リンディスヴァート制憲諸邦同盟の人物



貴族

ベアトリーセ・バーデ・エールリヒ・フォン・リンディスヴァート・アイブリンガー=エスレーベン

リンディスヴァート女王。藍宝石の姫君。リンディスヴァート諸邦における自由と名誉の守護者。詳細は個別ページ

フリードリヒ・エルフリーデ・フォン・イントヴァルド

イントヴァルド公爵。紅玉髄の麗人。19番目のカード。
病没した父の後を継いだ若きイントヴァルド大公。「その美貌は白百合の如し」と謳われる美丈夫。詳細は個別ページ

テオドール大公

ヴェルフェダイン公爵。先王の弟。
大戦では西部総軍の総司令官として親征するも、幕僚達の献策を受け容れず無謀な攻勢で大きな損害を出した。王党派諸侯の手回しによって訴追を免れ、現在も王宮内部にて隠然たる勢力を誇る。
特性:【将才なき戦士/Misguided Warrior】【権力の亡者/RUTHLESS POWERMONGER】【嫉妬/Envious】【憤怒/Wroth】【屈強/Strong】

マクシミリアン大公

イヴァインベルク公爵。黒玉公。9番目のカード。
先王の従兄として、また王国軍の重鎮として黄昏に沈みゆく王国を最後まで支え続けた忠臣。大戦では南部戦線に派遣された第7軍団の司令官として采配を振るう。その鮮やかな軍歴もさる事ながら高潔な人柄で知られ、先王の弟であるテオドール大公とは対照的に国民からの人気は今も高い。
戦後は政軍から離れ家領統治に専念する心算であったようだが、混乱に揺れるリンディスヴァートで隠居は許されず現在もいくつかの名誉職を兼任。政府系の準軍事組織「盾の乙女」の名誉総裁としても知られる。
特性:【熟練の軍略家/Skilled Strategist】【引退した大元帥/RESIGNED GENERALISSIMO】【慈善/Charitable】【鼓舞する指導者/Inspiring Leader】【公正/Just】

クリストフ・ヨアヒム・フォン・イヴァインベルク

イヴァインベルク公子。黒曜石の貴公子。リンディスライヒ随一の大貴族、イヴァインベルク公爵家の嫡男。
父であるマクシミリアン大公から軍事的才能と中立の性向を受け継ぎ、権謀術数渦巻くデオルムントの王宮で若いながらも独自の存在感を放つ。
「同じ釜の飯を食べたら皆友達」が信条の快男児。青年貴族達のリーダー格であり、マクシミリアン大公を慕う軍事貴族からの信望も篤い。
反女王派のフィクサーとして暗躍するレンツィゲン公子ヒルデブレヒトと、彼との友情に引きずられその毒手にかかりつつあるイントヴァルド大公フリードリヒの身を案じている。
特性:【若き軍略家/Youth Strategist】【'銃とバター'理論/GUNS AND BUTTER DOCTRINE】
   【慈善/Charitable】【大食/Gluttonous】【端麗/Attractive】【屈強/Strong】【鷹匠/Falconer】【勇敢/Brave】【公正/Just】【お人好し/Trusting】【攻勢ドクトリン/Offensive Doctrine】

デルフィーヌ・ビアンカ・フェンタジネット・フォン・イヴァインベルク

イヴァインベルク公子クリストフの妻。ソフィア王国の王室傍系にあたる大貴族、ビアンカ公爵家の第2公女。杜若の姫君。権勢欲豊かな父に宮廷作法を叩きこまれる一方で細剣にその青春を捧げた。父の教えの通り普段は(貴族好みの)落ち着いた淑女を演じるが、本来は勝気で活発な女性。
理想の花嫁として振る舞う決意と共にリンディスヴァートに渡ったものの、豪放磊落なクリストフ公子のペースにはまり早晩に馬脚を露わしてしまう。しかしながら妻の本来の性向を公子はいたく気に入った様子。
特性:【貞節/Chaste】【端麗/Attractive】【決闘家/Duelist】

ゲアリンデ・ハンネローレ・フォン・イヴァインベルク

7601年生まれ。リンディスライヒ随一の大貴族、イヴァインベルク公爵の娘。紫陽花の姫君。
周囲に愛され育てられた生まれながらのお姫様。特に兄クリストフの溺愛ぶりは凄まじく「目に入れても痛くない」と語るほど。
特性:【黒曜石の加護/Obsidian Protection】【端麗/Attractive】【明敏/Quick】【親切/Kind】【社交的/Gregarious】

レンツィゲン公爵コンラート

レンツィゲン公爵。ヒルデブレヒトの実父。北方の名門貴族であるレンツィゲン公爵家の当主にして反女王派の大物。ヤーディシア大戦ではA軍集団司令官として留守部隊を指揮。
リンディスヴァート王統に対して忠実であり、その復権の為であれば手段を選ばない男。嫡子であるヒルデブレヒトの軽薄さを戒めつつもその手腕には期待を寄せている。

ヒルデブレヒト・エーミール・フォン・レンツィゲン

レンツィゲン公子。閃亜石の貴公子。最も歴史の古いリンディスライヒ貴族の一つであるレンツィゲン公爵家の嫡男。絶対主義の亡霊に囚われた老父に悪感情を抱きつつも王宮では反女王派に名を列ねる。軽薄な雰囲気を湛えた生来の人誑しである一方で浮世離れした一面を時折り覘かせる。
イントヴァルド大公フリードリヒとは士官候補生時代からの親友で、「レンツィゲンの金羊毛、イントヴァルドの銀絹」と並び称される社交界では有名な仲。堅物のフリードリヒに「ハイソサエティーのささやかな楽しみ」を伝授したのもこの男。真正の善人であるフリードリヒに敬愛の念を抱いているが、反女王派の切り札として彼を利用する事もやむを得ないと考えている。
特性:【魅力的な交渉人/Charismatic Negotiator】【懐剣の策謀家/THE CLOAK N DAGGER SCHEMER】
   【親切/Kind】【怠惰/Slothful】【端麗/Attractive】【明敏/Quick】【社交家/Socializer】【気まぐれ/Arbitrary】【冷笑的/Cynical】【虚無主義者/Nihilistic】

クレインハウゼン公爵オットー

クレインハウゼン公爵。南部諸邦随一の大領と三大公家(イヴァインベルク・イントヴァルド・ヴェルフェダイン)に準じる家格を誇る名門貴族の当主。
大戦では第2軍司令官として北部戦線の指揮を担当。攻勢時の機動力に欠けるとの評を受けるが、優秀な幕僚団の補佐を受けつつ統制の取れた作戦指揮で「アードルング・プラン」の遂行に貢献した。
戦後も王宮に残り軍の長老格としての地位を占める。中央政治において静観を決め込む南部諸侯が多い中で早くからベアトリーセの統治に支持を表明しており、イヴァインベルク大公とクレインハウゼン公爵の支持を後ろ盾としてベアトリーセは初期の政治改革を推進する事ができた。
特性:【熟練の戦術家/Skilled Tactician】【集団戦科/SCHOOL OF MASS COMBAT】【決戦論/DECISIVE BATTLE DOCTRINE】
   【忍耐/Patient】【傲慢/Proud】【鷹匠/Falconer】【公正/Just】

メルヒオール・オットー・フォン・クレインハウゼン

クレインハウゼン公子。紅榴石の貴公子。リンディスライヒ南部の大貴族、クレインハウゼン公爵家の嫡男。
大戦では安全な後方勤務を嫌って父の指揮する第2軍で中隊指揮官として戦い、その苛烈な戦いぶりから「炎の男」の渾名を戴く。要塞攻略戦で負傷し1年を後方で過ごしたが、その後は前線に復帰し終戦まで北部戦線で戦い抜いている。
思慮深く穏やかな父とは対照的に激しい気性で知られ、宮廷の貴婦人達からは「軍服を着たリンデール(リンディス人の祖先。ここでは野蛮人といった意味を持つ)」と陰で呼ばれている。その一方で政治的には父同様女王派に近く、「過ちは繰り返さない」と誓う若い女王に期待を寄せている。
特性:【不屈の軍人/Tough Soldier】
   【傲慢/Proud】【炎の男/Man on fire】【傷痕/Scarred】【端麗/Attractive】【屈強/Strong】【決闘家/Duelist】【勇敢/Brave】【残虐/Cruel】【ゲブリュル話者/Gebrüll speaker】【攻勢ドクトリン/Offensive Doctrine】

ハレヴエルツ公爵ベネディクト

ハレヴエルツ公爵。貴族院議長。
「天下の堅城」と名高いデオルムント城を後に初代リンディスヴァート国王となるブレメルリッツ公爵に献上し、累代の国王の統治に貢献したというリンディスライヒ中部の名門貴族ハレヴエルツ公爵家の現当主。
ベネディクト賢公の名で知られる人物であり、リンディスヴァート中央政府が辛うじて機能しているのはこの男の調整能力に依る部分も少なくない。政治的には女王派に近い。
特性:【魅力的な交渉人/Charismatic Negotiator】【ナイーブな楽天家/NAIVE OPTIMIST】
   【親切/Kind】【社交的/Gregarious】【お人好し/Trusting】【神秘主義/Mystic】

ヴォールグリュック公爵ジギスムント

ヴォールグリュック公爵。南部諸邦でクレインハウゼン公爵に次ぐ地位を誇る大貴族。ヤーディシア大戦ではB軍集団司令官として留守部隊を指揮。
「ヴォールグリュックの鷲木菟」の異名を持つ学者肌の変人。他の南部諸侯と同様に中央における政争からは距離を置く。
特性:【博識な動物学者/Scholarly Zoologist】
   【勤勉/Diligent】【吃音/Stutter】【学者/Scholar】【内向的/Shy】

ベルンフリート侯爵ウルリヒ

ベルンフリート侯爵。ウルスラの実父。
大戦時は南部戦線に従軍、マクシミリアン大公の下で後備軍を率い活躍している。実直な軍人貴族。娘のウルスラを溺愛している。
中央での政争からは距離を置いているが、娘の嫁ぎ先となるソフィア王国との関係を重要視。

ウルスラ・エルメンガルト・フォン・ベルンフリート

7597年生まれ。リンディスヴァート南部に家領を持つベルンフリート侯爵ウルリヒとその妃エルメンガルトの娘。鈴蘭の姫。リンディスヴァート諸侯の自主独立の礎を築いたベルンフリート護国卿の末裔。
竪琴と詩作を愛し、梟と戯れる静謐の人。かつて百年戦争を勝利に導いた侯女マティルデの再来を望んだ侯爵は内向的な性格の彼女に幾分落胆したというが、それでも両親からの溢れる愛を一身に受けて育てられた事は確かである。
ソフィア王国のフローリス・ヴァレリア・フェンタジネット公子の婚約者。公開書簡の形式で文通を重ねる。
特性:【謙虚/Humble】【親切/Kind】【内向的/Shy】【詩人/Poet】【ゲブリュル話者/Gebrüll speaker】

リーゼンゲビルゲ侯爵イグナーツ

リーゼンゲビルゲ侯爵。猫亜人フィンスターニスの王とも言える地位を持つ有力な辺境貴族の一人。
中央の政争からは距離を置き、両陣営の旗色を静かに窺う。
特性:【華麗な策士/Flamboyant Schemer】
   【強欲/Greedy】【怠惰/Slothful】【狩人/Hunter】【気まぐれ/Arbitrary】

オルフェンベルク伯爵ゴットリープ

カラシュ国境に近いオルフェンベルクを領する。「教授伯爵」として知られ、理想主義的な政治哲学を抱く一方で恒常的に帝国の影響を受け続けてきた南部諸侯の常として冷徹な認識眼を持つ。現状では中央での政争から距離を置き、観察者としての立場に徹している。

政治家・活動家

フレデリク・デューロウ

リンディスヴァート全領邦宰相。黄玉卿。1番目のカード。
リエナ同盟市デルメルンの裕福な商家の出身。相続した海運・金融事業を拡大させ大きな富を築き上げた才人。ベアトリーセの亡父であるアイブリンガー伯爵とは盟友とも言える間柄で、商人の地位の低かったリンディスヴァートの上流社会において親密な友誼を結んだ。開戦前には既に政治家としての道を歩んでいた事もあり、新体制発足時にベアトリーセの求めに応じ敗戦処理委員会の首班、次いで全領邦宰相に任じられている。
堅牢なリンディスヴァートの基盤となる「自由で開かれた市場」の実現を志向し長きにわたって受け継がれてきた非合理的な商慣習や規制の整理撤廃を推進すると共に、権謀術数の渦巻く全領邦同盟議会を綱渡りで歩き混乱の続く国内の鎮定に取り組む。アンティークマニアの恐妻家。
特性:【緻密な策略家/Intricate Webweaver】【寡黙な勤勉家/SILENT WORKHORSE】【勤勉/Diligent】【強欲/Greedy】【社交的/Gregarious】【ゲブリュル話者/Gebrüll speaker】

フィリッパ・インゼルヴィッツ

元リンディスヴァート王国軍少佐。ヤーディシア大戦では王国軍第613猟兵大隊の指揮官として北部戦線に従軍。戦力も戦意も十分な状態での敗戦を不服とし、本国帰還後は独断で指揮下の猟兵達を基幹にフライコール「インゼルヴィッツ猟兵大隊」を結成。
南部にて共産主義者が武装蜂起した際には鎮圧部隊に参加し、近代戦を知らぬ蜂起軍にかつての王国軍精鋭部隊の力を見せつけた。その後しばらくの沈黙を経て女王派に合流。
特性:【不屈の軍人/Tough Soldier】【憤怒/Wroth】【勇敢/Brave】【野心的/Ambitious】【決闘家/Duelist】【酒浸り/Drunkard】【特殊戦/Commando】【ゲブリュル話者/Gebrüll speaker】

スタニスラワ・ヴズルィーフ

リンディスヴァート共産党員。マーツリンゲン市における共産党指導者。
特性:【華麗な策士/Flamboyant Schemer】【権力に飢えた扇動家/POWERHUNGRY DEMAGOGUE】【嫉妬/Envious】【野心的/Ambitious】【狂信的/Zealous】【病弱/Infirm】【禁欲主義/Celibate】

イオン・シルヴェストリ

リンディスヴァート共産党員。赤色戦線指導者。共産党の支持基盤である南部諸都市では「赤いジークフリート」の異名で知られる。
特性:【将才なき戦士/Misguided Warrior】【人民戦争科/SCHOOL OF MASS COMBAT】【傲慢/Proud】【勇敢/Brave】【狂信的/Zealous】【残虐/Cruel】

フリッツ・バスラー

緋衛党員。元リンディスヴァート王国軍上等兵。
特性:【小賢しい悪党/Underhanded Rogue】【取るに足らない素人/INSIGNIFICANT LAYMAN】【憤怒/Wroth】【強欲/Greedy】【嫉妬/Envious】【野心的/Ambitious】【狂信的/Zealous】【狂気/Lunatic】

外交官

エーリヒ・ハインツ・アイヒベルク

スルガ大使。巨大商人連合であるリエナ同盟の盟主ともいえる地位を誇るリエナ市長を父に持つ。
厳しい父親の下で「いい子」として育てられた少年。「小フリードリヒ」「未来のプリンス」等と社交界でも評判。スルガとの関係の強化を目論む父親の強い意向が働き、スルガへの留学も兼ねた異例の駐在勤務が言い渡された。
特性:【世間知らずの甘ちゃん/Indulgent Wastrel】
   【貞節/Chaste】【親切/Kind】【正直/Honest】【社交的/Gregarious】【お人好し/Trusting】

イヴォンヌ=アンジェリーク・フォン・クラインシュミット=ローゼンバッハ

アトリオン大使。ローゼンバッハ男爵の娘。クラインシュミット家の子女達は王家の代理人として代々の王に仕えた歴史を持つ。
年齢の割に落ち着いた欠点の少ない少女。天才的な弁舌のセンスなどは持ち合わせないが、努力の才能と人好きする性格はそれを補って余りある。
特性:【真面目な外交官/Dutiful Diplomat】【駆け出しの調律師/Newly‐Fledged Tuner】
   【勤勉/Diligent】【謙虚/Humble】【明敏/Quick】【本の虫/Bookworm】

ベルナルド・ユストゥス・フォン・ライゼンハイマー

ハダカンボ王国大使。ライゼンハイマー男爵の息子。
旧リンディスヴァート領南西タヴェリアの植民地貴族の家の生まれ。家格は低いながらも同地で実業家として財をなした。
植民地の独立によって家領は失ったものの、南洋貿易によって築かれたコネクションは相続され、彼の力と野心の源となっている。
特性:【小賢しい悪党/Underhanded Rogue】
   【勤勉/Diligent】【傲慢/Proud】【端麗/Attractive】【社交的/Gregarious】【野心的/Ambitious】【タヴェリアの知識/Taveria knowledge】

アンネリーゼ・フォン・ヒルメンガルト

リントヴルム朝ヤード帝国大使。ヒルメンガルト男爵の娘。
出世ポストに位置付けられるリントヴルムポリス勤務を言い渡されるだけあり、スタッフの補佐の下で早くも外交官としての能力を発揮しつつある。どちらかといえば折衝より観察と分析が得意。
特性:【緻密な交渉人/Intricate Negotiator】
   【勤勉/Diligent】【明敏/Quick】【端麗/Attractive】【傷痕/Scarred】【社交的/Gregarious】【冷笑的/Cynical】

クリスティン・ローズモンド・フォン・リグレンシア

ソフィア王国大使。リグレンシア男爵の娘。
若輩ながら才女の呼び声高く、その知識は貴族の慣習から経世済民や人文教養まで幅広い。リグレンシア家の家格の称揚を志しており、ソフィア王国との関係回復によってそれを現実にしようとしている。
特性:【魅力的な交渉人/Charismatic Negotiator】【偏見ある知識人/BIASED INTELLECTUAL】
   【勤勉/Diligent】【傲慢/Proud】【嫉妬/Envious】【明敏/Quick】【詩人/Poet】【社交的/Gregarious】【冷笑的/Cynical】

カロリーネ・フォン・リッペ=ヴァイセンベルク

フォンタニエ辺境伯国大使。リッペ=ヴァイセンベルク伯爵の娘。
父であるリッペ=ヴァイセンベルク伯爵は両国合弁のフォンディス調査・採掘合資会社のリンディスヴァート側責任者を務めており、今回の人事は事業との関連が噂されている。
個人としては共感性が高く友好的ないわゆる「善人」。フォンタニエのローカルな催事にも精力的に出席し笑顔と魅力を振りまくと共に、両国の友好を訴え続けている。
特性:【気弱な仲介者/Naive Appeaser】
   【慈善/Charitable】【親切/Kind】【端麗/Attractive】【社交家/Socializer】【正直/Honest】【お人好し/Trusting】

ゾフィーア・フォン・ヒルトブルク

ジャーガルク・シャー国大使。ヒルトブルク男爵の娘。
かつて王家の代理人として絶大な信を得ながら、76世紀の「狂った外交」を推進し家格を失墜させたヒルトブルク男爵家の末裔。生家の復興の為、ジャーガルク駐在勤務に自ら志願した。
特性:【緻密な交渉人/Intricate Negotiator】
   【忍耐/Patient】【傲慢/Proud】【明敏/Quick】【端麗/Attractive】【社交的/Gregarious】【勇敢/Brave】

アデーレ・メルリッヒ

駐白韓領事。大砲王エグモント・メルリッヒの孫娘。
出島でのあまりの不自由ぶりに不人気ポストとされる白韓領事職に送りこまれた、いわばリンディス兵商(リンディスライヒ軍需産業界)の代理人。
自己をメルリッヒ社、ひいてはリンディスヴァート産業界という巨大機構のパーツとして強く認識しており、両国の経済的な関係の深化こそが使命と考えている。
特性:【華麗な策士/Flamboyant Schemer】
   【忍耐/Patient】【勤勉/Diligent】【明敏/Quick】【冷笑的/Cynical】【神秘主義/Mystic】

軍人

ジークリット・フォン・ヴェルンボルグ=リレハンメル

ヴェルンボルグ子爵。リンディスヴァート警察軍騎兵総監。警察軍中将。7番目のカード。先王が軍人として育て上げた4人の孤児、リンブルクの四姫の1人。
北方の寒村リレハンメルの出身。生まれてすぐに両親が流行り病でこの世を去り、8歳まで同地の孤児院で育てられている。国王の行幸の際に手ずから引き取られ、リンブルクの離宮と王立軍事大学で騎兵将校としての教育を施された。
12歳の若さでオルフェンベルクの国境警備隊に配属され、国内に侵入したはぐれ人狼を自らの手で討ち取り「狼殺し」の称号を得る。その後リンディスヴァート王国領南西タヴェリアに騎兵指揮官として赴任。ザルバチ諸都市との小競り合いで出撃を繰り返す中で戦闘経験を重ねていった。
帰国後は第2騎兵師団長、騎兵軍団司令官を歴任。この間に当時リンディス人と同じように一般歩兵として扱われていたケンプフピュートンの身体能力に注目。彼らをエリート兵として再訓練し、ケンプフピュートンを主体とした兵団群を創設した(これらの兵団群はシュトゥルムコマンドと呼ばれ、後に大戦で大きな成果を挙げる事となる)。
7601年の開戦を陸軍中将・騎兵打撃集団「ジークリット集団」司令官として迎え、その後は数度の部隊改編と子爵叙任を経て終戦まで同集団を指揮した。戦後は女王の侍従武官、ベルンフリート騎兵学校教官として勤務し、現職の警察軍騎兵総監にいたる。
同い年の女王とは侍従武官時代に親交を深め、ファーストネームで呼ばれる関係。
特性:【熟練の戦術家/Skilled Tactician】【機動戦科/SCHOOL OF MANOEUVRE】【機甲先鋒理論/ARMOURED SPEARHEAD DOCTRINE】
   【勤勉/Diligent】【明敏/Quick】【勇敢/Brave】【狼殺し/Wolf Slayer】【ゲブリュル話者/Gebrüll speaker】【攻勢ドクトリン/Offensive Doctrine】【伏撃/Trickster】
研究スキル8:訓練・小規模部隊戦術・分散実行・諸兵科連合部隊重視

ヴァルトラウト・フォン・アレイザ

ゾーデンゲルセグ子爵。リンディスヴァート警察軍兵務局第2分室長。警察軍少将。8番目のカード。先王が軍人として育て上げた4人の孤児、リンブルクの四姫の1人。偉大な戦略家として知られる曾祖父ルドルフ・フォン・アレイザにあやかり「小アレイザ」を自称する。
自身が生まれる際に母親が、6歳の頃に交通事故によって父親がこの世を去り、遠戚にあたる先王妃が引き取りリンブルクの離宮で養育された。当初は貴族の子女として育てられたが、その軍才の片鱗を感じ取った国王の介入によって王立軍事大学に入学。参謀教育課程を大学最年少で修了し、クレインハウゼン公爵官房、「アードルング・プラン」の立案者として知られるエグモント・アードルング中将付き副官といったポストで研鑚を重ね、ヤーディシア大戦には陸軍大尉・第2軍の作戦参謀として出征。
第2軍は防勢的な役割を担う事が多く、緒戦ではリンブルクを共に過ごしたジークリットが数万の兵を繰る様を苦々しく眺める日々が続いたが、連合軍の初となる反攻で第2軍が矢面に立った際には危機的な状況の中で秩序だった戦線の再構築と反撃に貢献し軍司令官であるクレインハウゼン公爵から直々の恩賞を受けた。
ビアンカ地方に派兵される第7軍団の参謀長として南部戦線に転属となった後は軍団長であるマクシミリアン大公を良く補佐し、第14次ビアンカ会戦ではそれまでに培った弾性防御を駆使しマクシミリアン軍団を安全地帯まで後退させる事に成功。この戦功が報われる事はついに無かったが、偉大な曾祖父「大アレイザ」の後継者としての地位を絶対の物とする事には成功した。
戦後は陸軍省復員局勤務、リントヴルムポリス駐在大使付き武官、帰国後は警察軍兵務局の第2分室長となり、あわせて少将に昇進した。
特性:【緻密な軍略家/Intricate Webweaver】【防衛戦科/SCHOOL OF DEFENCE】【弾性防御理論/ELASTIC DEFENCE DOCTRINE】
   【節制/Temperate】【傲慢/Proud】【嫉妬/Envious】【明敏/Quick】【盤戯の達人/Game Master】【戦術家/Strategist】【神秘主義/Mystic】
   【小アレイザ/Areiza the Younger】【兵站管理/Logistics Wizard】【防勢ドクトリン/Defensive Doctrine】【弾性防御/Elastic Defence Specialist】
研究スキル9:訓練・管理・大規模部隊戦術・集中実行・諸兵科連合部隊重視

レーツェル・リンブルク

リンディスヴァート警察軍大佐。第13特殊用途連隊長。先王が軍人として育て上げた4人の孤児、リンブルクの四姫の1人。
ムスルマーネン=カリフ国から流れてきた隻腕の少女。自らの名前も出身も分からず、言葉すら身についていない状態で先王妃に引き取られた事から「レーツェル(神秘・謎)」と名付けられた。その後は王妃の侍女として愛を注がれ養育されたが、その身体能力と忠誠心を国王に買われ、オートマタの技術を応用した機械義手を装着された上で護衛として育てられる事となった。
戦前の経歴には謎が多いが、開戦時には陸軍大尉として第1近衛師団の隷下に置かれた先鋒戦闘団を任されている。5年間を常に最前線で戦い続け、戦傷と部隊の壊滅を繰り返しつつもなお戦う姿から「鋼鉄の女」「軍神」の異名で知られた。
戦後は数年間の休眠期間を経て第13特殊用途連隊長に赴任。当連隊の任務は明らかにされていない。
特性:【戦乙女の化身/The incarnation of Walküre】
   【欠損/Maimed】【屈強/Strong】【決闘家/Duelist】【勇敢/Brave】【残虐/Cruel】【攻勢ドクトリン/Offensive Doctrine】【要塞攻撃/Fortress Buster】【突撃戦/Assaulter】

ロザリンド・アイゼンヴァッフェル

リンディスヴァート警察軍中尉。警察軍兵務局第2分室勤務の参謀将校。
クレインハウゼンの中流家庭の生まれ。王立軍事大学の騎兵将校課程、次いで「高級指導課程」を優秀な成績で修了後、兵務局第2分室へ配属された。「若輩の生兵法」と自嘲するが、臨機での分析・判断能力は上官であるアレイザの評価も高い。
7621年に勃発したソフィア王国内戦においてはレオネッサ王国国防義勇軍ソフィア派遣軍団に顧問として同行。長く絶望的な戦いの中で次世代の軍事指導者としての才覚を花開かせる事となるが、現時点では未来の可能性の一つに過ぎない。
特性:【若き軍略家/Youth Strategist】
   【勤勉/Diligent】【明敏/Quick】【野心的/Ambitious】【神秘主義/Mystic】【兵站管理/Logistics Wizard】【攻勢ドクトリン/Offensive Doctrine】

ゾフィーア・ティレオンヴィル

リンディスヴァート警察軍中尉。デオルムントに配備された独立装甲車大隊の小隊長。
ハレヴエルツの貧しい労働者階級の家庭に生まれ、酒浸りの父に代わって4人の弟達を養育した。兵士を厚遇する伝統を持つ(逆に言えば兵士としての価値の無い者に居場所の無い)リンディスヴァートにおいて困窮層の娘が軍に入る事はさして珍しい事象ではなく、彼女もその典型的な例である。
その出自故に教育水準は低く入営宣誓書へのサインすら難儀する程であったが、旺盛な好奇心と生来の美徳(勤勉)の影響もあり歩兵として入営した3年後には装甲車の車長に、更にその1年後には小隊長に昇進している。
7621年に勃発したソフィア王国内戦においてはレオネッサ王国国防義勇軍ソフィア派遣軍団にリンディス人義勇戦車兵として参加。長く絶望的な戦いの中で実戦経験を(うんざりする程に)積み上げ、次世代の装甲部隊指揮官としての道筋を歩み始める事となるが、それは今の彼女には知る由も無い。
特性:【細腕の鉄騎兵/Slender arm EisenLanzierer】
   【勤勉/Diligent】【忍耐/Patient】【決闘家/Duelist】【勇敢/Brave】【機甲戦/Panzer Leader】

クラウディア・ヴェッテル

デオルムント国防科学アカデミー化学戦科主席研究員。元リンディスヴァート王国軍中将。戦中は第401化学戦旅団長、第10特殊用途師団長を歴任し、終戦時は第6軍団司令官。先王が軍人として育て上げた4人の孤児、リンブルクの四姫の1人。
化学兵器の権威クリスチャン・ヴェッテル博士の娘。道義心の欠落した娘の才能を恐れた父の手によって化学者としての道は閉ざされたが、敬虔な円十字教徒であった父の死後皮肉にもその才能は軍で開花する。
ヴェッテル博士の死後、国王に引き取られたクラウディアはリンブルクの離宮にて英才教育を施され、開戦時にはエーデルワイス機関と呼ばれる化学戦研究部門の主任として勤務。嵐作戦の失敗によって膠着した戦況を打破すべくエーデルワイス機関のメンバーを基幹とする第401化学戦旅団が編成されるとその旅団長として実戦に投入され、間もなく始まったレオネッサ軍の反攻作戦を毒ガスによって撃退したのを皮切りに幾度とない防御戦闘と10ヶ月にわたる要塞線攻略に参加し、実践によってその殺傷効率を高めていった。王国軍の劣勢が決定的となった7604年以降の北部戦線においても連合軍の大規模攻勢を練達した化学戦によって三度粉砕し、「死の芸術家」の渾名を戴く。会戦の度にその悪名と軍事的名声は高まり、終戦時には第6軍団の司令官にまで昇進していた。
戦後は戦犯として訴追される予定であったが戦勝各国での化学戦教育に協力する事を条件に放免とされ、数年にもおよぶ「講義旅行」を実施。世界水準を20年先行すると言われた化学戦理論は驚嘆をもって受け止められ、その後各国で独自の発展を遂げていく事となる。
その戦功から一代貴族への叙任の話もあったが固辞し続け(曰く「名字の頭をフォンで飾るメリットが無い」)、現在も第一線の研究者として己の理論の発展に心血を注いでいる。
特性:【並ぶ者なき化学者/Mastermind Chemist】【理論科学者/THEORETICAL SCIENTIST】
   【悪魔つき/Possessed】【天才/Genius】【学者/Scholar】【内向的/Shy】
研究スキル9:化学・技術効率・集中実行

フェルディナント・フォン・レーヴェンタール

レーヴェンタール子爵。元リンディスヴァート王国軍大佐。大戦末期にはレーヴェンタール戦隊と呼ばれる独立戦車部隊を編成しその指揮官を務め、「パンツァーレーヴェ」の異名を戴く。
戦後創設されたリンディスヴァート警察軍はスタックバラ条約によって戦車の保有を制限されたが、「戦争遺産」の名目で各国で不要となった戦車や装甲車を買い集め、国家の大事に備え「稼働率」の維持に心血を注いでいる。
もっとも、警察軍首脳部は戦車を再装備するにしても新型装備の開発と配備を前提に考えており、むしろ老人の戦車道楽が戦勝国の目に留まらないかを懸念している。
特性:【不屈の軍人/Tough Soldier】【機甲主義者/TANK PROPONENT】【機甲先鋒理論/ARMOURED SPEARHEAD DOCTRINE】
   【勤勉/Diligent】【忍耐/Patient】【狂気/Lunatic】【勇敢/Brave】【機甲戦/Panzer Leader】【突撃戦/Assaulter】【古典派/Old Guard】
研究スキル4:訓練・小規模部隊戦術・各自の勇気

ベネディクト・カドルチャーコフ

に派遣されたリンディスヴァート人砲兵指導官。重責に技能が伴わない千里要塞線砲兵連隊将兵の練度向上の為に雇われた。
旧西リンディスヴァート出身の砲兵将校であり、ヤーディシア大戦には重砲部隊の指揮官として北部戦線に従軍。中央山脈での困難な要塞戦で絶大な貢献を示す。大戦末期の退却戦では部下達と共に殿軍に志願し、総崩れとなった友軍を追う連合軍機械化部隊に対して絶命直射を敢行した。その際に重傷を負い昏睡状態で3年間をレオネッサの軍病院にて過ごす。回復後は英雄として祖国への帰還を果たすが、3年の間にリンディスヴァート王国とその軍は解体されていた。
こうして全てを失ったカドルチャーコフであったが、知人を頼り幸運にも西方の新興国にて雇人の仕事を得る。その仕事の内容とは、かつての名誉の源であり、命すら賭けた任務ーー重砲部隊の指導であった。
特性:【不屈の軍人/Tough Soldier】
   【忍耐/Patient】【憤怒/Wroth】【傷痕/Scarred】【戦術家/Strategist】【勇敢/Brave】【冷笑的/Cynical】
研究スキル4:火砲・集中実行・大規模部隊戦術

エルンスト・ルンドマルク

ヤーディシア大戦におけるリンディスヴァート王国軍のトップエース。撃墜数76。「黒太子」の異名で銃後の人気を博した。

ベルノルト・ローセングレーン

ヤーディシア大戦におけるリンディスヴァート王国軍の戦闘機エース。撃墜数41。被撃墜も6度で王国軍トップ。

フリーデリケ・ベルリオン

リンディスヴァート警察軍共同航空隊の戦闘機パイロット。階級は少尉。コールサインは「Eisvogel(カワセミ)」。
イヴァインベルクの中流家庭の生まれ。幼い頃に見た飛行機に憧れ、16歳の誕生日の夜に家を飛び出し警察軍航空隊の門を叩いた。
7621年に勃発したソフィア王国内戦においては「ルンドマルク一座」と呼ばれる義勇戦闘航空隊の一員として同地に派遣され、熾烈な航空戦の中でその才能を覚醒させる事となるが、7616年現在では極貧空軍の新人パイロットの一人に過ぎない。
特性:【無鉄砲な空の騎士/Reckless sky knight】
   【強欲/Greedy】【傲慢/Proud】【明敏/Quick】【決闘家/Duelist】【勇敢/Brave】【野心的/Ambitious】【索敵/Spotter】

リヒャルト・フォン・ヴィリアカンドル

リンディスヴァート海軍中将。翠玉海艦隊(Smaragdsee-flotte)司令官。
開戦時は巡洋戦艦クライディレド艦長。東海峡到達後は快速戦隊を率いグリット諸島~蒼海洋で通商破壊戦を展開した。獲物を探り当てる嗅覚、そしてなによりも潮時を誤らずに帰還する事で知られ、その危機察知能力で数多くの危難をくぐり抜けた。戦後はアーカルソン=リペルニアに数年勾留され、釈放後は翠玉海艦隊の司令官として軍に復帰。
優秀な船乗りである一方、自他共に認める破滅的なスリル中毒であり、この男の立案するあまりにも危険な作戦計画を現実的な物へと修正するのにハイデマリー以下戦隊幕僚達は大いに苦労したという。
特性:【不屈の軍人/Tough Soldier】【間接アプローチ理論/INDIRECT APPROACH DOCTRINE】
   【忍耐/Patient】【海賊/Pirate】【傷痕/Scarred】【屈強/Strong】【勇敢/Brave】【決闘家/Duelist】【スリル中毒/Adrenaline junkie】【嗅覚/Keen scent】【封鎖戦突破の達人/Blockade-Runner】【索敵/Spotter】

ハイデマリー=ヨゼフィーネ・フォン・デンフェルド

リンディスヴァート海軍少将。碧玉海艦隊(Jaspissee-flotte)司令官。
巡洋艦ハレヴエルツ航海長として開戦を迎え、終戦時は巡洋戦艦シムベリンの艦長として「ヴィリアカンドル海賊団」の一翼を担っていた。戦後も海軍に残留。碧玉海艦隊司令官代理、その後正式に碧玉海艦隊司令官を拝命し、海軍少将に昇進。
優秀だが癖のあるヴィリアカンドルの参謀兼ブレーキ役として苦労を重ねる内にリンディスヴァート海軍の中では出色の海軍軍人として成長していた。ヴィリアカンドルは事ある毎に「ちびのハイデマリーは俺が育てた」と語るが、それを認める気は無いらしい。大の甘党としても知られ、海軍本部との度重なる交渉の末に座乗する碧玉海艦隊旗艦ゲイラヴォルに給糧要員として菓子職人を乗り込ませる事に成功した。
特性:【若き軍略家/Youth Strategist】【戦力投入理論/POWER PROJECTION DOCTRINE】
   【勤勉/Diligent】【大食/Gluttonous】【明敏/Quick】【盤戯の達人/Game Master】【卓越した戦術家/Superior Tactician】
研究スキル7:集中実行・海軍訓練・小規模機動部隊戦術・操船術

バルタザール・ケンプフェルト

リンディスヴァート王国軍退役中将。大戦時は第34軍団司令官として港湾都市ベルヴィル・アン・ソレイアドとミネルヴァスハーフェンの防衛に関する責任を負った。
家格は低く目立った軍功がある訳でもなかったが、近代的な水陸両用作戦の先駆けとなったミネルヴァスハーフェン上陸作戦では防御側の指揮官として優れた統率力を発揮した。
3年にもおよぶ防御戦で軍人としての名声を確かな物とした一方でアトリオン人との戦争に疑問を抱いた敬虔な円十字教徒としても知られており、「橋頭保と呼ばれる包囲環」の中で十分な救命措置を受けられずに死んでいくアトリオン植民地兵の救済の為、独断でアトリオン軍と接触、22時-5時の間一時的に休戦し、その間は双方が照明弾を発射し負傷者の捜索と収容に充てるという一種の紳士協定を締結した。アトリオン軍の前線医療体制が改善された事も働き、その後は戦死者数が減少した。休戦発効後は進駐したアトリオン軍に身柄を拘束されるものの、破格の厚遇を受ける。

エグモント・アードルング

故人。最終軍歴はリンディスヴァート王国軍中将。「半神」とまで例えられる権勢を誇った旧王国軍参謀の頂点に長年君臨し、その功罪は共に枚挙に暇がない。ヤーディシア大戦の開戦2年前に没したが彼の考案した作戦指導計画「アードルング・プラン」は修正を加えられながら死後も堅持され、7601年の開戦でついに発動される事となった。

その他

マドレーヌ

リンディスヴァート王宮侍従長。6番目のカード。女王ベアトリーセの幼少期より従者として仕えた最古参の家臣であり、寝所を共にする関係。
あどけなさを残す可憐な少女に見えるがベアトリーセとは同い年で、デルメルン留学に同行した頃から外見が変わっていない。本人は「おイタに対する罰」などと語っているが真相は不明。
王宮内部における間者としての任務も負っており、「個人的な情報網」からもたらされる情報の確度は非常に高い。
特性:【魅力的な策士/Charismatic Schemer】【政治活動の専門家/POLITICAL SPECIALIST】
   【忍耐/Patient】【好色/Lustful】【快楽主義/Hedonist】【社交的/Gregarious】【ゲブリュル話者/Gebrüll speaker】【恋人/The Lover】

マルグリット・クレスツェンツ・ゼーリンガー

リンディスヴァートの化学産業連合IGハーシェルの総支配人。化学博士(デルメルン自由大学)。
IGハーシェルは化学染料の三社同盟として発足し、戦中は毒ガスの製造、戦後は窒素肥料、人造ゴム、合成皮革、無機化学製品、写真フィルム、人造石油…と、世界的な化学産業トラストとして君臨する巨大組織のトップであり、その影響力はいまやリンディスヴァート女王にも匹敵する。
マルグリット本人は戦中にヴェッテル中将の化学戦構想に協力し、各種毒ガス兵器の量産体制を整備している。戦後は戦犯指定を受けるものの彼女と共に放免とされ、その後まもなく現職であるIGハーシェルの総支配人に就任。研究者としては大成しなかったものの、研究者達の理論を体系化し規格化された製品として現実に顕出させる事においては「彼女達より多少は才覚があった」とは彼女自身の弁。
「絶対零度の剣」の異名を戴く冷徹な経営者である一方、自身の経験から科学の進歩には結局のところ「金と裁量」が一番効果的であると考えており、将来性のある研究への支援は(その後の利益独占を見越して)惜しまない事で知られている。
特性:【経済の錬金術師/Midas Touched】【寡黙な勤勉家/SILENT WORKHORSE】【管理の天才/ADMINISTRATIVE GENIUS】
   【貞節/Chaste】【節制/Temperate】【勤勉/Diligent】【明敏/Quick】【学者/Scholar】
研究スキル9:化学・一般装備・管理・産業工学・技術効率

エグモント・メルリッヒ

リンディスヴァート最大の重工業企業メルリッヒ社の会長。「大砲王」の異名を持つ、リンディス兵商の頂点に立つ男。
父の創業した小さな鋳鋼工房を30年で世界的な大企業に成長させた剛腕の持ち主で、リンディスヴァートのみならず軍備強化に励む各国に火砲をばら撒き「この世の地獄はメルリッヒの重砲で形作られる」と謳われる程の生産能力を誇った。ヤーディシア大戦でも王国軍の為にソフィア砲と呼ばれる超巨大砲をはじめ、陸海空軍の使用するあらゆるクラスの砲煩兵器を量産し、その殺戮効率の増大に貢献した。
敗戦によって軍需部門が縮小した現在も会長職に留まり、生産体制の近代化を推進する一方、リンディス兵商の利益代表者としてデオルムントに影響力を行使し続けている。
特性:【稀代の黒幕/Elusive Shadow】【資源産業家/RESOURCE INDUSTRIALIST】
   【勤勉/Diligent】【強欲/Greedy】【大食/Gluttonous】【大砲王/König der kanone】【悪魔つき/Possessed】【屈強/Strong】
研究スキル9:火砲・艦砲・機械工学・産業工学・技術効率

リュディガー・ジンゲンフォルデ

物理学博士(リンディスヴァート王立軍事大学)。リンディスヴァート最大の重工業企業メルリッヒ社の重砲部門設計主任。メルリッヒ社の重砲設計を長きにわたって支配する奇才である。
敬虔な円十字教徒の家に生まれ、彼自身も少年時代には牧師になる事を夢見ていたという。救貧事業に従事し戦傷の後遺症に苦しむ数多の人々と接する内に「戦争が絶えないこの世界で如何にして兵士達の苦痛を根絶するか」と潜思を重ねた結果、リュディガーは物理学と工学に傾倒していく。--彼の結論は「苦痛すら感じさせない圧倒的な火力の実現」であった。
郷士の口添えを得た事もあり、7558年に兵備技官見習としてリンディスヴァート王立軍事大学に入学。世界水準の物理学・軍事工学を学び、王立造兵廠の設計技官となった彼は野心的な構想を矢継ぎ早に発表していったが、予算面の問題や用兵思想との齟齬からその多くは却下の憂き目にあっていた。自らのプランが認められず燻ぶっていたリュディガーは起死回生の一手として7662年に造兵廠を退官し、山のようなノートとメモランダムを抱えてリンディス兵商の下を歩き回り「セルフプロデュース」を展開した。彼の活動とアイデアは当時軍需部門の拡大を進めていたメルリッヒ社の社長エグモント・メルリッヒの目に留まり、重砲部門設計技官としてのポストを与えられた。
その後は派手好きなエグモントの支持を後ろ盾に大口径重砲を設計し、彼のプランは陸海軍で制式採用を勝ち取るだけでなく友好国を中心に各国へ輸出も行われ、メルリッヒ社がリンディスヴァート最大の軍需企業として君臨する礎を築いた。ヤーディシア大戦でビッグ・バーサとしての名声を欲しいがままにした「7580年式42cm口径重臼砲」や「ソフィア砲」といった巨砲群もその多くがリュディガーの設計であり、彼の作品は脚色を加えられつつも戦史上の伝説として名を遺す事となる。
全ての良き人々、特に兵士達の安息を願う彼にとって苦痛すら吹き飛ばす圧倒的な火力とはまさに「正義」であり、(重砲と比較して)破壊力の小さい小火器や小口径砲の設計者達はもはや異端の徒に近い。しかしながらそれらの殺傷能力の増大は自身の教義と照らし合わせれば歓迎する所であり、その為であれば精力的な援助を惜しまない。結果としてリンディスヴァート王国軍、そしてその遺児たる警察軍が装備する火器システムはより精密に、より破壊的に、より残虐な物へとなっていく。
特性:【剛力の信奉者/Believer in Strength】【管理の天才/ADMINISTRATIVE GENIUS】
   【勤勉/Diligent】【慈善/Charitable】【親切/Kind】【悪魔つき/Possessed】【天才/Genius】【神学者/Theologian】【公正/Just】【狂信的/Zealous】【お人好し/Trusting】【残虐/Cruel】
研究スキル10:火砲・艦砲

ローレンツ・アレンドルフ

リンディスヴァートの軍産複合企業ツォイレンローダ=アレンドルフ社の社長。
ヤーディシア大戦には歩兵将校として従軍し、敵陣を蹂躙する戦車の雄姿を見て感銘を受けたという。復員後は同社の枢要に復帰し、7609年には社長に就任。以後ツォイレンローダ=アレンドルフは軍需部門に傾斜していく。
特性:【不屈の軍人/Tough Soldier】【軍事企業家/MILITARY ENTREPRENEUR】
   【勤勉/Diligent】【憤怒/Wroth】【屈強/Strong】【野心的/Ambitious】
研究スキル8:火砲・機械工学・電子工学・一般装備・技術効率

ヴィルヘルム・フォン・ボルメルンガウ

ボルメルンガウ子爵。傭兵派遣企業バヨネット・サービス(Bajonett-Service.GmbH)代表。元リンディスヴァート王国軍少将。
大戦にはボルメルンガウを衛戍地とする第15歩兵連隊長として北部戦線に従軍。第2軍の麾下で戦歴を重ね、第3歩兵師団長として終戦を迎える。兵士達からの愛称は「親父」。家格は一介の子爵家に過ぎないが、アルドゥイン王から直々の恩賞を受けた経験も持つ優秀な師団長として知られていた。戦後は軍職を辞し、戦友達と共に傭兵企業バヨネット・サービスを発足。国内に溢れかえる従軍失業者を世界中の紛争地帯に数多く送りこみ、死の商人の批判を受ける一方である種の救民事業として称賛された。現在は大口の契約先であるフォンタニエ辺境伯国に赴任し、現地入りした傭兵の統率と教育に取り組む。

フィリベルト・グスタフ・フォン・カンナヴィッヒ

宇宙工学者。旧リンディスヴァート王国領メルセルプラッテ出身。幼少期に親しんだ天体観測から宇宙への夢を抱くようになり、クレインハウゼン公妃記念工科大学で物理学の博士号を取得後、国の出資を受け液体燃料ロケットの実用化に向けて研究を続けている。
特性:【不屈の工学者/Tough Engineer】
   【銀河への夢/Ambition of Galaxy】【勤勉/Diligent】【嫉妬/Envious】【野心的/Ambitious】【狂信的/Zealous】
研究スキル9:ロケット工学・航空学・機械工学・個人の勇気

クリステル=アムレアン・フォン・パルムグランツ

考古学博士(エクメーネ大学)。パルムグランツ家当主。イクファターナ中央山脈のラパルナ族を「発見」した故ヨーセフ・フォン・パルムグランツの娘。リンディスヴァート考古学界を牽引する新鋭だが冒険家を自称する事を好む。父の遺した学術的資産を引き継ぎ、ケンプフピュートンの地底都市跡の発見、フォンタニエにおけるラパルナ族史跡群の発見で注目を集めた。
現在はシンファナ海周辺地域の古代文明に関する研究に没頭しており、一年の大半を現地でのフィールドワークとスポンサー集めを兼ねた各国での講演に費やす。
スキル:【拳銃】【格闘術】【回避】【鍵開け】【目星】【言いくるめ】【考古学】【ゲブリュル話者】

アヴドゥーグ

クリステル=アムレアン・フォン・パルムグランツの従者兼護衛を務める壮年のケンプフピュートン(パンツァー種)。クリステルの父ヨーセフに仕える従者であり、戦友であった男。
視野狭窄で暴走しがちなクリステルに振り回されつつも嫌味を言いながらその背中を守り、あるいは彼女の前に立って危難と対峙する優秀な戦士である。クリステルとは彼女が乳飲み子の頃からの主従関係にあり「じゃじゃ馬娘」「説教トカゲ」と言い合う仲だが、亡き父の最期の頼みを実直に守るアヴドゥーグに若い主人も全幅の信頼を置いている様子。
スキル:【刀剣】【格闘術】【ライフル】【装甲】【ピット器官】【水中行動】【運転】【応急手当】【ゲブリュル話者】

玲儁

ハレヴエルツ公爵の食客。韓人。
礼王朝が滅びゆくその直中に生を享け、家臣の手引きにより両親の手を離れ国外へ脱出、辛くも命を長らえた。その後は乞食に身を窶して各地を転々とした末、リエナ商人を頼りリンディスヴァートに安住の地を得る。
特性:【世間知らずの甘ちゃん/Indulgent Wastrel】【取るに足らない素人/INSIGNIFICANT LAYMAN】
   【慈善/Charitable】【親切/Kind】【病弱/Infirm】【詩人/Poet】【神秘主義/Mystic】【冷笑的/Cynical】【ゲブリュル話者/Gebrüll speaker】

吸血種

黒月のデズモンド

巨大企業連合IGハーシェルの役員にして、ライヒにおける吸血種の最古参でありコミュニティの相談役。己の才覚と権謀術数、そして生存本能を駆使してリンディス人社会に溶け込んだ最初の1人。
カラシュ公国の有力貴族の一門に属していたが、長兄との権力闘争に敗れリンディスヴァートに流れ着く。その後は血袋と地位を求めて各地を転々とし、あらゆる機会と人物を利用して現在の地位にまで登り詰めた。戦後は次期総支配人としていち早くマルグリット・クレスツェンツ・ゼーリンガーを推戴し、IGハーシェル首脳部で確固たる地位を築き上げた。
特性:【影の実力者/Grey Eminence】【恐怖公/PRINCE OF TERROR】
   【吸血種/Vampire】【忍耐/Patient】【傲慢/Proud】【明敏/Quick】

烟月のアロイジア

「当世一の歌姫」と謳われるリンディスヴァートの歌劇女優。クレインハウゼンの歌劇場に突如として現れ、その美貌と歌声で瞬く間にリンディスライヒを代表する歌劇女優として君臨した。
代表的な出演作は『影のない女』『侯爵令嬢ゲルトルーデ』『紫陽花の騎士』など。奔放な恋愛でも有名であり、国内外の著名人との肉体関係も噂されているが、その真相は彼女のみが知る事柄である。
特性:【稀代の歌姫/Elusive Diva】
   【吸血種/Vampire】【親切/Kind】【好色/Lustful】【端麗/Attractive】【社交的/Gregarious】【神秘主義/Mystic】

朧月のギュスターヴ

リエナ同盟市デルメルンで貿易業を営む吸血種の男。
「金次第でなんでも運ぶ」と豪語する、若輩の典型。
特性:【ケチな出納係/Thrifty Clerk】
   【吸血種/Vampire】【勤勉/Diligent】【強欲/Greedy】【野心的/Ambitious】

暁月のカルリトス

リンディスライヒで高い社会的地位を占める調香師として生きる吸血種。彼の調香したパルファンはリンディスライヒの上流階級子女の憧れの的であり、法外な金額、もしくはある意味で金よりも貴重な「特別な代価」で取引されている。
カラシュ公国と正式な国交を持たないリンディスヴァートにとって「政府に協力的な、身分のはっきりした、手の汚れていない吸血種」は貴重であり、政府の要請の下、両国間の非公式な外交チャンネルとして例外的な厚遇を享受している。
特性:【小賢しい悪党/Underhanded Rogue】
   【吸血種/Vampire】【慈善/Charitable】【怠惰/Slothful】【充足感/Content】【冷笑的/Cynical】

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最終更新:2019年05月11日 21:10