高等批判(旧約聖書)

高等批評では、聖書は複数の著者によって複数の資料を元に作成され、後世にそれらが複雑に組み合わされたと考える。
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モーセ五書への高等批評

旧約聖書の各書は、伝承の段階を経て徐々に編纂されていったと考えられている。特にモーセ五書は以下の図表のように、その成立までに複雑な経緯をたどっている。

メソポタミア神話

モーセ五書に関しては、その中にメソポタミア神話と強いつながりのある逸話がいくつか含まれている。

イスラエルの歴史

史実の上では、イスラエルの歴史は次の六段階に分類される。
①古代イスラエル民族の大祖先の族長たちが遊牧生活を送っていた時代(前1500年頃)
②部族ごとにパレスティナに土地を経て居住し始める時代(前1200年頃)
③部族の連合体を形成し「士師」に従った時代
④ダビデの統一王朝樹立(前1003年)から子ソロモンの死(前926年)を経て南北分裂するまで
⑤分裂王朝成立から北王国の滅亡(前722/721年)まで
⑥北王国の滅亡から南王国の滅亡・バビロン捕囚(前587/586年)まで

①の時代には、民族の古伝承(族長伝説、出エジプト伝承)が作られた。
②~③の時代には、土地取得伝承、士師伝承、戒律終などが作られた。
これに加え、捕囚先でまとめられたもの(創世記1章、レビ記など)が加わる。

最終更新:2018年01月04日 14:54