アライさんが庭に出没した

63 :アライさんが庭に出没した [saga ]:2018/07/15(日) 13:38:53.96 ID:rPYwPsx7o
アライさん。
それは近年になって急速に増え始めた生物でいわゆる一種の害獣である。

俺が仕事から帰ってきて家に入ろうとすると庭の方からがさごそと音が聞こえてきた。

最初は泥棒かとも思い身構えたが聞こえてくる声で何が起こったのか察した。

アライさん「う~ん、おトイレ気持ちいいのだ~」ブチュブリュブリュ

家の庭で糞してマーキングしていやがった。

幸いこちらには気が付いていないようなので音を立てないように近づいていく。

アライさん「この家の中からいい臭いがするのに何処にも入れる場所がないのだ、しょうがないからマーキングして誰かに入られないようにしてくおくのだぁ」ブチュブリュブリュ

声に出して怒りたい気持ちを抑え確実に仕留められる位置に着く…それにしたって便所なげぇなこいつ。

アライさん「ふぃー、暫くしてなかったから気持ちよかったのだ」ピカピカガイジガオ

そうかい、それは良かったな。

アライさん「うん?誰かいるのだ?」

呑気にしてるアライさん目掛けて持っていた傘を振り下ろす。


64 :アライさんが庭に出没した [saga ]:2018/07/15(日) 13:40:23.00 ID:rPYwPsx7o
アライさん「ピギュ!?な、何をするの、グベッ!?」

アライさんの脳天に傘をぶちまかすもまだ全然元気だった。

一撃では仕留められないのは想定していたので何度も傘を叩き続ける。

アライさん「いじゃ!アライさんをピギュ!、叩くのを止めるのだ!」フーッ!

俺はアライさんの威嚇無視して殴り続ける。

アライさん「ピギィ!が、ガイジなのだ!逃げるのだ!」ダッ

逃がしてたまるものか。
逃げようとするアライさんの足に全力スイングの傘を当てて転ばす。

アライさん「ぎびぃ!?痛い痛い痛いのだ!」ゴロゴロシッポバタバタ

これには効果があったのか今まで以上に痛がっている様子だ。

アライさん「アライさんのきれいな足が折れたのだ!責任とるのだー!」ジタバタフゥーフゥー!

本当に折れたかは分からないが動きが鈍くなったのはラッキーだな。


65 :アライさんが庭に出没した [saga ]:2018/07/15(日) 13:41:55.19 ID:rPYwPsx7o
念のためしっかり潰しておこう。
噛まれたり引っ掛かれないように気を付けながら転んでいるアライさんの足を何度も思いっきり踏みつける。

アライさん「ギビィィィィィィ!?アライさんの足が、足がー!?」バキッボキッ

アライさんの両足はあらぬ方向へ曲がってしまっていた。
これならば暫くはそんなに動けないだろう。

アライさん「アライさんが何をしたっていうのだぁ、こんなの酷いのだぁ」ズリズリ

文句を言いながらもしっかり逃げようとするする辺り生存本能高いなと思いながら
庭の物置小屋からアライさんを確実に仕留められる道具がないかを探してみる。


66 :アライさんが庭に出没した [saga ]:2018/07/15(日) 13:43:45.00 ID:rPYwPsx7o
アライさん「か、壁が上れないのだぁ、他の所から逃げるのだぁ」ズリズリ
普段ならばすいすいと登って逃げれたのであろうが、足がぐちゃぐちゃになった今、腕の力だけでは登れなかったようだ。

俺は小屋から昔使っていた金属バットを取り出すと虫のように這いずっているアライさんの頭に向けて振り下ろした。

アライさん「や、止めるの、だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁン!?」グジャ!ジタバタシッポグルグル

余りの痛みにアライさんは頭を両手で庇ったままの状態で叫びながらゴロゴロとのたうち回っている。

チィ!まだ息があるか、ならば何度でも叩くだけだ!
止めを差そうとバットを振りかぶる。

アライさん「止めるのだぁ!アライさんが悪かったのだぁ!謝るのだぁ!降参なのだぁ!」

ここに来てようやく命の危険を悟ったのか侘びを入れ始めた。

アライさん「ここをお前の縄張りにしていいのだ、何ならアライさんが交尾してやってもいいのだ、そしたらアライさんもチビが増えてお得なのだ!」ピカピカガイジガオ

うるせえ黙れ

これでどうだと言わんばかりのどや顔に怒りに震えた体が無意識的にアライさんの顔面に蹴りを放つ。

アライさん「ぐぇびぃぃぃぃぃぃぃぃぃーーーーーー!!」ドグシャァ

噛まれたら不味いと思い道具を使っていたが怒りを抑えきれなかった。
今回は噛まれなかったが今度が有れば気を付けなければ。


67 :アライさんが庭に出没した [saga ]:2018/07/15(日) 13:45:07.36 ID:rPYwPsx7o
アライさん「」ビクビク

打ち所が悪かったのかアライさんは小刻みにしか動かなくなったが油断は出来ない。

致命傷でなければ地上の生物とは思えぬ異常な回復力その内息を吹き返すだろう。

厚手の手袋を装着して動くなっているアライさんを掴み、冬に焚き火用に使っているドラム缶の中に放り投げる。

アライさん「ノダァ…」ピクピク

ドラム缶に入れたときの衝撃の影響の為か意識を取り戻しかけている様だ。
意識が完全に戻る前に手早くアライさんの体に灯油を振り掛けて着火する。

アライさん「クチャイノダァ……のだあああああああああああああああ!?」ガンゴンガンゴン

アライさんに点火した途端ドラム缶の中で今までの状態が嘘であったかの様に勢いよく叫び声を上げ跳ね回り始めた。

アライさん「あづいぃぃぃぃ!出せぇぇぇぇ!ここから出せぇぇぇ!」ガリガリガンガン

一瞬よじ登って出てきてしまうのでは無いかと心配したがただの悪あがきだったらしく、暫くするとどんどん音は小さくなりやがて聞こえくなった。

アライさん「あ………じゅ……ノ……」メラメラ

やがて火も収まりドラム缶の中を覗くと黒焦げになっているアライさんが見えた。


68 :アライさんが庭に出没した [saga ]:2018/07/15(日) 13:46:09.83 ID:rPYwPsx7o
アライさんの絶命を確認しこれで一安心と思い片付けをしようとした時またあの忌々しい声が聞こえてきた。

アライちゃん1「まま、ありゃいしゃん達置いて何処にいっちゃったのりゃ?」ヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん2「あんながいじ放っておくのだ、それよりこっちからいー臭いがしゅるのだ!」クンクンヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん3「本当なのりゃ、ありゃいさんが食べゆのだぁ!」クンクンヨチヨチヨチヨチ

アライちゃん4「ぴぃぃぃぃぃ!おねえしゃん達まっちぇー!?ありゃいしゃんも食べたいのりゃー!」ビェーンヨチヨチヨチヨチ

どうやらアイツには子どもが居たらしく、母親の焼けた肉の匂いに釣られてノコノコと小さな害獣がやって来やがった。

俺は疲労を感じながらも今度こそ終わりにする為にバットをもう一度握る。

ア ラ イ さ ん は 全 滅 だ !

おしまい


69 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 16:59:54.82 ID:95mwsVb50
乙です。アライさんメインのアラ虐もとてもよい


70 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage saga]:2018/07/15(日) 19:57:59.32 ID:fqcG92jL0
乙。
精神的に攻撃するマイルドなアラ虐もいいけど、殺傷するワイルドなアラ虐もいいよね。


71 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/15(日) 21:27:27.06 ID:RktbScqJ0
乙です
害獣が焼かれるのいいゾ~これ


72 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 02:45:10.09 ID:bL45QXKp0
1つ、灯油って液体だと火を近づけても燃えません、ついでに軽油も同様です。
ガソリンならともかく、軽油や灯油は液温を上げるか霧状に噴霧しないと引火しないよ。


73 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 12:16:54.54 ID:GJS8nz9so
創作物における灯油は炎魔術の触媒みたいなものだということでいいだろ


75 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 14:46:07.20 ID:u4LUWTwH0
72
そうなのか・・・
逆にそれを利用したアラ虐を考えてみようかな 時限式で燃えるとか?


最終更新:2018年07月16日 17:30