手織り機にはさまざまな形状や機構のものがあり、名前も色々あります。同じものが別の呼び方をされることもあります。
現在「手織り機」として販売されている家庭用の商品は多くがテーブルルームか高機(フロアルーム)です。
※こちらのwikiでは小型の手織り機、特にリジッドへドルルームの情報を中心に集めています。
形や大きさの違い
フロアルーム(Floor Loom)
日本語では「高機(たかばた)」といいます。椅子に座ってペダルを踏んで操作します。コンピュータデスク程度の小型のものから一部屋占領するような大型のものまであります。布の幅は織機の幅が上限で、長さは特に制限はありません。
テーブルルーム(卓上織機)
テーブルに置けるサイズのものは全て「テーブルルーム」ですが、持ち運びできるものもあれば据え置き前提のサイズのものもあります。フロアルームに比べるとサイズも値段も控えめです。
原則として布の幅は織機の幅が上限で、長は制限はありませんが、あまりに小型の機種だと経糸を巻き取れる量に限界があることがあります。機種によっては織り幅を倍にしたり(ダブルシャフト)、経糸の巻き取り量を増やせるもの(エクステンションキット)もあります。
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原則として布の幅は織機の幅が上限で、長は制限はありませんが、あまりに小型の機種だと経糸を巻き取れる量に限界があることがあります。機種によっては織り幅を倍にしたり(ダブルシャフト)、経糸の巻き取り量を増やせるもの(エクステンションキット)もあります。
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ラップルーム(膝置きタイプ)
膝に乗せられるくらい小型のテーブルルームやフレームルームを「ラップルーム」と呼ぶことがあります。織機の片側に切れ込みが入っていて、テーブルに引っ掛けて膝に乗せて使うものや、テーブルを使わず膝に置くものなどがあります。持ち運びすることが前提で小型のものが多く、必要な時だけ出して使うことができます。
バックストラップルーム
バックストラップ(腰ひも)で経糸を身体に固定して織ります。日本語では「腰機(こしばた)」といいます。
Backstrap loom
Backstrap loom
地機
日本語では、床に座って操作する織機のなかでも身体に経糸をくくりつけて織るものを「腰機(こしばた)」、床に座って使用するものを「地機(じばた)」、椅子に座る高さのあるものを「高機(たかばた)」と呼び分けます。
フレームルーム
枠の中で織るので「フレーム」ルームといいます。テーブルルームも広義ではフレームルームに分類されるようですが、一般的にはフロアルームやテーブルルーム・ラップルームより更に安価な、織れる布の幅と長さが枠のサイズを上限とするものをフレームルームと呼びます。
多くの場合、四角い枠の長辺に平行に経糸を張って、短辺に平行に横糸を渡して織り進めますが、四角形以外にも、三角形や円形のフレームルームもあります。構造がシンプルなものが多く、自作もある程度容易です(「ダンボール織り」等もフレームルームの一種です)。
また、フレームルームには綜絖のないものが多く、針で糸をすくって織ることから「ニードルルーム」とも呼ばれることもあります。
サイズや用途によって、壁掛け等を作るタペストリールーム、鍋敷等の小型のものを作るポットホルダールーム等呼び分けることもあります。
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多くの場合、四角い枠の長辺に平行に経糸を張って、短辺に平行に横糸を渡して織り進めますが、四角形以外にも、三角形や円形のフレームルームもあります。構造がシンプルなものが多く、自作もある程度容易です(「ダンボール織り」等もフレームルームの一種です)。
また、フレームルームには綜絖のないものが多く、針で糸をすくって織ることから「ニードルルーム」とも呼ばれることもあります。
サイズや用途によって、壁掛け等を作るタペストリールーム、鍋敷等の小型のものを作るポットホルダールーム等呼び分けることもあります。
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ピンルーム、ペグルーム
フレームルームの一種で、枠に釘等が打ってあるものを特にピンルームやペグルームと呼ぶことがあります。
機構や織り方の違い
オープンリードルーム
樹脂や木に溝がついており、溝に糸を引っ掛けて経糸を張ります。糸を通す手間がないので経糸が張りやすい反面、上糸と下糸の間が狭くなることもあるようです。日本のメーカー、クロバーの「咲き織り」等がオープンリードです。
クロバー 咲き織り
クロバー 咲き織り
※「咲き織り」には整経用のペグが本体についているので、よほど大物を作るのでなければ追加で整経台を買う必要がありません。
リジッドへドルルーム
フロアルームのへドル(綜絖=そうこう)は一つ一つが独立していて自由に動かせますが、リジッドへドルルームはその名の通り、へドルとリード(筬=おさ)部分が一体化しており、位置が固定されています。樹脂や木製のリード部分に糸を通して使います。リジッドへドルは、その構造上基本的にクローズドリードです。
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※多くのリジッドヘドルは綜絖が1枚のみで、機種によって追加の綜絖留め(セカンドへドルキット)が別売になっています。AshfordのSampleItルームは最初からセカンドへドルキットがついているので、追加で購入する必要がありません。
マルチシャフトルーム、マルチプルシャフトルーム
シャフトが複数あるので「マルチ」シャフトルームといいます。シャフトは経糸を持ち上げる機構で、シャフトが一つの場合は通常経糸を一本置きに拾う「平織」が基本になり、模様織りしたい場合は手作業で糸を拾います。
シャフトが複数あると、どの糸をどの順序で持ち上げるかを選ぶことができるので、複雑な模様が簡単に織れます。
シャフトが複数あると、どの糸をどの順序で持ち上げるかを選ぶことができるので、複雑な模様が簡単に織れます。
ニードルルーム
フレームルームの内、綜絖がなく針で糸をすくうものをニードルルームと呼ぶことがあります。
バイアスルーム、マーガレット織り枠
フレームルームの一種で、バイアス織り専用のものをバイアスルーム、バイアスウィービングルーム等と呼ぶことがあります。日本では「バイアス織り」の他に「マーガレット織り」という呼び方があり、「マーガレット織り枠」とも呼ばれます。
カードウィービング(カード織り)
穴の開いたカードに糸を通して、カードを回しながら織ります。細い糸で複雑な模様のベルトやバンドを織ることができます。