24 名前:アライちゃん危機一髪 (ワッチョイ 1392-kKtn)[sage] 投稿日:2017/10/27(金) 21:11:55.51 ID:4WEAnuV50 [4/11]
アライさんが繁殖し国内に溢れかえった世界。
その世界ではアライさんは人の生命、財産を脅かす害獣として人々から忌み嫌われていた。
同時にアライさんが繁殖して町のあちこちで見つけることが容易になり、
人々の意識からアライさん達の命の価値を薄めることに繋がった。
そんな世界のとあるカラオケ店に学校帰りの高校生2人組の姿があった。
男子高校生1「さーて、まずは何歌おっかなー。」
男子高校生2「その前にアライちゃん危機一髪やらね?ほら、アラ虐割でカラオケ代も安くなるしって書いてるし。」
男子高校生1「おっけー。負けたほうがカラオケ代おごりな。」
男子高校生2「よしきた!」
prrr ガチャッ
店員「こちらフロントです。どのようなご用件でしょうか。」
男子高校生1「すみません、アライちゃん危機一髪お願いします。」
店員「はい、アライちゃん危機一髪ですね。ご注文は以上でよろしいでしょうか?」
男子高校生1「はい、よろしくお願いします。」ガチャッ
アライちゃん危機一髪とは、アライちゃんを樽に詰め顔だけ出るようにしたものに2人以上のプレイヤーが
順番に剣を刺していき、アライちゃんを絶命させたものが勝者となる遊びである。
アライさんの命の価値が希薄になったこの世界ではアライさんを命を弄ぶことを非難する者はなく、
むしろアラ虐の娯楽化による狩猟者数増加を期待する国からも推奨されており、
アライさんへの虐待を行う施設やサービスには助成金が支給されていた。
25 名前:アライちゃん危機一髪 (ワッチョイ 1392-kKtn)[sage] 投稿日:2017/10/27(金) 21:12:29.55 ID:4WEAnuV50 [5/11]
男子高校生2「どっちが先攻でやる?」
男子高校生1「俺がやるよ、先攻のほうが断然有利だし。」
男子高校生2「うえっ、マジかよ。"あれ"を平気でできるとかやっぱお前すげーわ。」
アライちゃん危機一髪は先攻が有利なため、じゃんけんやコイントスなどの簡単なゲームで決めたり
罰ゲームのようなものを設けたりなど、ローカルルールが存在していることが多い。
この高校生達の地元では「順番が早いほどアライちゃんをたくさん可愛がる。」というルールが敷かれていた。
2人ならば1番目が1回、4人ならば1番目が3回、2番めが2回アライちゃんを可愛がるといった具合である。
店員「お待たせしました、アライちゃん危機一髪です。」
店員はアライちゃんを詰めた樽と、ナイフを5本ずつテーブルの上に並べ退出した。
樽に詰められたアライちゃんは怯えた様子を見せている。
26 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイ 1392-kKtn)[sage] 投稿日:2017/10/27(金) 21:13:03.03 ID:4WEAnuV50 [6/11]
アライちゃん「ひとしゃん、たすけてほしいのだ!あらいしゃんのかぞくはみんなわるいひとにつかまったのだ!
あらいしゃんはさっきのわるいひとにむりやりこれにつめられてうごけないのだ!
これをこわしてたすけてほしいのだ、ひとしゃん!おかあしゃんにあいたいのだーー!」ビエエエン!
男子高校生1「泣くなって。ほら、これでも食べろよ。」
高校生1はアライちゃんの目の前にフライドポテトを差し出した。アライちゃんは興味深そうにポテトを見つめている。
アライちゃん「あらいしゃんにたべものくれるのだ?
でも、あらいしゃんうごけないからごはんたべられないのだ…はやくだしてほしいのだ!」グスグス
男子高校生1「俺が食わせてやるよ、ほれ。」ヒョイ
アライちゃん「!」パクッ
アライちゃん「ほいひいのら!ひとひゃんいいひほなのら!」ハムハム ハムハム
アライちゃん「もぐもぐ…ごっくん!ぷは~っ、おいしいかったのだ!ひとしゃん、
さっきののもういっこほしいのだ!あ~ん」アングリ
30 名前:アライちゃん危機一髪 (ワッチョイ 1392-kKtn)[sage] 投稿日:2017/10/27(金) 21:17:01.78 ID:4WEAnuV50 [8/11]
男子高校生1「はい、罰ゲームしゅーりょー。死ね!ハエガイジ!!」ドスッ!
アライちゃん「ぴぎゃあ゙あ゙あ゙ぁぁーーーーっ!!い゙だい゙の゙だあ゙あ゙ぁぁーーーーっ!!!」
高校生1はそれまでの鬱憤を晴らすかのように樽に思いっきりナイフを突き刺した。
ナイフはアライちゃんの尻尾を貫き、突然の痛みに驚いたアライちゃんは絶叫を上げている。
アライちゃん「い、いたいのだあーー!あらいしゃんのしっぽにいきなりいたみが…!」ビエエエン!
男子高校生2「ようやく終わったか…。あの罰ゲーム見てるだけでも吐くかと思ったわ。」
男子高校生1「尻尾か…樽の真ん中を突き刺したつもりだったのに、胴体は結構上の方にあるんだな。」
アライちゃん「ひとしゃん!はやくここからだいてほしいのだ!このなかになにかいたいものがあるのだ!」ビエエエン!
アライちゃんはまだ事態をはっきり飲み込めていないようだ。
無理はない。目の前のさっきまでご飯をくれて優しくしてくれた人が自分にナイフを刺したなど、
到底考えられない出来事だろう。
31 名前:アライちゃん危機一髪 (ワッチョイ 1392-kKtn)[sage] 投稿日:2017/10/27(金) 21:17:50.79 ID:4WEAnuV50 [9/11]
男子高校生2「次は俺の番だな、おかげで心臓の位置がおおよそ見当がついたよ。」ドスッ
アライちゃん「びい゙い゙いいぃぃーーーーっ!!!!」
高校生2の刺したナイフはアライちゃんの右の脇腹を突き刺した。尻尾以上の激痛がアライちゃんを襲う。
アライちゃん「い゙だい゙い゙だい゙い゙いぃぃーーーっ!!!おなかのよこにまたなにかがあーーっ!!」ビエエエン!
男子高校生2「あーっ、惜しい!少し角度ミスったかな。」
男子高校生1「さて、次は俺の番だな。」
高校生1はナイフを掴み、アライちゃんを刺そうとする。ここでようやくアライちゃんは状況を理解した。
アライちゃん「まさかひとしゃんのしわざなのだ!?どうしてあらいしゃんをいじめるのだ!?」グスングスン
男子高校生1「おまえらが人に危害を加えるからだよボケ。」
アライちゃん「そんなことしないのだああぁぁーーー!!おねがいだからもうやめてええぇぇーーー!!」ビエエエン!
34 名前:名無しさん@お腹いっぱい。 (ワッチョイ 1392-kKtn)[sage] 投稿日:2017/10/27(金) 21:18:54.91 ID:4WEAnuV50 [10/11]
男子高校生1「ここだ!」ドスッ!
アライちゃん「お…おか…あ、しゃ…」パクパク
高校生1がナイフでアライちゃんの入った樽を突き刺すと、アライちゃんの叫び声が静かになった。
どうやら心臓を刺すことに成功したようだ。
男子高校生1「うっしゃ!俺の勝ちだな!」
男子高校生2「くっそ負けた~。まあでもおめでとう。曲何にする?」
男子高校生1「ようこそジャパリパークへにしようかな。」
男子高校生2「おっけー。」テンソウ ppp
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男子高校生2「そろそろ帰るか。」
男子高校生1「そうだな。アライちゃんフロントに持っていくの忘れんなよ。」
男子高校生2「わかってるって、死体がないとアラ虐割効かないからな。」
こうして高校生たちはアラ虐とカラオケを楽しみ、各々帰路についた。
彼らは将来、立派なアライさん猟師になってくれることだろう。
35 名前:アライちゃん危機一髪 (ワッチョイ 1392-kKtn)[sage] 投稿日:2017/10/27(金) 21:19:35.46 ID:4WEAnuV50 [11/11]
おしまい
最終更新:2018年04月02日 16:51