帝都リントヴルムポリス

帝都リントヴルムポリス
都市人口 700万人
都市圏人口 1300万人
リントヴルムポリスは、リントヴルム朝ヤード帝国の首都である。
東海峡(リントヴルム海峡)の西側海岸の沿岸部に位置する。
人口経済規模共に巨大で国際的に大きな影響力を持つ大都市であり、帝国の政治、経済、文化、エンターテイメントの中心地である。

概要

リントヴルムポリスはイクファターナとタヴェリアを分かつ東海峡の西側(イクファターナ側)の沿岸部に面し、巨大なリントヴルム港を持つ。7つの地区に分けられる。人口密度は帝国内で最大である。都市人口は700万人を超え、近隣の都市圏を含めると1300万人の人口を抱えている。その多様性も著しく、帝都内では100以上の言語が使われ、人口の30%以上は亜人種で構成されている。
200mを超える超高層ビルが50棟程度も並ぶ摩天楼都市であり、その高層ビル群は帝国赤色で統一されているため「赤い都」と呼ばれ、夜間も経済活動が続くため「眠らない街」とよばれている。リントヴルムポリスは3304年にヤード人によってタヴェリア側との交易拠点として築かれた街である。ヤード帝国のタヴェリア側領が広がるにつれ東側の交通拠点として発展し、4304年の帝国東西分割後は、東ヤード帝国の首都に定められ、以降数千年にわたり帝国の首都として機能した。

歴史

ヤード人が入植する以前のリントヴルムポリス一帯は、リンデールを自称したリンディス人による小規模な村落が点在する森林地帯だった。
40世紀初頭に南から北上したヤード帝国は一帯のリンディス人を同化・追放し、ヤード人による小さなポリスに置き換わった。
41世紀に帝国がタヴェリア側に進出すると、東海峡を越える交通拠点が必要になり、時のガルバヌス帝の勅命により沿岸部に港湾都市としてリントヴルムポリスが建造された。都市の名前は当時住んでいたリンディス人たちに語り継がれる、海峡に住む竜からとられた。
45世紀半ばになると、リントヴルムポリスは帝国東側の交通拠点として栄えた。両大陸の船を渡る場だけでなく、西方の帝都ヤードグラードやアガルタ属州への海運による直接アクセスや、北方のグリット諸島側へつづく玄関口として機能した。
帝国は肥大化した帝国領を効率よく統治するべく、東側の統治拠点としてリントヴルムポリスを指名した。ほどなくして、円十字教も総主教座の1つをリントヴルムポリスに定め、リントヴルムポリスは帝国の第二都市、副首都として機能するようになり、行政施設等や強固な城壁が建造された。
4202年、暗黒時代に帝国が混沌に陥ると、皇帝ナンダオス1世が帝国を東西に分割し統治するように定め、リントヴルムポリスは東ヤード帝国の帝都となった。
以降4750年までの間、暗黒時代が続くにつれ次第に帝国は衰退し、リントヴルムポリスも人口を減退させた。全盛期と比較するとその人口は半分に減り、かつて城壁の外に広がっていた市街地は全て廃墟と化した。
教会が帝国を支配下に置いていた60世紀、リントヴルムポリスは徐々に人口を回復させた。現在も残るリントヴルム大聖堂や大学はこの当時に建造された。滅亡した西ヤード帝国の技術や遺産の多くがリントヴルムポリスに集結され、リントヴルムポリスは学術都市として発展した。
5574年に第7次円十字軍がリントヴルムポリスを包囲すると、再び城壁外部の市街地は廃墟と化した。しかし古代に建造された5重城壁は堅牢で、円十字軍の数か月もの包囲と攻城攻撃に耐えきり東ヤード帝国を存亡の危機から守った。
円十字軍が撤退後、帝国を支配する教会の権力が動揺すると、リントヴルムポリスの治安は著しく悪化した。特に円十字軍によって家屋を破壊された難民が城壁内の市街地にあふれかえり、残っていた市街地もひどく荒廃してしまった。
60世紀後半から70世紀にかけて帝国の専制国家化が進むと市街地はかつての活気をとりもどし、70世紀初頭には45世紀半ばの全盛期を超え大きく発展した。市街地は巨大化し、100万人の人口を抱える世界都市として発展する。
以降、帝国は版図を回復するにつれ、リントヴルムポリスには回復領土で得られた富が集中し巨大な金融都市として機能するようになる。
80世紀に工業化の並が訪れると、海運拠点であるリントヴルムポリスの沿岸部に大規模な工場がいくつも建造されはじめ、帝国各地から集められた工業奴隷たちの市街地が建設された。このころ、リントヴルムポリスの中心地は城壁の中から城壁の外へ移りつつあった。
7523年にリントヴルム大火が発生し、南部の市街地が破壊されると大規模な帝都改造計画が立ち挙がり、区画整備が行われた。
7610年以降、リントヴルムポリスは解放奴隷と大戦で損失した領土から着た難民の主な受け入れ場所になった。同時期、帝国の急速な経済成長に伴い超高層ビルが競うように建てられ、帝都の風景は大きく変わった。2615年になると帝都の人口は700万人を突破し、帝都株式市場は帝国の経済規模を大きく押し上げ、世界各地の民族が終結する事で文化芸術の中心地になった。

地理

7つの地区が存在する。
パラティウム地区が元から存在したリントヴルムポリスであり、その後城壁の外に3地区(聖ロマノス門地区、テオフィロス門地区、マウリキウス門地区)が建設された。近代以降は市街地がさらに拡大し、地区名を改め現在の7地区になった。
  • パラティウム地区(旧リントヴルムポリス市)
別称旧市街地。
リントヴルムポリスが建造された地であり、五重城壁の内側にある地区。
古代ヤード時代の建造物が多く残され、リントヴルム大学、大図書館、リントヴルム総主教座が置かれた大教会、旧宮城と学問・宗教の中心地。
帝国内でもかなりの富裕層が暮らしており、整然とした街並みが続く。
かつては宮城に帝国政府関連施設もあり政治の中心だったが、新市街地オッピウス地区へ移った。
  • オッピウス地区(旧聖ロマノス門地区)
五重城壁の聖ロマノス門をぬけ南東に広がる地区
新宮城ビルに元老院議事堂、帝国政府機関が集中する政治の中心地。
上流階級が多く住み他階級の人間はあまり見ない。高層ビル化が進んでいる。
  • ウェリア地区(旧テオフィロス門地区)
五重城壁のテオフィロス門をぬけ南に広がる地区。
リントヴルム大火後に区画整備がされた比較的新しい地区。
証券取引所が設置された影響で金融企業が集まり帝都の中心地的役割を持つ。
帝都内でも特に高い高層ビルが立ち並ぶ。
  • ファグタル地区
高層ビルが建つ人口密集地帯。
階級別に住む階層がきまっており、上層は高級住宅街、下層はスラムになっている。
  • ケルマルス地区(旧マウリキウス門地区)
五重城壁のマウリキウス門をぬけ南東に広がる地区。
帝都内で工業化が最初に進んだ地区。現在も造船所や衣類製造工場等が多く立つ。
下層市民が多く往来する。
  • カエリウス地区
帝都の玄関口。大陸鉄道やリントヴルム港がある港湾区。
治安は少々悪い。
  • キスピウス地区
大戦以降急激に発達した地区。
海外の出稼ぎやザルバチ方面から逃げ込んできた亜人難民たちが中心に住む亜人街。
治安が悪くヤード人やリンディス人はあまり近寄らない地区。

交通

  • 帝都空中鉄道
100m以上の高さにビルをぬうように建造された高架鉄道。
層により利用している階級が違い、再上層の鉄道路線は上流階級向けのため1等客室しか存在しない。
  • 空中道
摩天楼がならぶ中心街は中層と上層にビルどうしを結ぶ橋がいくつも設けられている。ビル間の移動はそこでことたりるため、地上までめったに下りない。自動車が利用することを想定した広い車道が特徴。
  • 地下鉄
地下鉄はもっぱら下層階級の移動手段である。
下層はスラム化しており、地下鉄もすこぶる治安が悪い

団体

  • インヴィクトゥス
リントブルムポリスにおける吸血種コミュニティのひとつ。長老派によって構成される。カラシュ公国の駐ヤード大使がホストになっている。
組織そのものはヤーディシア大戦前から存在し、「リントブルムに於けるカラシュ宮廷」という存在意義を持っていた。家長の多くはカラシュ本国の領地経営に携わっているため、構成員における家長の割合は多くはない。プランテーション作物の取引や資産運用といった賤しい仕事や、帝国政府へのロビー活動がその役目である。家柄や役職などによる複雑な上下関係が存在する。
近年の役割として「若輩」を締め出すことが挙げられる。インヴィクトゥスの構成員の多くは義務としきたりから逃れた若輩を軽蔑、憎悪しており、ヤード帝国に対しても取り締まりを求めている。7616年にはマフィアを雇い、若輩と関係の深い工場を襲撃するという事件も起こしている。(インヴィクトゥスが関与したという証拠は掴めていない)

  • カルシアン同盟
リントブルムポリスにおける吸血種コミュニティのひとつ。若輩によって構成される。創立者のアンナ・カルシアンより命名された。
別名を平民吸血種同盟という。吸血種の貴族や支配者としての地位を否定し、社会主義じみた平等主義と人類との対等的関係を唱えている。
所属する吸血種は衣食住の提供と就職の斡旋がなされる。一般の人類と同じく鉄とコンクリートの現代的住居に住まい、現代的服装を纏い、電化製品を使う。自身が吸血種であることを殊更主張することはない。
ラジオによる広告を打ったことにより、吸血種コミュニティの中では最も大きな知名度を有している。しかし結局、吸血種は他人と対等の人間関係を構築することが性に合わず、また若輩の多くは自分が家督になれない為に若輩になっているだけであって、カラシュの支配秩序そのものに反抗しているわけではなかったために、規模は伸び悩んでいる。

  • Ⅶ(セヴンズ)
リントブルムポリスにおける吸血種コミュニティのひとつ。実質的にはストリートギャングであり、血と暴力に酔い、欲望の赴くままに夜々を徘徊する吸血種たちである。どう言い繕っても吸血種は本質的に邪悪な存在であり、長老派から財力と教養を取り去ればこのようなチンピラに堕する。賭博や麻薬の収益、各地のショバ代が主な資金源。他のギャングともたびたび抗争している。

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最終更新:2019年04月30日 20:40