ある日のよく晴れた昼下がり、私はティータイムを楽しむことにしました。
テーブルには以前かばんに作らせたケーキと自分で淹れてみた紅茶が並んでます。
そこから漂う甘い香りだけでも脳の疲れをとってくれそうな気分になりますね。
アライちゃん「なんかいいにおいがするのだ~!」
20 名前:ミミちゃん助手のティーブレイク (ワッチョイ 9392-SGtB)[sage] 投稿日:2017/09/14(木) 12:01:47.05 ID:V0IRvu5/0 [2/13]
声の方を振り向くと、甘い香りに誘われた幼いアライグマのフレンズが入り口から顔を覗かせているのに気がつきました。
アライちゃん「あらいさんもそれたべたいのだ!ひとつわけてほしいのだ!」
ワシミミズク「お前の母親はどこにいるのですか?」
アライちゃん「きのうおかあさんとはぐれちゃったのだ…あらいさんはおなかぺこぺこなのだ…」
21 名前:ミミちゃん助手のティーブレイク (ワッチョイ 9392-SGtB)[sage] 投稿日:2017/09/14(木) 12:02:00.95 ID:V0IRvu5/0 [3/13]
通常フレンズは1種1体、そしてその全ては成獣の姿で生まれるはず。
こいつはその原則から大きくはみ出たイレギュラーな存在なのです。
こいつをパークで最初に見つけた時、もしもの自体に備えてこの子は我々が預かると言ったのですが
アライさん「こいつはアライさんの子どもなのだ!絶対にアライさんが面倒見るのだ!」
と言って譲らないので絶対に目を離さないことを条件に飼育を許可したというのに、全く呆れたものなのです。
22 名前:ミミちゃん助手のティーブレイク (ワッチョイ 9392-SGtB)[sage] 投稿日:2017/09/14(木) 12:02:41.07 ID:V0IRvu5/0 [4/13]
ワシミミズク「仕方ありませんね。ケーキをひとつ分けてあげましょう。」
アライちゃん「!!ありがとうなのだ!おねえさんだいすきなのだー!」
幼いアライグマのフレンズがピョコピョコと嬉しそうにこちらに駆け寄ってきます。
小動物が走り回るかのような光景を見たその瞬間、私の心のなかに強い衝動が走るのを感じ……
23 名前:ミミちゃん助手のティーブレイク (ワッチョイ 9392-SGtB)[sage] 投稿日:2017/09/14(木) 12:03:05.27 ID:V0IRvu5/0 [5/13]
いや、これはあくまでパークから不安の種を取り除くため。そう言い聞かせ、自分の心を落ち着かせます。
ワシミミズク「これはパウンドケーキと言う物です。かばんに作ってもらったのですよ。」
アライちゃん「かばんさんがつくったのか!?おかあさんがよく「かばんさんはすごいのだ!」っていってたのだ!
そのかばんさんのりょうりがたべられるなんてすごいのだ!」
アライちゃん「さっそくたべるのだ!あ~~」
ワシミミズク「駄目ですよ。立って物を食べるのは行儀が悪いのです。」
私は電子レンジの蓋を開けそこに幼いアライグマのフレンズを座らせる。
24 名前:ミミちゃん助手のティーブレイク (ワッチョイ 9392-SGtB)[sage] 投稿日:2017/09/14(木) 12:08:03.25 ID:V0IRvu5/0 [6/13]
ワシミミズク「そこできちんと座ってから食べるのです。」
アライちゃん「わかったのだ!それじゃあいただきますなのだ!」
幼いアライグマのフレンズはケーキを口に含むと、満面の笑みを浮かべました。
アライちゃん「おいしーのだ!おかあさんのくれるごはんなんてもうたべたくないのだ!」
最終更新:2018年04月02日 16:44