372: 名無しさん (ワッチョイ f981-89df) :2019/07/16(火) 08:13:33 ID:6o/NZRhQ00
月のない深夜の畑に蠢く影、言わずとしれた害獣のフレンズ、アライさんである。
アライさん「よーしおチビ達、今夜はあの畑のお野菜を頂くのだ!」
アライしゃん「いただくのら!!」
アライちゃん1「おやちゃいたべゆのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん2「ありゃいしゃんがいちばんのりなのりゃ!!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん3「いっぱいたべちぇいっぱいうんちするのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん4「もーおなかくーくーなのりゃ!」ヨチヨチヨチヨチ
アライちゃん5「まんまるたべちゃいのりゃ」ヨチヨチヨチヨチ
母親と思しき成体のアライさんとそれより一回り小さいが立派に2足歩行ができているアライしゃん、そのやや後ろを四つん這いで進むアライちゃん達
だが一団が畑に近づいたところで異変が起きた
「ノギャ!」
「ブウ!」
「いちゃーのりゃー!!」
「どうしたのだおチビ達!!」
アライさんが振り向いたときにはアライちゃん達の姿はなく、その代わり地面に5つの小さな穴が空いていた。
これは近年発売された「対アライちゃん用落とし穴型トラップ」である。
アライちゃんのサイズに合わせて小さいが深い穴を掘っておき、その底にトラップを設置して穴の上を特殊なフィルムで覆ってカムフラージュする。
穴の直径的にアライさんやアライしゃんが落ちることはない、更に表面の特殊フィルムは普段は高い強度を誇るが
アライちゃん特有の四つん這いの姿勢で圧がかかった時のみたちどころに破れるよう加工してあるため、他の小動物が引っ掛かることもない
アライしゃん「いもーとのききなのら!たすけるのら!」
アライちゃん5「ぴぃぃぃ!!おねーちゃたしゅけちぇぇぇぇ!!」
アライしゃん「うぅーん…ふかくておててがとどかないのらぁ!」
アライさん「おチビ今助けるのだ!わっっせぇぇぇ!!」
アライちゃん4「いちゃいいちゃいいちゃいぃぃぃ!!!おかーしゃ、ありゃいしゃんのおみみひっぱっちゃだめなのりゃぁぁぁぁ!!」
体格的にほとんどのアライしゃんでは穴の底まで届かない、アライさんの場合も両手を穴に突っ込むことは不可能だ
さらにこのトラップはアライちゃんの異様に大きな頭を利用し、肩から下はすっぽりとハマるが頭だけは引っかかって露出する構造になっている、
壺状の本体にアライちゃんの体が入った時点で首の部分にロックが掛かり、専用の鍵がなければ二度と外れないのだ
そのような状態で無理に力をかければどうなるか
アライちゃん4「おみみはなしてぇぇぇぇ!!!はなしぇぇぇぇ!!ばかぁ!がいじぃ!!っぴっぎぃぃぃぃぃぃ!!」
アライさん「わっせ!わっせぇぇ!!っのだぁ!?」
アライちゃんの絶叫とともにアライさんがバランスを崩してひっくり返る、その手には真っ赤に染まった肉片が握られていた。
アライちゃん5「しゃっしゃとあらいしゃんたしゅけるのりゃ!はやくしりょぉ!おねーちゃのばかぁ!むのおぉ!」
アライしゃん「アライしゃんはばかでもむのうでもないのら!こんなあなにおちるおまえがばかでむのうなのら!!」
アライちゃん4「おみみぃぃぃぃ!!!ありゃいしゃんのかーいーおみみぃぃぃぃ!!!!いちゃいぃぃぃぃ!!」
アライさん「おチビのお耳を千切ってしまったのだ!でもわざとじゃないのだ、アライさん悪くないのだ!」
アライさん「うーん、でもこんなにひっぱってダメならおチビを助けるのはもう無理なのだ、大きいお姉ちゃん、ここは一旦引き上げるのだ」
アライちゃん1「おかーしゃん!?」
アライちゃん2「なんでなのりゃ!おいてっちゃやなのりゃあ!」
アライちゃん3「ぴえぇぇん!!おかーしゃんおねーちゃんたしゅけてぇ!!」
そもそもこのトラップは何故アライちゃんをターゲットにしたのだろうか
アライちゃんは小さいためトラップを小型化低価格化できる、成長した個体に比べて知能が低いためトラップにかかりやすい、
凶暴性が低いため捕獲したあとの処分が簡単、食欲旺盛で大量に発生するため農作物への被害が大きい
など、様々な理由はあるが一番の理由は未成熟かつ大量に産まれるアライちゃんは仲間から見捨てられる可能性が非常に高いのだ
例えばアライさんをターゲットにした場合、せっかく捕らえたが仲間に罠を破壊されて逃亡された
罠の周りに集まった仲間や家族と、回収に来た人間が接触して負傷した。などの報告が多数ある
だがアライちゃんの場合は一度捕獲された罠から逃れた例は一件もなく、安全確実に効率よく駆除できるのだ
アライさん「チビはまたすぐに産めるのだ、偉大なアライさんやせっかく育ったお姉ちゃんがチビのために危ない目に合うわけにはいかないのだ」
アライしゃん「ふははは!そーいうことなのら、むのーのばかがいじいもーと!いだいなアライしゃんはおまえのぶんもりっぱにいきてやるのら」
アライちゃん5「のりゃぁぁぁぁぁん!!あらいしゃんがかわいそーなのりゃー!!おかーしゃもおねーちゃもがいじなのりゃぁぁぁぁ!!!」
アライしゃん「まだいうのら!これでもくらうのら!!」ブチチチチブリュリュリュリュ!!!
アライちゃん5「くしゃいのりゃぁぁぁぁ!!ばっちいのりゃぁぁ!!がいじぃぃぃぃ!!!!」
アライさんは千切った耳を食べながら何処かへ逃走し、妹に向かて糞尿を発射して満足げなアライしゃんも後を追う
残されたのは穴の中でそれぞれ大騒ぎするアライちゃん達であった
つづく
373: 名無しさん (ワッチョイ 2380-1b7c) :2019/07/16(火) 08:42:09 ID:y0qwhM1E00
372
やっぱ家族SSの罠の話は面白いですね笑笑
374: 名無しさん (アウアウ 58c2-4369) :2019/07/16(火) 13:55:15 ID:22hy3X0.Sa
372
アライさんは千切った耳を食べながら何処かへ逃走し
ここ、すごく好き!
379: 名無しさん (ワッチョイ f937-78e7) :2019/07/19(金) 21:33:45 ID:6o/NZRhQ00
アライちゃんトラップ続き
早朝、棒を担ぎかごを下げた男がやって来た。彼こそが畑の持ち主にしてアライちゃんトラップを仕掛けた張本人である。
「うわぁ…居るわ居るわ、まさか全部にかかってるとはね、トラップが優秀なのかアライちゃんが増えすぎてるのか…」
男は穴に回収用の棒を突っ込むとトラップを引き上げた。金属製の大きな試験管の口からアライちゃんの頭だけが飛び出たような格好だ
トラップを無造作にかごに放り込むが、当のアライちゃんは夜通し騒いで疲れたのかぐっすり眠っており気づかない
5匹のアライちゃんを回収した男は畑の隅にある物置小屋に入り、かごから取り出したアライちゃんを古びてガタついた作業机に置いた
トラップの底は丸くなっていて自立しないため、専用の三脚状のスタンドを使用している
ここに来てようやくアライちゃんも目覚めたようだ
アライちゃん1「うーん…のりゃ?ここはどこなのりゃ?あなのなかじゃないのりゃ」
アライちゃん1「おまえはヒトしゃんなのりゃ?おまえがちゅれてきてくれたのりゃ?」
男「おーそーだなー」
男は気のない返事をしつつ残りのアライちゃんも順番に並べる
アライちゃん1「ヒトしゃんがたしゅけてくれちゃのりゃ!さすがあらいしゃんなのりゃ!!」
アライちゃん2「こんどはこのせまいとこからだしゅのりゃ!」
アライちゃん3「おなかしゅいてりゅのりゃ!おいちいごはんもってくるのりゃ!」
アライちゃん4「うぅ、ありゃいしゃんのおみみなおしちぇほしいのりゃ」
アライちゃん5「くしゃいのりゃぁぁ…あらいしゃんのこときれいきれいしゅるのりゃぁ!」
男「さーてと、どうすりゃいいのかな」
アライちゃん2「ここからだしておいちーごはんとあまあまをもってくるのりゃ!そしたらごほーびにしっぽのだんしゅみせてやってもいいのりゃ」
男は何か誤解しているらしいアライちゃん2を片手にを掴むと、図々しい発言を気にもとめずに説明書を眺めている
男「えーと、これのことかな?…向きは…こうで…溝にハメて…こうかな?」スカッ
男「おおっ!すげえ!豆腐かバターみたいだ!」
アライちゃん2の首が音もなく落ちる、男が付属の専用カッターをトラップに挿し込んだのだ
首の位置が固定されているのと、特殊な刃の形状のために殆ど力を入れずに頚椎を両断できる。
机の上に落ちたアライちゃん2の首はぽかんとした表情を浮かべ、視線をあちこちに送っていたがすぐに虚空を見つめ動かなくなった
それと同時にトラップ本体が激しく振動しだす。中の胴体がゴキガイジムーブを始めたのだ
あまりのおぞましさに男はトラップを取り落とす。
男「キッモ!!マジキメえなこいつら!!!さて、首切るのは簡単だけど全員それじゃつまんねーな」
アライちゃん1「ぴぃぃぃ!?いきなりなにしゅるのりゃあ!?」
アライちゃん3「おねーちゃがあたまだけになっちゃっちゃのりゃぁぁ!!」
アライちゃん4「ひじょいのりゃぁぁぁぁ!!!このヒトしゃんがいじなのりゃぁぁぁぁ!!」
アライちゃん5「のりゃぁぁぁぁぁん!!こわいのりゃぁぁぁぁ!!!」
一斉に騒ぎ出したアライちゃん達をよそに、男はハサミを片手にアライちゃん4を掴み上げる
男「片方じゃバランス悪いだろ?」ジョキン!
アライちゃん4「びぇぇぇぇぇん!!!!おみみがぁぁぁぁぁ!!!!!」
アライちゃん4「なおしちぇっちぇいっちゃのになんできるのりゃぁぁぁ!!!くっちゅけりゅのりゃぁぁぁぁぁ!!!!!」
男「そうかそうか、くっつけてほしいか」
男はアライちゃん4の耳に瞬間接着剤を塗りたくり、アライちゃんの片目を覆うように貼り付ける
アライちゃん4「おめめいちゃい!!みえないぃぃぃ!!どこにくっちゅけてりゅのりゃばかぁぁぁ!!!へたくしょぉぉぉ!!!」
アライちゃん4「しゃっしゃとおみみとおめめなおしぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
男「チッ、うるせー口だな」
男はアライちゃん4の口に接着剤のチューブを突っ込むと中身をすべて注ぎ、顔面を掴んで強引に口を閉じさせる
数分後手を離すと、アライちゃん4は頬をいびつに膨らませたまま唸っている、口内の接着剤が完全に固まり舌も唇も頬も動かせないようだ
気道までは塞がっていないようで残った鼻を大きく膨らませて辛うじて呼吸している
男はもがくアライちゃんを満足げに眺めるともとの位置に置いた
男「こいつはこのままほっとくか、飲まず食わずじゃすぐくたばるだろう、さーて次次」
アライちゃん4「…!!…!?……… !!!!! !!………」ジタバタ
アライちゃん1「どーしたのりゃいもーちょ!どっかいちゃいのりゃ!?おへんじちゅるのりゃ!!」
アライちゃん3「こいちゅきもいのりゃ、もういもーちょなんかじゃないのりゃ!!」
アライちゃん3「ヒトしゃーん!!!こいちゅとくしゃいのはこよちていいかりゃあらいしゃんをたしゅけてほちいのりゃ!!」
アライちゃん5「あらいしゃんこよちちゃだめなのりゃぁぁぁぁ!!おねーちゃのばかぁぁぁぁ!!!」
男「直火OK、耐熱温度300度、アラジビ用の鍋にも使えます。ね…、これでいくか」
説明書を置いた男は小型のアルコールランプを取り出し着火すると、アライちゃん3を支える三脚の下にそれを置いた
380: 名無しさん (ワッチョイ f937-78e7) :2019/07/19(金) 21:36:21 ID:6o/NZRhQ00
アライちゃん3「のりゃ?なんだかポカポカなのりゃ♪」
アライちゃん3「……!!あじゅっ!?あじゅいっ!?のりゃぁぁぁぁぁん!!あじゅあじゅになっちゃのりゃぁぁぁぁ!!」ガタガタ
男「妹売るようなやつはお仕置きだお仕置き」
よほど熱伝導率の高い材質なのだろうか、弱い火にもかかわらずアライちゃん3はすぐに苦しみだした。
トラップの中で激しく暴れているようだが前後左右上下、すべてが高熱の壁で遮られている以上逃げ場などどこにもない
このままいけば10分もせぬうちに蒸し焼きが出来上がるだろう
そう思った矢先
アライちゃん3「のあああああああああああああああああ」ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!!
男「うわこいつクソ漏らしやがった!?」
アライちゃん1「くっっしゃ!!くしゃいのりゃ!!おはないちゃいのりゃぁぁぁぁ!!」
アライちゃん5「ありゃいしゃんよりくしゃいのりゃあ!!!こいつおぶちゅなのりゃぁぁ!!ゲッホゲホゲホ!!!」
アライちゃん4「!!!!!!!????!!!!!!?!!!!!!!!」ジタバタガクガクビクンビクン!!!!
肉が焦げる臭いと不潔なアライちゃんの体臭に糞尿の煮詰まる臭いが加わった異次元の悪臭である
嗅覚が鋭く、かつ間近にいるアライちゃん達はたまったものではないだろう
特に鼻呼吸しかできないアライちゃん4の苦しみ方は尋常ではなく、涙と鼻水を撒き散らしながら古机がギシギシと音をたてるほど激しくのたうつ
しかし、このような悪臭はアライちゃんでなくても耐えられるものではない、このままでは異臭騒動で警察沙汰だ
そう判断した男はアライちゃん3の入ったトラップを火ばさみで掴むと、念の為用意しておいた水入りバケツに突っ込む
超高温の汚物に接触したことによりバケツの水は一瞬で沸騰し、激しい水蒸気が上がる
アライちゃん3「のぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」ガバゴボガバゴボガバゴボ
しばらく経ち沸騰と悪臭がおさまった頃、男はアライちゃん3を引き上げる
熱によるものか溺れたのかはわからないがアライちゃん3はすでに事切れ、長時間熱湯につけられた顔面は煮崩れて原型を留めない
そのとき男は背後が騒がしいことに気づいた
アライちゃん1「ちっかりしゅるのりゃいもーちょ!!おへんじちゅるのりゃぁぁぁ!」
アライちゃん4「………………………………」
アライちゃん5「おねーちゃちんじゃっちゃのりゃぁぁぁぁ!!」
あれほど激しく暴れていたアライちゃん4がピクリとも動かない、うっ血し青黒く変色した顔は目と鼻から妙な液体を流している
どうやらあまりの悪臭に嘔吐し、それが目鼻に逆流した挙げ句窒息してしまったようだ
男はアライちゃん3をアライちゃん4の隣に置いてみた
381: 名無しさん (ワッチョイ f937-78e7) :2019/07/19(金) 21:37:14 ID:6o/NZRhQ00
男「うわ…並べてみるとひどい絵面だな…こっちまで吐きそうだぜ」
アライちゃん1「ううぅ…かーいーかーいーいもーちょがおばけになってちまったのりゃ」
男「なにがかーいーだよ、ムカつく顔しやがって、次はその気色悪い吊目を潰してやろうか?」
男はアライちゃん1の顔面をグリグリと小突く、と、その時
男「痛ってぇ!!!」
アライちゃん1が男の指に噛み付いた
当然のことだが、畑荒らしに来る以上すでに乳歯から永久歯に生え変わっている、そして「まんまる」発言からも分かる通り、アライちゃんといえど西瓜の表皮を噛み砕く程度には咬合力が発達しているのだ
男「離せクソ!!離しやがれ!!」
アライちゃん1「ガジガジ…ガリガリ」
アライちゃん5「おねーちゃがんばりゅのりゃぁ!!!そいちゅぶっこよちてあらいしゃんのごはんにちてやるのりゃぁぁぁ!!!」
男は強引に指を引き抜いた。アライちゃん1の歯が折れ鮮血とともにあたりに散らばる
だが男の傷も浅くはない、噛まれた指のあちこちに歯が突き刺さり、開いた傷口からは血が滴り落ちている
男は逆上した
男「てっめぇぇ!よくもぉぉ!!」
アライちゃん1「!!」
男はアライちゃん1を逆手に持つと渾身の力で脳天を古机に叩きつけた、歯に続いて肉や骨やその他様々なものを飛び散らせてアライちゃん1はあえなく絶命
だが、長年使われ手入れもされていなかった机もまた、男の全力に耐えきれずに倒壊してしまう、勢い余った男もそのまま倒れ込んだ
男「手首が…クッソ…痛え…これはやべえな、捻挫か下手すりゃ折れてるかも…」
思わぬ怪我を負った男はよろよろと立ち上がると散らかった現場を後にする、もはやアライちゃんなどに構っている場合ではない
物置の出口に差し掛かったときコツ、と足になにか当たる
アライちゃん5「うゆぅ、どうなっちゃのりゃ?おねーちゃがあいちゅぶっこよちたのりゃ?」
男「死ぬのはてめぇじゃい!!!!」
八つ当たり気味にアライちゃん5を蹴り飛ばすと、男は病院へ向かうべく去っていった
一方のアライちゃん5は小屋から畑を隔てた向かい側にある雑木林の木の根元に居た
男の蹴りはアライちゃんの頭を砕くほどの力であったが、幸いにして当たったのはトラップの部分、蹴りの威力と落下の衝撃を鋼鉄のトラップが吸収し、アライちゃん5は殆ど無傷の状態だ
アライちゃん5「めがまわりゅのりゃぁぁ…ここどこなのりゃぁぁぁ…おかーしゃ…おねーちゃ…」
アライちゃん5「!!!おかーしゃ!?おねーちゃ!?たしゅけにきちゃのりゃ!?」
不意に聞こえた物音にアライちゃん5が歓喜の眼差しを向ける、しかしそこに居たのは母でも姉でもない、ゴミムシの一団であった
糞尿にまみれたアライちゃん5の臭いを嗅ぎ取ったのか、さきの異臭に引き寄せられたのかは定かではないが相当な数だ
それらが新鮮な肉に一斉に群がる
アライちゃん5「くりゅなぁぁぁぁぁ!!!こないじぇぇぇぇぇぇ!!!!あらいしゃんごはんじゃないのりゃぁぁぁぁぁぁ!!!!おみみいちゃいぃぃぃ!!!!おめめぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!くりゅなぁぁぁぁぁ!!!!ぶっこよちゅじょぉぉぉぉぉ!!!!ぶぎぃ!!!??のじゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!のあ゙あ゙あ゙あ゙あああああああ゙あ゙あ゙あああ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!!!!」
新鮮な野菜を貪りまるまると肥え太ったアライちゃん、その目、耳、鼻、頬、激しく動く唇や突き出された舌、更にはその奥まで…
耳障りなアライちゃんの断末魔はしかし、誰の耳にも届かない
男「蹴った角度的にはこっちだと思うんだがなー、やっぱ畑のどっかに落ちてるのかな?いやでも全部探したしな…」
日も暮れかけた頃、ライトを片手に男がやって来た。噛まれた人差し指と手首には包帯が巻かれている
男「おっ!あったあったよかったー!!結構いい値段したんだ、一回使っただけで壊したり無くしたりしちゃ大損だよ」
男はアライちゃんトラップの状態を確認した後安堵の声を上げる、拾った際に捨てた中身には一瞥もくれない
男「それにしても素人がアライちゃん虐めなんぞやるもんじゃないね、今夜からはカッター装着して捕獲と同時に首落とすようにしようっと」
今から戻ってすぐ仕掛ければいつもの時間に寝れるかな、男はそんなことを考えながら去っていった。
おわり
最終更新:2019年07月21日 22:48