自然破壊について
自然破壊とは、人間によって手を加えられる事がない、あるがままの状態のもの(すなわち自然)に、人間の手を加えて破壊することをいう。人間が直接的に手を加えて破壊すること(森林破壊など)もあれば、人間の活動によって間接的に影響を受けて破壊に至る(大気汚染など)こともある。
「あるがままの自然」に人間の手を介入させること自体が「あるがままの自然」ではないとみなし、人間の手を加えてしまうことそのものを指すこともあれば、「人間が手を加えた自然」さえも利用できない状態にまで破壊されてしまう場合もあるが、いずれにしても人間の都合によって自然が変えられてしまうことには変わりはない。
環境問題の1つであり、環境破壊と表現することもあるが基本は自然破壊という。
自然破壊への意識
環境破壊を意識する流れが、世論を形成し、自然破壊が原因と見られる異常気象が多発するなど、環境の改変が人間の意図しない事態を引き起こす事例が明確になってきた。このため、過剰な環境破壊が進めば、今以上に人間がその代償を受けることを繋がると危惧し、人間の経済活動などの利己的な振る舞いによる自然破壊を阻止しようと主張する者が出現してきた。
その反面、地球にはまだ多くの自然が残されているとし、多少の破壊は人間の利益追求・経済活動のためにはやむを得ないと主張する者もいる。
ただし、環境破壊がそれ自体による景観の破壊や、その行為による想定外の災害や健康被害が人間の利益を損ね、結果的に一部の人々の利益の為に無関係な人々が損害を被るといった外部不経済をもたらす可能性を考慮すれば、それは経済活動に対してもマイナスに働き、前述の主張が如何なる場合も免罪符になるとはいえない。
このように、個々の自然破壊に対するへの意識は高まってきてはいるものの、人間活動そのものに関わる問題であり、一筋縄には行かないのが現状で、現在も自然破壊は進み続けている。
自然破壊の例と起こりうる問題
森林破壊 - 洪水、崖崩れ、大気浄化能力低下、地球温暖化、砂漠化 大気汚染 - 地球温暖化、酸性雨、呼吸障害などの人体へ悪影響を及ぼす公害 水質汚染・海洋汚染 - 赤潮、海産物摂取による公害(例として水俣病) 土壌汚染 - 地下水汚染、農産物摂取による公害 生態系破壊 - 在来種の減少・絶滅(個体数の少ない希少生物(絶滅危惧種など)が特に懸念される)