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インナーチャイルド
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インナーチャイルド(Inner child)とは、大人の心の中にある子どものような側面のことを指す。
アルコール依存の親などを持った機能不全家族で生まれ育った「アダルト・チルドレン」の治療のための心理学用語として使われ始めた言葉だが、日本ではスピリチュアリズムにおけるニューエイジブームと共に紹介された概念であるため、両者の概念が混同して用いられている。
心理学用語としてのインナーチャイルド
カウンセリング用語としてのインナーチャイルドは、幼い頃に虐待などによって抑圧された自分自身のことである。元々は芸術療法の一つであり、創造的イメージによって幼い頃の自分自身を見つめ、理解し、受け入れることで、幼い頃に受けた自らの傷を癒やすものであった。 近年ではアダルト・チルドレンの治療において、この概念が用いられることが多い。
臨床家においては、インナーチャイルドはしばしば「小児期のトラウマによる傷」を表す比喩的な意味合いで使われることが多く、必ずしも幼い人格そのものが存在するように扱うわけではない。 一方で、内的家族システム療法や自我状態療法など、それらを人格を構成するパーツとして捉えた上で、対話を試みる治療法もある。
スピリチュアル用語としてのインナーチャイルド
スピリチュアルにおけるインナーチャイルドは、心の中にいる独立した人格を持った子供として扱われる場合が多い。 インナーチャイルドは「自分の本音」などを象徴するものとして全ての人の中にいる存在とされており、イメージや催眠によってこれらを呼び出し、対話をしたり、ともに遊ぶなどして癒やすことで、本当の自分に気づいたり、活力を得ることができるとしている。ユングの提唱する原型論における「wander child」を完成形として、それを目指すものもある。