七十人訳聖書

七十人訳聖書(羅:Septuaginta,「70」の意味で、"LXX"と略す)は、現存する最古の旧約聖書の翻訳の一つである。言語はコイネー・ギリシャ語であり、正式名は Interpretatio Septuaginta Virorum である。
旧約聖書偽典『アリステアスの手紙』に、前3世紀プトレマイオス2世フィラデルフォスの命により 72人のユダヤ人の学者が 72日間で完成したとあるところからこの名がある(307節) 。しかし実際は少数集団によってエジプトのアレクサンドリアで、ディアスポラの(離散した)ユダヤ人の要求に応じて、まず律法の部分が訳され、その後1世紀かけて現行正典の大部分が訳されたと考えられる。
諸古代語訳中最も重要なもので,ヘブライ語原典のテキスト・クリティークの重要資料であるだけでなく,コイネー (共通の) ・ギリシア語文書として言語学的にも貴重。

旧約聖書外典

七十人訳には、原典にない多くの文書も含まれて区分配列も現行聖書とは異なっている。
ユダヤ教ではヤムニア会議にて、ヘブライ語で書かれた書のみを正典と定めたため、七十人訳聖書は聖書として扱われない。キリスト教では、カトリックや正教会では旧約聖書と同義であり、旧約聖書の正典として扱われる(第二正典)。プロテスタントではユダヤ教と同じく、ヘブライ語で書かれた書のみを正典とし、七十人訳聖書のみに含まれる書は外典とする。

構成


リンク


最終更新:2018年01月20日 08:49