ヤムニア会議

ヤムニア会議(やむにあかいぎ)はユダヤ戦争終結後、90年代にユダヤ教(主にファリサイ派)のラビたちによって行われ、マソラ本文(ユダヤ教のヘブライ語聖書)の定義と分類を決定した宗教会議。ヤムニアはヤブネのギリシア語名で現在のイスラエル南西部にあたる。

ヤムニア会議とはいわゆる現代的な意味での会議ではない。それは、このユダヤ教学校によった学者たちが長い時間をかけて議論し、聖書(ヘブライ語聖書)の正典(マソラ本文)を定義していったプロセスを指している。この時代、すでにキリスト者はユダヤ教の一分派という枠を超えて、地中海世界へ飛躍しようとしていた。しかし、この会議によってキリスト者はシナゴーグからの追放が決定的となった。当時のキリスト教徒たちが主要なテキストにしていた七十人訳聖書についても議論され、その中のある文書はヘブライ語にルーツを持つものでないため、正統なものではないという結論に至った。こうしてヘブライ語聖書の正典が確認された。旧約聖書の外典という時、この会議で除外された文書群をさす。この会議はキリスト教とユダヤ教を完全に分けることになった会議であるともいえよう。

ヤムニア会議によって除外されたヘブライ語聖書外典一覧

最終更新:2017年09月06日 07:37