。

弾速確保のために銃身は長く、レールバレル冷却の為の水冷バレルジャケットがすっぽりと覆い、アンダーバレルには水冷ユニットを積んでいる。
これらの要因から銃本体が大きくて重く、取り回しが悪いうえに速射性も低い。

しかしAPFSDSの弾体を凌ぐ弾速と弾体質量を持つレールガン投射物は、上記の欠点を補って余りある破壊力を誇る。

・複合シールド
左腕部に装着する長方形の防盾。手持ちでは無く腕に付けるタイプ。
複合装甲と、昇華装甲と呼ばれる評価試験中の対レーザー装甲のサンドイッチとなっている。

昇華装甲はレーザーなどの熱量兵器に対し、固体が熱によって気体へと昇華する際の吸熱作用を利用し溶解を抑制する事で抵抗する装甲。
ただし、照射されて昇華した部位は当然復活しないし、長時間の照射には耐えられない。そして、砲弾や爆発などに対する防御力は一切存在しない。
また機体全体に施すと費用が効果を圧倒的に上回る為、シールドだけに装備される。

未だ欠点も多く、実地運用試験中である。
しかしながら、装甲材としては破格な軽さが大きな利点であり、対レーザー用の安全なERAとも言える。

・シェイクリッパー
中型の高周波ブレード。
高周波により刃を高速かつ微細に振動させ、切削による破断と、摩擦による熱量による溶断で対象を斬る。
切れ味は通常の物理ブレードより遥かに良好。だが必ず電力を必要とする点と、刃の摩耗が非常に速いという欠点がある。
基本的には予備兵装扱い。アーニャが射撃を得意だからというのもあるが、摩耗の速さを考慮し、万が一の為になるべく温存しているからである。

・アウターフレーム・ヴァヴカナフ
6枚翼の名を冠する、機体性能を拡張する強化装備。といっても、これを装備しての出撃が前提となっている。

軽火力と防護力/継戦能力を拡張するアッパーユニット、重火力を拡張するミッドユニット、運動性・戦術機動性を拡張するアンダーユニット。
この三種を纏めてヴァヴカナフとする。それぞれ独立しているので、必要に応じて個別に装備・撤去が可能。

 ・アッパーユニット・ドロップガンシールド or ウェポンラック
  バックパック上部に装備した2基のフレキシブルアームから、それぞれ1枚ずつ連装レーザー砲を追加した複合シールドを、前面に吊り下げる装備。
  これは重防弾シールドをスリング懸架し、自身を防護しながらの小銃射撃を可能とする歩兵装備システムを参考にしている。

  アームはアクチュエータによって自由かつ広範囲に可動し、いかなる射撃体勢であっても、それを妨げずに機体を防護する。
  前面防護が不要な際は、背部や側部に追いやる事も可能。

  連装レーザー砲は火力は低いが速射力の高い近距離用火器。シールド1枚に1基、計2基搭載。
  シールド下部に銃口が有る為、火力を発揮中は盾として機能できない。
  レーザー砲自体の出力は決して高くなく、システムも旧式。代わりに衝撃に強い設計となっている。

  シールドを外して予備携行火器や弾倉を積載する、ウェポンラックとしての運用も想定されている。

 ・ミッドユニット・レーザーランチャー
  バックパック下部に装備した2基のフレキシブルアームに、それぞれ1基ずつ重レーザーランチャーを装備した火器システム。
  基本的には、およそ脇腹辺りから前面にランチャーを向ける。
  出力を任意に調節でき、出力を絞って連射するか、大出力で単射するかを選択できる。片方で連射しながら片方で単射も可能。

  アームはアッパーフレームの物と同様自由に可動する。側面や背面に向けての射撃も可能。
  レールガンで地上の敵機に射撃しながら、レーザーランチャーで対空攻撃、のような並行した運用もできる。

 ・アンダーユニット・エクステンドスラスター
  腰部と大腿部に装備する追加装備スラスター。
  元より軽快かつ大推力なセラフィナを、アッパー・ミッドフレームの重量増加分を補いつつ、更に運動性を向上させる。

  推力偏向やスラスター自体の自由可動により急加減速や複雑な姿勢制御の精度をより高める。
  全てのスラスターを斜め下方に指向すれば、短時間であれば低空での巡行飛行が可能(高度は数十メートル前後)
  この場合スラスターを運動に使えず基本的にまっすぐ飛ぶ位しか出来ないので、戦闘ではなく比較的短距離の移動などに用いられる。

原案/もふもリスト
最終更新:2019年10月29日 20:25