472 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2017/06/18(日) 18:46:13.91 ID:YAlWXICT0 [3/9]
カバンさんを尊敬しているアライさん
何を間違えたのか、ヒトに憧れを持ってしまっていた
アライさん「アライさんもヒトになって、カバンさんのようになるのだー」
思い立ったアライさんは街へ出て活動を始める
アライさん「アライさんは可愛いのだ、ぺぱぷの用に踊ればきっとすぐに人気者になれるのだ」
アライさん「そうすればヒトもアライさんを認めるはずなのだ」
広場に出てヒトを呼び込み自分のパフォーマンスを見せつけようとするアライさん
そこには数人ほど観客が集まっており、興味なさげにアライさんの舞台が始まるのを待っている
まあ、集められた人々は駄々をこねたアライさんを見かねて仕方なく時間を割いているのだった
473 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2017/06/18(日) 18:47:03.85 ID:YAlWXICT0 [4/9]
アライさん「ふはははは、アライさんのためによく集まったのだ、アライさんの踊りをみるのだ」
観客に偉そうに振る舞うアライさん、観客も苛立ち始めている
舞台が始まりアライさんは突然自分の両手をこすり合わせる仕草をし始めたのである
そう、ハエガイジムーブである
アライさん「・・・・・」コスリコスリ
観客「」
ブチッ!
観客はアライさんのハエガイジムーブについにキレてしまった
アライさんの舞台に怒号や空き缶などが宙を舞っている
観客「気持ちわりぃんだよ!! なんだよそれ!!!」
アライさん「や、やめるのだ!! アライさんはヒトに認められたくて・・・・カバンさんのようにヒトになりたかったのだ」
観客「ああ!! てめぇがヒトになれるわけねぇだろ!!! それになんの真似だそれは!!!」
アライさん「これは・・・・・ぺぱぷの真似なのだ・・・・・・ぺぱぷのように可愛ければアライさんは人気者になれるのだ」
観客「比べてんじゃねぇよ!!! 大体お前のどこが可愛いんだよ!!!」
474 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2017/06/18(日) 18:48:53.63 ID:YAlWXICT0 [5/9]
アライさん「あ、アライさんにも可愛いとこがあるのだ・・・・・例えばこのフサフサのしっぽと耳なのだ」フサフサ
観客「・・・・・そうかよ、そこがお前のアピールポイントかよ」
アライさん「そうなのだ! わかってくれたのか、お前にはアライさんのしっぽを触る許可をやるのだ」
観客「へへへ、ファンサービスか? ありがとよ」ガシッ
自分の尻尾を差し出したアライさんに観客はそう言うと、尻尾を強く掴み
観客「ウオラァ!!」
ブチッ!
力いっぱい尻尾を引きちぎったのである
アライさん「あ・・・・・ああああああああああ!」
アライさん「あ、アライさんの、アライさんの尻尾がぁ」
観客「お前、人間になりたかったんだっけ? 人間にはなぁ、そんな汚ねぇ尻尾はついてねぇんだよお!!!!」
475 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2017/06/18(日) 18:50:38.08 ID:YAlWXICT0 [6/9]
アライさん「痛いのだ・・・・痛いのだ」ボタボタ
他観客「ははははは、あいつ赤いションベン漏らしてるぜ」
アライさん「ち、違うのだ。 おしっこじゃないのだ、血が、血が止まらないのだ・・・・・なんで誰も助けてくれないのだ」ボタボタ
観客「人間になりたいんだろ? じゃあ、耳もいらないよな」
観客は耳を取ろうとアライさん迫ってきた
恐怖を感じているのか、アライさんは震え上がり、その場を立ち去ろうとしている
アライさん「し、しっぽが・・・・・・・上手に歩けないのだぁ」
体の器官を失ったアライさんは上手く歩行が出来ず、すぐに観客に捕まってしまった
アライさん「やめてほしいのだ・・・・・離すのだ・・・・・・うぅ」
観客「お望み通り、俺がすぐに人間にしてやるよ」
観客は両耳を持つと裂くようにちぎり始めた
ブチッ!ブチブチブチブチ
観客「これで邪魔な耳も尻尾もなくなったな」
476 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 投稿日:2017/06/18(日) 18:53:02.28 ID:YAlWXICT0 [7/9]
アライさん「うぅ・・・・ひっく・・・・・・痛いのだ」ドロドロ
アライさん「どこかヒトがいない場所で休むのだ・・・・・・」
観客もいなくなり、広場に放置されたアライさんは休める場所を探した
アライグマどこかに巣穴を作って隠れる習性がある
そんなアライさんの目に飛び込んできたのはゴミ収集車である
アライさん「あそこが巣穴になりそうなのだ、あそこに入るのだ」
アライさんはどういったものか理解せず、ゴミ収集車の荷台に入り込んだ
収集員「さて、ゴミを積んでいかないとな」
収集員はゴミを荷台に押し込んでいく、それと同時にアライさんも奥に押し込まれ圧縮されていく
アライさん「何なのだ、苦しいのだ」
収集員はアライさんが居ることなど知らず、容赦なくゴミを詰め込んでいく
アライさん「痛いのだ、アライさんが潰れてしまうのだ」
そして・・・・
グシャバキバキバキバキ
骨は砕け、身は潰れアライさんの意識は次第になくなっていった
アライさん「うぁ・・・・・・・・」
アライさん「」
収集員「さて、出発するか」
ブロロロロー
最終更新:2018年04月06日 01:58