聖書の章と節の区分

区分が振られる前

聖書の区分は長い間存在しなかった。もちろん、パウロの活躍した紀元1世紀には旧約聖書の章区分は存在しなかったため、パウロはその書簡の中で次のように述べるにとどまっている。

ローマ3:10
次のように書いてあるとおりです。
ローマ9:29
それはまた、イザヤがあらかじめこう告げていたとおりです。

しかし、これでは参照するのが極めて困難であることから、徐々に区分が行われることになった。

聖書の章区分

章の区分は各地で別々に行われていたが、統一した章区分を作ったのはカンタベリーの大主教スティーブン・ラントン(Stephen Langton)であり、1227年ごろにできたと言われている。その区分が一般に広がった理由は、1382年に出版された「ウィクリフ英語聖書」が、初めてそれを英語訳聖書の中に採用したためである。それ以降、ほとんどの聖書がラントンによる章区分を採用している。

聖書の節区分

最初に旧約聖書、続いて新約聖書の節が区分された。
旧約聖書に節を付けたのは、ユダヤ人ラビのナタン(Nathan)で、1448年に行われた。
新約聖書に節を付けたのは、ロベール・エティエンヌ(Robert Estienne)(別名ステファナス Stephanus)であり、1555年に行われた。

最終更新:2018年01月14日 09:43