アラ虐―上と下

231 :上と下 [saga]:2018/08/29(水) 22:11:57.41 ID:ozQqGawb0
俺「アライさん、これから街に行って野菜の種を買って育てようと思うんだけどアライさんも手伝ってくれたら半分分けてあげるよ。」

アライさん「欲しいのだ!だから手伝うのだ!」

俺「わかった、じゃあこうしよう!買ってきた種が育った後の配分でアライさんは上の部分が下の部分どちらを貰う?」

アライさん「ん~アライさんは上の部分が欲しいのだ!」

俺「わかったよ。じゃあこれから市場に行って種を買ってくるから明日から二人で頑張って作物を作ろう!」

次の日から俺とアライさんは毎日畑で作物を育てた。アライさんは熱心に働いた。

数ヶ月後畑にはたくさんの大根ができた。

俺「さあ!完成だ!じゃあ前に言ったようにアライさんは上、俺は下を貰うね。」

俺は下、つまりみんながよく食べる部分を貰い。アライさんは葉の部分を貰った。

アライさん「ついにできたのだ!アライさんが汗水流して作った野菜なのだ!」ムシャムシャ

アライさんは大根の葉を嬉しそうに食べたあと満足しながら眠りについた。

~次の日~

大根の葉「」シナァ…

大根の葉はしおれてしまった。

アライさん「・・・ぜんぜん美味しくないのだ・・・。これじゃ食べられないから人間から少し分けて貰うのだ」

~俺の家~

俺「さあ~て今から大根を使った料理をたくさん作るぞ~。ブリ大根、おでん、大根と手羽元の煮付け。たっくさんできるぞー!」

アライさん「人間!アライさんに少し分けて欲しいのだ…」

俺「ダメダメ!アライさんは上が欲しいって言ったんだよ。僕の取り分は自動的に下、だからダ~メ!」

アライさん「そんなのずるいのだ!次はアライさんが下を貰うのだ!」


232 :上と下 [saga]:2018/08/29(水) 22:24:23.10 ID:ozQqGawb0
俺「・・・じゃあ今度はアライさんが下を貰うんだね?分かったよ。また街で種を買ってくるから明日からまた育てよう!」

アライさん「わかったのだー!」

アライさんはまた熱心に働いた。激しい悪天候の時にはわざわざ見回りに行ったりした。

数ヶ月後、畑にはイチゴが鈴なりにできた。

俺「じゃあ、今度はアライさんが下だから俺が上を貰うね」

当然イチゴの苗の下には・・・。

アライさん「」

ただの根が残るのみ。

俺「ん?どうしたんだ?ちゃんと君が指定した下の部分だよ?交換して、って言ってもムダだからね」

アライさん「あれ?美味しい部分はどこなのだ?」

俺「あ~、イチゴだからなぁ~。多分その部分で終わりだよ」

アライさん「ひどいのだぁ!おーぼーなのだ!」

俺「俺は嘘はついてないよ?いや、はっきり言うならただアライさんは俺に利用されてたってことかなwwwじゃ、いちごも収穫が終わったし、俺は帰るね。」

アライさん「ひどいのだあぁぁぁっ!」ウワ-ン!

アライさんはなんで鳴いているんだろうね。俺はアライさんが指定した下の部分をあげたってのにね。

なーんちゃって、アライさんを嵌めるのも面白いねw。さて、イチゴはジャムにしたり、練乳と一緒に食べようかな。


233 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/29(水) 23:04:13.26 ID:uxwcmnxD0
単発物がたくさん投稿され始めて、うれしいな

皆さん、乙です!


234 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/29(水) 23:12:52.38 ID:1afg/8aCo
アライさんをうまく動かすと本当に面白いな
乙です


235 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/29(水) 23:17:27.07 ID:wpiIcJsU0

こんなに真面目なアライさんも珍しい


236 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/29(水) 23:32:59.07 ID:GcY93iSMO
捨てればゴミ、使えば資源
アライさんも要は使い方次第ってことかな


237 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/30(木) 00:22:38.14 ID:xyQx6vPx0
231 の作者ですが元ネタは日本昔ばなしの「狐と熊」です。


最終更新:2018年09月03日 17:48