白虎財閥

白虎財閥
創業家	白虎家
創業者	白虎來海

・概要

　白虎財閥とは嘗てジャーガルク・シャー国を中心に存在した財閥である。創業家は狐人系ジャーガルク人の白虎家であり、一時期はジャーガルク最大のコンツェルンであった。現在は持株会社が解体され株式を売却したため、旧所属企業はそれぞれ独立している。

・歴史

　白虎家の家祖は白虎駈威あり、第3代当主である白虎万弧は北冨王朝の官吏であった。同国がモスン帝国に滅ぼされて後は一時期捕虜となるが、国土を拡大していく中で、優秀な官吏を求めていた帝国は教養のある彼女を自国官吏へ登用する。
　任官後万弧は捕虜たちを「万戸」と呼ばれる集団に分けて3つの万戸を置き、各万戸ごとに農民・職人など職業によって大別した戸籍をつくって、戸単位に課税する中原式税制を導入させた。新税制の導入によりモスン帝国は定住民からの安定して高い税収を得ることができるようになり、彼女の才能に注目した時の皇帝、アルタ・ハーンの命により書記機構の幹部となる。
　第4代当主白虎安生は財務能力に長け、ライ・ハーンの財務長官として手腕を発揮、塩などの専売制や、狼王朝諸都市の商業税制度を整備した。安生は帝国内狐人派閥の頭目として狐人たちを中心に息子や一族を含む様々な出自の人々を縁故によって地方長官や地方徴税官に任命し、その派閥の領袖である白虎安生の権勢は非常に高いものだった。しかし狐人官僚は徴税請負制度の方式によって税を取り立てたので課税は厳しくなりがちになり、大多数の韓人民衆は狐人を憎むようになった。
　疫病の流行と不作による狼王朝衰退後、韓人王朝が中原に誕生する中で、民衆の復讐を恐れた白虎家一族は、狼王家と共に西走、狼王朝が分裂・崩壊しその後も指導者が入れ替わる中、第6代当主白虎芙美は商人となり、戦乱の被害が比較的少なかったゾロタ列島を本拠地として質屋兼酒屋を開いた。その後は各地の狐人ネットワークを利用し青白磁や香辛料の製造販売と、ジャーガルク各地の地方勢力から買い取った、羊毛を利用した織物の問屋制手工業、北方で生産されるアワビ・昆布など俵ものの中間貿易によって富豪となり。
　可汗トワクーによるジャーガルク統一後は、ジャーガルクにおける生糸生産量増加に注目し、呉服業界へ進出、「店前売り」・「現金安売掛け値なし」という新しい商法を生み出し大いに繁盛した。また質屋より金融業界へも進出、中央政府(カーリンフ政権)や地方政権(ベク)の御用商人になると共に、旧狼帝国が利用していた手形制度を参考とし、独自の為替手形を発行、シンガ諸国間の貿易振興に貢献した。
　ジャーガルク開国後は旧ベク政権の借金を利子無し50年後返済の公債で返済されることとなり、また自由貿易発展により新興のライバル企業が登場するが、政府の近代化政策に対応した事業を次々と展開し、合名会社を頂点とするコンツェルン体制を確立、7600年代にはジャーガルク経済における売上高の約38%を白虎財閥が占めていた。
　しかし7609年の青年将校改革団によるクーデター時、偶然一族が集会で集まっていたところを決起兵に襲撃され、白虎財閥総帥白虎嵌は射殺、その後ジャーガルク情勢が混迷する中、指導者を失った白虎財閥は統率を失い、最終的に人民革命党によるゾロタ列島占領時人民の敵として白虎家の者は全て処刑された。人民革命党打倒後、唯一生き残った当時10歳の白虎若鶴が財閥の指導者となるが、若輩者で支えてくれる一族出身の幹部が居ない彼に財閥を率いる能力は無く、白虎財閥は解体され、傘下の企業は全て独立した。

・旧所属企業

【中核企業】

白虎紡績
白虎酒造
白虎商事
白虎銀行
白虎鉄道…現在は国鉄に買収されている。

【非中核企業】

白虎郵船
白虎電力
白虎通信
白虎不動産
白虎建設
白虎飼料
白虎倉庫
白虎造船…
白虎化学…デバン社に買収された。
白虎製鉄
白虎製薬…ターラ製薬に買収された。
白虎機械
白虎製菓…ルゥ社に買収された。
白虎食品…ルゥ社に買収された。
白虎コンクリート
白虎放送…ラジオ放送局　アババ3世が買収し、社名も「アッサル・フッサヒフ」となっている。
白虎鉱業…現在全ての鉱山が国有化されている。
白虎製紙…八神製紙が工場などを買収した。
白虎保険

関連人物

名前	生年	詳細
白虎若鶴	7600年	白虎財閥最後の総帥、元々財閥の後継者になる予定ではなかったが、一族が全滅したため、財閥の総帥となる。しかし、元々白虎財閥の要職は白虎家の者が殆ど占めていたため、財閥は機能不全に陥り、事態を重く見た政府主導の下、財閥は解体された。現在は高校生として普通に生活している。将来の夢は純文学作家