ストーリーの相違点5

ミクリオが陪神契約する経緯


原作
憑魔との戦闘の際、浄化の力を持たないミクリオは戦いから遠ざけられ、自身が足手まといになっている事実を痛感する。自分も浄化の力を得る手段はないかと尋ねるミクリオに、ライラは自分と契約し『陪神』となれば可能だと話す。
「じゃあそれで」と即座に決断するミクリオを、スレイはそんなに簡単に決めちゃ駄目だと言って制止する。言い争いの末、ミクリオは「足手まといは宿で待ってるよ」と言い残しスレイのもとを後にする。
残されたスレイに、ライラは「ミクリオさんの気持ち、わかっているのでしょう?」と諭すように言い、ひとまずは先に進むことを提案した。進んだ先でライラは、この水道遺跡で先代導師と契約したことをスレイに話す
そして、導師だからといって全てを一人で抱え込む必要はないのだと助言する。
「友達に宿命という重荷を背負わせたくない」と感じているスレイに、ライラは「いつの時代でも導師とその天族の友人が必ずぶつかる問題」なのだと言って微笑んだ。

遺跡を出たスレイ達はミクリオを探そうとするが、スレイはミクリオなら宿には戻らず遺跡の別の入口を探しているんじゃないかと推測する。
しかし今この街には憑魔が増えており、その強さも水道遺跡で体感したばかり。そんななか一人で遺跡に向かうなんて危険すぎる、無謀だと慌てふためくライラ。しかしスレイは、ミクリオは危険だとわかっている場所に飛び込むような奴じゃない。自分だけじゃ憑魔を浄化できないこともわきまえてるはずだから、心配しなくても大丈夫だとライラに説明する。ライラはそんなスレイに「信じてらっしゃるんですね、ミクリオさんのこと」と驚き、二人の信頼関係を改めて感じ取った。

アリーシャと『従士』の契約を結び、スレイ達はガラハド遺跡へと向かう。
ライラの持つ火属性の力と相性の悪い憑魔を前に、一行は苦戦を強いられる。そこへ現れたミクリオが水の天響術を放ち、スレイ達の窮地を救った。陪神契約の為に必要な『神器』を手にしたミクリオは、まっすぐにライラのもとへ向かい契約を求める。
スレイはそれを止めようとするが、ミクリオは「スレイは肝心なことをわかっていない!」と怒鳴りつけた。自分の夢に巻き込みたくないのだと言うスレイに、ミクリオは「思ってるのか?自分だけの夢だって」と、自身の夢もスレイと同じものであることを示す。その言葉にスレイは「オレたちの夢だ」と頷き、二人は拳を合わせた。

アニメ
スレイが寝静まったタイミングを見計らい、ミクリオはライラに相談を持ちかける。
ミクリオは、導師となったスレイが運命を受け入れ、前に進んでいくことに違和感を覚えているのだとを話す。ライラは「遠い存在になったと思いますか?」と問いかけるがミクリオは「わからない」と答える。
自分が今後、どうしたいのかもわからない。しかし今のままの関係ではいられないと思ってる。導師になったスレイに対し、自分は何をすべきなのか、そう悩むミクリオに、ライラは「スレイさんにしてあげられること、もちろんありますわ」と提案をする。

翌朝、ミクリオが一人でレディレイクを旅立ったことを知り、スレイは慌てて後を追おうとする。憑魔が現れれば、浄化の力を持たないミクリオは対抗手段を持たない。そのくらいわかってるはずなのに、とミクリオが一人で行ってしまったことを心配するスレイ。
焦るあまり机に置いてあった水差しを倒してしまい、そのことで冷静になったスレイは「一人で行くだけの理由があったってことだよな」と呟く。ライラはそんなスレイに「追いかけなくてもよろしいんですか?」と問うが、スレイは「オレにも本当の導師になる為にやることがある」と前を向いた。

スレイは疫病の街マーリンドに向かうというアリーシャに、途中まで護衛をしてほしいと頼まれ了承する。
その後、霊峰レイフォルクで地の天族エドナと契約したスレイは、そのままマーリンドへと向かう。マーリンドの穢れの原因が『ドラゴンパピー』であると見当を付け退治しようとするが、空を飛ぶ相手に苦戦する一行。
ライラはミクリオが取りに行った『神器』が弓であることをスレイ伝え、それがあれば倒せるかもしれないという。そんなライラに、スレイは「ミクリオなら来るよ。近くまで来てる気がする」と言い、ミクリオ到着までの時間稼ぎを始める。憑魔の放った火球がスレイ達に降りかかろうとしたその時、駆けつけたミクリオが神器を使って矢を放ち、二人の窮地を救った。

疑問点:原作のスレイは「導師の宿命に友達を巻き込みたくない」という思いからミクリオと対立するが、アニメではミクリオが陪神になることについて特に関心を示さない
また、憑魔の危険性を懸念しミクリオの単独行動を慌てて止めようとした原作のライラに対し、アニメのライラは一貫して落ち着いた態度を取る
スレイも最初こそ心配して後を追おうとするものの、ミクリオが一人で行ってしまった理由を考え思い留まっている
しかしミクリオが憑魔を浄化する手段を持たない事実に変わりはなく、それをわかっていながら単独行動を認めるスレイの危機感のなさには違和感を覚える
また、ミクリオが神器を取りに一人で遺跡へ向かう決断をしたのはライラの提案を受けてのことだが、単独行動中のミクリオは幾度となく憑魔と遭遇し危険な目に遭っている為、危険性を知りながらミクリオを送り出したライラの行動にも疑問が残る
最終更新:2017年03月22日 19:58