フィルモア合衆国

国名 フィルモア合衆国
カノミス名 Estados Unidos de Fillmore
略称 EUF
地域 カナロア97,96,95,94,103
首都 フレモント
最大の都市 ブエノスシエラ
国家元首 セドリック・ジェファーズ大統領
公用語 カノミス語
政体 民主共和制、連邦制
人口 8000万人
通貨 フィルモア・ドル(FD)


概要

フィルモア合衆国はカナロア大陸西部の連邦共和国である。
カノミス王国の植民地から始まり、独立戦争を経て民主主義国家となった。

歴史

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カナロア大陸の発見と入植

72世紀初頭、イクファターナの探検家によってカナロア大陸が発見される。
これをきっかけに各国からカナロアへの入植が行われるようになる。後にフィルモアと呼ばれる地域では、カノミス王国による探検と征服が行われた。始めは金銀の採掘を目的と
していたが、次第に農業移民が増加した。


独立戦争

カナロア大陸への植民が進む中、カノミス領フィルモア植民地と本国間で税金を巡る対立から独立戦争へ発展する。カノミスは軍事力で優位だったものの、本国との距離や独立派
のゲリラ戦によって戦争が長期化する。さらに、ヤード帝国やリペルニアが独立を支援する事態になり、カノミスの財政がさらに悪化したこともあり独立を承認した。

フィルモア=インティ戦争

独立戦争によってカナロア大陸の南北に連なる広大な地域が独立したが、入植者が多く植民地の中では工業化が進んでいたフィルモアと先住民のインティ人が多い旧インティ帝国
領は目指す国家像が違っていた。そのため、独立後に統治制度を巡って対立し、溝が埋まらないまま戦争へ突入した。戦闘は数で勝るフィルモア軍が優勢だったが、リペルニアと
ヤード帝国が今度はインティ支援に回ったため劣勢になってしまう。カノミスの仲介で講和条約を結んだものの、インティ帝国が分離独立することになった。

内戦

フィルモア=インティ戦争はフィルモアに大きな方針転換を迫ることになった。多くの州で奴隷制が非合法化され、今まで以上に工場が建設された。しかし、フィルモアの南部は
プランテーションが経済の基盤であり、その労働力を奴隷に頼っていたため奴隷制を必要としていた。さらに、北部は国内産業を守るため保護貿易を望んだが南部は農産物輸出の
ため自由貿易を求めた。社会的、経済的な対立は徐々に激しくなり、内戦が発生した。内戦は生産力と人口で勝る北部の勝利で終わり、奴隷制が完全にフィルモアから消え、工業と
商業が経済の中心になった。



政治

13の州と首都特別区で構成される連邦共和制国家。連邦政府は立法、行政、司法の三権分立をとっており、三権の分立が徹底していることが大きな特徴である。
州の権限が強いことも特徴の一つで、各州が独自の立法機関を持ち、独自の憲法と法律を定めている。

行政

国家元首であり行政府の長である大統領は、大統領選挙人を介した間接選挙で選出される。任期は4年2期まで。

立法

連邦議会は上院(定数66名)と下院(350名)からなる二院制を採用している。解散はない。
連邦党と自由党による二大政党制が確立している。一般的に連邦党が保守、自由党がリベラルとされている。
他にも政党は存在するが連邦議会に議席を有する程ではなく、地方議会で議席を有する程度である。

司法

最高裁判所と各種の下級裁判所からなり、三審制を採用している。
連邦法及び憲法で定められている事項を連邦裁判所が担当し、州法にかかわる事項は各州の州裁判所が担当する。

外交

フィルモア=インティ戦争以来インティ帝国との緊張が続いているため、国際的に孤立しないように配慮が行われている。

ソフィア王国 飛行機や銃を輸出している。
立憲王政アーカルソン=リペルニア 独立戦争時から関係が深い。ただ、親友というわけでもない。
リントヴルム朝ヤード帝国 大戦で敗れた今なお大国であり続けている。敵対するのは得策ではない。
フォンタニエ辺境伯国
レオネッサ王国
カラシュ公国 ピザは嫌いらしい。
リンディスヴァート制憲諸邦同盟
カノミス王国 元宗主国。よく出稼ぎ労働者がやって来る。
シンファナ=タンクレート共和国連合 誕生したばかりの社会主義国。その動向を注視したい。
シャーガルク・シャー国 ムスルマーネンの人身売買は遺憾である。
スルガ 独特の文化を持つ国。スルガ製の水力発電所はわが国でも稼働中。
清河人民社会主義共和国 市場としては魅力的だが、社会主義は警戒するべき。
ハダカンボ王国
ザルバチ沿岸共和国
インティ帝国 いろいろあってあまり仲良くない。今更一つの国になるのは無理だろう。


軍事


陸軍は国の規模に比べれば小さいが、インティ帝国との関係から整備は怠っていない。海軍は海峡の制海権維持のため充実させている。空軍は存在せず、陸軍と海軍に航空部隊がある。
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陸軍

常設20万人、予備50万人の戦力を有し、自動車の配備を積極的に進めている。戦車の本格的導入は始まったばかりで、試行錯誤が続いている。

陸軍の主要装備

名前 分類
M7616小銃 ライフル 配備が始まったばかりの半自動小銃
M7605自動小銃 機関銃 分隊支援用の軽機関銃
M08重機関銃 機関銃 50口径弾を使用する機関銃
M7598拳銃 拳銃 45口径の自動拳銃。軍民共に広く使用されている。
TL2戦車 軽戦車 37mm砲装備、装甲厚25mmの軽戦車
CR-35 戦闘機 フィルモア陸軍初の全金属単葉機。輸出も行われている。
BN-10 爆撃機 双発・単葉の爆撃機

海軍

大きく分けて、東海岸、西海岸、大海峡の3つに分けて戦力を配置している。
保有艦艇は戦艦12隻、航空母艦3隻、その他艦艇多数。

海軍の主要装備

名前 分類
グアナト級 戦艦 フィルモア唯一の16インチ砲搭載クラス。
レノンブレ級 戦艦 旧型艦の代替で建造された新鋭艦。新装備の実験台になっている。
アビスパ級 空母 フィルモア初の空母。アビスパでの経験は後の空母に生かされた。
レクスコード級 空母 建造がキャンセルされた巡洋戦艦を改造して建造された空母。
バニスター級 重巡洋艦
リコ級 軽巡洋艦
セラーノ級 駆逐艦 7590年代に大量建造された駆逐艦。新造艦と入れ替わりで退役しているが、現役も少なくない。
CFa-3 戦闘機 複葉の艦上戦闘機。樽のように太い胴体が特徴


地理

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主要都市

フレモント

独立後に首都として建設された計画都市。どの州にも属さない特別地域になっている。

ブエノスシエラ

ベルデ川の河口に面するフィルモア最大の港湾都市。フィルモア経済の中心地であり、中心部は高層ビルが立ち並ぶ。国際航路の多くがブエノスシエラに繋がっているため、
移民の多くがまずこの街に訪れる。そのためフィルモア国内でも特に人種の多様性が著しい。

フィロステラ

ラピスバニア州最大の都市。植民地時代から商業と海運の街として栄え、新首都フレモントの建設中は臨時の首都だった。市内に大学が多く、学術都市としても有名。

経済

高い工業生産力と旺盛な消費に支えられた内需中心の経済であり、GDPの貿易依存度は1割程度に過ぎない。多くの国民が豊かな暮らしを享受しているとされるが、
一握りの資本家が金融や株式によって経済を独占的に支配しているとの批判もあり、諸外国と比べても所得格差が大きい。

農業

広い国土の各所で大規模な企業的農業が行われている。北東部の平野では小麦やトウモロコシなどの栽培と畜産が行われる混合農業地帯となり、南部は温暖な気候を生かして綿花
を中心とした商品作物の生産が盛んに行われている。乾燥した西部内陸は灌漑農業や放牧、西部沿岸では地中海式農業が行われる。

鉱工業

独立直後は植民地の例にもれず鉱山や農場による資源輸出に依存していたが、独立戦争とフィルモア=インティ戦争が工業化を進展させた。急速に工業化し、国内産業保護のため
保護貿易を求める北部と自由貿易下で農産物の輸出に頼る南部で利害が対立し、内戦が発生した。
内戦は生産力で圧倒していた北部が勝利し、北部主導で保護貿易と工業化が進められた。生産した工業製品は各国へ積極的に売り込みを行っている。近年はヤード帝国で誕生した
大量生産方式を導入したことで、工業生産がさらに増加している。
広い国土から豊富な資源を産出しているが消費が膨大であるため、石炭など一部を除いて資源輸出は積極的ではない。



主要企業

アレス・モーターズ 自動車 いち早く自動車の大量生産を行った会社。
ペトロエスタンダ 石油
コスタオイル 石油
ヘネラル・エレクトリカ 電機 家電から発電所まで手掛ける総合電機メーカー
シウダーバンク 金融 フィルモア有数の銀行
EUスチール 製鉄
ファーリー・アビオニス 航空機 戦闘機の開発を中心に行うメーカー。頑丈なことで有名。
レプブリカ 航空機
ナランハ 航空機 大型機に強い会社。
プリマベラ 銃器
ディアス・カンパニー 映画 おとぎ話や動物のアニメ映画を製作している会社

交通


鉄道

鉄道は工業化と国内の開拓に伴い積極的に整備された。その多くは1435mmの標準軌で、ブエノスシエラ市営地下鉄のような自治体運営の地下鉄を除けばほぼ私鉄によって
運行されている。国内で豊富に石炭が産出されること、路線が長大で架線の保守コストが大きいということで電化率は低い。
自動車の普及に伴い都市間道路の整備が進んでいる。


国民

先住民が住んでいた場所にイクファターナから人類が入植し、後に労働力として奴隷が、その後も各地から移民が訪れたため多種多様な人種が居住している。
同じ人種ごとにある程度集まって生活する傾向にあるため、「人種のサラダボウル」とも呼ばれる。
奴隷制度は既に撤廃され、各人種は法の下に平等であるとされているが、差別主義者による凶悪犯罪が社会問題となっている。

人種

国勢調査によると、人類62%(イクファターナ系50%、タヴェリア系10%、シンガ系2%)、混血25%、亜人(非先住民)12%、先住民(亜人)1%である。

フィルモア先住民の多くは亜人である。彼らは新参者のカノミス人に対して敵対する部族がいれば、他部族への対抗のため同盟を結ぶこともあった。カノミス本国が改宗した先住民
との結婚を禁じておらず、初期の移民は鉱山労働を目的とした男性が多かった事もあり、先住民の女性と結婚することが多かった。結果として、人口の2割から3割が混血となって
いる。一方で、血統で見た先住民はかなりの少数派になった。先住民はフィルモア=インティ戦争後に正式に自治を認められ、各地の自治区で暮らしている。ヤーディシア大戦後は、
ザルバチやレオネッサ領東タヴェリアの統治から逃れた旧ヤード帝国領の移民が増えている。

人種の詳細

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  • 人類
  • イクファターナ系
フィルモアのおよそ半数を占める。そのすべてが旧大陸からの移民である。旧宗主国であるカノミス系が多いが、他のイクファターナ諸国からも移民が訪れている。

  • タヴェリア系
ダハーカ人が大多数。かつてプランテーションの労働力として連行された人々の子孫である。ヤード大戦後は旧ヤード領からの移民が多い。

  • シンガ系
昔はシンガの物品を売る貿易商くらいしかいなかったが、最近は清河周辺の混乱から逃れての移民が増加している。

  • 吸血種
吸血種のフィルモア移住は少数ながら独立直後から行われており、何らかの事情で移住した若輩ばかりであることが特徴である。田舎と鼻で笑っていたフィルモアへの移住は苦渋の決断だったが、長老がいないという大きな利点があった。
彼らは体質の問題で職業に制約があるため学歴が重視され、教育に力を注ぐことが多かった。その結果、実業家や研究者、芸術家など社会的成功を収めた者が多い。成功者達は吸血種のマイナスイメージを払拭するために寄付や慈善活動に熱心であり、ロビー活動も盛んに行っている。
こうした長年の努力によってフィルモア社会での信用を得ることに成功したものの、他種族と暮らすために妥協せざるを得ない部分もあり、旧大陸とは別の苦労がある。ヤーディシア大戦後、長老派による粛清を逃れて亡命する若輩が増えているが、フィルモア特有の事情になじめず裏社会で生きる者も少なくない。
吸血行為に関しては、フィルモア保健省が「強い依存性と知能障害を引き起こす」として禁止しており、同意の上で囲うことも違法となる。必要な場合は、医療用血液を購入する事になる。

  • 亜人

  • インティ人
隣国インティ帝国の主要民族で先住民あるが、フィルモア国内にも少数が居住している。自治区で文化や風習を守って生活する者とフィルモア社会に同化した者に二分される。

  • ラルヴァ
蝙蝠のような翼と尖った尻尾を持つ亜人。翼はあるが飛行も滑空もできない。平野部で暮らす農耕民族だったため、金銀の採掘を目的としていた入植初期のカノミスと利害が
衝突せず、ヌエバ・カノミス時代から友好関係にあった。そのためカノミス人との混血が進み、純粋なラルヴァはあまり多くない。

  • 狐人
ヤード帝国からの移民が多数であるためヤードに近い西部で特に多いが、先住民の狐人もいる。ヤード帝国ドンイン荘園の狐人はシンガからやってきたと言われているが、
その旅の途中で一部がフィルモアに定住したとの説がある。大海峡周辺にシンガ由来とみられる地名が散見されることもこの説の裏付けとなっている。

  • 兎族
都市部に多く住んでいる。数は多くないものの、容姿が秀でているためか広く知られている。職業は高級飲食店や舞台役者が多め。

  • 混血(半亜人)
亜人と人類の混血。メスティソとも言う。両親の種族によって容姿は様々である。昔から一定数の混血がいたため、イクファターナのように差別的に扱われることはない。
それでも、種族としての純血に拘るごく一部の人々からは良く思われていない。

言語

カノミス語を公用語としている。

宗教

円十字教改革教会や改革系諸派がおよそ半数を占め、それに普遍教会が続く。宗教的自由を求めての移民も少なくなかったため、改革系が多くなっている。

教育

地域によって制度が多少異なるが、18歳までの義務教育という点は共通している。人材確保のため大学の留学生受け入れを積極的に行っており、奨学金等の補助も充実させている。

治安

憲法によって自衛のための銃所持が認められているため銃による犯罪が国中に蔓延していると思われがちだが、犯罪件数は地域によって大きな差がある。
とは言え、銃を使用した犯罪が他国と比べて多いのは確かで、ケンカから銀行強盗、殺人まであらゆる犯罪現場で銃が使用されている。


文化


食文化

各国から訪れた移民や先住民の食文化がフィルモア風にアレンジされて食されている。大きな都市に行けば、各国の料理を扱ったレストランを見つけることができるだろう。

代表的な食べ物

  • コーク:大人気の炭酸飲料。
  • ハンバーガー:ハンバーグをパンで挟んだもの。各地のレストランやダイナーで食べることができる。
  • ピザ:レオネッサ発祥の料理だが、もはや別の料理といっていいほど変化している。


人物・団体

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最終更新:2019年08月11日 13:44