保護対象アライさん

931 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイ 99e7-Gxb1)[] 投稿日:2017/08/17(木) 20:20:49.41 ID:A6Q5hNlJ0 [1/5]
ハンターや一部の虐待マニアの働きにより、国内での野生のアライさんの
根絶にほぼ成功した日本。しかしそうなると逆に生き残った
少数のアライさんもフレンズとして保護しようという動きになるのも当然だった……


ブリブリブリ
大量の糞をするアミメキリンたち
「またやったのかお前、まあいい、アライさんにお任せなのだ」
わっせわっせ
デッキブラシで檻の中をきれいにしていくアライさん。そうここは
動物園、アライさんの掃除能力に目をつけた政府は、中型、大型の
獣の畜舎の掃除当番として利用することを思いついたのである。
「ぴっかぴかなのだ!」
 掃除を終えておおいばりするいアライさん。するとそれを見ていた
観客が歓声を上げる。
「わーすごーい、掃除してる~」
「かしこいねーあのアライさん」
 もっともこれは飼育員の仕込みなのだが
「ふはははは~アライさんはそーめーなのだ! アライさんはすごいのだ」
 アライさんが気付くわけもない。なおアライさん自身の糞対策として
アライさんにはおしめがつけられている


932 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイ 99e7-Gxb1)[] 投稿日:2017/08/17(木) 20:21:27.36 ID:A6Q5hNlJ0 [2/5]
すると飼育員が入ってきて
「キリンちゃんアライさん、今日のご飯だよ」
と言って餌を置いた。
「おおー、今日もおいしそうなのだ、早速頂くのだ」
 餌を食べているアメメキリンたちのほうを見ながら
「ふははははー、アライさんはそーめーなのだ、だからお前みたいな
馬鹿な畜生と違って人間と同じ食べ物を貰っているのだ。アライさんは
偉大なのだ」
 飼育員もアライさんに微笑んで
「そうだね、アライさんはエラいねえ」
と言った。

――残飯同然のメシなんだがな……
――それで掃除当番として低コストで使えるからおだてててるだけ
なんだよなあ。おだてりゃ働くバカでたすかるわー

 アライさんが他の動物と遊んだり掃除してる姿がウケて観客動員も
増えたそうだ。

「じゃあアライさん、あとは遊んでいいよ」
そういうと飼育員は出て行った
「了解なのだ、任せるのだ。おいアミメキリン、アライさんが遊んでやるのだ」
 そういうとアライさんはアミメキリンの背によじ登った
「ふははっはー高いのだ~」
 温和なアミメキリンは気にもしない。ちなみに遊ぼうとした
アライさんが象に踏み潰されたりライオンに食い殺されたりする
ケースもあるのだが、畜生同士ということで事故扱いもされない。


933 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイ 99e7-Gxb1)[] 投稿日:2017/08/17(木) 20:22:00.73 ID:A6Q5hNlJ0 [3/5]
「ん、あ、あれは……フェネック!」
 観客の中にフェネックがいるのを見つけて駆け寄るアライさん。
「久しぶりだね、お仕事がんばってる?」
 檻越しに話しかけるフェネック
「当然なのだ、アライさんはゆーしゅーだからな、フェネックは
どうなのだ?」
「アライさんはあいかわらず偉いねえ。それに比べて
私は~なかなかね~。こうして居場所がなくてブラブラしてるんだよ~」
「そうなのか、でもフェネックも賢いからなにか仕事がきまるのだ」

――実は私の仕事は全国の動物園のアライさんのカウンセリングなんだよね
――こうしておだてておいてアライさんが逃げたり仕事をサボるのを封じる役目なんだよ~
――アライさんには秘密だよ~

「ここの暮らしはどう?」
「なかなかなのだ、食べ物は困らないし、キリンはバカだけどいい奴だし。
住みやすいのだ」
「そうなんだ、よかったね~アライさん。」
「フェネックもここに住んだらどうなのだ」
「そ、それは……お掃除ができない子は駄目って言われちゃって」
「そ、そうなのか。それはかわいそうなのだ。気を落とさずに頑張るのだ」

――実はちゃんとヒトと同じ家に住んでヒトと同じ仕事して
お給料も貰って自由に生きてるんだけどね、私も他のフレンズも。
檻にとらわれてるのはアライさん達だけだよ~

「じゃあ私は帰るから。アライさんはお仕事頑張ってね」


「了解なのだ、アライさんにおまかせなのだ~!」



935 名前:おまけ (ワッチョイ 99e7-Gxb1)[] 投稿日:2017/08/17(木) 21:21:44.40 ID:A6Q5hNlJ0 [4/5]
フェネック「ふー、この動物園ではあと10人のアライさんと面談しないと~」

フェネック「あれ、たしかこのライオンの檻もアライさんが掃除してたはずなのに、いないな~」
フェネック「ちょうどいいあそこに飼育員のお兄さんが。」
フェネック「おにーさん~。ここにいたアライさん知りませんか」
飼育員「ああ、あいつか。いや~ライオンの餌に手を出そうとして食い殺されちゃってねえ
そんなにうまそうに見えたのかな。鶏の頭」
フェネック「そうなんですか~、すいません私がちゃんと言っておけば~」
飼育員「いやいや、フェネックちゃんのせいじゃないって」


『ひさしぶりアライさん、ごめんね食事中に訪ねてきて。アライさんのごはん美味しそうだね~
すごいよアライさんは、ちゃんと仕事して美味しいご飯もらってるんだから。
アライさんは偉大だよ~』


938 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイ 99e7-Gxb1)[] 投稿日:2017/08/17(木) 21:53:08.14 ID:A6Q5hNlJ0 [5/5]
このあとカウンセリングしたアライさんに
『アライさんはちゃんと働いてるからいい食べ物貰ってるんだよ』
(だから他の動物の食いものに興味持つなよ)
的な感じです

説明不足だったか



最終更新:2018年04月06日 02:04