クラーラ・ソフィア・フェンタジネット

クラーラ・ソフィア・フェンタジネット
生年月日 7602年10月1日
出生地 ソフィア王国
民族 ソフィア人
最終学歴 王立ソフィア普通学校
役職 学生
渾名 殿下、姫様

略歴

7602年4月14日、ソフィア王国国王ルイ・ソフィア・クラリッサ・フェンタジネットと母リシルドの間に生まれる。父、母、及び兄クローヴィスの寵愛を一身に受けて育つ。

人物

 活発な性格。スポーツは得意ではないが、テニス等も嗜む。乗馬を好み、警護の騎兵と共に郊外や地方を散策する事も多い。思いやり深く、身分に分け隔てなく相手を思いやる心を持つが、単純かつ短絡的な上、短気で視野狭窄な欠点があり、そうした欠点が彼女の長所を著しく損なっている。
学生時代にフリードリヒ大王の伝記を読んで以来、大王を敬愛している。
 趣味は乗馬の他、読書、チェスを好む。兄の影響で天体観測を、母の影響でオペラ鑑賞なども好む。

SS集

ACG35戦車と王女

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クラーラ王女はこれからの戦争は戦車が主役になると確信していた。それは単純にリンディスヴァートで出版された『戦車に注目せよ』を読んでいたからでもあったが、彼女が機動戦の支持者であった為だった。王女はCAV33の如き豆戦車は機動力に優れているが、火力も装甲も足らない事に直ぐに気が付いた。王女は優れた火力、装甲、機動力を備えた戦車が王国陸軍には必要だと考えていた。
 7616年、王女にソフィア王国軍が外国と共同開発した新型の試作戦車を閲覧する機会が訪れた。それは中型の戦車で、砲塔を備え、おそらく対戦車戦闘にも使用できるであろう主砲を備えていた。王女は「素晴らしい」とつぶやいた。

「完成したばかりの新型戦車、ACG35です。この戦車は、32口径47mm砲と同軸機銃を備え、3人乗りで14.5t、25mmの装甲厚を備え、最高時速は40kmです」
兵器廠の職員が自慢気に説明する。この戦車は明らかにレオネッサのCAV33よりも強力な戦車であることは疑いなかった。王女にはこの戦車こそ次世代のソフィア王国軍に相応しい戦車に見えた。王女は戦車を触りながら、職員に質問する。
「この戦車の乗員はどのような配置かね?」
「はい、王女殿下。この戦車は、車体に操縦手、砲塔に戦車長と装填手という配置になっております」
「すばらしい!これまでの旧式戦車と違い、装填手が加わった事で、戦車の連続射撃はより素早く行えるな!」
「はい、王女殿下。」
「この戦車の主砲は敵の戦車と交戦する事を想定しているかね?」
「はい、王女殿下。この戦車は徹甲弾を装備しています。32口径長という、中口径砲です。戦車戦にも、対地射撃にも適切に対抗できます。」
「うん!この戦車の最高速度は40kmだったな」
「はい、王女殿下」
「十分な速力だ。これからの戦車は最低でも時速40km毎時は発揮しなければならない。この戦車の生産ラインが整い、本格的な生産体制が整えば、ソフィア王国陸軍は自動車化した歩兵団隊とこの戦車で機動力を有する有力な戦車師団を構成することが出来よう!全く、楽しみな事だ!」
王女は目を輝かせて言った。しかし、彼女が夢想するACG35戦車部隊はソフィア内戦で議会派陣営が実現する事になる。彼女が新型戦車の完成を喜び、この戦車の生産ラインが整った年、ソフィア王国議会では国民福祉党が政権を獲得し、軍事費を大幅に抑制したことで、彼女がクーデターを決断する4年後までに、ACG35は8輌しか完成していなかったのである。

肖像

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最終更新:2019年11月28日 23:48