397: 名無しさん (ワッチョイ 808d-8301) :2019/07/27(土) 00:28:45 ID:6o/NZRhQ00
ダンス好きのアライちゃん
森の開けた場所で一匹のアライちゃんがダンスをしていた
アライちゃん1「ちっぽのだんしゅ♪ちっぽのだんしゅ♪かーいいだんしゅ♪」シッポフリフリ
アライちゃん2「すごいのりゃ♪おねーちゃかっこいいのりゃ♪」
アライさん「お姉ちゃんのダンスは凄いのだ!大きくなったら天下を取れるのだ!」
数日後
アライちゃん1「ちっぽのだんしゅ♪かーいいだんしゅ♪ふわふわちっぽ♪」シッポフリフリ
アライちゃん2「おねーちゃすてきなのりゃ♪のりゃ?なんかきのーよりちっぽがおおきくてふわふわなのりゃ」
アライちゃん1「ふははーあらいしゃんのどりょくのたまものなのりゃ!」ピカピカガイジガオ
アライさん「おチビ達ー!ご飯とってきたのだ!」
アライちゃん1「ごはんなのりゃ!!いっぱいだんしゅしたからおなかぺこぺこなのりゃ」ガツガツムシャムシャ
アライさん「お姉ちゃんはアライさんの自慢なのだ、沢山食べて大きくなるのだ」
数週間後
アライちゃん1「ちっぽのだんしゅ♪ふわふわだんしゅ♪あらいしゃんのだんしゅ♪」シッポフリフリ
アライちゃん2「もーだんしゅみるのあきたのりゃ、ほかのあそびしたいのりゃ」
アライさん「おチビ達ー!ご飯とってきたのだ!」
アライちゃん1「ガツガツクチャクチャ!!、まだたりないのりゃ、いもーちょのぶんよこしゅのりゃ」
アライちゃん2「ぴぃ!ごはんとっちゃいやなのりゃぁ!!」
アライさん「お姉ちゃん、ワガママ言ったらダメなのだ!仲良く食べるのだ!」
アライさんの注意を無視し、妹から奪ったご飯を貪るアライちゃん
更に数週間後
アライしゃん1「しっぽのだんす♪あらいしゃんのだんす♪すてきなだんす♪」シッポフリフリ
アライさん「お姉ちゃんも踊ってばかりいないでお手伝いするのだ!少しは妹を見習うのだ!」
アライしゃん1「うぅ、でもだんすしたいのら!だんすしないとおかしくなりそうなのら!」
ダンス好きのアライちゃんはすでにアライしゃんと呼べるサイズにまで育っていたが、未だに四つん這いで尻尾を振っていた
よく見ると毛並みは悪く体は痩せていて手足も細い、だがそれに反して尻尾は異様に大きくふわふわとしている
アライしゃん2「ごはんとってきたのらー♪」
アライしゃん1「!!、よこすのら!!さいきんたべてもたべてもおなかすくのら!!」
一方、今帰ってきたアライしゃん2はしっかりと二足歩行し、肉付きも良く、立派に成長している
その妹を渾身のヨチヨチ歩きで突き飛ばし食料を強奪するアライしゃん1、だが食べる前にアライさんに張り倒され妹の隣に倒れる
アライさん「せっかくご飯見つけてきた妹になんてことするのだ!」
アライさん「遊んでばっかりでご飯だけ食べるなんて許せないのだ!反省するまでご飯抜きなのだ!」
アライさんは倒れているアライしゃん2を助け起こすとアライしゃん1を置いて巣穴に戻っていった
アライしゃん1「のらぁ~、あらいしゃんわるくないのら…」
398: 名無しさん (ワッチョイ 808d-8301) :2019/07/27(土) 00:31:37 ID:6o/NZRhQ00
その日の夕方
アライさん「お姉ちゃん、少しは反省したのだ?」
アライしゃん1「だんす!だんす!しっぽの…、のらぁぁぁ!!もうだんすはいいのらぁぁ!!つかれたのらぁぁぁ!!!」シッポブンブン
放っておいたアライしゃん1の様子を見に来たアライさん、その目に映ったのは大きな尻尾を一心不乱に振る娘の姿
アライさん「いい加減にするのだ!!全然反省してないのだ!!おまえは不良なのだ!!ゴクツブシなのだ!!」
アライしゃん1「ちがうのら!!しっぽがかってにうごくのら!!あらいしゃんわるくないのだ!!!」
アライさん「まだ言うのだ!!この嘘つき!!不良娘!!ゴクツブシ!!アホ!!バカ!!ガイジ!!この!この!この!」
アライさんは足元の小石を拾うと、怒りに任せてアライしゃん1をメッタ打ちにする
アライしゃん1「いたいのらー…おかーしゃんひどいのらー…」
アライさん「もーお前なんか知らないのだ!!許してほしかったらごちそう持って土下座しに来いなのだ!!」
顔中を腫らし血まみれのアライしゃん1を残すと、アライさんは後も見ずに去っていく
その日の深夜
アライさん「のだー…すぴー」
アライしゃん2「のらー…すぷー」
「「あ痛!!」」
巣穴で寝ていた所を叩き起こされたアライさん親子、犯人はすぐに分かった
アライしゃん1「しっぽがとまらないのらぁ!!たすけてほしいのらおかーしゃん!!」シッポブンブン
アライしゃん2「できそこないのおねーちゃが、かてーないぼーりょくにはしったのら!!かてーのききなのら!!」
アライさん「寝込みを襲うとは卑怯千万なのだ!ぶっ殺してやるのだぁぁぁぁ!!!!」
アライさんは荒れ狂う尻尾に鋭い牙を突き立てる、が、尻尾の動きは止まらない、逆に持ち上げられて巣穴の壁に叩きつけられる
アライさん「のだぁぁぁ!!あ、頭が割れるのだあああ!!」
アライしゃん2「おかーしゃん!!しっかりするのら!!」
アライしゃん1「のらああああああああ、のああああああああ」ブンブンブンブン プチッ
母親の様子を全く気にすることなく、奇声を発しながら尻尾を振り続けるアライちゃん1、その尻尾が根本からスルリと抜けた
同時に糸が切れたようにアライしゃん1が崩れ落ちた。尻尾のあった場所から謎の液体を流し、時折痙攣している
アライしゃん2「なんなのらこれ!?キモいのら!!こ、こっちにちかづいてくるのら!?」
アライしゃん2「のらっ!!…ぐぇぇぇぇぇ!?く、くるしいの…ら……ゲボッ」ミシミシバキバキ
大蛇のようにうごめく尻尾に巻き付かれ、締め上げられるアライしゃん2、骨が砕ける音と共に口と肛門から赤黒い液体が噴出する
アライさん「ヒィィィィィ、おばけなのだ、しっぽのおばけが出たのだああああ!!!」
怯えたアライさんは娘を見捨て、糞尿を漏らしながら逃げようとするが、先程叩きつけられた衝撃が残っているのかアライちゃんのように這いずることしか出来ない
アライさん「来るな!!来るななのだ!!誰か助けるのだー!!アライさんの危機なのだー!!フェネックー!!!!」
尻尾はアライさんの背後から首に巻き付くとそのまま一気に締め付ける、窒息するよりも先に首の骨が折れたのかアライさんはがっくりとうなだれ動かなくなった
これは近年発見され「アラサイト」と名付けられた新種の寄生生物である。
その名の通りアライさんの尻尾に寄生し、宿主から栄養を奪って成長する、やがて成体になると宿主を殺して分離し
しばらく行動を続けた後アライさんが好む香りを発して捕食され、食べた全員に広まっていくようだ
現在ヒトや他の生物に対する影響の調査と共に、何らかの有効な活用方法の研究が急ピッチで進められている。
アライさん「おっきなふわふわを見つけたのだ!とっても美味しそうな匂いがするのだ!みんなで食べるのだ」
アライちゃん1「おにくなのりゃ♪ごちそーなのりゃ♪」
アライちゃん2「おにくなんちぇひしゃしぶりなのりゃ♪はやくたべちゃいのりゃ♪」
アライちゃん3「のりゃ?このかたちどっかでみたことあるのりゃ?」
終わり
最終更新:2019年07月29日 23:43