スルガ神道

概要

スルガにて信仰されている宗教。多神教。

世界観

この世界には物質と定命の者が住む「現し世/Utsushiyo」と、神の住む「隠り世/Kakuriyo」の二つの世界が存在する。

「神」は人類が生まれる前という遠い過去から存在する。
「神」は天体や天候、動植物の成長といった現象や、生死といった概念そのものなど、あらゆる物に宿り力を与えている強力な精霊である。
「神」はあらゆる物を生み出し支配する。神は自然であり、現象であり、それらの働きによって恵みを受け取ることができる。

理論上、神や現し世、隠り世はスルガのみならず世界にあまねく存在する。

神と人間

「神」は無数に存在するが全知でも全能でもなく、多くは人格者ですらない。神話上では諍いや失敗したり、憤激や酒によって災害を起こしたりもする。記述の多い神や人気の高い神は存在するが、主神にあたる神は存在しない。
「神」の多くは善性の存在ではあるが、全てが人間にとって都合の良い神ではない。例えば、虎が人間を襲っても多くの神は助けてはくれない。虎が人間を喰うのは自然なことであるからである。疫病や死や台風を司る「神」も存在する。

しかしスルガの民は長い年月をかけて「神」と交渉を行ってきた。神社を造り、供物を捧げ、祭りを催して怒りを鎮めたり、意思を伝えてきたのである。
祭司は神主(かんぬし)、巫女(みこ)と呼称される。

著名な神

浄火明神(じょうかみょうじん)

太陽の神であり、世界に日の光をもたらしている。昼と夜を分け、昼を司る。太陽の恵みを享受する者、すなわちスルガのほぼすべての者が彼を崇拝している。

生網明神(せいもうみょうじん)

大地の神であり、スルガの地面(地盤)そのものを司っている。陸と海を分けて陸を司っている。森と動物と農作物の神であり、大地の恵みを享受する者、すなわちスルガのほぼすべての者が彼を崇拝している。

激憤明神(げきふんみょうじん)

炎の神。スルガに数多く存在する火山の神格化。

夜陰明神(やいんみょうじん)

夜と死の神。人間は死後、隠り世にある彼の国へ行く。死者はお盆になると現し世までやってくる。なお、輪廻転生という考え方はスルガ神道には存在しない。

風見明神(かざみみょうじん)

空と海の神。

母聖樹(ぼせいじゅ)

スルガ南部の大樹であり、樹神・土地神。

父醍樹(ふだいじゅ)

スルガ北部の大樹であり、樹神・土地神。ただしこちらは崇拝対象となった樹は現存していない。

魅朱里(みしゅり)

水面院を中心に奉じられる祭神。豊かな水源であり温泉を持つ白歌山の女神。
五穀豊穣、子孫繁栄、恋愛成就の神徳を持ち、精神的、肉体的双方に置ける恋愛の女神でもある。抱擁と接吻と交合、その喜びと悦びも司る。

幽孤羅(ゆこら)

狐の神。神話上では神々の間を回るトリックスター的役割を果たす。賭博、裏切り、分離、企て、秘密を司る。

閼螺示(あらし)

台風、強風の神。

痩摩遺(やまい)

疫病の神。数多の病気はこの神の仕業と考えられていた。穢れ(腐敗物や汚れ、病人自身)を導線としてやって来ると考えられており、公衆衛生を司る神でもある。

自由の女神(りばてぃ)

アトリオン出身の女神であり、スルガに自由という語と概念を持ち込んだ(それまでは「勝手」という語が使用されていた)。五穀豊穣、合格祈願、商売繁盛にもご利益がある。

行事

初詣    …新年を神とともに祝う。
五方拝   …新年に行う。五大明神に天災を祓い、五穀豊穰と国家安泰、天下太平を祈願する。
鏡開き   …神に供えた餅をお下がりとしていただく。
節分    …豆を撒いて邪気や災厄を祓う。
雛祭り   …女の子の成長と危難からの保護を祈願する。身代わりの人形を川に流したりもする。
春分    …お墓参りする。
春祭り   …春の到来を神と人で慶び、五穀豊穰を祈願する。
端午の節句 …男の子の成長と危難からの保護を祈願する。
大祓    …日々の生活よる穢れを払う。大掃除をする。
七夕祭り  …一年に一度だけ会えるとされる男女の神の祭り。
夏祭り   …疫病、害虫、台風の神を鎮める祭り。
お盆    …お墓参りする。
観月祭   …十五夜、仲秋の名月。特に何か祈願するわけでも無いお祭り。
秋祭り   …収穫と豊穣に感謝するお祭り。
七五三   …子供の成長を祈願するお祭り。
大晦日   …一年の生活よる穢れを払う。大掃除をする。

用語

鳥居    …現し世と、神の住む隠り世を区画するもの。神社の境内は隠り世の一部であり、神に奉納された土地でもある。
賽銭    …神に奉納する金銭。浄財。

スルガ神道と政治

スルガの歴史上の大半はシンガの歴代王朝の支配下にあり、時の王朝の都合によってスルガにも多くの宗教が流入した。
スルガ神道は明確な教義を持たないために民間信仰として残り、他の宗教が歴史の藻屑と化しても生存し続けた。
現代においてもスルガ神道そのものは政治的影響力を持たないが、国民統一の道具として利用する向きがある。
また慣習や文化、哲学のレベルでは拭いきれない影響力を持っている。

特記事項

  • リアル神道と違い祖霊は神扱いされない。天神地神の差違はない。

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最終更新:2019年04月28日 20:07